和歌山の山間にある、かつらぎ町。人口1万5000人ほどの過疎の町でできたグミが今、ネットで大人気だ。原材料は、以前は規格外サイズだからと廃棄されていた15種の果実。「砂糖や着色料、香料、保存料を一切使わないグミをわが子に与えたい」。そんな育児をする母親たちの思いを叶えた39歳の女性起業家が構想から4年半かけた商品化までの苦難の道を、フリーランスライターの野内菜々さんが現地取材した――。 10円玉約2枚分の分量で500円でもバンバン売れる理由 「果物の甘さがぎゅっと濃縮してる。甘いのも甘酸っぱいのもあって、一袋でいろいろ楽しめる。大人は一袋、一瞬でなくなります!」 「無添加なので赤ちゃんにも罪悪感なく食べさせられます」 和歌山の過疎地で、年間3トンもの廃棄フルーツを美味しくて付加価値の高いドライフルーツに生まれ変わらせた商品がある。「無添加こどもグミぃ〜。」(以下、グミ)だ。

休業手当の不払い、違法残業疑いなどの不祥事が今年、相次いで発覚した和洋菓子大手のシャトレーゼ(甲府市)の古屋勇治社長が産経新聞のインタビューに応じた。会社の急成長でコンプライアンスがおろそかになっていたとの認識を示したうえで、新規出店を大幅に削減する「成長を止める戦略」を進めていくとした。 古屋氏は一連の不祥事について「重く受け止めている。これまで支持してくれた全てのステークホルダーに心配をかけた。深くおわびしたい」と改めて陳謝した上で「急成長してきた中で、会社がバランスを崩した」と語った。 2014年度に430億円だった売上高が、23年度には約3倍の1313億円に達し、店舗数も2・2倍に増えた。新型コロナウイルス禍でも、自治体の休業要請などの対象外だった郊外の店舗が多かったため営業を継続。存在感を強め、業績拡大につながった。 古屋氏はこうした急成長の中で「会社の基盤がついていかなかった」

「田んぼに水をはらずに、コメづくりをしている生産者がいる」 そう聞いて、埼玉県の生産者のもとを訪れました。取材を進めると、これまでに比べてより効率的にコメづくりが行え、少ない人数でも大規模に生産できることがわかりました。 将来的に農家の数が減っていくことが予想されるなか、どのようにコメづくりを維持していくのか、そのヒントになる取り組みを取材しました。 (経済部記者 佐野裕美江) 水をはらないコメづくり 埼玉県杉戸町にある従業員5人の農業生産法人で、年間およそ600トンのコメを生産する山崎能央さん(50)。 110ヘクタールの田んぼのうち、およそ10ヘクタールで“水をはらずに”コメをつくっています。 この生産方法は「節水型乾田直播栽培」といいます。 一見、畑のようですが、水をはらない状態の田んぼに種をまいて、芽が出たあとも水をはらずに稲を育てるものです。従来の水田に比べると、大幅に省力化でき

一方、XではAIテレアポくんの発表に対し「迷惑すぎる」など否定的な声も。中には「受ける方が大変」「『AIテレアポ断るくん』を開発しなければならないかも」など、電話の受け手の負担増加を懸念する指摘が見られる。 【修正履歴:2025年5月30日午前10時30分】記事掲載当初、タイトルに「『AIピカソ』提供会社から」と記載していましたが、AIピカソはAIdeaLab子会社のAI Picasso社提供のため、「『AIピカソ』の親会社から」に修正しました。 関連記事 中学生の2人に1人が「画像・動画生成AI」を使ったことがある ニフティ調査 中学生の2人に1人が画像や動画を生成するAIを使ったことがある――ニフティは5月29日、こんな調査結果を発表した。中国発AI「DeepSeek-R1」がアップデート 長考での推論やコーディング性能向上かAI開発企業の中国DeepSeekは、大規模言語モデル「

はじめまして、日本初の退職代行サービス「EXIT」を創業したおかざき(@okazakithe)です。 今(2025年4月)では退職代行といえば「モームリ」って感じですが、モームリ台頭まではEXITがその立ち位置でした。 連日さまざまなメディアから取材を受けかつては退職代行といえばEXITでしたが、今ではモームリの一人勝ちです。いったいどうしてこんなことになってしまったのか、EXIT創業からモームリに完全にまくられるまでの話を徒然なるままに書いていこうと思います。 ビジネスはたいてい後発企業が勝つみたいなのはよくあることだと思うんですが、有名なメルカリ vs フリルみたいな雰囲気は一切ありません。もっともっとレベルの低いしょぼいストーリーなんですが、それはそれでリアルだと思うのでなにかの参考になったら嬉しいです。 日本初の退職代行創業EXITは自分(岡崎)と新野の共同創業です。2人は小学校の

サブカルチャーの街、下北沢には今、古着販売での成功を夢見る若者たちが「一旗あげよう」と全国から集まっている。 古着店の数はこの5年で倍増し、今や200軒以上。さながら、金脈を探し当てて一攫千金を狙った採掘者が集まったゴールドラッシュのようだ。 その背景には、フリマアプリの台頭やリユース&リサイクル店の増加に加え、Z世代を中心にサステナブル(持続可能)志向が強まっており、古着をファッションに取り入れる人が急増していることがあるという。 その結果、いまや古着は成長産業。2023年の市場規模は、推計1兆1500億円(出典:矢野経済研究所/ファッションリユース(中古)市場規模推移・予測より)で、前年比113.9%という驚異的な成長を遂げている。 古着ブームの現状を取材するため、古着の聖地・下北沢の街を回った。 仕入れこそが古着屋の命 2024年6月。下北沢は若者でごった返していた。 駅前に旗艦店を

find COOの和田です。 株式会社findは、先月で3歳になりまして、創業4年目に突入しました。 資金調達を経て事業拡張していくこのタイミングで、この変わった事業を1人でも多くに知ってもらいたいと思いnoteを書いています。 「なんで落とし物が会社になってるの?」ってところから現状の売上まで、find社で大事にしている「オープンでいこう」の理念のもと、この3年間を振り返ってみたいと思います。 長文になったので、忙しい方は目次から「まとめ」に飛んでくださいね。 ①なぜ落とし物の会社を作ろうと思ったかまず、よく質問されるNo.1がこれです。 実は、解決したい課題があるから会社を立ちあげたのではなく、起業することが先に目標にありました。 会社員として10年勤めるなかで、資本家側にならないといけない思ったタイミングが何度もあったからです。脱サラすることだけ先に決め、何をやるのかをずっと模索して

SpaceX、Tesla、X、xAIの共通点は2つある。1つはイーロンマスクの会社であること。もう1つはリアルタイムデータ収集装置に転用できる点だ。AIの学習データが枯渇した世界で枯渇しないリアルタイムデータを持つことの意味を考えてみる。人工知能系のトップカンファレンスNeurIPSで元OpenAIのIlyaがキーノート発表をした。 "We have but one internet" Ilya Sutskeverという言葉から、Ilyaは学習フェーズが終わったと認識している事がわかる。著作権関係で外に出てない高品質なデータもあるはずだがそこも含めてデータを集めて学習をするフェーズ自体が終わったという意味だ。これはfine tuningを基軸とした希少データの利活用さえも過去のものであるという示唆を与えている。 今後は推論スケーリング(一度出した答えを反芻しより精度の高い答えを出すこと)

どんなビジネスがアメリカでウケそうでしょうか? 日本企業の方々と話をする中で、最も多く聞かれる質問がこれだ。 多くの起業家たちがシリコンバレーに来るが、その多くはテクノロジー系のスタートアップ企業を立ち上げる。しかし、これまでアメリカで「大成功」を収めた日本人スタートアップ起業家は、ほとんどいないのが現状だ。ラーメンが大ブーム 一方で、ここ数年、アメリカではラーメンが大ブームとなり、一杯20ドルもするラーメンに多くのアメリカ人が列をなしている。寿司も依然として人気で、回転寿司などの新しい形態の店舗が増加中だ。 さらに、丸亀製麺に代表されるうどんなど、他の日本料理も着実に知名度を上げている。アメリカの丸亀製麺から考える日本でDXが進まない本当の理由 自動車、家電、寿司、ラーメンの次にアメリカで流行るのは? そんな中、現在アメリカで大ヒットしているMade-in-Japanの商材がある。そ

森川ジョージ先生の言及から一気に衆目を集めたこの問題、燃え広がって業界内外の人々があれこれ言い合った結果しっちゃかめっちゃかになっておりますね。多くの誤解、本質を外れた見解が広まっており、実害が発生する懸念すらありますので、ここでちゃんと説明したいと思います。 なぜ杉井がわざわざ出しゃばるのかというと、この問題、おそらく漫画家より小説家の方が問題のコアをつかみやすいと思うからです。 ○結論漫画単行本の表紙絵を作者が描くとなぜ無料なのか、結論だけ先に書くと「金をもらうという契約を出版社と結んでいないから」であって、これ以上でも以下でもないのです。 (もし金をもらって表紙絵を描くという契約を結んでいるのにもらっていない漫画家さんがいたらちゃんと訴え出てください。という当たり前のことも森川先生は言っています) 森川先生はこれを「表紙絵は作者が勝手に描いたものだから金はもらえない」というように発言

前職を辞めるタイミングで、それまで個人事業主として細々と引き受けていた仕事(技術広報のメンタリングや顧問業)をまとめて会社を作ろうとしたらタイトルの通りだったよという話をします。freee会社設立はいいぞ 基本的にはこれに登録して、この通りにやっていくと会社ができる。 (厳密には登記後に登記簿と印鑑証明関連で所轄の税務署へ行く必要はある) このfreee会社設立は本当にすごくて、全て無料で使えてfreeeに詳しい税理士を紹介までしてくれる。 流れとしては、サービスに登録するとすぐに電話がかかってきて面談日の設定がされる。初回の面談では、会社を作る背景やなにをしたいかをユーザー(自分)から説明、freeeの方から今後の手順を説明され、不明点に答えてくれるという超手厚いもの。 基本的にはサイトにあるものの情報を集めたり決めたりして、手順どおりにポチポチ進めていくと会社が出来る。不思議だ。すご

レンタルビデオ店で知られる「GEO」の運営会社が急成長を続けている。リユース事業を担う傘下の古着店「セカンドストリート」が好調で、海外での店舗拡大を急ピッチで進めている。成長の理由はどこにあるのか。ライターの宮﨑まきこさんがアメリカ・ロサンゼルスで取材した――。 ゲオ傘下の「セカンドストリート」が急成長している 「ロサンゼルスやニューヨークで、古着のセカンドストリートが大人気らしい」そう聞いたとき、失礼ながら「あのセカストが?」と思った。 セカンドストリートといえば、自宅から車で10分のバイパス沿いにある、排気ガスで少しかすんだ白と赤の看板が思い浮かぶ。いい服を安く買える我ら庶民の強い味方ではあるが、「おしゃれ」や「流行最先端」というイメージはない。 一方、ニューヨークやロサンゼルスといえば、多くのセレブリティやインフルエンサーが暮らす、世界のファッション最先端の街。まずはイメージのギャッ

1. 事の発端 それは昨年2023年の秋頃。いつものように新潟県立歴史博物館開催の企画展の内覧会に行ったところ、とある学芸員さんに「ちょっと話が……」と別室(食堂兼フリースペース)に通されました。「え、私たちなんかやっちゃいました……?(心当たりがありすぎる)」とビビっていたら「売店を運営しない?」という予想外の話が飛び出てきたのでした。 ちなみに歴博(新潟県立歴史博物館)の売店は昨年2023年3月26日で閉店しています。 ミュージアムショップ「柏屋」閉店のお知らせ(3/26までの営業) | 新潟県立歴史博物館公式サイト http://nbz.or.jp/?p=28796 このときの話は 売店の運営期間は4月20日から6月9日までの春の企画展期間だけ。(でも、やる気があるならそのあとも入ってもらってかまわない。) 販売する商品は委託販売の形で提供される。それとは別に自分たちで仕入れたものを
「俺はTシャツのセールスマンなんだ。ミュージシャンじゃない」 メタル・バンドのメンバーが音楽業界の現状について語る 米スラッシュメタル・バンド、エクソダス(Exodus)のベーシストであるジャック・ギブソンは、ダニエル・ブルームの新しいインタビューの中で、キャリアをスタートさせたばかりのミュージシャンへのアドバイスを求められた際、音楽業界の現状について悲観的な発言をしています。「俺はTシャツのセールスマンだ。ミュージシャンではない」 「今の若いミュージシャンに何を話したらいいのかわからない。うんざりしているからね。俺が衰えたんじゃなくて、もう音楽ビジネスがないんだ。 俺が若かった頃は、進むべき道があり、踏むべきステップがあった。バンドを結成し、音楽を作り、ライヴをやり始め、ライヴに人を集めることができれば、次のステップはレーベル関係者が興味を持つということだった。興味を持ってくれたレーベル

ひやっしー批判が再燃している。 『ひやっしー』とは村木風海率いる炭素回収技術研究機構によって開発されている「世界最小のCO2回収装置」を自称する装置だ。装置の動作原理は水酸化ナトリウムを含む液体によって、空気中のCO2を吸収するという単純な仕組みである。同機構はこれによって回収したCO2を石油代替燃料「そらりん」や化粧品に変換し、地球温暖化問題解決への貢献をすると標榜している。 「ひやっしー」には当初から効率・原理における新規性に疑義が挟まれていたが、村木のプレゼンスは年々増しており、彼は内閣府ムーンショットアンバサダーに任命されている。最近では、開発者の村木風海による著書「ぼくは地球を守りたい」が小学生向けの推薦図書になったり、村木が科学番組のMCになったことを皮切りに批判が再燃し始めた。 最っっっっ高ーーーに嬉しいお知らせです!!!! 高校3年生で初めてTVに出演してから6年、遂に初レ

こんにちは!estieでビジネス部門の責任者をしている束原です。 2024年になりましたね。estieは決算月が12月なのですが、毎年期初に「今年こそが勝負の年だ」と言っている気がしており、それに対して「ガハハ」と笑い合えるメンバーで仕事ができているのが最高に楽しいなと日々痛感しております。 さて、こちらは事業の立ち上げ(事業開発)に関する記事です。 この記事に書いてあること estieでは「仮説検証」をやめようと思っている話 事業開発の成分の8割は営業だという話 かなり極論が並んでいますが(笑)、事業開発を進める上でとても重要だと考えているので、ご興味のある方は少しお付き合いください。 to Bスタートアップは仮説検証をやめようという話 「仮説検証って言葉が嫌いなんすよねー」と、確か弊社の事業責任者の齋藤だったか代表の平井だったかが以前社内で言ってました。 1年前くらいまで私は、その発言

背景 難しさ 利益相反になりがち 競合OSSの存在 コミュニティからのPull Request 競合サービスによる利用 レベニューシェアにならない 利用統計が取れない やっておくべきことお金を払いたい機能を見極める 境界線を決める ライセンスについて考える 利用統計の取得方法について考える OSSから有償版へのスムーズな移行を考える まとめ 背景 弊社(AquaSecurity)ではOSS開発をしており、そのOSSを組み込んだ有償サービスを売ることで利益を上げています。 自分はその中のOSS開発をフルタイムで担当しています。 会社は何を目的としてOSS開発をしているのか、というのは以前発表しました。speakerdeck.com フルタイムOSS開発者をやってみての感想なども昔書いています。 knqyf263.hatenablog.com 今回はOSSをベースにしたサービス提供の難し

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