日銀のマイナス金利政策の影響で国債の利回りがマイナスまで低下し、保有するメリットが薄れているとして三菱東京UFJ銀行が、国債の入札に有利な条件で参加できる特別な資格を国に返上する方向で検討していることが分かりました。 今回、三菱東京UFJ銀行がこの特別な資格の返上を検討しているのは、日銀によるマイナス金利政策の影響で多くの日本国債の利回りがマイナスまで低下したことで、運用益が稼げなくなるなど保有するメリットが薄れていることがあり、実際に返上すれば、国内の大手銀行では初めてのこととなります。 政府は今年度、過去に発行した国債の借り換え分も合わせて年間でおよそ162兆円もの国債を発行する計画で、大手銀行などがその主な買い手となっているだけに、国債の購入に距離を置くこうした動きが今後ほかの金融機関でも出てくるのか、またその場合、国債の市場にどのような影響が及ぶのか注目されます。
財務省は1月30日、平成25年度(2013年度)の「国の財務書類」を公表した。この統計は、「国全体の資産や負債などのストックの状況、費用や財源などのフローの状況といった財務状況を一覧で分かりやすく開示する観点から企業会計の考え方及び手法(発生主義、複式簿記)を参考として、平成15年度(2003年度)決算分から作成・公表されているものである。 国の財政は一般会計と特別会計から成り立っており、全体像を把握するのが難しい面がある。「国の財務書類」は、そうした問題点を少しでも解消しようとする試みであり、財政に関する統計の1つとして徐々に定着しつつある。 2013年度末の国の「資産合計」は652.7兆円(前年度末比+12.5兆円)、「負債合計」は1143.1兆円(同+25.9兆円)。この結果、「資産・負債差額」(要するに債務超過の金額)は490.4兆円になった<図>。前年度末からは13.4兆円ものマ

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