世界遺産を会場とする能楽特別公演。沖縄では、琉球王国時代の城跡・中城城跡で11月1日(水)と2日(木)の夜に開催されます。公演の魅力をお伝えする本記事では、琉球芸能と能楽との深い結びつきについてご紹介します。 琉球芸能に垣間見える能楽の痕跡 芸能の宝庫と呼ばれる沖縄には、獅子舞や民謡などの民俗芸能が数多くありますが、琉球王国時代に中国からの使者をもてなす歌や踊りとして発展した「組踊(くみおどり)」や「琉球舞踊」などの宮廷芸能があります。それらを総称して「御冠船踊(おかんせんおどり)」といいます。宮廷芸能には、実は能楽の影響を垣間見ることができます。 宮廷芸能のはじまり 15世紀、中国からの使者が琉球国王の代替わり時に派遣されるようになると、琉球王府は使者を歓迎するための音楽や舞踊を担当する踊奉行(おどりぶぎょう)という役職を設置し、士族らを組織して御冠船踊として上演しました。 御冠船踊の名

いつまでも大事にしたい沖縄民謡、ウチナーグチ。 唄三線をしながら唄に惚れ言葉に惚れて「うた」の意味に迫ってみたい。 唄の心は作った人から唄う人へ、そして時代を映し変わっていく世相も反映します。 そんな壮大な唄の世界はまるで「海」。 歌の海に漕ぎ出してさまよいながら旅をしてます。 砂辺の浜 しなびぬはま shinabi nu hama 〇砂辺の浜 語句・しなび 中頭郡北谷町砂辺。 作詞・作曲/喜屋武 繁雄 一 砂辺浜下りてぃ 語らなや今宵 愛ぬ浜風に(シュラヨ)濡りてぃ又遊ば しなびはまうりてぃ かたらなやくゆい あいぬはまかじに (しゅらよ)ぬりてぃまたあしば shinabi hama uriti kataranaya kuyui 'ai nu hamakaji nu (shura yoo) nuriti mata 'ashiba 〇砂辺の浜におりて語りたいね今宵 愛の浜風に濡

いつまでも大事にしたい沖縄民謡、ウチナーグチ。 唄三線をしながら唄に惚れ言葉に惚れて「うた」の意味に迫ってみたい。 唄の心は作った人から唄う人へ、そして時代を映し変わっていく世相も反映します。 そんな壮大な唄の世界はまるで「海」。 歌の海に漕ぎ出してさまよいながら旅をしてます。 下千鳥 6 語句・さぎちじゅやー 舞踊曲「浜千鳥」(俗称;ちじゅやー)をくずして、恋や人や世の中の無常さ、遂げられない思いを歌詞に載せて歌う。何故「下げ」(さぎ)とつくかには、「弾き始めが低い音からなので」とか「リズムがゆっくりだから」などいくつか説があるが明確ではない。三線の「弾き始め」を「浜千鳥」のように高い音からすることもある。人気曲である「ちじゅやー」は「南洋浜千鳥」や「遊びちじゅやー」などのように曲をアレンジして歌われることが多い。 唄三線 嘉手苅林昌 《CD 「BEFORE/AFTER」より

古典女踊り「諸屯」(シュドゥン)はギリギリにそぎ落された所作で、ありったけの「思い」を表現する。小道具を持たない手踊りは、房指輪(フサイービナギー)が手の表情を唯一きわだたせるのみ。一曲目の「仲間節」では前進し回って帰る動きばかり。舞台が道路のように一直線に伸びていたら、そのまま歩き続けるだろう。二曲目「諸屯節」の「枕並べたる」で「三角目付」(サンカクミィジィチ)と呼ばれる特殊な目線の技術がある。逆三角形に視線を中空に移動させ、追憶の夢のつれなさ、せつなさが心情表現される。うっかりすると見落としてしまいそうな目の動きだが、古典女踊りの魅力を象徴する表現技法である。また、「枕手」、「抱き手」などの特殊技法も見のがせない。
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