このお話はたぶんフィクションです。実在の個人や企業とはあんまり関係ありません。そういうことにしろください。 10年前、20代になったばかりの頃の僕は、今思えば本当に最低な生活を送っていた。高校を中退し、実家とは疎遠で、友達もなく、金もなく、夢も希望もなく、ただバイト先と自宅を行き来するだけの毎日。いつも視界には霞がかかったようで、底の見えない空虚さだけが僕の心を支配していた。 それでも趣味らしいものはあった。オンボロマシンにRedHatを入れ、ダイヤルアップの細い回線で自宅サーバを立て、Perlでガラクタのようなプログラムを動かす。そんな子供じみた遊びだけど、プログラムを組んでいるときだけは空虚さを忘れ、画面の中に没頭できた。 ただ、そのときの僕はもうすでにいろんなものに打ちのめされていて、若者にありがちな全能感などというものは霧散していた。自分がプログラミングで何かを成すだとか、それを仕

・著書 →Amazon.co.jp |pha ・note →phaのnote ・Twitter → @pha ・メール →pha.japan@gmail.com 「随筆復興」を謳う文芸誌『随風02』に「空洞になりたい」というエッセイを書きました。今号のテーマの「好奇心」に沿って書いたものです。 随風 (02) 作者:宮崎智之,早乙女ぐりこ,pha,古賀及子,花田菜々子志学社Amazon いろんな人が同じテーマと同じ(少し短めの)長さでエッセイを書く「随風」を見ると、なんか「エッセイの競技化」という感じがして面白いですね。「M-1」で漫才が競技化した、みたいな感じで。この競技で一番強いのは誰だ、とか考えてしまいます。個人的にはオルタナ旧市街さんの文章がすごく好きですね。 新しいLINEスタンプを作りました。よかったら使ってください。こういうのをちまちま作るのは楽しいですね。 t.co

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