『ルポ 中国「潜入バイト」日記』(西谷格/小学館) 犯罪組織やブラック企業に潜入して、その組織の実態を明らかにする書籍や記事がある。いわゆる「潜入ネタ」だ。文字から伝わる緊迫感とリアリティある情景に、読んでいて思わず興奮する。 『ルポ 中国「潜入バイト」日記』(西谷格/小学館)は、著者でフリーライターの西谷格氏が、中国のあらゆる業種に潜入して、そこで働く中国人たちの素顔や文化を明らかにした1冊だ。そうだ、本書は国内の組織に潜入するのではなく、なんと国外へ飛び出しているのだ。しかもあの中国に、だ。巷に出回る「潜入ネタ」とは一線を画すスケールの大きさに、最上級クラスのリアリティが期待できる。さっそくその記録の一部をご紹介したい。 ■ガイドの目線で見た爆買いツアーの光景中国と聞くと、一時期大きな話題になった爆買いツアーを思い浮かべる。 爆買いツアーに参加する中国人たちを、ツアーガイドからの目線

『飛田をめざす者 「爆買い」来襲と一〇〇年の計』(杉坂圭介/徳間書店) 「爆買い」をはじめとして、マナーの悪さが指摘されることもある中国人観光客だが、日本経済にとっては重要な顧客となっているのも事実だ。中国経済の好景気の終焉を予想する報道も多いものの、全国の観光地が外国人対策を考え、少しでもマナーを守ってもらいつつ消費活動をしてもらおうと考えている。 そして、それは歓楽街でも例外ではない。日本最後の遊郭と呼ばれる、大阪の飛田新地でも外国人観光客との向き合い方に頭を悩ませている。『飛田をめざす者 「爆買い」来襲と一〇〇年の計』(杉坂圭介/徳間書店)は飛田でスカウトマンや経営者として活躍してきた著者が感じた、飛田新地の現在地を浮き上がらせる一冊である。 飛田新地とは「料亭」と名乗った遊郭が通りにずらりと連なった歓楽街だ。それぞれの玄関先には女の子とオバちゃんが座っている。女の子は自ら口を開くこ

『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇(講談社+α新書)』(講談社) 3月10日、韓国の憲法裁判所は、朴槿恵(パク・クネ)大統領に対して、罷免(ひめん)を宣告。韓国史上初の女性大統領は、同じく史上初の罷免での失職を余儀なくされた。 これにより、朴槿恵大統領も先例にならう形となった。というのも、朴槿恵は11人目の大統領だが、韓国の歴代大統領といえば、例外なく不幸な末路を迎えることで知られているのだ。クーデターによる亡命や暗殺もあるが、その多くは、大統領に委譲される権限を悪用した不正な蓄財などである。 こうした問題の根本原因を、「儒教の呪いのなせる業」だと指摘するのが、『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇(講談社+α新書)』(講談社)の著者、ケント・ギルバート氏だ。 著者は本書の中で、韓国歴代大統領の末路と韓国の未来をこう暗示する。 私は、強権的な大統領制度の問題ではなく、韓国の国民性を育ん

『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇(講談社+α新書)』(講談社) 3月10日、韓国の憲法裁判所は、朴槿恵(パク・クネ)大統領に対して、罷免(ひめん)を宣告。韓国史上初の女性大統領は、同じく史上初の罷免での失職を余儀なくされた。 これにより、朴槿恵大統領も先例にならう形となった。というのも、朴槿恵は11人目の大統領だが、韓国の歴代大統領といえば、例外なく不幸な末路を迎えることで知られているのだ。クーデターによる亡命や暗殺もあるが、その多くは、大統領に委譲される権限を悪用した不正な蓄財などである。 こうした問題の根本原因を、「儒教の呪いのなせる業」だと指摘するのが、『儒教に支配された中国人と韓国人の悲劇(講談社+α新書)』(講談社)の著者、ケント・ギルバート氏だ。 著者は本書の中で、韓国歴代大統領の末路と韓国の未来をこう暗示する。 私は、強権的な大統領制度の問題ではなく、韓国の国民性を育ん

中国といえば昨今、南シナ海での人工島建設や尖閣諸島の領有権問題など、あまり明るい話題を聞かないのだが、漫画『中国嫁日記』でも描かれているように、政治問題を抜きにしてその歴史や文化を楽しむ人も多い。日本政府観光局(JNTO)の統計を見ると、2015年のデータになるが250万人近くの日本人が中国を訪れている。その流れでいえば、中国で働くという選択をする人も当然、少なからずいることだろう。『ブラック企業やめて上海で暮らしてみました』(初田宗久:原作、にしかわたく:漫画/扶桑社)は齢40にして中国で働くことを決めた男の奮闘記だ。本書は原作者で元雑誌編集者の初田宗久氏が、勤めていた編集部での編集長からのパワハラに嫌気がさし、以前から趣味で年に1~2回遊びに行っていた中国へ渡り、悪戦苦闘しつつも働き続ける姿を綴ったコミックエッセイである。 まず注目したいのが、上海のオバサンたちの迫力。初田氏は市場で

人の悩みも幸せも、その大半は人間関係に起結すると言われます。だからこそ何よりも「人間に向き合う」ことが重要だと考え、「人間を知る」ことを極め、幸せなお金持ちになっているのが華僑です。そんな華僑に学んだ対人術の極意を役立てていただきたいと筆をとりました。人間関係といっても幅広いですが、多くの人が嫌でも避けられないのは「職場の人間関係」でしょう。そこで今回は、職場の困った面々として「横暴な上司」「アピールがウザい同僚」「言い訳ばかりする部下」を取り上げ、彼らを避けるのではなく、自分のために活かす華僑流の対処法をお伝えします。本題に入る前にまず、なぜ私が華僑について語るのか、その背景をざっと説明します。私自身は日本に生まれ日本及びアジアでビジネスをする日本人です。大学卒業後、サラリーマンとなりましたが「社長になってベンツに乗る」という夢をかなえるために、在日華僑のボスと言われる大物華僑に弟子入

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