立憲民主党の枝野幸男前代表と、東京・四谷の老舗焼肉店「龍月園」を訪れた。枝野さんは、厳しい状況に追い込まれた岸田文雄政権を前に「自民党はもう、岸田首相で総選挙を戦ってくれないだろう」と危機感を募らせる。 抑え込んでいた「矛盾」飛んだ「せっかくだからマッコリください‥。韓国のお酒だけど、いつもここで頼むのは、福島産なんだよ」 枝野さんがメニューを手にしながら笑顔をみせる。 卓上にやってきたのは、福島県白河市の有賀醸造「辛口虎」だ。蔵元のホームページによると、高麗の時代から伝わる製法をかたくなに守り、「一切添加物を使わず純粋にコメだけを原料とし、加熱殺菌をせずに生のまま絞った」という。一口含むと、マッコリ特有の甘ったるさを抑えながら、軽い炭酸感と生酒特有のつるりとしたのど越し、コメのシンプルなうまみも味わえる。絶品だ。 「ここのマッコリは本当に口当たりがいいのよ。最近は血糖値が高いからご無沙汰

内閣支持率の急落に自民党派閥のパーティー券問題も追い打ちをかけ、土俵際まで追い込まれた岸田文雄政権。野党第一党の立憲民主党はさぞ喜んでいるかと思いきや、枝野幸男前代表は「もう自民党は岸田首相をトップに総選挙をしてくれないだろう」と危機感を募らせている。安倍晋三元首相の死去で「パンドラの箱が開いた」と感じる枝野さんは、次の選挙では物議をかもしてきた野党連携も「古い話になった」と説く。一体、何が起きているのか。これは一杯やりながら聞くしかない。 9月終わりに空気一変枝野さんと待ち合わせたのは、東京・四谷の焼肉店「龍月園」。昭和39年創業の老舗で、安倍さんが首相時代、足しげく通ったことでも知られる店だ。おかみさんによると、枝野さんは通い出したころ、店内にある安倍さんの写真をみて「将来、私の写真も飾ってもらいたいなあ」とつぶやいたこともあったという。 枝野さん「夜の政論」少しだけ動画で 「とりあえ

岸田文雄内閣の支持率が低迷している。だが、野党第1党である立憲民主党の支持率も伸びていない。なぜ立憲は世論の受け皿になっていないのか。2017年に立憲を結党し、21年まで代表を務めた衆院議員の枝野幸男氏(59)に、ジャーナリストの尾中香尚里さんが聞いた――。(前編/全2回) 「枝野幸男」と「菅直人」は体質が違う 今年で政治家生活30周年を迎えました。ついこの間、初当選したばかりのような気がします。「あっという間だったな」という印象です。 30年間の仕事の中で、政治家としての今の私を形作ったのは、新人議員時代に取り組んだ薬害エイズ問題です。あの時は「自社さ」の橋本政権で、私はさきがけ所属の与党議員でした。(危険な非加熱製剤を多くの血友病患者に投与し、HIVに感染させてしまった)製薬会社や厚生省(現厚生労働省)の追及はもちろんでしたが、被害者の皆さんのニーズに応えてどう現実を動かすか、という仕

立憲民主党の枝野幸男前代表が11日、神戸市内を訪れ、立民県連が来年2月に立ち上げる政治スクール「立憲アカデミー兵庫」のプレイベントで、党員ら約100人に講演した。 衆院選で敗北した責任を取って代表を辞任した枝野氏は「最大野党の党首を4年もやり、政権選択の構えまでつくることができた」と振り返る一方、泉健太代表率いる新執行部については「頑張ってほしいが、コメントしないのがマナー」と述べるにとどめた。 衆院選で躍進した日本維新の会については「もともと自民から分裂して生まれており、自民のような強い組織力に、第三極の看板を背負っていれば当然強い。そうした構造をまず理解する必要がある」と指摘。 また、選挙直前に共産党と結んだ「限定的な閣外からの協力」という合意に関し、「政権は一緒にしないという合意だったが、(政権を共にするという)誤解で世の中を染められてしまった。どこまでが一致点なのか、もっと明確にす

2011年3月の東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から間もなく10年を迎える。立憲民主党の枝野幸男代表(56)は当時、菅直人政権の官房長官として危機対応に当たった。原発政策、行政のあり方…。未曽有の災害と政府の中枢で対峙(たいじ)した経験は現在、野党第1党の党首となった自身の考え方や政治姿勢にどう影響しているのか。枝野氏に単独インタビューした。(聞き手は川口安子) ◆「小さな政府」の誤り 《枝野氏は震災直後に官邸で危機対応を指揮するとともに、政府のスポークスマンとして1日に何度も記者会見し、国民に説明する役割を担った》 -当時を今、どう振り返りますか。 「被災者の皆さんも同じように答える気がするんですが、振り返る話じゃないんですよね。昔のことを振り返るみたいな意識はまったくない。11年3月11日から今まで現在進行形、という意識です」 -震災は、ご自身の考え方にどのような影響を及ぼしまし

「立憲民主党を支持できるかというと、今はちょっとできないというのが正直なところです」。正直な疑問を枝野幸男さんにぶつけるたかまつななさん 昨年、旧立憲民主党と旧国民民主党が合流して、新党「立憲民主党」が誕生しました。その代表を務めるのが枝野幸男さんです。菅政権の支持率が低迷する中で、最大野党である立憲民主党に期待がかかる局面を迎えています。しかし十分にその存在感を示せているとは思えません。それはいったいなぜなのか。政権交代を本気で目指しているのか。笑下村塾たかまつななさんが枝野代表に直接疑問をぶつけました。 【写真】枝野氏、党首握手を一時拒否「戦う相手に…」 その時、小池百合子氏は 期待値が高すぎて失敗した――最近の自民党の政治はひどいと感じます。かと言って立憲民主党を支持できるかというと、今はちょっとできないというのが正直なところです。個人的にはきょう枝野さんとお話しして選挙で立憲民主党

国会議員の議員会館での違法喫煙問題で、一連の報道や衆参両院の議院運営委員会からの注意喚起があったにもかかわらず、一部の議員や秘書が議員会館事務所(自室)での喫煙を続けている。国会の自浄作用の無さが露呈しており、「議員特権」との世論の批判もさらに高まりそうだ。 複数の関係者によると、改正健康増進法が施行された今年4月以降も自室で喫煙していた議員の大半は、問題の指摘を受けて各階にある喫煙専用室を利用するようになった。しかし取材によると、なお複数の議員や秘書が喫煙専用室に行かず、自室で喫煙している。 廊下でたばこに火を付けて秘書から注意を受けた議員や、「この部屋は吸える」と喫煙者を招き入れる秘書がいるという。執務室を閉め切り、机の上に灰皿を置いて吸う議員もいる。 ある議員秘書は「服がたばこ臭くなり、つらい。ルールを守ってほしいが、立場があるので声を上げられない」と受動喫煙の被害を打ち明ける。日本

衆院本会議で代表質問に臨む立憲民主党・枝野幸男代表。後方は菅義偉首相=28日午後、国会(松井英幸撮影)立憲民主党の枝野幸男代表は28日午後、衆院本会議の代表質問における日本学術会議会員の任命見送りの理由に関する菅義偉首相の説明について、支離滅裂だとして「これだけでも辞職ものだ」と非難した。国会内で記者団に語った。 首相は「民間出身者や若手が少なく、出身や大学にも偏りが見られることも踏まえて判断した」と説明した。これに対し枝野氏は「(学術会議が推薦した)105人の名簿は見ていないのに、出身校などのバランスを取って自分が判断したという支離滅裂な答弁を堂々とした」と反発した。 また、「日本をどんな未来へと導こうとしているか」という質問への首相答弁が「説明になっていない」と批判。「(記者出身の)柿崎明二首相補佐官が(答弁の)原案を書くのかなと思ったが、役人が書いたのだろう」と推測した。

Published 2020/02/27 16:15 (JST) Updated 2020/02/27 16:39 (JST) 新型コロナウイルスの感染拡大をめぐって安倍政権への厳しい視線が日に日に強まる中、26日の衆院予算委員会集中審議で、立憲民主党の枝野幸男代表が質問に立った。東日本大震災(2011年)当時、官房長官として対応に追われた枝野氏。新型コロナウイルス問題の広がりを震災と重ねる声が出始めており、枝野氏の質疑は注目を集めた。(ジャーナリスト=尾中香尚里) ▽足りないのは政府全体の危機意識 「種類は違うが私も9年前、同様の事態に対応する経験をした。その経験も踏まえ、野党としても(政府に)協力する立場で、われわれのところに入る情報を共有し、政策提言してきた」。枝野氏は質問の冒頭をこう切り出した。政権側との対立をあおることは抑え目にしながら、前半はクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス

枝野幸男・立憲民主党代表(発言録) (金融政策で)日銀まで株を買い、皆さんの年金の金で株を買っているのはご承知の通りだと思いますけれど、株を政府が買い支えをしている。値段をつり上げている。 その結果、日本における最大の機関投資家は、日銀まで含めれば政府です。政府が最大の株主である国って、社会主義じゃないですか。安倍さん、日本を中国にしたいんじゃないかと思います。社会主義化をさせているとしか思えない。 それで株は高いんだから、景気がいいという幻想を国民に描いている。必ず、大きなしっぺ返しを受けます。一日も早くそうした状況から脱却できる状況をつくりたい。 税金を納めていただいて、再分配されて、所得の低い人たちの所得の押し上げに使われ、安心感につながれば、結果的に消費が増えてまたもうかる、ということを説明をしながら、税制を抜本的に変えていく方向に進めていきたい。(新潟市での講演で)

現職自衛官が安全保障関連法は憲法違反と訴えた裁判で、国が「存立危機事態の発生を具体的に想定しうる状況にない」と主張していることについて、立憲民主の枝野幸男代表は14日の衆院予算委で、「二枚舌だ」と批判した。国会では安保法制を正当化するために北朝鮮などの脅威を強調する一方、司法の場で「想定できない」と主張の使い分けをする安倍政権の姿勢が問われている。 現職自衛官は裁判で、憲法違反の安保関連法の定める「存立危機事態」になっても、防衛出動の命令に従う義務はないという確認を求めている。国は「国際情勢に鑑みても存立危機事態の発生を具体的に想定しうる状況にない」「(米朝衝突による存立危機事態は)抽象的な仮定に過ぎない」と主張。一審判決は自衛官の訴えを退けたが、1月下旬の二審判決は国の主張を「安保法の成立に照らし採用できない」と指摘し、一審判決を取り消し、審理のやり直しを命じた。 枝野氏は14日の衆院予

野党第一党の党首となった枝野幸男氏の動向が注目されている。今年10月、総選挙投票日の20日前に民進党所属の枝野氏は、「立憲民主党」の設立を表明。小池百合子都知事率いる希望の党の惨敗を尻目に54議席を獲得。だが、国会では自民党とその他大勢という一強多弱の構図は同じ。立憲民主党の目指す道とは――。 ――どなたが立憲民主党と命名されたのですか。 【枝野】私です。 ――党名には、どういう思いがこもっているのでしょうか。 【枝野】立憲主義を守るというのが、結党の経緯で、重要な立ち位置・柱だと思いました。立憲主義があまりにも忘れ去られていることへの危機感が背景にあり、それで「立憲」という言葉を改めて掲げないと、という思いです。 ――安倍政権では立憲主義がないがしろにされているという考えですか。 【枝野】明らかにないがしろにされていると思います。少なくともそれまで政府見解でも否定されていた集団的自衛権の

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