新型コロナウイルスワクチンが、日本でも今年の2月から順次接種される予定だ。発症予防と重症化予防の効果は確かで、短期的な安全性も海外で数万人単位の臨床試験および千万人単位での実地での接種が済んでおりほぼ確認されている。重篤な副作用はあるが頻度は十分に小さく、害より利益が上回るのは明確だと私は判断し、順番が来た時点ですみやかに接種を受けるつもりである。 しかしながら、他者への感染予防効果については、効果は示唆されるものの、現時点では確実とは言えない*1。また、当然のことであるが1年以上を単位とした長期的な副作用の有無はまだわからない。ワクチンを接種するのをためらい、保留する人がいるのは当然のことだ。あるいは、どんなにまれであっても重篤な副作用が起きる可能性があるワクチンを接種したくない人もいるであろう。 どのような医療を受けるかを決める権利は本人にある*2。もちろん、ワクチンについてもそうだ。
米製薬大手ファイザーと独製薬ベンチャーのビオンテックが共同開発したワクチンを準備する医療関係者。ベルギー・リエージュで(2021年1月18日撮影、資料写真)。(c)Kenzo TRIBOUILLARD / AFP 【2月1日 AFP】過去に日本で起きた予防接種に関わる問題の数々。新型ウイルス感染症拡大の第3波のさなか、それが同国内でのコロナワクチン投与の展開に影響する可能性があると専門家は懸念する。 先進国では近年、ワクチン忌避、さらには反ワクチンといった動きが広がっているが、日本では国民の疑念は何十年も前にさかのぼる。 すでに英国や米国では数百万人が新型コロナウイルスに対する予防接種を受けているが、日本での開始は早くても2月下旬になる。 接種に対する国民の懸念を払しょくする目的もあるのか、菅義偉(Yoshihide Suga)首相は自ら率先して接種すると表明した。 調査会社イプソス(Ip

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