マクロの視点 国民の賃金水準は、ひとりあたりのGDPで決まる。GDPは国内の総生産であるから、国民の数で割れば、ひとりあたりの生産物の割当が決まることを考えれば当たり前の話ではある。単純に平均賃金を比較しても、国ごとの制度の違い(税制や会社負担の保険料など)の調整が難しいため、適切な比較にならない。 日本のひとりあたりGDP(購買力平価換算)は、他の先進国に遅れをとっており、賃金差のほとんどはこれが原因と考えられる。名目GDPで議論している人をしばしば見かけるが、日本は他国がインフレの中、デフレが続いているため、最低でも実質GDPで比較しないと著しく変な結論を導くことになる。 個々人の賃金は、平均的な賃金だけでなく、個々人の能力差、受給バランス、分配で決まる。少なくとも分配に関しては、日本は幸か不幸か欧米に比べて格差は少ない。近年の日本のジニ係数拡大は少子高齢化の影響によるところが大きく、

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