244エクサ電子ボルト(2.44×10の20乗電子ボルト)は、たったひとつの原子核にしては驚くほど巨大なエネルギーです。蛍光灯のエネルギーは約2電子ボルト、胸部X線検査で使われるものが10の3乗電子ボルトほどですから、その「桁違い」の大きさがおわかりいただけるかと思います。もしこのようなエネルギーをもつ粒子を1グラム集めることができれば、そのたった1グラムで「地球が壊れる」ほどのエネルギーになります。 この正体不明の宇宙線について、私たち観測チームは「アマテラス粒子」と名づけました。アマテラス粒子のように、異様なほど巨大なエネルギーをもつ粒子を「極高エネルギー宇宙線(Extremely-High-Energy Cosmic Rays:EHECR)」といいます。これまで人類が編み出した、もっとも高いエネルギーを生み出す装置は「粒子加速器」ですが、極高エネルギー宇宙線は、地球上での加速限界をは
カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)でコンピューターサイエンスを教えるニーマ・モシリ教授は先週、自宅でテレビを見ていたところ、カナダのウイルス学者から電話がかかってきた。パニック気味の声で伝えられたのは、今すぐ米疾病対策センター(CDC)のウェブサイトをバックアップしろという警告だった。 近く修正や編集が加えられる、あるいは削除される可能性があるデータを集めては保存する作業を、モシリ氏はほぼ夜通しで続けた。翌朝になると、心配していたことは現実となった。重要な調査結果やデータはCDCのウェブサイトから消えていた。他の重要データベースにも削除の危機が迫っていると考えた同氏は、米食品医薬品局(FDA)のスナップショットを撮って保存した。今は農務省のデータをアーカイブに収める作業に取りかかっている。トランプ米大統領が出した大統領令は、ジェンダーに関する表現から科学研究の発表に至るまで、あ

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新型コロナウイルス感染症の後遺症の一つ、「ブレインフォグ」という症状を耳にしたことはあるだろう。その名称の通り、脳に霧がかかったようになるというが、それは二日酔いや鬱の状態とは異なるという。今まであまり重視されてこなかったが、実は脳の構造そのものが変化してしまう深刻な障がいなのだ。 2020年3月25日、ハナ・デイヴィスは友人2人とメッセージのやりとりをしていると、不意に目の前の文面の意味がわからなくなった。あとになって、あれが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染した最初の兆候だったと気がついた。同時に、「ブレインフォグ(脳の霧)症候群」として知られる症状であったことも。 その瞬間、それまで何でもできていた自分が不自由な自分へと変わった。以前は人工知能分野で働き、複雑な分析も難なくこなしていた。それが今では、「頭のなかにできた障壁にぶつかって」ばかりで、空欄を埋める程度の簡単

「科学者や医者たちの総意」を強く拒む人はどこにでもいるものです。 そうした人々は世に知られている科学的知識に反して、強い持論を持っています。 ところが米ポートランド州立大学(Portland State University)が2022年に行った研究によると、科学に反対する人々は、自分の知識や能力を過大評価していると判明。 反科学の人たちは自分の知識が最高ランクだと信じているにも関わらず、テストを行うと、実際の知識は最低ランクであることが示されたのです。 研究の詳細は2022年7月20日付で科学雑誌『Science Advances』に掲載されています。 Science opponents believe their knowledge ranks among the highest, butit is actually among the lowest https://www.psyp

3大カッコいい科学用語 ゲシュタルト崩壊 シュレディンガーの猫 あとひとつは?

ギンナン注意報秋も深まり、様々な秋の味覚を楽しんでおられる方も多いかと思われます。以前、山でとったキノコを食べないでくださいと注意喚起しました。キノコ以外にも秋の味覚には注意が必要です。10月から11月にギンナンに関する相談件数が増加するということで、先日日本中毒情報センターがギンナンの食べ過ぎに関して注意喚起をしていました。というわけで、今回はギンナンについてのお話です。 銀杏とギンコトキシン秋になると、銀杏(イチョウ)並木が色づき、それは大変風情があるものです。一般的にギンナンはそんなイチョウの実の部分を指し、炒って塩をかけて食べると最高に美味しいのです。しかし、食べ過ぎるとギンナンに含まれる毒性成分が悪さをします。その毒性成分の名は通称「ギンコトキシン(Ginkgotoxin)」。冗談みたいな名前ですが、国際的にそう呼ばれています。 ギンコトキシンはビタミンB6(ピリドキシン)に似た

男性から少女に両腕の移植が行われるという非常にまれな症例で、移植された男性の腕の色が時間の経過とともに変化し、太さも女性のように細く変化していったことが報告されました。医師らも予想だにしていなかった変化とのことで、原因について、いくつかの仮説が立てられています。 Hand Transplant Process at Mayo Clinic - Hand Transplant - Hand Transplant at Mayo Clinic https://www.mayoclinic.org/departments-centers/transplant-center/hand-transplant/preparing/process 21-year-old student from Pune and the curious case of her changing hands | Citi

英国王立化学会(Royal Society of Chemistry)Journal of Materials Chemistry B, 2018, 6, in press 論文タイトル“Core-shell protein cluster comprising haemoglobin and recombinant feline serum albumin as an artificial O2 carrier for cats” 日本は犬猫飼育頭数1845万頭のペット大国であり1)、その数は人間の子供(15歳未満)の人口1,561万人(総務省統計局データ)をはるかに上回ります。ところで "あなたはイヌ派ですかネコ派ですか?" これまで日本で主流だったイヌの数は、2017年、ネコに追い越されました(イヌ:892万頭、ネコ:953万頭)。世界の犬猫飼育頭数を比べてみても、実はネコのほうが圧
(CNN) 2000年前の観光者がこぞって訪れたヒエラポリスの神殿。ギリシャ・ローマ様式の神殿の下にある洞窟はかつて地下世界への入り口とされ、人々は鳥や雄牛などの動物が死んでいくのを畏敬の念とともに眺めた。この「地獄の門」の謎が解けたと研究者のチームがこのほど発表した。 現代のトルコに位置するこの洞窟は、冥界の神プルートにちなんで「プルトニウム」と名付けられた。「死の息」を吐き出しており、一帯に近づいた場合、いけにえの動物を先導する聖職者以外のあらゆるものが死ぬと考えられていた。 しかしハーディー・プファンツ氏ら火山学者で構成される研究チームはこのほど学術誌「アーキオロジカル・アンド・アンソロポロジカル・サイエンシズ」で、現場の奥深くにある地表の亀裂から高濃度の二酸化炭素(CO2)が放出されており、死に至る場合もあるとの論文を発表。携帯式のガス分析装置を使用し、CO2濃度が洞窟の入り口では

薬品を加えると覚醒剤に変化する液体を隠し持っていたなどとして、大阪の59歳の男が覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕されました。この液体が押収されたのは全国で初めてです。 近畿厚生局麻薬取締部によりますと、横谷容疑者は去年12月、薬品を加えると覚醒剤に変化する液体を車の中に隠し持ち、製造しようとしたとして、覚醒剤取締法違反の製造予備の疑いが持たれています。 この液体は「t-bocメタンフェタミン」で、化学変化を起こすことで覚醒剤になるため、去年12月下旬に指定薬物として所持や輸入が禁止されました。 押収されたのは、ペットボトル15本に入った合わせて14キロ余りで、覚醒剤に変化させた場合、密売価格でおよそ5億円に相当するということです。 この液体が押収されたのは全国で初めてで、麻薬取締部は海外から輸入したと見て、入手経路などを調べています。

California's age verification bill for app stores and operating systems takes another step forwardThe Digital Age Assurance Act will nowgo toGovernor Gavin Newsom. Roblox hit with wrongful death lawsuit following a teen player's suicideAccording to The New York Times, amother has taken legal action against Roblox andDiscord for their alleged involvement in her son's death.
白いご飯や砂糖が多いお菓子など炭水化物を食べたくなるのは、ある神経細胞が影響している。そんな研究成果を生理学研究所(愛知県岡崎市)などが、17日付の米科学誌セルリポーツで発表した。この神経細胞はストレスを受けると活性化するという。 生理研の箕越(みのこし)靖彦教授(神経内分泌学)らの研究グループがマウスで確認した。エネルギー不足を察知して活性化し、代謝を調整してエネルギーを回復させる役割をする酵素に着目。マウスの脳内で活性化させた。その際、視床下部にある神経細胞「CRHニューロン」の一つが活性化していたことが確認できたという。 マウスは炭水化物より、高脂肪の食べ物を好む傾向がある。CRHニューロンの活動を高めたところ、脂肪食の摂食が通常の3分の1ほどに減り、炭水化物の摂食量が9・5倍になった。逆に抑制すると、炭水化物の摂食量は増えず、脂肪食を多く食べた。 炭水化物を求めることに影響する神経

割れても、断面を押しつけるだけで元どおりに修復できるガラス材料の開発に、東京大学の研究グループが世界で初めて成功しました。 研究グループは新たな接着剤の開発を進めていましたが、偶然、固くさらさらした手触りの物質に自然に元どおりになる自己修復機能があることを発見しました。 この物質は「ポリエーテルチオ尿素」と呼ばれるもので、これを材料に作ったガラスは割れても数十秒間、断面を押しつければ元どおりに修復できます。 また数時間あれば元の強さに戻ることも確認できたということです。 こうした室温環境で壊れても自己修復できる物質はゴムのような柔らかい材料では見つかっていましたが、ガラスのような固い材料では実現が難しいとされていました。 柳沢さんは「見つけたときは自分も半信半疑だったし、論文もさまざまな指摘を受け何度も実験を繰り返した。直るガラスは、壊れたら捨てるというサイクルとは異なる環境に優しい材料に

一辺が5mmのサイコロを円筒の中にざざーっと入れ、一定の力で左右に回し続けると3時間~1日程度でほぼ全てのサイコロがキレイに整列し、隙間なくみっちりと詰まった状態になることが研究で明らかになっています。この技術は、粒子状の物質を整列させる必要のある産業分野や、宇宙の無重力空間での加工技術への応用が期待されています。 Physics - Focus: Dice Become Ordered When Stirred, Not Shaken https://physics.aps.org/articles/v10/130 細かい粒子を整列させるという行為は、砂と小石を混ぜてセメントを作る建設業や、材料を均一に混ぜ合わせて医薬品を作るといった医薬品分野などさまざまなケースで広く行われています。重力のある環境では、粒子状の材料を入れた容器に振動を与えたり、外部からコツコツと叩いたりすることで、内部

漫画家の新條まゆ先生が考えた「世界最強の爆薬」は実は正しかった! 公開日 2017年05月19日 8:00| 最終更新日 2021年07月20日 11:13 by 亜留間次郎 関連キーワード アリエナイ理科 ア理科 コラム 世界征服マニュアル 亜留間次郎 新條まゆ先生のマンガ『エリート!! ~Expert Latitudinous Investigation TEam~』にとある世界最強爆薬の分子モデルが登場します。 これは「ドデカニトロヘキサプリズマン」では? しかも、まだ誰も合成に成功していない物質、つまり非実在化合物です。存在可能性を示す論文が発表されるより前になぜ……? ちょっと小難しい話になりますが、サイエンス小噺がお好きな方、この分子モデルを描いた先生がすごいってことも含めて(優秀なブレーンがいる?)、最強爆薬誕生までの道のりをご紹介しましょう。 オトナの理科の時間です

業務用わさび最大手の金印(名古屋市)が、日本原産の香辛野菜「本わさび」に含まれる成分がヒトの育毛を促すメカニズムを初めて解明した。東京で二十四日に開幕する国際食品素材・添加物会議「アイフィア・ジャパン」で発表する。本わさびの葉から、アンチエイジングに効果があるポリフェノールの一種である「イソサポナリン」と呼ばれる成分を抽出。ヒトの頭皮の毛根にあり、発毛に関する物質伝達をつかさどる「毛乳頭細胞」にイソサポナリンを加えて培養すると、細胞が活性化する効果が観察された。活性化の度合いは、市販の育毛剤の有効成分に使われる「ミノキシジル」を加えた場合の三倍に達した。 育毛を促すメカニズムについては、イソサポナリンの働きによって、毛乳頭細胞が外部からの刺激を受け取る「受容体(レセプター)」の感受性が高まり、細胞を活性化させることが判明。毛髪をつくるのに必要な栄養などを、毛乳頭細胞に送り届けるための毛細

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