NEWSLETTERS ARTnews JAPAN is a trademark of Art Media, LLC. ©2022 Art Media, LLC. All rights reserved. Published under license from Art Media, LLC, a subsidiary of Penske Media Corporation. 神奈川県・箱根にある私設美術館、岡田美術館の創設者である岡田和生が、カジノ王スティーブ・ウィンとの訴訟にかかった弁護士費用5000万ドル(約74億円)を賄うために、所蔵作品の一部をサザビーズのオークションに出品する。 現在83歳の岡田和生は、パチスロ機で財を成し、東京に本社を置くユニバーサルエンターテインメント社の会長を務めた。美術品収集が趣味だった岡田は、1924年に廣田松繁と西山保により創設された日本橋の老舗古

DIC川村記念美術館 Photographer: John S Lander/LightRocket/Getty Images 116年の歴史を持つ化学メーカーDICが、業績不振の中で保有する美術館を巡って、変革を求めるアクティビスト(物言う株主)の標的となっている。市場関係者や美術ファンが注目するのは、推定計10億ドル(約1400億円)超に上る所蔵品の行方だ。 事の発端は、DICが先月27日、運営するDIC川村記念美術館(千葉県佐倉市)を来年1月下旬から休館すると発表したことにある。同社は資本効率の観点から規模縮小と東京への移転を軸に事業を見直すと説明。美術館は20世紀の現代美術の世界的なコレクションで知られるが、このまま閉館する選択肢も排除していない。 「日本が誇る、至宝ともいえる美術館」。美術メディア「美術手帖」の岩渕貞哉総編集長は同館を高く評価する。ピカソやモネ、ルノワールなど日本

「たとえ贋作でも絵を見て感動したならそれでいいではないか」 私たちを前にそう語ったのは、世界的に有名な“贋作師”ヴォルフガング・ベルトラッキ氏。 徳島や高知の美術館で発覚した贋作疑惑に関与したとされ、多くの美術関係者を翻弄し続けてきたベルトラッキ氏だが、彼の発言は、ある問いを私たちに突きつけているようにも思える。 「芸術に私たちが求めているのはいったい何なのか」と。 彼はなぜ贋作を作り続け、そしてなぜ私たちはそれに気づくことができなかったのか。ベルトラッキ氏の“告白”を元にその答えに迫る。 (贋作問題取材班:徳島局記者 能智春花/高知局記者 竹村知真/松山局記者 伊藤憲哉・ディレクター 御巫清英) 徳島で贋作疑惑が浮上

フィンセント・ファン・ゴッホの代表作の1つ「星月夜」を流体力学の観点から調べた研究により、空に描かれた渦が物理法則に正しく従っていることが明らかになりました。 Hidden turbulence in vanGogh's The Starry Night | Physics of Fluids |AIP Publishing https://pubs.aip.org/aip/pof/article-abstract/36/9/095140/3312767/Hidden-turbulence-in-van-Gogh-s-The-Starry-Night This Famous VanGogh Painting Features Astonishingly Accurate Physics : ScienceAlert https://www.sciencealert.com/this-

日本美術の近現代史の歪みが生んだ、村上隆の「嫌われる理由」村上:今日はありがとうございます。山田さんのYouTube番組は、ずっと拝見していました。 山田:「村上隆 もののけ 京都」は、お世辞抜きで期待以上に良かったですよ。《お花の親子》(2020)が東山を借景にした日本庭園の池にじつによくフィットしていましたし、《風神図》《雷神図》(ともに2023〜24)にしても、《洛中洛外図 岩佐又兵衛 rip》(2023〜24)にしても、力作ですよ。 京都で開催する必然性のある展覧会になっているところがすばらしいと思いました。 村上:今日は山田さんに、クリティカルに忌憚(きたん)のない解説をいただけるという期待をしています。じつは、2020年オリンピックの東京開催が決定した2013年9月7日(日本時間8日)の、その5分後に、「村上隆だけにはキャラクターを作らせたくない」という言葉がTwitter(現

理化学研究所(理研)光量子工学研究センター 先端光学素子開発チームの海老塚 昇 研究員と開拓研究本部 石橋極微デバイス工学研究室の岡本 隆之 専任研究員(研究当時)の研究チームは、国宝油滴天目(ゆてきてんもく)茶碗[1]の青紫色の光彩、いわゆる曜変(ようへん)の発色を油滴(油の滴に似た斑点)の反射と釉薬(ゆうやく、うわぐすり)の2次元回折格子[2]構造によって説明しました。本研究成果は油滴天目茶碗や曜変天目(ようへんてんもく)茶碗の鑑賞のために最適な照明を提案できる上、釉薬の配合や焼成(焼き締め、焼結)方法を解明する糸口になると期待されます。 曜変とは漆黒の釉薬が厚くかかった建盞(けんさん。中国の宋時代の10~13世紀に建窯(けんよう。中国福建省にあった名窯)において焼成された、鉄質黒釉(こくゆう)の天目茶碗)の内面に大小さまざまな斑点が浮かび、その周りが暈(かさ)のように青く輝き、その

絵の具のヒビまではっきり見える。アムステルダム国立美術館がレンブラントの『夜警』を7170億画素でデジタル化2022.01.13 21:0017,020 岡本玄介 絵の具の細かいヒビ割れもバッチリ丸見え! オランダの画家レンブラント・ファン・レインによる代表作『夜警』が、アムステルダム国立美術館にてデジタル化されました。 その画素数は717ギガピクセル。ただでさえ363cm×437cmという大きな油彩画が、スマホやタブレットを使って超拡大できるようになります。 The Night Watch, closer than ever! With our extremely detailed, 717 gigapixel, photograph of Rembrandt's Night Watchit is now possible to zoom in even further on minu

AI効果音ジェネレーター「Waves Place」爆誕! テキスト入力だけで商用利用OKの“理想の音”が作れる時代へ 展覧会を鑑賞するために美術館や博物館へ行くと、その出口付近には必ずミュージアムショップがある。 クリアファイルやマグネット、ポストカードなど、 先ほどまで鑑賞していた作品が手に取れるグッズに落とし込まれているのを見ると、ついつい買ってしまった経験がある人も多いのではないのだろうか。 実は、こうしたグッズはミュージアムグッズ制作に特化したプロたちによって作られていることをご存知だろうか?本記事でご紹介するのは、若冲展はじめ、北斎展、ムンク展、長谷川町子記念館、ハマスホイ展、ルドン・ロートレック展などなど…… 数万人、数十万人を動員した、名だたる展覧会のミュージアムグッズを多数制作している株式会社Eastだ。 Eastはたった8人の小さな会社ながら、彼らが手掛けるミュージアム

女性像の修復前(左)と修復後の画像 出典=アントニオ・グスマン・カペルのFacebook(https://www.facebook.com/antonio.capelartista/posts/420680346001119)スペイン北西部の都市パレンシアのハイストリートにある銀行のファサードを飾っている女性像が、素人の修復家によって修復不可能なほどのダメージを受けた。 「The Art Newspaper」によると、1923年に初めて公開された同作は、かつて家畜の牧歌的な風景の中で微笑む女性が描かれていたもの。地元の画家アントニオ・グスマン・カペルによるフェイスブックの投稿では、「ポテトヘッド」や「ドナルド・トランプ」「漫画」などという保護活動家や美術愛好家から怒りの声が上がっている。スペインの美術保全協会(ACRE)はツイッターに「プロの修復ではない」と書き込んでおり、パレンシアを

バンクシーは6月6日、自身のInstagramアカウントで新作を発表した。 蝋燭の火によって燃えつつあるアメリカ国旗と、その下には黒い人物の肖像。これがバンクシーの新作だ。 バンクシーは、この投稿のなかでテキストも残しており、「最初、この問題についてただ沈黙し、黒人の言葉を聞くべきだと考えていた」「しかしこれは彼らの問題ではない。私自身の問題だ」と、暗にジョージ・フロイド殺害事件について言及。 白人がつくった制度をアパートの壊れたパイプに例え、それを白人自身が直さなければ、誰かがやらなければいけないと主張している。 バンクシーが作品発表の場において、このようなテキストを残すことは非常に珍しい。

by Paul DiMattia 新型コロナウイルスの影響により多くの人が自宅を中心とした生活を続けており、SNSでも「#うちで過ごそう」「#StayHome」といった呼びかけが行われています。そんな中、アメリカのJ・ポール・ゲティ美術館がTwitter上で開催した「家にある物や家族で芸術作品を再現してみませんか?」とのキャンペーンに、4500件以上ものリプライが寄せられ、再現度の高いものからカオスなものまでさまざまな作品が応募されました。そこで、そうした中から特にクオリティが高い作品をピックアップしてみました。 We challenge you to recreate a work of art with objects (and people) in your home. ???? Choose your favorite artwork ???? Find three things

美術手帖の橋爪さん(直接の面識はないと思う)が、こんな投稿をされていたので、少し筆を取ってみることにした。 【緩募】 アートに興味のあるウェブディレクターやウェブデザイナーの方々、「日本の美術館サイトはどうすればもっと良くなるか」っていう話しません?(そして記事にしたい) — 橋爪勇介|美術手帖 (@hashizume_y) January 18, 2020 今の美術館を取り巻く状況と、ウェブ業界を取り巻く状況を重ね合わせて考えるとスマートな解決策がすぐには見いだせないのだが、ウェブ制作者サイドの人間として簡単に思うことを取りまとめてみたい。 もはや、何ができていないかよりも、なぜできないのかを論じるべき時期にきているインターネットが一般化して20年以上が経ち、2000年代初頭のように、インターネットってなに?という人はもはや駆逐されつつある。学芸員も司書も手許にはiPhoneがある。美術

フィンランドを代表する建築家 アルヴァ・アアルトの、日本では約20年ぶりとなる大規模展「アルヴァ・アアルト―もうひとつの自然」が青森県立美術館に巡回中だ。 アアルトは1898年生まれ。パイミオのサナトリウム(1933)の設計で高い評価を受け、その後も私邸から公共建築にいたるまで、自然の素材を生かした有機的な建築を手がけてきた。また、アアルトがデザインした曲げ木の椅子、流線型のガラス器などのプロダクトは、いまなお世界中で親しまれている。本展では、そんなアアルトによるオリジナルの図面や建築模型、家具、ガラス製品など約300点を紹介。フィンランドの自然に根ざしたヒューマニズムの建築家、アアルトの魅力を伝える内容となっている。 なお本展に関連し、同時期開催のコレクション展では「棟方志功のパッケージデザイン」や「菊地敦己のブックデザイン」、「成田亨:鬼と怪獣」などの章立てでデザインを特集。そのほか

盗難に遭い、行方の分からなくなっていたピカソの絵画がこのほど、オランダの美術品専門の探偵によって20年ぶりに発見された。作品には2800万ドル(約31億円)の価値があるという。 「ドラ・マールの肖像」あるいは「女性の胸像」と題されたこの絵画は、1938年に制作された。ピカソが亡くなる73年までは画家本人の住居に飾られていたという。 ところが99年、フランス南部の港町で、当時の所有者だったサウジアラビアの富豪のヨットから何者かによって盗み出され、所在不明となっていた。 その後、オランダの闇市場で取引されているとのうわさが流れた。「美術界のインディ・ジョーンズ」の異名をとるアーサー・ブラント氏の下に、盗まれたピカソ絵画についての情報が届いたのは2015年のことだ。 そこから4年の調査を経て、ブラント氏は当該の絵画が長年にわたり犯罪地下組織の間で流通していた事実を突き止める。麻薬や武器の取引の際

400年も500年も昔の美術作品を調べていると、ときどき21世紀人から見るとぎょっとするような主題のものがある。 パッと思いつく限りでも、ギリシャ・ローマ神話には「それって女性側からしたらどうなん?」となるような話が満載だし(テセウスに捨てられるアリアドネとか、ゼウスに犯されるエウロパとかレダとか)、キリスト教主題だって自分らの父親を誘惑する娘たちってどうなのってなるし(ロトと娘たち)、世俗主題でも純潔を汚された乙女が自殺するのが美談になってるし(ルクレティア)。それが絵やら彫刻やらであらわされて、当時の文献で「まことに美しい」とか書かれていたら、そりゃ絵はそうやろけどこれ相当ヤバい話やで? みたいになりますわな、こちとら21世紀人なんで…。 現在都内の大学で西洋美術史を教えているのだけど、こういう話を紹介するのは難しい。難しく感じているのはこちらだけかもしれないけど、とりあえずいちいち「

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