「左ヒラメに右カレイ」という目の偏りは、脳のねじれから始まることを、鈴木徹・東北大農学研究科教授(魚類発生学)らが突き止めた。 ねじれる方向を制御する遺伝子も特定した。人工飼育では目の位置が本来と逆になることも多く、養殖技術を改良する手がかりにもなりそうだ。 ヒラメとカレイは、誕生時は左右対称の形だが、20〜40日後に目がそれぞれ左と右に偏り始め、体色も目のある側だけが黒っぽくなる。 鈴木教授らは、右目と左脳、左目と右脳をつなぐ視神経のX形の交差部で脳のわずかなゆがみが最初に生じることを発見。そこから脳全体のねじれが進み、目の位置も片方にずれていくことを確認した。 さらに、人の心臓が左側に形成される際にも働く内臓の位置決定遺伝子「pitx2」が、ヒラメやカレイでは誕生前だけでなく稚魚の段階でも再び働き、脳のねじれを調節することがわかった。遺伝子操作でカレイのpitx2の働きを妨げると、目が
北日本のメダカ(新潟・佐渡産)=神奈川県立生命の星・地球博物館学芸員の瀬能宏さん撮影南日本のメダカ(沖縄産)=神奈川県立生命の星・地球博物館学芸員の瀬能宏さん撮影 北日本と南日本のメダカが共通の祖先から枝分かれした時期は、これまで考えられていたよりもずっと古い約1800万年前――。東京大海洋研究所と千葉県立中央博物館のチームが最新の遺伝子解析で、そんな結果をまとめた。日本の生物相の成り立ちを探る上で貴重な成果という。 北日本のメダカは青森県から京都府にかけての日本海側を中心に分布。南日本のメダカは本州の太平洋側や中国、四国、九州地方などにすむ。 外見はウロコの色やヒレの形などがやや異なるものの、よく似ていて、分類学上は同じ種とされる。しかし、遺伝子の違いは大きく、塩基配列は約3%異なっている。人とチンパンジーの違いの約1%より大きな隔たりだ。 チームは南北それぞれのメダカのミトコン
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