最近、ファンタジー小説の話をすると、だいたいハリー・ポッターか指輪物語の名前が出てくる。 それしか知らないのか? 確かにどっちも名作だ。でも、ファンタジーの世界はもっと広くて深い。 お前らが知らない傑作が山ほどある。 俺は20年以上ファンタジーを読み続けてきた。和洋問わず、王道からマイナーまで、読破した数は500冊を超える。 そんな俺が、本当に面白いファンタジー小説を教えてやる。 【海外編】 『ゲド戦記』アーシュラ・K・ル=グウィンジブリで知ってる?あれは原作とは別物だ。原作を読め。 これは魔法使いゲドの成長を描いた物語だが、ただの冒険譚じゃない。魔法には真の名前が必要で、名前を知ることは相手を支配することだという世界観が深い。 第一巻『影との戦い』で、ゲドが自分の影と対峙するシーンは、人生で何度も読み返してる。自分の内面と向き合うことの恐ろしさと大切さを教えてくれる。 指輪物語と並んで世

蔵書検索(OPAC)の検索結果一覧および検索結果詳細画面に、請求記号が前後の本を確認できる仮想書架機能を追加しました。 機能概要 検索結果一覧画面では、「周辺の本」ボタンをクリックまたはタップすると表示されます。 検索結果詳細画面では、所蔵情報の下に表示されます。 赤枠が現在選択中の本を示しています。 左右の本の背表紙を選ぶと書影が表示され、書影をクリックまたはタップすると詳細画面が開きます。 スクロールバーを左右に動かすと請求記号が前後の本を確認できます。 画面左右の三角矢印をクリックまたはタップすると視点が上下の段に移動します。 「reset」ボタンをクリックまたはタップすると最初に選んだ図書(赤枠)の位置に戻ります。 ※仮想書架が表示されるようになるには、受入から1ヶ月程度かかる場合があります。 ※仮想書架の背表紙の色は、書誌情報上の図書の高さと厚みにより4種に大別されています。 ※
『『ダーウィンの進化論はどこまで正しいのか?進化の仕組みを基礎から学ぶ』(光文社新書)の「利己的な遺伝子」の内容について、意見をいただきました。 Shorebirdさんは、進化心理学関係の本や進化の本を洋書を含め、多くの書評をアップされている方です。Shorebirdさんは、本書を取り上げていただき「関連するトピックについて最新の知見を紹介しつつ所々深掘りしていて,初心者用の単なる入門書に留まらず,興味深い啓蒙書に仕上がっている」と好意的な書評をして頂きました(以下のリンク参照)。ただ、第3章3-2「生物は利己的な遺伝子に操られている?」の内容について、ドーキンスの「利己的な遺伝子」の用法を否定的に紹介しているのは納得できない、という意見を頂きました。 その後、何回か Shorebirdさんとの間で意見を交換し、以下に「利己的な遺伝子」という比喩は適切かどうかという点についての、意見の相違

まじめにエイリアンの姿を想像してみた 作者:アリク カーシェンバウム柏書房Amazonこの『まじめにエイリアンの姿を想像してみた』は、書名だけみると小学生ぐらいの夏休みの自由研究みたいだが、実際は動物学者の著者が、生物学、物理学など科学の知識を総動員して「地球外生命体の機能や生態はどのようなものでありえるのか? 逆に、どのようなものではありえないのか?」を考えていく一冊になる。 化学の本や生物学の本で、一章ぐらいこのテーマに割いている本は少なくないが、まるまる一冊地球外生命の生態を考察している本は珍しい。そもそも、「地球外生命体って、誰も見たことがないんだから想像しようがなくない? ソラリスの海みたいなやつだっているかもでしょ」と疑問に思うかもしれないが、世界は物理法則に支配されているわけで、この宇宙の生き物である以上、制約から逃れることはできない。 地球には現状、空を飛ぶクジラのような、

ブラックフライデーに合わせて恒例となっている早川書房の50%割引のセールがきているので、今回も一年以内に刊行された新刊を中心におもしろかった作品を紹介していこうかと。夏頃のセールが2700点がセール対象だったのにくらべて今回は「2000作品以上」ということで、特に直近半年ぐらいの作品はあまりセール対象になっていないようだが、それでもおもしろい本はたくさんあるので観ていこう。 amzn.to 最初はSFからプロジェクト・ヘイル・メアリー 上 作者:アンディ ウィアー早川書房Amazon引き続き劉慈欣作品の多く(『三体』三部作からスピンオフの『三体0 球状閃電』や『三体X 観想之宙』や短篇集の『円』など)がセール中なのでまだの人にはひとまずおすすめしておくのと(最新刊の劉慈欣長篇デビュー作『超新星紀元』はセール対象外)、アンディ・ウィアーの傑作『プロジェクト・ヘイル・メアリー』もセール対象。


「An Introduction to Environmental Biopysics」 by G. S. Campbell and J. M. Norman 久米ら監訳「生物環境物理学の基礎」 独学用資料 お知らせ本書を学習する際に大変参考になる「Principles of Environmental Physics」(第4版,英文)が,この度和訳されて「生物環境の物理学」として大阪公立大学出版会から5月に発行されることになりました。購入をご希望の方は専用フォームからどうぞ。 ------------------------- 章番号(リンク)章名 / 短い説明---------------------------------------- 第1章 はじめに / 導入と単位 第2章 温度環境 / 気温と地温の変動、熱時間 第3章 水蒸気およびその他の気体 / 空気中の水蒸気の表現
リンク張るのもバカバカしいので敢えてここで明示はしないけれども、「進化生物学ブックガイド」なる単語がTLに流れてきたので見に行ったらそこにはかめふじ文庫トンデモ本コレクションにも収蔵されている有名なトンデモ本が複数含まれていた。 かめふじ文庫の闇、瘴気溢れるトンデモ本コレクション。 よりによってこんなもんを進化生物学本として紹介してくれるなバカが。 自分が進化生物学者か?と問われるとそれはそれで烏滸がましい…と思ってしまう程度ではあるけれども、まぁ一応進化生物学関連の論文も出したことがないわけでもない。非常勤ではあるけれども大学で学生さんたち相手に進化の内容について講義もしている立場から、こんなトンデモブックガイドをのさばらせておくことなく、きちんとマトモな「進化生物学ブックガイド」を公開することは、微々たるものではあっても世間の自然科学理解の向上に貢献するものだろうと考えて、読みやすくて
陸上植物の形態と進化 Morphology and Evolution of Land Plants 基礎生物学研究所教授 博士(理学) 長谷部光泰 著 A5判/304頁/4色刷/定価4400円(本体4000円+税10%)/2020年7月発行 ISBN 978-4-7853-5871-6 C3045 陸上植物の代表的な群でのゲノム解析が進展し、それらの比較から、陸上植物の四群(種子植物、シダ植物、小葉植物、コケ植物)では、それぞれ発生様式とその遺伝子制御ネットワークが大きく異なっていることがわかってきた。本書ではこれらの成果をもとに、植物進化の新しい体系の構築を試みた。現生植物のゲノム生物学、細胞生物学、発生学、形態学の知見に古生物学の知見を融合し、陸上植物全体について包括的に形態と進化を議論した、世界に類を見ない教科書と言える。 YouTube(視聴に関わるインターネット通信費用はお客

紙本はやっぱり大事だよね。という話をします。 近年、電子書籍なるものが現れ、急速に広まっています。 自分自身も電子書籍ユーザーです。割とヘビーに使っています。 自分の場合はkindleの端末を持っているので、そこにダウンロードして使っています。kindle端末は軽くてあまり負担がかからない上、薄くて場所を取らない&持ちやすく、家でゴロゴロしながら読んだり、外出先で読んだりするのに大変便利です。あの軽い端末に何十冊と本が入るので、気分に合わせて読める本を変えられるのも最高ですね。紙本で同じことをやろうとするとランドセルが必要になると思います。 加えて自身は今海外にいるので、その点でもkindleには感謝しかありません。海外ではなかなか紙の日本語書籍を安易に買うことができません。日本語の本がズラッと揃った図書館ももちろんありません。ところがkindleはワンクリックすれば自分の端末に情報が現
Twitterで、「数理生物学のオススメの本を」というお尋ねを頂いたので、この際、自分が(少しでも)読んで、勉強になった本を紹介します。 数理生物学、もっと広く理論生物学において、自分で計算を行わないと、理解したことには「つながりにくい」というのが個人的な感想です。どのようなスタイルで「読む」のかは、個人の裁量に委ねられることなのでしょう。僕の場合は、式変形や微分操作などは問題なく行えるはずですので、「ザッと読む」ことにしています(そのぶん、様々なインプリケーションが捨象されている可能性は十二分にあると思っていますが)。 しかし、理論をしっかりと学びたいなら、きちんと計算をしましょう。世界を数式に翻訳しましょう。 最終的な結果こそ導けなくとも、どういうロジックでストーリーが進んでいるのかを理解するととてもよい勉強になります。 あるいは、本文の精読に精魂を賭けるという読み方でもよいと思います

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August 02, 2021 大塚淳『統計学を哲学する』を読む [追記:この記事について大塚さんご本人からリプライをいただいています。] 昨年出版された大塚淳『統計学を哲学する』は、日本人の統計学の哲学者によるはじめての「統計学の哲学の本」である。こうした科学哲学の先端の領域になかなか日本の研究者が切り込めて来なかった中で、ついにこうした本が出版されるようになったことは大変慶賀すべきことだと思う。さらに言えば、本書は決してただの解説書ではなく、大塚さんの独自のアイデアに溢れた、統計学の哲学の研究書である。特に、ベイズ主義と古典統計をそれぞれ内在主義と外在主義の認識論になぞらえて認識論的含意を取り出そうとするあたりは、他の追随を許さない独自の議論が多く展開されている。本書は今後日本で統計学の哲学について議論する際に常に出発点となることだろう。本書は非哲学者も含めて広いリーダーシップを獲得し
三体Ⅱ 黒暗森林(上) 作者:劉 慈欣早川書房Amazon早川書房の1500作品が最大50%割引という大型の電子書籍セールが来たので、僕が読了済みのものからオススメの作品を一部紹介してみよう。早川書房は定期的に電子書籍セールをやるが、前回の大規模なものは確か2020年3月頃の1000点セールだったので、セール対象は増えていることになる。なんと、先日完結したばかりの『三体』も、さすがに完結巻は対象ではないけれども第二部までがセール対象。 amzn.to まずはSFから紹介する。 三体 作者:劉 慈欣早川書房Amazonまずは早川といえばSFということで、SFから紹介してみよう。目を引くのはやっぱり『三体』である。先日三部作全体の紹介を書いたばかりだが、文化大革命からはじまり異種知性とのファースト・コンタクトが描かれる比較的現実路線の一巻。ファースト・コンタクト後、人類最高峰の知性が異種知性に

数学に魅せられて、科学を見失う――物理学と「美しさ」の罠 作者:ザビーネ・ホッセンフェルダー発売日: 2021/04/09メディア:Kindle版物理学者は、自然法則の中に理論の自然さや美しさ、対称性、単純さ、統一性を求める。それは、自然法則はエレガントでシンプルなものであるべきなので、それを判断基準にすべきだ、という思想があるからだし、現在の素粒子物理学の世界は簡単な実験は終わってしまって難しい実験ばかりが残り、仮説を考えようにもデータがなく「自然さ」や「美しさ」といったとっかかりが必要だからという背景もある。 しかし、美しさや単純さは主観的な価値観であり、物理法則とは無関係だ。科学は芸術ではないし、人間の自然さの感覚に沿う理由も存在しない。ではなぜ科学では「自然さ」や「美しさ」が重視されているのだろうか。本書『数学に魅せられて、科学を見失う』は、まさにそうした「美しさ」と「物理学」を


公開中の作品 I駅の一夜 (新字新仮名、作品ID:53205) アイクと鳩山さん (旧字新仮名、作品ID:61504) 赤倉 (新字新仮名、作品ID:57449) 「悪魔の足跡」 (新字新仮名、作品ID:59760) あすへの話題 (新字新仮名、作品ID:59761) 油を搾る話 (新字新仮名、作品ID:59572) 安倍さんとタゴール (旧字新仮名、作品ID:61428)アメリカ種の落語 (新字新仮名、作品ID:59210)アメリカの沙漠 (新字新仮名、作品ID:57314)アメリカの新聞 (新字新仮名、作品ID:59804)アメリカの旅 (新字新仮名、作品ID:56729) 雨を降らす話 (新字新仮名、作品ID:59187) アラスカ通信 (新字新仮名、作品ID:56730) アラスカの氷河 (新字新仮名、作品ID:53491) アラスカの氷河 (旧字新仮名、作品ID:6142
この時期だからこそ自学しよう海外って太っ腹な組織が多いのか、無料で読める専門書がすごく多い。 これ系のまとめ記事は他にもありますが、 翻訳済の日本の本と、原著を並べて表示していきたいと思います。 特にデータサイエンス分野に限って紹介。 お高いあの名著も実は原著なら無料かも? (2020年5月時点) 続編、データサイエンスの名大学講座 を書きました (2020年8月) 1冊目 邦題 : 統計的学習の基礎(1万5千円) 俗に言う「カステラ本」です。 日本では2014年に翻訳されましたが、原著は2001年と今から約20年前に出版されました。 内容からしても、当時は体系的に理論学習ができる刷新的な一冊だったのでしょう。 まさに「アルゴリズム・理論の辞書」。 年代的に古い感じはしますが、基礎はいつだって大切です。 数字に強くないと絶対読み切れない。。。 原著 : The Elements of S


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