『やがて君になる』AT-X、TOKYO MXほかにて放送中 (C)2018 仲谷 鳰/KADOKAWA/やがて君になる製作委員会 『やがて君になる』は小糸侑と七海燈子、ふたりの高校生の「好き」の気持ちをめぐる物語だが、いわゆる「モブキャラ」が存在せず、登場人物それぞれが意図と思惑を持って行動しており、読み手が感情移入できるポイントがいくつもあるところが、作品の大きな特徴である。中でも、親友である燈子に想いを寄せていて、当人にはその気持ちを伝えることなくそばにいる生徒会副会長・佐伯沙弥香は、特に繊細に心情が描かれており、とても「気になる」キャラクターだ。そんな沙弥香をTVアニメで演じる声優・茅野愛衣は、「当事者の目線」と「客観的な視点」を持ちながら、映像における佐伯沙弥香のパーソナリティを鮮やかに表現している。役へのアプローチから、彼女が考える「沙弥香のあり方」、声優としての自身の現在地まで

『やがて君になる』AT-X、TOKYO MXほかにて放送中 (C)2018 仲谷 鳰/KADOKAWA/やがて君になる製作委員会 TVアニメ『やがて君になる』特集では、3名のメインキャストに話を聞いているが、全員が本作の監督である加藤誠について言及していた。演者とのコミュニケーションを大切にして、収録現場が自然とひとつになることを導いた監督のあり方は、完成した映像のクオリティにも確実に反映されている。さまざまな作品で制作進行や絵コンテ、演出を務めてきた彼にとって、『やがて君になる』は2015年の『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』に続いて、監督2作目。自身のクリエイションがどういうものであるかを対象化し、幅広いユーザーに届く作品を目指して力を尽くす監督・加藤誠は、『やが君』とどのように向き合っているのか、話を聞いた。 みんなで同じ方向を向いているような現場を作りたい ――放送が始まって

『やがて君になる』AT-X、TOKYO MXほかにて放送中 (C)2018 仲谷 鳰/KADOKAWA/やがて君になる製作委員会 小糸侑と七海燈子、二人の女子高生の心の機微を、その危うく揺れる関係性を丁寧に描いた百合マンガ『やがて君になる』。最新刊6巻が読者に波紋を広げるなか、10月5日からはTVアニメもスタートし、さらなる注目を集めている。原作者の仲谷鳰さんが語るマンガとアニメそれぞれの制作秘話とは? 気になる今後の見どころとは? なお、コミックス6巻のネタバレも含まれるのでご注意を! 人間は変われる。でもそうすぐには変われない ──あらためて『やがて君になる』(以下『やが君』)が誕生した経緯についてお聞かせください。 仲谷鳰さん(以下、仲谷):私はもともと同人誌でマンガを描いていたのですが、その頃から女の子同士の関係性を描くことが多かったんです。自分では百合をそこまで意識していたわけで

『やがて君になる』最新6巻(仲谷鳰/KADOKAWA) 『月刊コミック電撃大王』(KADOKAWA)で連載中の百合マンガ『やがて君になる』。仲谷鳰のデビュー作でありながら、コミックスも好評で累計発行部数は70万部を突破。9月27日(木)には待望の最新6巻が発売された。本作は、主人公の「小糸侑」とその先輩「七海燈子」の同性愛がモチーフ。高校に入学して先生のすすめで生徒会を見学に行った侑は、男性からの告白を燈子が断る場面に遭遇してしまう。生徒会役員であり、“誰かに告白されてもドキドキしたことがない”という燈子に共感し魅かれたこともあって、生徒会に侑は参加。だが、自身の恋愛について燈子に相談した際、「君のことが好きになりそう」となぜか燈子から告白されることに――。女性同士の恋という難しい関係のストーリーながらも、爽やかに読ませる仲谷の絵のタッチが絶妙な作品だ。 そんな『やがて君になる』の最新第

『やがて君になる』AT-X、TOKYO MXほかにて放送中 (C)2018 仲谷 鳰/KADOKAWA/やがて君になる製作委員会 10月5日から放送をスタートした、TVアニメ『やがて君になる』。原作の中で繊細に描かれる登場人物たちの心情を丁寧にすくい、『やが君』ならではの美しい背景をいきいきと映し出した第1話は、まさに「原作通り」。ここまでやるか、と思わされる、出色の第1話であったと思う。そして、その印象をより強いものとしているのが、小糸侑役・高田憂希と、七海燈子役・寿美菜子による、劇中のやり取りだ。インタビュー中でも、最初のPVを収録する際に加藤誠監督が「燈子さんと侑さん、まんまですね。安心しました」と述べたというエピソードが披露されているが、ふたりが体現する侑と燈子の言葉は、ごく自然に、しかし同時に確かな手応えを伴って、観る者に届いてくる。キャスト対談の後編では、収録中のエピソードを端

『やがて君になる』10月5日より、AT-X、TOKYO MXなどにて放送 (C)2018 仲谷 鳰/KADOKAWA/やがて君になる製作委員会 「人に恋する気持ちがわからない」という悩みを抱える、高校1年生の小糸侑。そんな侑が、入学して間もない頃に出会う生徒会役員の2年生・七海燈子は、「誰に告白されても相手のことを好きになれない」。既刊は重版を連発し、待望のコミックス最新6巻が発売されたばかりの仲谷鳰『やがて君になる』は、第1話のラスト、燈子から侑への「思わぬ告白」から物語が動き始める。学校生活をともに過ごす中で交わす何気ない会話、友人にも打ち明けられない秘密、発した言葉とは裏腹に加速していく感情。それらを通して描かれる侑と燈子の関係は、作品としてはいわゆる「ガールズラブ」にあたるが、『やがて君になる』が素晴らしいのは、登場人物の心の動きが鮮やかに伝わってくること、そして彼女たちが抱えてい

『やがて君になる』6巻 (仲谷 鳰/KADOKAWA) “好き”という感情がわからない小糸侑、他人の“好き”を受け容れられない先輩・七海燈子。女子高生の揺れ動く気持ちを丁寧にすくいとった百合マンガ『やがて君になる』の6巻が発売された。これがもう、読んだ人がバタバタと悶え倒れるほどの切なさ! ぜひとも心身ともに万全の状態で読んでほしい。 まずは、6巻にいたるまでの流れをおさらいしよう。小糸侑は、なりゆきで生徒会を手伝うことになった高校1年生。中学時代に仲の良かった男子に告白されたものの、“好き”という気持ちがわからずにいる。そんな中、侑は生徒会役員の上級生・七海燈子と知り合う。才色兼備の燈子はさまざまな人に告白されるが、相手の気持ちを受け容れられずにいた。侑は燈子に共感するが、燈子は「誰のことも特別に思わない」という侑に心を動かされる。「私、君のこと好きになりそう」──かくして侑と燈子の不思

「君が好き。でも君は私を好きにならないで」女子高生同士の危ういバランスから目が離せない――大ヒット百合マンガ『やがて君になる』 仲谷 鳰インタビュー 少女たちの揺らぐ気持ちを丁寧にすくいとり、初の連載作品でありながら累計50万部を突破した『やがて君になる』。 〝好き〟という気持ちを知らない少女と、そんな彼女だからこそ好きになった先輩。一筋縄ではいかないふたりの関係性、作品に込めたメッセージについて、作者の仲谷さんにうかがった。 ■「恋愛をするのが当たり前」という前提に違和感が 仲谷鳰さん(以下、仲谷)「子どもの頃から山岸凉子先生、萩尾望都先生の作品に触れ、中性的なキャラクターや性別の垣根を越えた関係性に親しんできました。女の子同士のカップリングが好きだと自覚したきっかけは、高河ゆん先生の『LOVELESS』。好みのカップリングは、“面倒くさい子”と、“それを助ける子”の組み合わせ、でしょう

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