みなさんこんにちは! サイエンスライターな妖精の彩恵りりだよ! 今回の解説は、宇宙の全ての物質を網羅したチャートについて詳しく解説するよ! 普段解説しているニュースと違って、この論文は何か新しい科学的発見とかそういう話じゃないけど、全てを網羅した結果、宇宙そのものに関して中々面白い事実が分かってきた、というユニークな研究でもあるよ! 宇宙の全ての物質を語れる理論は存在しない 私たちの宇宙には素粒子、原子、ウイルス、生物、惑星、恒星、銀河、ブラックホールなど、実に多種多様な物質が存在するよね?物質はどのように誕生したのか?というのは物理学の究極の課題の1つだよ。 また、それと関連する話題として、宇宙を正確に記述する物理学の理論が未完成だという問題もあるよ。現在の物理学は、「一般相対性理論」と「量子力学」の2本柱で構築されているけど、課題も存在するよ。 例えば、一般相対性理論は宇宙や銀河くらい



ライデン天文台(オランダ)の天文学者マーゴット・ブラウワー氏らの研究チームは、宇宙における重力分布の測定データを分析し、「エントロピック重力理論(ヴァーリンデ理論)」と一致する結果を得たと報告した。エントロピック重力理論は、2010年にアムステルダム大学の理論物理学者エリック・ヴァーリンデ教授が発表した重力についての新理論。重力とは「電磁気力」「強い力」「弱い力」と並ぶ自然の基本的な力ではなく、実は「見かけの現象」に過ぎないとする理論であり、発表当時、物議を醸した。この理論に立つと、宇宙の全質量・エネルギーの約27%を占めるとされる目に見えない未確認の重力源「暗黒物質(ダークマター)」を想定しなくても良くなる点も注目されている。ブラウワー氏らの研究論文は「英国王立天文学会月報」に掲載された。 研究チームは今回、3万3000個超の銀河の周囲での重力分布を測定し、それらのデータがヴァーリンデ理


前回の最後に、実はビッグバンは宇宙の始まりではない、という刺激的な話題を盛り込んだので、本筋の再確認を。 小松さんは、WMAPの計画に参加し、「宇宙論を決める」仕事に大いに寄与した。信頼を勝ち得、2年に一度に出されるWMAP衛星の観測と分析の論文の筆頭著者を、2009年、11年に任され、宇宙の歴史をかなりの精度で確定した。 では、それはどのように行ったのだろう。 宇宙背景放射のゆらぎを高精度で見ることで、様々なことが明らかになったわけだが、それをもう少し詳しく知りたい。取材するにしても読書するにしても、素人なりに理解できるところまで限界に挑戦するのが、こういったテーマの醍醐味である(よって、本稿の場合、どこで匙を投げるかは、ぼくの力量の限界でもある)。 小松さんに問うたところ、これまた強烈に面白い答えが返ってきた。 「実は、音波を見なければならなかったんですよ」と。 もう頭の中は???であ

アメリカの観測衛星COBE(コービー)が、宇宙背景放射の温度ゆらぎを発見したのは、1992年。小松さんは高校3年生だった。 「天文学や宇宙論をきちんと勉強したいと思って東北大学に入って、こんなすごいことがあるのか! と知って、わー、すげーって思ったわけです。理論も一生懸命勉強していましたね。大学4年生になった頃に、アメリカでMAP(WMAP衛星の当初の名前)という観測衛星の計画があると指導教官から聞いて、興味をもったんです。COBE衛星の角分解能は7度、満月20個並べたぐらいの非常に大きな角度です。でもMAPだと、0.2度までわかるっていうんです。ものすごい精度が上がる。これで観測すると、宇宙の始まりのことがわかるかもしらんと」 その時、小松さんが念頭に置いていたのは、やはりインフレーション理論だ。COBE衛星が宇宙背景放射の温度ゆらぎを発見して、理論にはかなり有利な証拠となった。それでも

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