Published2023/08/22 12:11 (JST) Updated2023/08/22 12:25 (JST) 講談社など大手出版社が出資し、漫画原画の散逸を防ぐために収集・保管する一般社団法人「マンガアーカイブ機構」を設立したことが22日、同機構への取材で分かった。漫画の原画は、過去には雑誌などへの印刷後に漫画家に返却されなかったり、近年では海外のオークションで高額で落札されたりするケースがあり、問題となっている。 同機構には講談社のほか、集英社、小学館、KADOKAWAなど15社が会員として参加。「釣りキチ三平」の矢口高雄さんや「ゴルゴ13」のさいとう・たかをさんら人気漫画家の原画を数多く収蔵する「横手市増田まんが美術館」(秋田県)を拠点に収集・保管を進める。

『フランケンシュタインの男』および日野日出志作品の記事で、ひばり書房という会社は「同じ本を表紙とタイトル変えて別の本に見せかけて販売をしたりしていた」「奥付の日付が適当で初版がいつかよく分からない」という旨を書きました。ただこれ、80年代以前の漫画出版界、中でもメジャーじゃない所ではそこまで珍しいものではなく、例えば80年代竹書房の近代麻雀コミックスなんかはこうです。 能條純一『哭きの竜』(竹書房)より 初版の日付も書けや!(「Printed in Japan 1986」とあるのと連載開始時期を考えると1986年の前半だと思うんですけど) 初版本ならこれでもいいんですけど、ヘタにヒットした作品、例えば『フリテンくん』の1巻とかは初版の発行日が分からなくて困るんすよ……(どなたか「1巻初版本持ってるぜ」という方がいたら教えて下さい)。 まあ竹書房はんはなんか……意図的ではなく単に本の作り方を

いわゆる『キャンディ・キャンディ』事件は、漫画作画者いがらしゆみこと原作者・水木杏子(名木田恵子)との著作権をめぐる争い…と思われていますが、実は全く違います。 『キャンディ・キャンディ』裁判のみを注目すれば、そのような錯覚に陥ってしまいますが、 90年代初めから2000年代(現在も?)のいがらしゆみこ氏の商活動を順に追ってみれば『キャンディ・キャンディ』事件とは何だったのか、は誰の目にも明らかでしょう。 以下の経緯を御一読の上、その答えは各自で御判断ください。 井沢満原作の『ジョージィ!』は、1982年~1984年にかけて週刊少女コミック(小学館)に連載された、いがらしゆみこにとって第二の代表作です。 『レディジョージィ』のタイトルで東京ムービー新社(現トムス・エンタテインメント)がアニメ化し、スマッシュヒットしました。 井沢といがらしは書き下ろし原作や井沢脚本作品のコミカライズ等で何作

集英社、講談社など出版大手4社が理事として参加する、慶応義塾大学SFC研究所内の組織「アドバンスト・パブリッシング・ラボ」(APL、理事長は慶応SFCの村井純教授)は11月21日、漫画の海賊版対策やネット流通について研究する勉強会を発足したと発表した。通信事業者とも連携して取り組みを進める。 APLは、講談社、集英社、小学館、KADOKAWA、出版デジタル機構が理事として参加し、W3Cの東アジアホストである慶応SFC研究所と共同で出版の未来を考える研究団体。EPUBの日本語組版対応や電子書籍のアクセシビリティ、マンガ・雑誌など固定レイアウト電子書籍の未来などの研究を、W3Cに協力しながら行ってきた。 今回、「海賊版サイトの存在が、コンテンツ創出のエコシステムにとって大きな脅威となった」として新たに、漫画のネット流通環境整備に関する勉強会を発足。違法サイトへの技術的・法的・ビジネス的対抗策の

「漫画業界厳しい」はホント? ── 「今のマンガ業界は、初版の発行部数が削られて収入源で厳しい状況になっている」というのは本当でしょうか。 ヒロユキ先生(以下敬称略):紙の部数が落ちているのは事実です。でも自分のケースでは初版の部数が「10」とすれば、電子が「5」くらい売り上げているんです。その「5」を乗せれば、入ってくるお金はそこまで減っているとは感じていません。もちろんその時描いてるマンガにもよるので一概にこうとはいえませんが。電子書籍はヒキの強いストーリーマンガやエロ、グロが強いと聞きます。僕の作品は一話完結のギャグマンガで、これって電子書籍のジャンルでは弱い方なんですが、それでも2対1にはなっています。 ヒロユキ先生(顔はいつものTwitterアイコンから使わせてもらいました) ―― 電子書籍でもっと伸びているタイトルもあると。 ヒロユキ:はい。しかも紙では埋もれていた作品が、電

先日、ある新人漫画家さんから「連載を開始するにあたって、一般的な原稿料の相場や、必要な契約関係書類を知りたい」というご相談をいただきました。業界の常識がわからない状態で、どんなことをどこまでを出版社に要求していいのか知りたいようでした。 お会いして、僕なりにいろいろとお話させていただいたのですが、これから漫画家として活動をしていこうとする方々にとって必要な情報かと思いましたのでまとめてみます。 まず、一般的な原稿料の相場。 10年前に比べて相場は下がっています。 すべての出版社の原稿料の相場を知っているわけではないので、確実なことは言えませんが、中堅出版社でも新人原稿料1ページあたり5000円(しかもカラー連載)という話は聞きますし、10年前から平均1000円以上は下がっているのではないでしょうか。 以前は雑誌連載の場合、新人の原稿料は7000円くらいが最低でしたが、今は5000~6000

リブレ出版株式会社公式:ボーイズラブを中心に女性向けの雑誌・単行本を発行しております。発行物のご紹介、求人情報など。お詫びとお知らせ(2015.10.13) 2015年10月9日発売「特濃b-BOY①調教特集」(以下当該書籍という)37頁~48頁に掲載されております、はらだ先生の作品につきまして、はらだ先生の担当編集者(以下当該編集者という)が先生の許諾を得ることなく無断で掲載したものである事、また執筆依頼自体が先生になされていなかった事、無断掲載のみならず無断での改題、改変が該当編集者による単独行為だった事が判明してから、弊社では事実関係を調査して参りました。その経緯をご報告させていただいております。 これらの行為は、作家様に対する違法行為に該当するものでございます。また作家様の大切な作品をお預かりする企業として、いうまでもなくその信頼を裏切る、決してあってはならないことでございました。
編集長・小林が何となくマンガの話題について考える本コラム。今週は、TLを席巻した「マンガの単行本と初動の問題」について。 ■ひとつの作品が“討ち死に”するときTwitterではマンガ(もしくは出版物全般)の流通や商業システムに関する話が、定期的に話題になる傾向にあるんだけれど、先週は、「マンガは売り上げの初動が重要」という話が数日間にわたってTLを賑わせていた。 細かな流れや意見については、すでにNAVERまとめやTogetterにまとめられているので割愛するが、今回大きな話題になっていたのは、「マンガの単行本は発売後なるべく早く買ってもらったほうがいい」という話だ。 この話が新鮮に映るのは、一般的にマンガが大ブレイクを迎えるタイミングというのが、発売直後ではないという理由もあるだろう。ゲームやCDの世界では、とにかく初動が重視される。おおむね、発売直後こそが一番売れるタイミングになるた
医者の卵、つまり研修医である斉藤英二郎がさまざまな指導医のもと、理想と現実に狭間で葛藤し、答えを導き出していく物語。それが、漫画『新ブラックジャックによろしく』だ。もともと講談社で『ブラックジャックによろしく』を連載していたものの、小学館の『ビックコミックスピリッツ』に異例の移籍を遂げ、『新ブラックジャックによろしく』として新たにスタートした。 ここ最近の報道ですでにご存知の方も多いとは思うが、作者である佐藤秀峰先生は現在の出版社と作家の関係において納得がいかない部分が多くあり、インターネットで漫画を配信するという道を作る(創る)ことを決心。漫画を連載しつつ、新たな道を歩くために試行錯誤し、ようやく『新ブラックジャックによろしく』のインターネット配信に向けて準備に入ったところのようだ。詳しくは、『“新ブラックジャックによろしく” が最後の作品になると思います』と『経費が1800万円!? 人
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