■「政治的中立公平」を規定した放送法がなくなれば日本も変わる!? ――海外では選挙シーズンになると政治家のテレビ討論も盛んに放送されますが、日本では政治番組自体が非常に少なく、テレビ討論も誰かが欠席すると見送りになります。日本における政治とメディアの関係についてはどう見ていますか。 池上 日本はアメリカと違って、「政治的中立公平」を規定した放送法がありますからね。テレビ討論も、去年の参議院選挙のときは自民党が欠席したので、番組自体が流れてしまった。メディアはやりたかったのに自民党が逃げたんですよ。増田 どの国も、テレビ討論は有権者にとって大事な判断材料になりますから、日本のメディアも自由にやったらいいのにと思いますけどね。 池上 放送法があるために、政治情勢について言いたいことを自由に言える環境ではないんですね。しかも日本の民放のニュースは常に視聴率を気にします。1分刻みで視聴率を調べて

「アメリカ・ファースト」を標榜するトランプ大統領の誕生、国民投票でEU離脱が決まったイギリス、フランス大統領選でエマニュエル・マクロン氏と接戦した極右政党・国民戦線のマリーヌ・ルペン、極右といわれる保守政党が政権を取り戻したポーランド……。この世界の一連の動きは右傾化なのか? その実情を、現地取材をもとにまとめた『なぜ、世界は“右傾化”するのか?』(ポプラ社)を読むと問題の本質が見えてくる。報道の現場で活躍する著者の池上彰さんと増田ユリヤさんに、“右傾化”という名の一国主義と、メディアと政治の関係について話を伺った。 ■極右といわれるトランプやルペンが目指しているのは日本だった ――本書を読むと、必ずしも世界が右傾化しているわけではなく、右翼についての認識も海外と日本では違うことがわかります。あえてダブルクォーテーションでくくった“右傾化”とはどういうことを意味するのでしょうか。 池上彰さ

世界はどこに向かおうとしていて、日本人は何を理解しておかなくてはならないのか…。ジャーナリストの池上彰が、トランプ政権のゆくえと変化する世界情勢を緊急解説した『世界を揺るがすトランプイズム―ビジネスマン、ドナルド・トランプを読み解く』が2017年2月24日(金)に発売された。 グローバリズムの反動の波が押し寄せようとしている2017年。ビジネスマン、ドナルド・トランプが第45代アメリカ大統領に就任した。池上がトランプ大統領の就任演説を聞き、最終章を書き上げて緊急出版された同書では、2016年の大統領選挙からトランプ就任後の最新状況まで、変化する世界情勢が鋭く的確に説かれている。そこで池上はトランプイズムの真意を読み解き、新閣僚の顔ぶれも踏まえて、トランプ政権のゆくえと変化する世界情勢について解説。 池上は昨年、戦後政治を振り返りつつ、停滞する日本の民主主義について怒りを込めて書き上げた『こ

『僕らが毎日やっている最強の読み方 新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意』(池上彰、佐藤優/東洋経済新報社) 日々変わり続ける国際情勢や世界経済。日本や海外の各地で起こっている様々な事件や騒動。世の中に溢れ出し、氾濫する情報をいかに読み解けばいいのか。 『僕らが毎日やっている最強の読み方 新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意』(池上彰、佐藤優/東洋経済新報社)では、国際ジャーナリストとしてテレビのニュース解説でお馴染みの池上彰氏と、元外交官であり作家として多数の著書を執筆している佐藤優氏が毎日実践している新聞、雑誌、ネット、書籍の読み方の極意を伝授している。 情報の最前線にいる両氏にとって、新聞はなくてはならないもの。全国紙と地方紙、海外紙あわせて池上氏は毎日11紙、佐藤氏は10紙もの新聞を定期購読して読んでいるという。ネットが普及し

『池上彰×津田大介テレビ・新聞・ネットを読む技術(中経の文庫)』(KADOKAWA)テレビのニュース解説でおなじみの池上彰と、ウェブメディア界の寵児・津田大介。二人のジャーナリストが「テレビ・新聞・ネット」について語った『池上彰×津田大介テレビ・新聞・ネットを読む技術(中経の文庫)』(KADOKAWA)が2016年12月15日(木)に発売された。 イギリスのEU離脱やトランプ氏のアメリカ大統領選挙戦の勝利など、世界で「大番狂わせ」が頻発。世界だけでなく、マスコミが「こっち」といっていたニュースが実はま逆の結果、なんてことがよく起きている。 かたやネットでは、DeNA(ディー・エヌ・エー)が運営する医療系まとめサイト「WELQ(ウェルク)」をはじめとしたまとめサイトで、不正確な記事や著作権無視の転用が次々と見つかり、休止に追い込まれている。こんな「情報洪水」のなか、私たちはテレビ、新聞

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