しかし、アメリカでは既に次世代に注目がシフトしている。注目の的は、“女ザッカーバーグ”と呼ばれるジェシカ・マーである。9歳からプログラミングを始め、12歳で会社を立ち上げ、15歳で高校を卒業。18歳で名門カリフォルニア大学バークレー校(コンピューターサイエンス専攻)を卒業した。現在20歳である。 彼女の事業はソーシャルメディアではない。なんともそれが一見地味なビジネスなのだ。ベンチャー創業者たちの財務管理ソリューションビジネスだ。シリコンバレーのベンチャー創業者は、技術にはやたら詳しいが、財務には弱い創業者が多い。技術は素晴らしいものの、財務の健全性が維持できず廃業してしまう小企業が多いのも特徴だ。財務担当者を雇うステージにまでたどり着けない企業も多い。 老練なビジネスモデル それらの企業が口座情報を入力するだけで、経費分析から資金繰りまで分析し、簡素で見やすいグラフにしてくれる。財務の「

年末にNHKさんの番組取材を受けたのですが、結構考えさせられる事が多かったので備忘録的に書き残しておきます。 ただ、ここに書いている事は取材の内容を反映しているわけではなく、取材を通じて感じた事や考えた事のメモ書きです。インタビュアーの方が質問された事や発言内容を必ずしも反映していません。 ■日本のグーグルとは? まず、「日本からグーグルやフェイスブックの様なグローバルIT起業が輩出されない」事に関して、、です。 この種の問い掛け/問題提起に触れるたびに思うのですが、そもそもグローバルITを実現する事は全く容易な事ではありません。 http://www.stockmarketmaps.com/ft_global_500/#m=3&cn=13369344&cx=52224&cr=50 上記のリンクはフィナンシャルタイムスのFT500ランキングをセクター別に眺めることができるページなのですが、

Twitterのつぶやきをまとめられるサービス「Togetter」(トゥギャッター)の存在感が増している。昨年9月に公開し、月間ページビューは900万、月間ユニークユーザーは200万にのぼる。開発者の吉田俊明さん(29)が、Web制作会社に勤めながら個人で運営してきたが、今年6月に会社を辞め、Togetterを運営する株式会社を設立した。 「自分が開発したサービスに独立せざるを得ない状態に追い込まれた」。Togetterの規模が増し、システム開発やユーザーサポートの業務は片手間では支えきれないほどに。Togetterがもうかるかは「よく分からなかった」が、このままではマネタイズ方法を考える時間もない。起業し、腰を据えて取り組むことを決心した。 さまざまな個人のつぶやきがTogetterにまとめられ、まとめを中心に議論が起こる。「小さな声を広く一般に伝える拡声器みたいで面白い。Togette

インターネット系ベンチャーがアメリカでエンジェル投資を受けるために重要なものの一つが「ファウンダーの中に技術者がいる」ということ。一番セクシーなのが、「3人全員MITのコンピュータサイエンス」みたいに、わらわらと優秀そうなエンジニアが始めたベンチャー。 一方、コードがかけない人はマックス一人、つまり、ゼロか1、というのが理想型でございます。 なぜか。 理由1:変更につぐ変更を重ねられるようにする 最近 lean startup なる考え方がはやってますが、これはどういうことかというと、 トライする回数 × 成功率 = 成功 という式で、成功率の方をあげることは不可能なので、トライする回数を圧倒的に増やすのが成功の鍵だ、という発想なり。 サービスを作って、世に出して、使ってもらって、ユーザのフィードバックをもとに改善、改善などという生易しいものではだめそうだったら一度アイデアをスクラップして

Facebookが最近至るところで話題になっています。一体Facebookは日本で国内SNSのMixiを超えて、メインストリームサービスになれるかの否か? そんな議論が盛り上がるのを見ていて、自分はあえて異なる切り口から同サービスについて解説したいと思いました。既に6億人のユーザー数を誇る「結果としてのFacebook」ではなく、それが生まれた当初の状態に遡ってみます。 そもそも何故、ここまでFacebookは成長出来たのか? 一体誰が、何故Facebookを創ったのか? 既に米国では上映され、想像を絶する好評価を得ているFacebookのストーリーを伝えた「The SocialNetworks」。この映画を参考にしつつ、本日はサービスの背景にある創業者のストーリーを描きたいと思います。Googleを創業したLarry PageとSergei Brinが二人の間で「20年間共に勝負をす

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超交流会の当日は「学生ベンチャー入門」というセッションで、同じ御池ビルののぞみ藤田さんと、株式会社ゆめみの深田社長、株式会社ランゲートの喜社長と一緒に登壇させていただきました。学生がベンチャーを立ち上げるうえでのアドバイスを経験談を交えながら話す内容で、質問は4つくらいあったのですが、最後に会場の方から「潰れるベンチャーと潰れないベンチャーの違いはなんですか?」という質問があり、そこで出た内容を紹介したいと思います。 これについては、4人の意見がけっこう一致していて、普遍的な答えがあると感じました。結局「諦めずに粘り強くやるべきことをやること」じゃないかと思います。これは単に諦めが悪いというだけではなくて、うまくいかないときにどうするかという行動パターンに差があると思っています。 大事なのは、その場でやるべきことをちゃんと考えてやれるかどうか、という単純なことだと思います。そもそも、人の能

日本証券業協会の面白規則変更に抗議の声が集まり、磯崎せんせや佐久間せんせなど、その道のプロの皆さんがブログなどで大反対し、twitterでも盛り上がっておりました。まあ、未公開株詐欺に引っかかる爺さん婆さんらをどうにかしようということで何となく加えておいた規制変更案だったそうですが、文字通り「泥棒が犯罪に使うので風呂敷は使用禁止とします」という類の話なのでしょうがないんですけどね。 個人から出資を受けたらIPOできなくなる日本証券業協会の規則変更に大反対します http://www.tez.com/blog/archives/001648.html 個人から出資を受けたらIPOできなくなる規則変更にパブコメを書きました http://www.tez.com/blog/archives/001650.html 日本証券業協会 http://hsakuma.cocolog-nifty.com/

はじめに これからITベンチャーを立ち上げよう!という人たちが周りに増えている気がします。 そこでたまに聞かれるのが「次はどういうサービスが流行りそうですか?」という質問です。 そこで、個人的に「このへん流行るかもなあ」というものを紹介してみます。基本的にベンチャーでもやりやすいものを考えています。 流行るもの Giltみたいなサイト いわゆる、フラッシュマーケティングというものですね。 Gilt Groupeというサイトがアメリカで流行っています。ブランド品を40%〜70%引きなどで購入することができます。2007年に立ち上げて、2009年の売上はが2億ドルという化物サイトです。 特徴としては、タイムセールをやっていて、時間限定でしか買えないところです。 品物がしっかりしている(アウトレットなどではない)+シンプルなタイムセールシステム、で大ブレイクしています。 日本でやるなら、ブランド


ベンチャー起業家Jason Calacanisが「ワーカホリックでない奴をクビにしろ」と書けば、37signalsのDHH(David Heinemeier Hansson)が「ワーカホリックこそクビにしろ」と書き、ブログで議論の応酬がなさているようです。 私も「ベンチャー」と「ワーク・ライフ・バランス」については一家言あります。まずはシロクマ日報さんのまとめ・所感を引用してみます。シロクマ日報 > ベンチャー企業では、家庭を犠牲にしなければいけないのか? :ITmedia オルタナティブ・ブログ 従って重要なのは、「私生活を犠牲にせよ」「いやするな」という一般論を唱えることではなく、それが会社と、個人の人生の両面でプラスになっているかどうかを考えることだと思います。ただ一般的に言って、ベンチャー企業では不安定な状況に置かれる可能性が高いのは事実ですから、「ベンチャー企業では」という前

狭義のベンチャー "high growth venture" 中小企業 "small business" / "life style venture" ー「high growth venture」は、核となるコンセプトや技術があって、それを市場にもたらすことを目的とした若い会社。5年間程度で50億円規模の売上げを達成するような、急激な成長カーブを想定する。ー ー「中小企業」は、核となるコンセプトや技術はあることはあるが、「それで世の中を制覇しよう」という野望は薄い。仕事を受注しながら、利益がでたらだんだん業容を拡大して成長していく。ー ー 「中小企業は駄目で、high growth ventureがいい」というのではない。この二つは違うタイプなのだ、というだけだ。ー ー経営の箸の上げ下ろしまでこまごまと口を出してくる外部資本(ベンチャーキャピタル)などいれずに、自分の好きなペースで仕事をし
理想的なスタートアップのキャリアパス 面白いブログ記事を見つけたので紹介したいと思います。 Chris Dixonさんのブログです。 プロフィールを見ると、このお人はどうやら、 ・個人投資家としてスタートアップやアーリーベンチャーに関わる ・McAfee社に売却したSiteAdvisorの共同創業者CEOだった ・他にもウェブアプリケーションのスタートアップを大手に売却 ・ヘッジファンドやベンチャーキャピタルに勤務していた ・ベンチャーキャピタルではSkypeの初期投資を手がけた ・ハーバードビジネススクールのMBA、コロンビア大学卒 のすごい人です。現在は、flickrの創業者とともに、集合知による意思決定支援サイトHunchの共同創業者となっているようです。 さて、何が面白いかというと、「The ideal startup career path」という記事です。つまり「理想的なスター

ここでのMVPとはminimum viable product。「市場のフィードバックを受けるために必要な最低限の機能を持った製品」のこと。「最近のウェブ系のスタートアップではMVPを市場に出すのが大事」、というような文脈で使われる。 「MVP」は、スーパーなスポーツ選手のためのmost valuable playerという方が一般的。でも、そうじゃなくて、「最低限取り敢えずバージョン製品」のこと。 で、人間もキャリア形成においてMVPで世に出ることが大事だよなぁ、とそういう話。 さて、minimum viable productとはなにか。 Venture Hacksというサイトがある。アントレプレナーであり、投資家であり、ベンチャー企業のアドバイザーでもある二人がやっている。起業に関する対談ビデオ(音声のみもある)と、その全文テキストが連載されているので英語の勉強にもなります。で、その

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