【この記事はIIJ.news vol.163からの再掲です】 統計多重効果と輻輳 インターネットの接続サービスは、回線を多くのユーザ間で共有することにより、高速な通信サービスを低価格で提供しています。コンピュータ通信は間欠的で伝送路の利用率が低いため、回線を共有することで回線の利用率を向上できます。多くのユーザ間で1本の回線を共有すれば、利用が重ならない限り全帯域を利用でき、多少の利用の重なりはバッファリングで解決できます。このように同時利用率の低いリソースを共有利用して効率改善することを「統計多重効果」と呼び、これはインターネットの設計原理でもあります。 回線を共有することで、利用率が低い時には高い性能を出せますが、多重化が進み全体の利用率が上がるに従って利用の衝突が増えて性能が落ち、ついには渋滞状態に至ります。そのような通信の渋滞現象を「輻輳」と呼びます。統計多重効果の効率を上げようと

はじめに 前回の報告では、全国の学校の臨時休校が始まった3月2日前後の4週間のトラフィックについて報告しました。今回はその後の6週間のトラフィック状況を報告します。 3月後半以降、3月25日の東京都の外出自粛要請、4月7日の7都府県への緊急事態宣言発令、さらに4月16日の緊急事態宣言の全国への拡大などを経て、社会の状況は大きく変わりました。それに伴い家で過ごす人は増えているはずですが、フレッツのトラフィック量にはそこまで大きな変化は見られません。 その後のトラフィック状況 図1と図2にIIJのフレッツトラフィック総量の推移を1週間ごとに重ねて示します。これはIPv6 IPoEを含まないPPPoEのトラフィックになります。上の図は前回報告した4週間のプロットで下の図は3月9日からの7週間分のプロットです。比較のため、3月9日の週は上下のプロットに共通で青線で示しています。したがって下の図が今

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