【政府、国連女性差別撤廃委への拠出停止へ 皇室典範の改正勧告に抗議】 外務省は29日、国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)を、日本の拠出金の使途から除外することを決め、国連側に伝えたことを明らかにした。同委員会が昨年10月、「男系男子」の皇位継承を定めた皇室典範の改正を勧告したことへの抗議の意図を示す狙いで、こうした措置は異例という。 外務省の北村俊博外務報道官が記者会見で発表した。会見などによると、日本政府は同委員会の事務を担う国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)へ毎年、拠出金を出している。その使途から女性差別撤廃委員会を除くように27日に同事務所に伝えた。毎年の拠出金は、当初予算ベースで2千万~3千万円だという。 ただ、外務省が確認した2005年以降で、同委員会に日本の拠出金が使われたことはなかった。北村報道官は「拠出金の一部でも(同委員会に)使われないことが確保され、日本政府の立
平和都市のトップが職員に説いているのは、軍国主義教育の精神的支柱とされた「教育勅語」だった。「びっくりしたし、あきれた」。戦後日本が掲げてきた国民主権との落差に憂慮の念は深い。 「広島原爆の日に平和宣言を読み上げる市長が持ち出すなんて考えられもせん」。高校教諭として広島で長年教べんを取り、平和教育にも携わってきた森下弘(ひろむ)さん(93)=広島市佐伯区=は嘆く。 広島市の松井一実市長は新規採用職員の研修で教育勅語の一部を使って講話をしていたことが2023年末に明らかとなり、物議を醸した。「爾(なんじ)臣民、兄弟に友に、博愛衆に及ぼし、学を修め……」。就任翌年の12年から毎年、研修用の配付資料で、天皇が「臣民」に博愛や勉学・就業、知識啓発などを説く部分を抜粋・引用している。 森下さん自身、軍国少年だった。…

水林章(72)はフランス語の著作『彷徨礼讃』(2014 未邦訳)のなかで次のように述べている。 「人は自分の出生の条件に関する一切を選ぶことのできないまことに不自由な存在だが、言語については母語以外の言語を選ぶ自由を行使できる」 水林は出自のうえでは紛れもなく日本人だが、2011年以降、18歳のときから学びはじめたフランス語で自らを表現する著作家になった。いまではフランス語表現作家の一人として、広く知られている。水林の著作の大半は白地の装丁が特徴のガリマール社から出ており、パリの書店の新刊コーナーでもひときわ目を引く。 パリと東京を行き来し2つの言語で夢を見る水林は、12年前からフランス語で書くことに専心している(註:12年にわたって日本語を「留守」にしたあと、水林は2023年9月に『日本語に生まれること、フランス語を生きること』という日本語と日本社会をめぐる評論を上梓している)。 202

岡本喜八監督による映画『日本のいちばん長い日』(1967年)。日本の降伏に至る最後の数日間、とりわけ8月15日の「玉音放送」までの24時間を、息詰まるような緊張感で描いた名作と評価されている。 この映画での昭和天皇裕仁の発言に関して、今日、ジャンボ~ル酸性さんがこんな疑問を投げかけていた。 「わたくし自身はいかようになろうとも」という裕仁の発言は本当に史実だったのでしょうかね。どんな証拠に基づいているのか、その証拠の信頼性はいかほどなのか。全てが焼かれているはずなのになぜそれは残っていたのか。自分には、天皇をヒーローに仕立て上げたファンタジーのようにしか見えません。 — ジャンボ~ル酸性 (@nyappiripiri) August 15,2023 ではまず、この映画の、ポツダム宣言受諾を決めた御前会議(1945年8月14日)の席上で裕仁が何と言っていたか、改めて確認してみよう。映画の

占領期、在日朝鮮人はいかにして「外国人」として登録され、入国管理の対象となったのか。戦後日本への非正規な移住の現場を中心に、詳細な聞き取り調査と資料から明らかにする。 ●著者紹介 朴沙羅(ぱく・さら) 京都大学文学部を経て2013年京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(文学・2013年)。立命館大学国際関係学部准教授を経て神戸大学国際文化学研究科講師。編著に『最強の社会調査入門』(ナカニシヤ出版、2016年)、訳書にポルテッリ『オーラルヒストリーとは何か』(水声社、2016年)。 ■正誤表 出版にあたっては,誤字誤植等の無いよう細心の注意をはらっておりますが,以下の点においてミスが生じております。お手数をおかけいたしますが,修正していただけますようお願いいたします。 p.95、うしろから5行目 「一九四六年十月以後」→「一九四五年十月以後」 p.117、うしろから6行

在日韓国・朝鮮人の排斥を訴え、人種差別的な街頭宣伝やネットでの書き込みを行うヘイトスピーチが問題になっている。ヘイトスピーチ的な言説において、しばしば在日韓国・朝鮮人は「不当に特別な権利を持っている」という主張がなされ、その代表例として「特別永住資格」が挙げられる。いったい、「特別永住資格」はどのようにできたものなのか。その歴史的制度に迫る。 TBSラジオ・Session-22「在日韓国・朝鮮人の戦後史」より抄録。 ■ 荻上チキ・Session22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジティブな提案につなげる「ポジ出し」の精神を大事に、テーマやニュースに合わせて「探究モード」、「バトルモード」、「わいわいモード」などなど柔軟に形式を変化させながら、番組を作って行きます。あなたもぜひこのセッションに参加してください。番

SNS等でさんざん話題になっているのですでに皆さんご存知のことでしょうが。 www.fnn.jp (アーカイブ)本人もツイッターで“自白”していました。 【日本外務省がチェック含めしっかりしないと。昨日、外交部会長として外務省と頻繁にやりとりしたが、外務省は約1ヶ月動画を放置した反省と再発防止対策が必要→ウクライナ政府、日本に外交ルートで謝罪。昭和天皇の写真を「ファシズム」と… 外務省が動画に削除要請】 https://t.co/lVTimO9leH — 佐藤正久 (@SatoMasahisa)2022年4月25日 いくつもある記事の中からこれを選んだのは、「歴史戦」の関連タームである「情報戦」が佐藤議員の口から出ている、という理由です。「情報戦で負けている」って、いったいどこと戦っているという認識なのでしょうか? 「ウクライナ政府のSNSなどをチェックする担当者を設けるよう求めた」
ウクライナ政府は24日、ツイッターに投稿した動画の中で、昭和天皇の顔写真を掲載したことに日本国内のネットユーザーなどから批判が高まった事態を受け、動画から昭和天皇の顔写真を削除し、謝罪した。当初の動画には、ユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)を行ったナチス・ドイツの独裁者ヒトラーやイタリアのファシズム指導者ムソリーニと共に、昭和天皇の顔写真を並べていた。 動画は「現代ロシアのイデオロギー」と記した英語の字幕から始まる1分21秒の映像で、プーチン露大統領の演説などが映し出され、ロシアの「差別主義」を非難している。問題の場面は1分11~14秒付近で「ファシズムとナチズムは1945年に敗北した」と記し、昭和天皇ら3人の顔写真を並べていた。

衆院選で議席を減らした共産党が、安全保障政策や天皇制に関する党綱領への疑問や批判に応えるリーフレットを作成した。有権者に広がった「不安」を解消する狙いがある。 「あなたの『?』におこたえします」と題…

女系天皇と皇位継承議論 皇位継承問題でたびたび議論にあがるのが、「女系天皇」の問題です。 この「女系天皇」という言葉の定義も細かくいうといろいろな議論になるのですが、ここでは「母親の方でしか天皇・皇族に血がつながらない天皇」「父親の系統(男系)を遡っていっても過去の天皇につながらない天皇」という意味で使うことにします。(「非男系天皇」という方が正確かも知れません。) わかりやすくいうと、女性天皇が一般男性と結婚して、その子が天皇になるとしたら、この意味での「女系天皇」ですが、この意味での女系天皇は、過去に一人も存在したことはありません。 また現在の皇室典範でも、 第一条 皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。として、さらに女性皇族が一般男性と結婚したら皇族の身分から離れることとしているので、女系天皇は認められていないことになります。(それ以前に、女性の天皇も現在の制度では認めて

秋篠宮ご夫妻の長女・眞子さん(30才)と、10月26日に結婚した小室圭さん(30才)が7月に受験したとされる米ニューヨーク州の司法試験の結果が、10月29日(日本時間)に公表された。だが、合格者の名簿に小室さんの名前はなかった。 【写真47枚】小室圭さん、デニムにジャケットのおしゃれ私服姿。他、眞子さんの薬指の指輪のアップ、眞子さんと佳子さまのハグ写真、小室佳代さんの金髪姿なども 試験主催者である「The New York State Board of Law Examiners」はホームページで、合格者をアルファベット別に発表した。「K」の欄に小室さんの名前はなかった。このリストが全ての合格者を網羅しているかなどは不明のようだが、不合格の可能性もあるという。 「今回の試験は9227人が受験し、合格率は63%と言われています。そもそも初めて受験した人の合格率は78%という数値がありますが、

* * * 小室圭さんのロン毛を見て、いろんなことがストンと胸に落ちた。 日本中が好奇の目を向けている中でのロン毛での帰国は、小室さんの圧勝が決まった瞬間のように見えた。多くの人の想定を超える空気の読めなさと(誰が小室さんがロン毛で帰国することを予想できただろう)、垣間見える尋常ではない深く強い自己肯定感。こういう人でなければ、何の後ろ盾もない一般男性が皇室の女性にプロポーズするなど、無理なことなのだと理解した。 おそらく眞子内親王には、それが分かっていたのではないだろうか。もう二度と、こんな男性は現れない、恋愛感情がいつか終わることなど百も承知、賛成されていないのも百も承知、とんでもない間違いを犯している可能性も百も承知、耳に入れたくない「言いたい放題」があることなど眞子内親王自身が百も承知だろう。それでもこの機会を逃したら一生ここから出る機会はないに等しい。出られたとしても、もうそ

半藤一利の原作をほぼ忠実に映画化した、岡本喜八監督の映画『日本のいちばん長い日』(1967年)。日本の降伏に至る最後の数日間、とりわけ8月15日の「玉音放送」までの24時間を、息詰まるような緊張感で描いた名作と評価されている。 以前見たときは確かに私もそう感じたのだが、最近改めて見直してみたところ、もう、この映画はただの茶番劇にしか見えなくなっていた。 脚本や演出が悪いのではない。役者の演技が大根というわけでもない。実際、この映画では、錚々たる名優たちがそれぞれの役を熱演していた。 鈴木貫太郎首相 - 笠智衆 阿南惟幾陸相 - 三船敏郎 米内光政海相 - 山村聡 天皇裕仁 - 松本幸四郎 下村宏情報局総裁 - 志村喬 井田正孝中佐 - 高橋悦史 畑中健二少佐 - 黒沢年男 徳川義寛侍従 - 小林桂樹 ダメだったのは、彼らが演じた人物たちそのものだ。 号泣する男たち この映画では、いい大人の

「あいちトリエンナーレ2019」の「表現の不自由展・その後」中止事件は、その後、中止に抗議して作品を自ら撤去する作家が相次ぐなど、事態は収まりそうもない。事態の深刻さを重く見たのだろう。8月15日に芸術監督の津田大介さんが『あいちトリエンナーレ2019「表現の不自由展・その後」に関するお詫びと報告』と題する長文の見解を発表した。 https://twitter.com/tsuda/ その中でひとつの特徴は、大浦信行さんの動画『遠近を抱えてpart2』について、かなり詳しく言及していることだ。中止騒動で焦点になったのは、平和の少女像と、大浦さんの動画だったから、そこを意識して経緯と見解を表明すべきと考えたのだろう。 さて、その津田さんの分析も参考にしてほしいと思うが、ここでは、8月14日に私自身が大浦さんを訪ねてインタビューした内容を紹介しよう。この間、電話では何度も大浦さんの話を聞いており

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