anond:20250318130051 銀行員としての毎日は想像以上に厳しいものでした。三和銀行では朝から晩まで数字に追われ、理不尽な叱責を受けることもしばしばでしたが、幸い上司や同僚には恵まれました。何よりも大切だったのは、銀行業務を通じて多くの企業や個人の人生に触れる機会があり、それが私の人間観や社会観を大きく広げることにつながったことです。 数年間の支店勤務の後、本店の企画部門に異動となりました。そこでは銀行業務の根幹に関わる重要な仕事を任され、自分の視野がますます広がっていくのを感じました。しかしバブル経済崩壊後の混乱の中、銀行業務は次第に苦難の道を歩み始めました。毎日のように不良債権の処理に追われ、心身ともに限界を感じる日々が続きました。 ちょうどその頃、私は以前から興味を抱いていた大学院への進学を真剣に検討し始めました。銀行を辞め、東京大学大学院の社会科学研究科へ入学しました