~現場視点の積上型生産管理ではなく、マネジメント視点の生産管理構築を目指す~ 当連載では、製造業の実態を先ず理解し、原因の探索と対応策を解説していきます。連載後半からはその前提を踏まえた上でどうあるべきかをご紹介いたします。 日本における生産管理の課題とは? 当コラム連載では、まず第1回「日本の製造業が直面する問題と新たな潮流」皮切りとし、日本の製造業の工場が置かれている状況と、直面するトレンドによってますます追い詰められている状況を示します。 現在における日本の製造業の工場管理は、人的依存が強く、製造作業以外の業務がほとんど標準化、仕組化していません。生産計画、作業指示、実績収集、購買計画、購買発注のほとんどの業務が属人化して、表計算ソフトで回っています。 勤勉で優秀、かつまじめな人が今後も継続的にいればなんとかなるでしょう。しかし、ここにきて、人に依存した仕事では、工場の管理が困難にな

IoT(Internet of Things=モノのインターネット)という言葉は、現代のIT関連業界では最大の流行語だろう。デジタル的に接続可能なデバイスが全て、インターネットを介して通じ合う。そんな世界像から様々な技術や市場が生まれる、という期待感が世の中にあふれている。 その事情は米国でも変わらない。たまたまこの文章は米国ヒューストンのホテルで書いているが、雑誌やWebなどで見てもIoTの記事の注目度は高いようだ。先週もEmerson社(工場自動化メーカーの大手)が新しい顧客提案を発表したとか、SAP社がIoT部門を新設したとか(これはドイツ企業だが)、かまびすしい。 IoTには、スマホなど一般消費者向けデバイスをビジネスにつなげる面と、産業用途としてIoTを利用する面とがあり、後者を区別のためにIIoT(Industrial IoT)と呼んだりしている。調査会社ARCの発行するIIo

随分前のことになるが、 ある部品材料メーカーの 生産管理システムを見せてもらったことがある。 その分野では大手のメーカーで(A社と呼んでおこう)、 全国の製造業の顧客に対して、 部品材料を納入していた。 ほとんどが、顧客仕様による受注生産品である。 品目数は数千種類あり、常時、数百種類を毎月作っては顧客に納入していた。 原材料には共通性が高く、同種の原材料から多数の品目が生まれる。BOMのトポロジーでいうと「V字型」のタイプである。 典型的な受注生産であるにもかかわらず、面白いことに、A社の生産計画作業は「需要予測」の集計から始まっていた。全国の営業拠点の営業マンが、担当する顧客・品目ごとに、向こう3ヶ月間の需要予測を立てる。正確には月間ではなく旬単位の予測である。それを本社のコンピュータで集計した表が、生産計画立案の基礎となる。 工場の製造工程は大きく3工程に分かれている。正味の製造リー

ビールゲームの目的は、購買リードタイム4週間、製造リードタイム4週間のサプライチェーンの中で、発注と製造指示という意思決定を行う上で、在庫コストと機会損失コスト(受注残)の削減の重要性を認識することです。 インドネシアの市場環境は製品寿命の短命化による多品種少量生産、需要変動、人件費上昇、非日系企業との競争など益々厳しくなっており、生産管理システムの導入やIoTによる設備の稼働管理など、生産性向上によるコスト削減を目標としたDX化が推進されています。 ビールゲームの概要 工場は見込み生産(Make To Stock)ですが、欠品の場合は製造指図から製品入庫まで4週間の製造リードタイムかかり、卸(小売)は在庫から出荷しますが、欠品の場合は工場(卸)への発注から入荷まで4週間の購買リードタイムがかかります。 つまりサプライチェーンの中で在庫ゼロの場合には、小売で発行したPOは16週間で製品とし

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