自民党の石破茂前首相は13日夜、TBSラジオ「荻上チキ・セッション」に出演し、昨年10月の首相就任前に意欲を示した選択的夫婦別姓制度の導入が実現しなかった理由について、党内でかたくなな抵抗に直面したためと説明した。「絶対にダメだという人がいるから。夫婦別姓にすると『家族が壊れる』と。本当にそうですか?みたいな所はあるが『絶対そうだ』と言われると、話が先に進まない」と語った。 「郵便配達の人が困るという」石破氏は昨年10月の総裁選で、選択的夫婦別姓について「かねて個人的に積極的な姿勢」と語っていた。自民は先の通常国会で今年2月以降に党内議論を本格化。別姓推進派と慎重派の溝は深く、党の「基本的考え方」を示すにとどめ、独自法案の提出を見送った。 石破氏は番組で党内議論を振り返り「『選択的ではないか?』といっても『ダメだ』という人が一定数いた」と強調。慎重派の主な意見について「『親と子供の名前が違

参院選の踏み絵?辻元清美に聞く「選択的夫婦別姓」を阻む力。自民、国民民主の「思惑」参院選の「争点」のひとつ 1996年に法制審議会が導入を答申した選択的夫婦別姓制度は、国会で議論さえされず30年近く政治に「放置」されてきたが、2024年秋の総選挙で自公が少数与党になったことを一つの契機に28年ぶりに国会で審議入りした。野党側の立憲民主党と国民民主党はそれぞれ別姓制度導入を目指す法案を、日本維新の会は旧姓の通称使用を法制化する法案を提出した。 だが、結果的に今国会での成立は達成できなかったどころか、採決までにも至らなかった。当事者はアイデンティティの喪失に苦しみ、改姓による不利益・不便に長年耐えてきているのにもかかわらず、いまだに「国民の間には様々な意見があるから慎重に議論を」という声がまかり通っている。 なぜここまで選択的夫婦別姓問題(以下、別姓問題)は進まないのか。今国会での与野党間の間
選択的夫婦別姓の導入に関連する法案を審議している衆院法務委員会が17日に行った参考人質疑で、導入に反対している参政党の吉川里奈氏に対し、賛成派の3人の参考人が反論する場面があった。 「法案と無関係」吉川氏はまず、国民民主党が推薦した選択的夫婦別姓訴訟弁護団長の寺原真希子弁護士が性的少数者LGBTの人権擁護などに取り組んできた経歴を踏まえ、質問した。夫婦別姓を求める側がジェンダー平等の観点からも語るためだ。 吉川氏は「トランス女性による女性スペースの利用に関して、銭湯や更衣室、シェルターなどで生物学的女性の側が不安や抵抗を感じる事例が多数報告されている。女性としての空間の安心感が脅かされると感じる人が一定数いる事実をどう受け止めているか、少数の声を制度に反映することが結果として多数派の安心や秩序を損なう場合、どのように線引きすべきだと考えているのか」と述べた。寺原氏は「トランスジェンダーの人

Published 2025/06/17 21:37 (JST) Updated 2025/06/17 23:32 (JST) 与野党は、選択的夫婦別姓に関する立憲民主党、日本維新の会、国民民主党がそれぞれ提出した3法案について、今国会での採決を見送る方向で最終調整に入った。複数の与野党幹部が17日明らかにした。衆院法務委員会理事会で自民、公明、国民、共産の各党が採決に反対や慎重姿勢を示し、一致できなかった。次期国会で継続審議とするため、申し合わせ事項を記した合意文書を調整している。 今国会の会期末が22日に迫る中、3法案とも過半数の支持を得られる見通しは立っていなかった。与党筆頭理事を務める小泉龍司氏(自民)は17日の理事会後、記者団に「大勢は継続審議に向かっている」と説明した。 自民は別姓推進派と、対案として旧姓使用の拡大を唱える保守系議員で見解が分かれ、意見集約が難航。法案審議に当た

与党が少数に陥った衆院で、立憲民主党が選択的夫婦別姓の導入を目指し、法案提出に踏み切った。だが、与党のみならず、野党内にも共同歩調に消極的な声があり、早くも実現が困難視されている。各党の背景に何があ…

今国会の大きな焦点に浮上してきた選択的夫婦別姓の是非。立憲民主党のジェンダー平等推進本部長を兼務する辻元清美代表代行(64)は「時代が導入を求めている」と強調する。一方、自民党内では推進派だった石破茂首相と距離を置く保守派が反発し、辻元氏は「自民党の党内政局に使わないでほしい」と注文を付けた。【聞き手・安部志帆子】 ――辻元さんは1996年に初当選。法相の諮問機関の法制審議会が選択的夫婦別姓を導入する答申を出した年ですが、どう見ていましたか。 ◆当時は自民党、社民党、新党さきがけの3党連立の橋本龍太郎政権で、私は社民党に所属していました。社民党が連立を組むにあたり、政策協議のテーマの一つに掲げたのが選択的夫婦別姓です。社民党の党首は土井たか子さん、新党さきがけの議員団座長は堂本暁子さん。2人とも女性の代表で「これは進めるべきだ」と強く主張していました。男性の橋本さん(自民党総裁)は孤立して

千葉県の熊谷俊人知事は16日の記者会見で選択的夫婦別姓制度の導入について見解を述べた。昨年12月12日の会見では「私は(導入に)賛成側だ」と語っていた。この日の一問一答は以下の通り。 ――各種世論調査で選択的夫婦別姓に「賛成」は7割。これは「賛成」「反対」の2択だ。内閣府調査では「現行制度を維持したうえで旧姓の通称使用を法整備したがいい」との選択肢を加えるとその答えが最多で、「別姓導入」は28・9%、「現状維持」は27%と拮抗(きっこう)した。どう思うか 「実態とそんなに変わらない。国民の意見はそれぞれ分かれている。基本的には、だからこその『選択的』だと思う。いずれにしても2割、3割が手続きやアイデンティティー、さまざまな観点で実際に困っている。それをどう社会として受け止めるかだ」 ――産経新聞が行ったアンケートでは旧姓呼称を認めない企業はゼロだった。国家資格や免許証などは旧姓使用併記がで

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