量子コンピューターの新方式として、神秘的な粒子「マヨラナ粒子」を利用する「トポロジカル量子ビット」が名乗りを上げた。2月に米マイクロソフトが発表すると、大きな注目を浴びた。原理的に計算エラーが起きにくいことなどが特徴だ。一体どんな粒子なのか。(梶原洵子) 【一覧表】量子コンピューターの方式とその概要 量子コンピューターは複数の方式が研究され、まだ本命は決まっていない。「超伝導」「中性(冷却)原子」「光(光量子)」など5方式が有力だが、エラー発生の課題を抱える。原子や電子の状態を1個ずつ操作して計算する非常に繊細な機械のため、原子などの状態が少しでもずれるとエラーになる。 一方、マヨラナ粒子は原理的にエラーが起きにくい。理由は計算の特徴にある。マヨラナ粒子は、1個の粒子がもう1個の粒子の周りを1回転して計算する。「この時に、何らかの影響を受けて経路がゆがんだりしても、1回転すればよく、結果に

(a)右上の小さい画像は、実験で使用したビームの形状。左下の画像は、測定結果の干渉パターンを示す、(b)(a)の干渉パターンから計算によって再構築した量子状態で、光子対の波動関数の空間分布を表現。カラースケールは振幅(明るさ)と位相(色)の情報を同時に表現しており、赤や緑の領域は異なる位相を、明るさの変化は振幅の変化を示している。これらの陰陽マークは、この研究で使用された特定の光パターン(ビームの形状)の一例であり、量子もつれという現象自体を表現しているわけではないことに留意したい この方法の大きな利点は、測定速度が飛躍的に向上したことだ。従来は数日かかっていた測定が、数分または数秒で完了する。さらに、量子系の複雑さが増しても検出時間が変わらないため、より大規模な量子系の解析にも適用できる。 Source and ImageCredits: Zia, D., Dehghan, N., D

イスラエルのテルアビブ大学や英ブリストル大学などに所属する研究者らが発表した論文「Angular Momentum Flows without anything carryingit」は、粒子の角運動量が粒子から切り離されて、それ自体で2つの場所の間を移動できる可能性を理論的に示した研究報告である。 物体の回転運動の勢いを表す物理量である「角運動量」は、必ずその物体と一緒に移動すると考えられてきた。しかし、この研究では、量子の世界において、角運動量が物体から離れて単独で移動できる可能性が示された。keyboard_arrow_down 研究内容keyboard_arrow_down 研究評価 研究チームは、反射壁で囲まれた箱の中にスピン1/2の粒子を置いた思考実験を行った。箱の左側の壁は完全反射、中央には高反射性の仕切り、右側の壁はスピン依存性(z軸上向きスピンに対しては透過させ、z

私の期待 近頃は量子コンピュータが注目され始めている.実用化が近いように思えるので,時代に乗り遅れないように勉強しておこうという人も多いだろう.私も数年前から興味を持ち始め,近頃ようやくある程度のことが分かるようになってきた気がするので,自分なりの解説を書いてみたくなってきた. 私は量子コンピュータの実用化を非常に楽しみにしているが,それが従来のコンピュータの座を奪うほどのものになるとは思っていない.限られた用途にのみ,補助的に使われるにとどまるだろうと予想している.その理由についてもこのあとで説明してゆくが,こういう予想は裏切られたほうが面白い.私としては人類に出来ることが増えていくのが楽しみで応援しているという感じだ. 一つの記事にまとめると長くなりそうなので,数回に分けて,徐々に付け足すように書いてみることにする. 従来のコンピュータとの比較 量子コンピュータではない従来のコンピュー

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量子力学の理論によると「量子もつれ」状態にある粒子ペアは、一方の粒子を状態を測定すると、互いがどんなに離れていても、ただちにもう一方の粒子の状態に影響を及ぼす。直感に反するこの特性の根底に「隠れた変数理論」があるのかどうかを調べるため、前例のない規模の実験が実施された。もし、隠れた変数理論が存在すれば、量子暗号は完全に安全とは言えないことになる。 byEmergingTechnology from the arXiv2018.06.14 198 74 16 2 好奇心をそそられる質問がある。物理現象には原因のないものがあるのだろうか、それとも、すべての作用には理由があるのだろうか? この難問は基礎科学の最も奇妙な分野の1つである量子物理学における核心的な質問だ。科学史上最大級の人物たちを悩ませてきた質問でもある。 この問題はまた、量子コンピューターや量子暗号などの新テクノロジーにとって

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