1990年代、冷戦終焉でソ連という共通の敵を失い、「同盟に意味があるのか?」という疑問に直面した日米両国。ポスト冷戦期の安全保障戦略を模索する中で、日米同盟をどのように再定義していったのだろうか。 1990年代前半、日米同盟はその根幹にかかわる疑問に直面していた。冷戦の終焉によってソ連という共通の敵を失った日米両国にとって「同盟に意味があるのか?」という問いである。ポスト冷戦期における安全保障戦略を模索していた両国は、各々の政策立案過程で、冷戦後の世界においても同盟には重要な意味があるという結論に達した。公式・非公式のさまざまなチャネルで意志疎通を図りながらのことであった。1996年4月、橋本龍太郎首相とビル・クリントン大統領の間で合意された「日米安全保障共同宣言」は、そのことを両国の首脳レベルで確認するという意義を持っていた。翌1997年9月、両国政府は、作戦運用面における協力の具体的な

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