2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にして紹介しているWebメディアのSeamless(シームレス)を運営し、執筆しています。 1週間の気になる生成AI技術・研究をいくつかピックアップして解説する連載「生成AIウィークリー」から、特に興味深いAI技術や研究にスポットライトを当てる生成AIクローズアップ。 今回は、Googleが発表した画像生成および編集モデル「NanoBanana Pro」(Gemini 3.0 Pro Image)を取り上げます。 度肝を抜くような生成結果が出力されるAIモデルが登場すると、界隈の人たちがこぞって試し、Xで成果物を共有する現象が起きます。以前にも、OpenAI「o3-mini-high」が登場した時には、軽量で低料金、コード生成が強いという理由で、プロンプトから一発出しでゲームを生成する共有祭りが始まりました。 関連記事:OpenAI「o

ハイテクな信号機があるらしい 以前、「信号の時刻表をつくる」という記事を書いた(2006年)。そのなかでは、東京の四谷の通り沿いの信号機について、 こんな感じで赤信号と青信号の周期を調べてグラフにした。 このときはがんばって目で見て調べたわけだが、 こんなふう いまでは信号機も進化していて、横断歩道の青や赤の信号の状況や残り時間などを無線(Bluetooth)で周囲に知らせたり、青信号の延長をスマホから操作できたりするものもあるらしい。 「高度化PICS」というものだそうだ。このツイートで知った。

この夏は危険な暑さが頻発しています。7月下旬は全国的に高温となり、特に北海道で40℃に迫り、月平均気温が1946年の統計開始以降、7月としては最も高くなりました。 こうした記録的な暑さについて、極端気象アトリビューションセンター(以下WAC)は「人間活動による地球温暖化の影響が確認された」という分析を発表しました。 温暖化の影響をどう考えたらよいのか気候変動の専門家に伺いました。 7月下旬の天候に、「7月なのになぜこんなに暑いのか」と疑問に思った人も少なくないでしょう。 WACでは22〜30日の日本上空と、7月18〜26日の北日本上空それぞれの1500mの平均気温について、「イベント・アトリビューション」で検証しました。 スーパーコンピュータで作成した「現実の地球」と「温暖化が起きていない仮想の地球」による統計情報をもとに高温の発生確率をくらべ、異常気象が温暖化のせいだったかを分析する手法

2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にして紹介しているWebメディアのSeamless(シームレス)を運営し、執筆しています。 1週間の気になる生成AI技術・研究をいくつかピックアップして解説する連載「生成AIウィークリー」から、特に興味深いAI技術や研究にスポットライトを当てる生成AIクローズアップ。 今回は、わずか2700万パラメータという小規模なモデルでありながら、複雑な推論タスクにおいて最先端の大規模言語モデル(LLM)を凌駕するモデルを開発した論文「Hierarchical Reasoning Model」を取り上げます。 この論文はシンガポールのSapient Intelligenceと清華大学による研究発表です。Sapient Intelligenceはシンガポールに本社を置き、サンフランシスコと北京に研究センターを構えるグローバルなAGI研究企業です。精華大

小池社長によると、次世代の半導体プロセスを支える重要技術であるGAA(ゲートオールアラウンド)トランジスタの試作を行ってから、動作確認されたのは7月10日のことだった。今年度中にはチップ設計に必要なプロセス・デザイン・キット(PDK)を顧客に提供し、顧客が自社製品の設計を始めるための環境を整える。 一方で懸念も拭い切れない。試作品には未だ改良の余地が残り、トランジスタ性能や歩留まりの向上が必要になるためだ。 ここ数年、政府の後押しもあり、半導体業界には追い風が吹いてきた。政府が熊本県に誘致した半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の第1工場は24年末に生産を始めた。22年設立のラピダスも、出資を含め累計1兆8000億円超の支援を受けている。 ただ足元では不透明感も漂い始めている。TSMCは否定しているが、熊本第2工場の建設が先送りされるのではないかという観測も浮上した。また東京

大規模言語モデル(LLM)は、流暢な会話をこなし、専門的な質問にも答える。その驚くべき能力に、私たちは「AIは本当に理解しているのではないか」という期待を抱きがちだ。しかし、その知性は本物なのだろうか? こうした我々の抱く最もな疑問に対し、2025年6月26日に発表された一つの研究論文が1つの答えを与えてくれるかもしれない。 ハーバード大学、MIT、シカゴ大学の世界トップクラスの研究者たちが共同で発表した論文は、LLMが概念を「理解しているフリ」をするという、根源的な欠陥を白日の下に晒した。本稿では、この「ポチョムキン理解」と名付けられた現象の核心に迫り、それが私たちのAIに対する見方、そして人工知能の未来に何を意味するのかを解説する。 賢いフリをするAI──「ポチョムキン理解」という新たな弱点 今回発表された論文「Potemkin Understanding in Large Langu

■一番の要因は国民性にありWaymoが自動運転タクシーを商用化したのは2018年だ。それに追随する形でGM系Cruiseなども開発を加速し、中国でも百度を筆頭にWeRideやPony.aiといった新興勢が台頭し、実証・サービス化を加速させた。 一方、日本はレベル4の自動運転バスがようやく一般車道を恐る恐る走行し始めた段階だ。自動運転タクシーに関しては実証から抜け出せず、ドライバーレス走行もまだ見通せない。Waymoを例にするなら、2017年あたりの水準と言える。 先行する米中両国に対し、日本は大きく水をあけられた感が強い。この差はどこから生まれたのか。下山は法制度の問題についても触れつつ「社会実装に対して慎重すぎる国民性が、一番の要因といえる」と指摘する。 日本では、自動運転の無人タクシーが重大事故を起こせば、メディアや国民が過敏に反応し、すぐ運行停止になることが目に見えている。下山は「先

Hondaの研究開発子会社である株式会社本田技術研究所(以下、Honda)は、本日、自社開発の再使用型ロケット※1の実験機(全長6.3m、直径85cm、重量Dry 900kg/Wet 1,312kg)を用いて、Hondaとして初となる高度300mまでの離着陸実験に成功しました。 今回、ロケットを再使用するために必要な、上昇・下降時の機体の安定性や着陸機能などの要素技術の実証を目的とした離着陸実験をHondaとして初めて実施しました。その結果、目標とした機体の離着陸挙動の作動(到達高度 271.4m、着地位置の目標との誤差 37cm、飛行時間56.6秒)、上昇・下降時のデータ取得を実現し、実験は成功を収めました。

1982年、埼玉県生まれ。東京地下鉄(東京メトロ)で広報、マーケティング・リサーチ業務などを担当し、2017年に退職。鉄道ジャーナリストとして執筆活動とメディア対応を行う傍ら、都市交通史研究家として首都圏を中心とした鉄道史を研究する。著書『戦時下の地下鉄 新橋駅幻のホームと帝都高速度交通営団』(2021年青弓社)で第47回交通図書賞歴史部門受賞。Twitter @semakixxx News&Analysis 刻々と動く、国内外の経済動向・業界情報・政治や時事など、注目のテーマを徹底取材し、独自に分析。内外のネットワークを駆使し、「今」を伝えるニュース&解説コーナー。 バックナンバー一覧 ICカード乗車券「Suica」のサービス開始から約25年。この間、抜本的なモデルチェンジを行わなかったSuicaだが、いよいよ「次世代」の姿が見えてきた。12月10日にJR東日本が発表した「Suica R


セルフレジは社会的に失敗だった? 有人レジに戻す動きも2024.01.21 19:001,525,624 Thomas Germain - Gizmodo US [原文] ( そうこ ) コロナ期を経て、ますます導入が進んだセルフレジ。お店の人を介さず、自分で商品をピっとスキャンしてお会計する仕組みです。好き嫌いはあると思いますが、社会的試みとして失敗なのではという声が聞こえてきました。 セルフレジ(ロボットレジ)失敗説が膨らんでいる欧米。BBCの報道によれば、従来のレジに戻した店舗も増えており、消費者にとっても店舗にとってもセルフレジはカオスであるという認識がアナリストや業界関係者の間で主流になりつつあるといいます。 もちろん、今すぐセルフレジがなくなるわけではないでしょうが、セルフレジのみ・セルフレジが主な店舗は今後少なくなると見られています。 セルフレジにブレーキをかける欧米2023

昔からある知恵と、先端技術を組み合わせた、古くて新しいエネルギーを「貯める」技術が生まれています。その一つが、位置エネルギーを利用した「重力蓄電」です。中国ではまもなく本格稼働を見込む巨大な重力蓄電施設が動き始めています。(荒ちひろ) 「水の代わりに重りを使うことで、より安く、効率的で、環境に優しいエネルギーの貯蔵を実現できる」 そう話すのは、米国のスタートアップ企業「Energy Vault」の共同創設者でCEOのロバート・ピコーニさん(54)だ。 太陽光や風力など再生可能エネルギーが余っているときに、電気を使ってクレーンなどでブロックを高い位置まで上げておき、電力の需要に応じてブロックを落下させ、連動した発電機を回すことで発電する。原理は、ダムに水をくみ上げ、落下させて発電する揚水発電と同じだ。 水の代わりに上げ下げするのは、巨大なブロック。コンクリート製である必要はなく、残土やがれき

2 0 2 4 年 9 月 1 0 日 東日本旅客鉄道株式会社 新幹線にドライバレス運転を導入します 〇JR東日本は、グループ経営ビジョン「変革2027」に掲げるドライバレス運転を実現し、効率的で サステナブルな鉄道経営に変革することで、人口減少や働き方改革など社会環境の変化に対 応していきます。 〇自動運転を導入することにより、安全性・輸送安定性の向上や、効率的な運転による省エネル ギー効果などが期待できます。また、ドライバレス運転の導入により、需要に応じた柔軟な列車 運行ができるほか、乗務員が様々な業務に従事できるようになります。 〇世界初の新幹線におけるドライバレス運転を上越新幹線に導入し、次に北陸新幹線、最後に 東北新幹線に順次拡大していきます。引き続きドライバレス運転の技術開発を進め、世界の鉄 道をリードしていきます。 1. 新幹線自動運転の導入計画 ・ 2028年度に長岡駅~新
ITはもう面白くなくなってますね。技術が面白いときには、いろいろ新しいものが出て性能あがったりできることが増えたりします。調べたらどんどん新しいものが出てくるし、新しいものもたくさん作るし、面白い。ですが、IT技術は一通り出そろって、成熟期に入っています。そうすると新しい技術に出会うことも新しいものを作ることも減っていきます。その結果、いままでの変化のあった状況を知っていれば、つまらんってなりますね。 ※2025/7/14 最後まで読まない人も多いみたいなんで最後の行を書いておくと「新しいものが出て楽しいというのはもう終わって、IT自体を楽しまないといけない時代、もしくはビジネスを楽しまないといけない時代になっていると思います」です。 ※2024/8/24 追記 言いたいことをまとめると、IT素振りのネタ探しに苦労するようになったよねってことです。 結局のところITというのは新しいハード


円安はなぜ長引いているのか。どこから外貨が流出しているのか。観光という「労働集約的な産業」で稼いだ外貨が、「資本集約的な産業」である海外の頭脳労働への支払いに充てられており、その帳尻は為替(端的には円安)に影響を及ぼすのではないか。『弱い円の正体 仮面の黒字国・日本』(唐鎌大輔著/日経プレミアシリーズ)から抜粋・再構成してお届けする。 「国内の肉体労働」vs「海外の頭脳労働」 クラウドサービスやインターネット広告などに代表されるデジタルサービスの提供は、多くの日本人が漠然と「海外(とりわけ米国)に後れを取っている」と感じていた分野ではないかと察する。その漠然としたイメージを数字で可視化したのがその他サービス収支赤字、すなわち「新時代の赤字」であり、日本銀行の分類でいえばデジタル関連収支ということになる。 こうして見ると、その他サービス収支赤字は為替需給という論点を超えて、日本経済が現在直面

“AI野々村真”が高齢者の話し相手に!本人仰天の完成度で介護現場の人手不足解消に一助「すごい野々村真」 大手芸能事務所スターダストプロモーションや、学研ココファン、Spiral.AIなど9社は17日、AI音声対話型デジタルヒューマン「AI野々村真」を開発し、介護施設などで実証実験を開始したと発表した。 社会の高齢化が進み、介護やシニア向け介護施設での人員確保が課題となるなか、AIデジタルヒューマンが高齢者の話し相手になることで、高齢者の認知機能の改善や施設のサービス満足度の向上を目指すほか、介護施設利用者とのコミュニケーションをAIが担うことで、介護職員の人材不足の解決にも繋がっていくことを期待しているという。 野々村真さんは、数々の情報番組に出演し、高齢者にも親しみやすいキャラクターである事から、AIデジタルヒューマンに選ばれたという。 野々村さんは、「先日撮影をさせて頂きましたが、AI

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