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ある御者が馬車を波打ち際へと寄せた。 「近道になる」と笑いながら、 子らの遊ぶ砂を横切り、車輪を濡...ある御者が馬車を波打ち際へと寄せた。 「近道になる」と笑いながら、 子らの遊ぶ砂を横切り、車輪を濡らした。 そのとき海は沈黙のうちに答えた。 波は砂を攫い、車輪を奪い、 馬車は進むことなく立ち尽くした。 子らはその様を見て叫んだ。 「海は怒ったのではない。 ただ、我らの遊び場を守ったのだ」 そして砂に残された轍は、 潮とともに消えていった。 だがその消えた跡こそが、 海の残した戒めであった。
