米中央情報局(CIA)が1950~60年代の草創期の自民党に巨額の資金提供をしていたと米有力紙が94年に特報後、当時の河野洋平副総理兼外相(同党総裁)が、モンデール駐日米大使に資金提供に関する公文書を米政府が公開しないよう要請したと、今春機密解除された米公文書に記録されていたことが明らかになった。河野氏ら自民党側は当時報道を完全否定しており、国民を欺いたに等しい。過去最大の「政治とカネ」問題の真相は今も闇の中だ。戦後80年を経た日米関係の未来のためにも、米政府と自民党は負の戦後史の全容を両国民に説明する責任がある。(特別論説委員・山崎健) 94年10月9日付のニューヨーク・タイムズ(NT)紙は日米両国に衝撃を与えた。 実名証言などに基づき、日本の共産主義化を防ぎ左翼勢力を弱体化させる目的で50~60年代、CIAが自民党と同党政治家に数百万ドルを極秘提供していたと報じたのだ。 1ドルが360

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