活字離れが進んでいるとされる今、中高生に人気を誇る作家・山田悠介。その魅力はどこにあるのか。 東京都内の私立高校2年の知子さん(仮名)は作家・山田悠介の大ファンで、中学時代から愛読している。 山田悠介は、2001年に自費出版の小説『リアル鬼ごっこ』でデビューした後、次々とヒット作を発表。作品の売り上げ累計が2千万部を超えるというベストセラー作家である。大人で山田作品を読んだ人はそれほど多くないかもしれないが、全国学校図書館協議会などが12年に実施した「学校読書調査」では、中高校生が選ぶ「一番好きな作家」で、断トツの1位に輝いている。 「山田悠介の作品は、ロール・プレーイング・ゲームで遊んでいるみたいな展開の速さで楽しいんです」(知子さん) 山田作品の多くはミステリーやホラーに分類されるが、その奇抜な発想力で子どもたちを引きつける。例えば、『リアル鬼ごっこ』は、全国500万人の佐藤姓

「何で本は読まなきゃいけなくて、漫画はダメなの」「そもそも漫画と本の違いって」-? 十三歳の中学生が本紙に寄せた投書が、反響を呼んでいる。六十歳の男性が「本は思考力を養う」と読書を勧めると、四十七歳女性が「思考力は本でも漫画でも養われる」と反論。古くて新しいこの論争、漫画や本の世界に携わる人たちはどう考える? (岩岡千景) 投書は、東京都港区の中学生須藤美佳さん(13)から。漫画を読んでいると母親から「本をいっぱい読みなさい」と言われるといい、抱いた疑問をつづった文が、二月六日の発言欄に載った。 これに、静岡県熱海市の会社員小磯清さん(60)は「大きな違いは絵がないこと」「絵がなければ、情景を頭の中で描きながら読む。それこそが思考力」と読書を勧める。すると東京都武蔵野市の自由業、田中ヒサコさん(47)が「漫画も思考力を養う」と意見を返し、発言欄で反響が続いた。
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