動物化するポストモダン オタクから見た日本社会 (講談社現代新書) 作者:東浩紀講談社Amazon 最近私は「近代社会ってなんだろう?」ってことに関心があって、近代社会とその続きについて書いてある本を再読してまわっている。ゆうべは東浩紀『動物化するポストモダン』を数年ぶりに読んだ。ただ懐かしいだけじゃない。読むたびに発見があって「こんなことを著者は書いていたのか!」と驚いた。それからインスピレーション。自宅の本棚のいちばんいい場所には、読むたびにインスピレーションが刺激される本を並べておきたいよね。 昨日の私は「動物化したオタクって、どのあたりのオタクまでで、どこからのオタクは元々動物だったんだろうか?」ってことを読みながら考え続けていた。 『動物化するポストモダン』でいうところの「動物」とは、コジェーヴという哲学者の言っていた「動物」のことらしいが、私はこのコジェーヴという人自身の本を読

あんまりよくわかってない人が居るようだから。 まずんほるってのは"んほぉ〜この声優たまんねぇ〜"の略です。 https://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%93%E3%81%BB%E3%81%89%E3%80%9C%E3%81%93%E3%81%AE%E5%A3%B0%E5%84%AA%E3%81%9F%E3%81%BE%E3%82%93%E3%81%AD%E3%81%87%E3%80%9C 製作者個人が贔屓している声優(この場合声優じゃないが)などに過度に肩入れして問題が発生すると言う事です。 要するに製作者が肩入れしてる人に近づくために作品を使用していることは倫理的に問題になりかねないのでまずいと言う話です。 もちろんこれだけで監督がいかがわしいことをしてるとかそういうわけじゃないですけど、そういう事に繋がりかねないので炎上するんです。 微妙にアイドル業界とオタクカ

『オタク文化とフェミニズム(田中東子 著)青土社 「ふわっと付けたタイトルのようでいて、実は狙いがあってのことなんです。一見すると“男オタクの文化についてフェミニストがぐちぐちケチをつけている”本? いいえ、勿論、全然違います。むしろ、それは不幸な対立だと私は思っているので。あえて言うなら、オタクな学者が自らの推し活の中で考えたことをフェミニズム的見地でまとめてみた――でしょうか(笑)」 そう言って柔らかく微笑むのは、田中東子さん。いわゆる“ファン文化”を長く研究してきた田中さんの新著『オタク文化とフェミニズム』は、これまで雑誌等で発表してきたものに書き下ろしを加えた10章からなる論説集だ。今やすっかり市民権を得た「推し活」の現在地リポートを入り口に、アイドルと労働、オタクと消費、ルッキズムとジェンダーなどエッジの立ったテーマが並び、まさに今読むべき一冊となっている。 「本書で主に取り上げ

きくりも確実にこの悪循環に陥っている。彼女は酒を飲むことで憂さを忘れ「幸せスパイラル」の状態に入るのだが、その「幸せ」は何をどう見ても破綻と破滅へと急降下していく呪われた螺旋である。 また、酒を飲んでいない彼女は典型的な「陰キャ」でまともに話すこともできないのだが、その姿は本編の主人公「ぼっちゃん」が陰キャのまま、なけなしの勇気を出して活躍していく姿の陰画ともいえそうだ。 つまりはこの外伝は本編の少しリアルでシャレにならないバージョンといえ、本編を読んでいたときはげらげら笑っていたぼくもほんとうに笑って済ませて良いのか疑問に感じるわけである。 しかし、ネットの感想を見る限り、どうやらほとんどの読者はそのような読み方をしていないようで、ぼくはここから「ひとはフィクションに対しどのように向き合うべきか」というテーマを考えさせられる。 もっとも、その答えは最初から出ている。「どのように向き合って

kemofure @kemohure 博報堂の「オシノミクスレポート」っていう、如何に推し活で稼ぐかのレポート読んでいたんだけど、面白いな。身も蓋もないことが書いてある。オタクという言葉はイメージが悪く、好きという言葉は内向的。推し、推し活という言葉に前面的にポジティブなイメージを付与することで経済と結びつけると。 2024-07-20 01:45:06 kemofure @kemohure 経産省のレポートによると、推し活の最大の層はアイドルのファン層(特に実家が富裕な若年女性層)で、個人崇拝的な要素があり、ホストの問題にかなり近いように感じました。 経産省「時間もお金も掛ける人が最も多い分野はアイドルである(略)約8割が女性、年代別に見ると10~30代が全体の約7割強」(続) x.com/yoshidakaityou… 2024-07-19 23:39:10 吉田悠軌 @yoshida

アズールレーン等で知られるManjuuによる最新作「アズールプロミリア」のトレーラー第1弾に登場するキャラクターは全て女性で、キービジュアルにも女性キャラクターしか描かれていなかった。 しかし、公式アカウントでは主人公の性別が選択可能であることが発表された。 直後、公式アカウントの投稿には9万を超えるコメントが殺到し炎上した。中国の二次元ゲーマー達は、たとえ主人公であっても、男性キャラクターが登場することを許さなかったのだ。 運営会社はすぐに反応。炎上した翌日には「アズールプロミリアには女性キャラクターのみが登場し、インターネットに投稿された画像は事実ではありません」と方針を一転させたのだった。中国のアニメ系スマホゲーム界隈では、まだゲームがリリースされるどころか、ベータテストすら行っていない段階でも、これだけの反発が起きてしまうようになった。 「有男不玩」に従い売上が急増した『スノウ

「待って無理」「〇〇しか勝たん」「5万回言ってるけど」などなど、推しへの愛を叫ぶときに使うことの多い“オタク構文”。SNSでもしばしば取り上げられ、日々新たな言い回しが誕生しています。 私たちはなぜ、推しへの愛を語るときに特別な言葉を使いたくなるのでしょうか? 今回は日本語の歴史を研究する明治大学 文学部 教授・小野正弘さんに「オタク構文」がどのようにして生まれ、オタクたちの間で受け入れられていくのかについて、一緒に考えていただきました! お話を聞いた人:小野正弘さん 明治大学 文学部 日本文学専攻教授。専門分野は日本語史。日本語の各単語の意味がポジティブなものになったり、ネガティブな意味を持ったりする“変化”について、その背景や要因などの研究に取り組む。著書に『オノマトペ 擬音語・擬態語の世界』(角川ソフィア文庫)などがある。 HP:小野研究室のホームページ 私たちはなぜ“大げさな表現”

もし、推しが性犯罪者になったら?ファンの苦悩から生まれたドキュメンタリー映画『成功したオタク』監督インタビュー ※この記事では性犯罪報道についての描写が含まれます。フラッシュバックなどの心配がある方は注意してご覧ください。 もしある日、推しが犯罪者になったら——? 3月30日(土)より公開された『成功したオタク』は、推しが性犯罪者となった監督自身の葛藤と、同じように苦しむ友人たちのインタビューを映した韓国のドキュメンタリー映画である。その衝撃的な題材に、アイドル文化や推し活が盛んな日本国内でも公開前から話題を呼んだ。 あらすじ:あるK-POPスターの熱狂的ファンだったオ・セヨンは、「推し」に認知されテレビ共演もした「成功したオタク」だった。ある日、推しが性加害で逮捕されるまでは。突然「犯罪者のファン」になってしまった彼女はひどく混乱し、様々な感情が入り乱れ葛藤する。そして、同じような経験を
井上篤史 @bezieer 2024年の井上大賞は、『ロボット・ドリームズ』と3年連続で『劇光仮面』のダブル受賞となりました。 パブロ・ベルヘル監督、山口貴由先生、おめでとうございます! Threads @inoue8o sites.google.com/view/inoue100/ 井上篤史 @bezieerなろう系のコミカライズをいっぱい読みました。少なくとも私が読んだのは 「他者と対等な関係を構築できない人」 をターゲットにしていると思いました。 「友達」が出てこないんですよね。ほとんど。 2024-02-28 18:46:46 リンクnote(ノート) 井上篤史|note 専門学校で漫画の描き方を教える教員をしています。 イチ推し漫画は「衛府の七忍」です。 「マッドマックス 怒りのデスロード」を呼吸するように鑑賞する毎日です。 卒業生が描いてます、別冊マガジン「ふらいんぐうぃっ

10月26日発売の『週刊文春』で報じられた、山田太郎文科大臣政務官兼復興大臣政務官の不倫報道。マンガやアニメの「表現の自由」を旗印に「オタク層」からの圧倒的な支持を集める国会議員の呆れた行状に困惑が広がっている。 山田氏は2010年の参院選に「みんなの党」の比例候補として初出馬、2012年に繰り上げ当選を果たした。この直後から、山田氏は当時議論されていた「児童ポルノ禁止法」の改正案がマンガやアニメを規制する可能性があることを国会で追及、オタク層からは希望の星と目された。 存在を無視できなくなったのは、2016年の参院選以降である。この時、山田氏はおおさか維新の会に入党し立候補を模索するも、希望していた比例代表からの出馬を認められなかったことからすぐに離党。直後、新党改革の推薦で立候補することを決めた。 ここでオタクの街・秋葉原に選挙事務所を置き選挙運動のほとんどを秋葉原でおこなうという奇策

前提:どのような解釈でも無理矢理こじつけることが可能です。 ある人は黙示録を読んで予言の書だと考察するし、またある人は少年漫画を読んでこれはボーイズラブだと解釈をします。 原則として作品の解釈は自由です。 ただそれを他人に押し付けるのはよろしくないです。 今話題になっている介護されたいオタク騒動も、「自分は歳だから介護にみえちゃうんだよね〜」という個人の感想だったら良かったのですが 「これは身の回りの世話をしてほしい高齢オタクを狙った作品ですね〜上手い!」 などという他人へのレッテル貼りに終始していてファンに対しても作者に対しても失礼だと思ったのでこのエントリをあげました。オタクはフリーレンをどう見ているか?英語圏最大のオタクコミュニティに MyAnimeList (MAL) があります。MALにおいてもフリーレンは人気で、現在放映中のアニメ210(注)作品中で2位、スコア8.93と高

『粛聖!!ロリ神レクイエム☆』に萌えているか。現在進行形で燃えている。 www.youtube.com 『粛聖!!ロリ神レクイエム☆』が燃えている キツいのはロリコンではなく「なりきり」 10年前の悪しきロリコン露悪文化 バズによる複雑文脈事故 『粛聖!!ロリ神レクイエム☆』が燃えている www.j-cast.com 昨日、『粛聖!!ロリ神レクイエム☆』のMVで使用された防犯ブザーのメーカーがその旨をウキウキで拡散した結果、「防犯メーカーがこのような気持ち悪い楽曲に媚びるのはどうかと思う」という至極真っ当な抗議を受けて謝罪と取り下げに至った。記事の「小児性愛コンテンツ」という直球の見出しがまた凄く、令和水準の超火力が放たれている。 このニュースと前後して、バズった『粛聖!!ロリ神レクイエム☆』がTikTokやYouTubeショートでも使われるようになった結果、主に「歌詞がキモすぎる」という

まず性的搾取は良くない。 ジャニヲタの8割がジャニーさんの事については知っているし、だからどうとかも思っていない。 知らないフリをしてあげることの方がいいだろうから。 あの人たちは努力や苦悩を見せることが美学の人達ではない。 最近ではドキュメンタリーの番組とかあるけれど、あれは見せれる一部であり、あれもエンタメとして見せてるだけで本当の部分なんて本人達しか知らないし、知らなくて良い。 私たちはキラキラ輝く彼らを見て、いつまでも輝いていられるように応援するだけの存在。 彼らが裏で鼻水垂らしながら泣いていようが、彼女に弱音吐いて甘えていようがそんなことは知ったことではない。 彼らだってそんなかっこ悪い裏の部分見せたいと思ってるとは思えない。 常に完璧でキラキラしている部分を見せていたいと思っているはず(じゃなきゃあんな職業できない) だから知らないフリをしている。 ただ、やはり耐えられない子

日本のオタクに知って欲しい、西洋のオタクスラング「Proship」という単語の意味と「Proshipper」という概念 はじめにどうも、マロミと申します。 突然ですが英語圏のオタクが使うProshipやProshipperという単語、ご存知ですか? 私がはじめてこの単語を聞いて何を意味するスラングなのか調べた時、正しい解説を見つける事はできませんでした。 このnoteでは日本人の方がProshipやProshipperという単語を使う人に直面した時、理解できない言葉に戸惑わないよう、私が受けた嫌がらせを元に正しい言葉の意味と対処法について記していきたいと思います。 経緯が長いので、単語の意味だけを知りたい方は「Proshipの勉強」と「Proshipperの真の意味」の項目に飛んでください。 事の発端2022年7月。 とある海外ジャンルで二次創作をしていた私は、生まれて初めて英語のDMを貰

昭和生まれのオタクだ。 私の学生時代、オタクであることが周囲に知られることは社会的な死を意味した。私はオタクであることを隠して生きていた。 部屋でどハマりしている漫画を読み、多少同好の士と話す機会はあったものの、基本一人専門書籍を漁っていた。ひとつの漫画に対して熱は何年も続いた。当時ハマった漫画は歴史物で調べようと思えばいくらでも調べられたため、専門書を読み漁った。高い本は買えず、書店でよく立ち読みをした。二、三時間も立ち読みをしている私はきっと迷惑な存在だっただろうに、見逃してくれた書店員さんには感謝しかない。 最近になってSNSを使ってオタク活動を始めた。同好の士と繋がっていくと中・高生とも話す機会が増えた。今までオタク趣味をオープンに話す機会もなかったので純粋に嬉しかった。 しばらくして違和感を感じ始めた。その違和感の正体がなんとなく分かってきたので、このエントリーを書いている。好き

アニメライター―『アニメージュ』の専属ライターから始まり、この不安定な業界で「会社員ではなくフリーライターとして」30年以上。しかも当時は9割男性という社会で女性ライターとして生き残ることがいかに大変だったかは想像に難くない。渡辺由美子氏はアニメ・メディア業界において第一人者であり、よくその執筆記事も目にする。そのキャリアの軌跡は、まさにそのままアニメ業界の歴史が詰まっており、また同時に自身もコミケや推し活にと励む「ファンとしての一面」もある。彼女には、メディア側・ユーザー側両方の視点でアニメ業界のダイナミックな変化を語ってもらえるのではないかとインタビューを依頼した。それはまさに90、00、10年代と3世代を通して、アニメがどう発展していたかの歴史をつかみ取る刺激的な話であった。 ――:自己紹介からお願いいたします。 アニメライターの渡辺由美子と申します。徳間書店『アニメージュ』でのライ

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