今まさに公開中の映画『ミッドナイト・バス』、宝塚歌劇団によって舞台化された『カンパニー』(東京宝塚劇場にて5/6まで上演中)、NHKでドラマ化された『四十九日のレシピ』、直木賞候補になった『彼方の友へ』など、次々と話題作を生み出しているのは、作家の伊吹有喜さんだ。2月にシリーズ最新刊が発売された『なでし子物語』の実写化もそう遠くはないかもしれない…!? ■強くやさしい世界を紡ぐ、伊吹有喜の物語 2014年に刊行され、大きな感動をよんだシリーズ1作目『なでし子物語』に、読書家としても知られる小泉今日子さんは「この物語を読みながら私は何度も涙ぐんでしまう」とコメントを寄せた。誰もが耀子と立海の永遠の幸せを願うようなラストだったが、続編『地の星 なでし子物語』で描かれたのは衝撃的な内容だった。舞台は20年近い時を超え、28歳になった燿子が、40歳の遠藤家当主・龍治と結婚。常夏荘の女主人となり、子

『小泉今日子書評集』(小泉今日子/中央公論新社) 茶化すつもりで読み始めた書評集に、完全に吸い込まれてしまった。著者は小泉今日子。タイトルは『小泉今日子書評集』(中央公論新社)である。彼女のやることなすこと、なぜか「小泉今日子の」と付箋がつく。それがきっと、小泉今日子なのだ。 2005年から2014年にかけて「読売新聞」書評欄で発表された書評をまとめた本書。「アラフォー」から「アラフィフ」を生きるを生きるキョンキョンの、アイドルでもなければ、女優でもない、ひとりの女性としての言葉が訥々と綴られている。 「読み返すとその時々の悩みや不安や関心を露呈してしまっているようで少し恥ずかしい。でも、生きることは恥ずかしいことなのだ。私は今日も元気に生きている」と彼女自身が冒頭で吐露するように、そのタイトル選びといい、内容といい、こうして連なった書評を一気読みすると、どこか彼女の10年日記を盗み読みし

小泉今日子の歴代シングルを3枚組50曲で完全網羅した『コイズミクロニクル~コンプリートシングルベスト 1982-2017~』(ビクターエンタテインメント)。その初回限定盤プレミアムBOXに収録される書籍が『コイズミシングル~小泉今日子と50のシングル物語』。全シングル制作に携わった関係者への総力取材で、小泉今日子の音楽史を紐く全368ページのメイキング本だ。 今回は、同書で約70人ものミュージシャン、作詞家、作曲家、編曲家、ディレクターなどの証言をまとめ上げ、一つの物語として仕上げたライターの松永良平さんにインタビュー。同書の成立過程や、そこで披露されたエピソードの裏側を聞いた。 ――松永さんご自身は、いつ頃から小泉さんの曲を聞いていたんでしょうか? 松永 僕は年齢的には小泉さんの少し下で、音楽は好きだったんですが、はっきりと曲を認識したのは中学生になってからで、『まっ赤な女の子』『艶姿ナ

小泉今日子の歴代シングルを3枚組50曲で完全網羅した『コイズミクロニクル~コンプリートシングルベスト 1982-2017~』(ビクターエンタテインメント)。その初回限定盤プレミアムBOXに収録される書籍が『コイズミシングル~小泉今日子と50のシングル物語』。全シングル制作に携わった関係者への総力取材で、小泉今日子の音楽史を紐く全368ページのメイキング本だ。 今回は、同書で約70人ものミュージシャン、作詞家、作曲家、編曲家、ディレクターなどの証言をまとめ上げ、一つの物語として仕上げたライターの松永良平さんにインタビュー。同書の成立過程や、そこで披露されたエピソードの裏側を聞いた。 松永 まず、デビュー曲の『私の16才』が、「四つ打ちのダンスミュージックを作りたかった」という方針のもとに作られていたことです(笑)。この話を初代ディレクターの髙橋隆さんから聞いて、「この本はもっと面白くなるな」

『なんてったってアイドル』で新時代のアイドル像を作り出し、90年前後には近田春夫とのタッグでハウスミュージック、藤原ヒロシと組んだアルバムでクラブ・ミュージックに接近。その後は自身の作詞、小林武史の作曲・編曲による直球のJ-POP『あなたに会えてよかった』でミリオンヒットを記録し、2013年には『潮騒のメモリー』でオリコンデイリーランキングで1位に……。 1982年3月のデビュー以降、誰も予想ができない変化を続け、今も第一線で活躍を続ける小泉今日子。その歴代シングルを完全網羅した『コイズミクロニクル~コンプリートシングルベスト 1982-2017~』(ビクターエンタテインメント)がリリースされた。3枚組50曲収録という音源だけでも豪華だが、本作の見所といえるのが、初回限定盤プレミアムBOXに収録される書籍の一つ『コイズミシングル~小泉今日子と50のシングル物語』だ。 同書は、全シングル制作

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