作家デビューから65年。SFから純文学まで実験的な小説を数多く手掛け、日本文学史上で類を見ないほど多彩な作品を生み出してきた筒井康隆さん(91)。その半生をつづった「筒井康隆自伝」(文芸春秋)が刊行された。 昨夏入居した高齢者施設で取材に応じた筒井さんは、幼少期の思い出から、デビュー前後のエピソード、90代の「新生活」まで幅広く語った。 <主な内容> ・「小松左京と星新一が並んで手を…」 ・床の間の“舞台”に立った原体験 ・車椅子で見た「ケンタウロスの夢」 一度は「終わった」作家生活 「最初は自伝のつもりではなかったんですよ。幼い頃のことをいろいろと思い出し、それが面白いので原稿にまとめて。放っておくのがもったいないから、続きを書いたんです」 喜劇俳優のエノケン(榎本健一)やロッパ(古川緑波)に憧れた幼少期。疎開先の学校で受けたいじめ。B29の機銃掃射を受け、震えながら笑ってしまったこと。

汐屋キトリ @Shioya_Kitori 「小説書いたことないけど、頭の中に物語やキャラはある」って人ほどNolaを入れて、設定だけでも打って保存していてほしい。数年後、何かの拍子に小説を書き始めることになるかもだから 2025-10-07 20:05:02 汐屋キトリ @Shioya_Kitori Nolaは小説執筆アプリで、キャラ設定、プロット、メモなどが作品ごとに作れます。 また執筆ページ自動文字数カウント、ワンタップで「」、……、──やルビが振れたり全文コピーが出来たりするので超絶便利です!🥳 (私はもうすぐデビュー作発売の作家なのですが、このアプリで小説を書いています!) pic.x.com/QnkN8bBQmc 2025-10-08 09:50:39

ドクトル・ガーリン 作者:ウラジーミル・ソローキン河出書房新社Amazonこの『ドクトル・ガーリン』は、ロシアを代表する作家のひとりウラジミール・ソローキンによって2021年に刊行された、邦訳としては最新の長篇となる。ソローキンの作品としては、単独の長篇としては『ロマン』に次ぐ大作で(三部作なら『氷』が一番長い)、そのうえ「集大成的な作品らしい」という話は伝わってきていたから期待して読み始めたのだが、いやーこれはなかなか変な、掴みどころのない話だ。本書が刊行された当初は2021年とコロナ禍がはじまったばかりの頃で、核攻撃が頻発する最中北を目指して旅を続ける医師ガーリンとG8首脳のクローンたちという構図や冒険活劇展開の意図が測りかねられていたようなのだ。訳者あとがきでも、最初に『作中で描かれる核攻撃や、戦争難民となる主人公たちの波乱に満ちた冒険活劇、そしてソローキンの作品としては珍しいヒュ

「浦島太郎は亀を助けてあげたのに、なんでおじいさんになっちゃうの?」 「太郎は何も悪い事をしていないよね?」 例えば、子どもにそう聞かれたら、どのように答えたら良いでしょうか。 浦島太郎といえば、桃太郎や舌切り雀などと並ぶ、日本の代表的な昔話です。 しかし、よく考えてみると、この物語には他の昔話にはない「違和感」があります。 実は江戸時代以前の浦島太郎はハッピーエンドだった 浦島太郎の物語を読んで疑問に思ったことはありませんか? 多くの昔話は分かりやすい教訓を持っています。 しかし、浦島太郎の物語に教訓を探そうとすると、教訓と同じくらい疑問も見つかってしまいます。それが物語としての違和感につながっていると考えられます。 桃太郎なら「勇気と仲間の大切さ」、舌切り雀なら「優しさと大欲をかかない心」といった教訓です。ところが浦島太郎の教訓を考えてみると、どうもすっきりしません。いじめられている

複数版元から発売済みのドストエフスキーの名作『カラマーゾフの兄弟』 なぜいま中公文庫版がスマッシュヒット? 担当編集者を直撃!【インタビュー】 2025年6月、『カラマーゾフの兄弟』(1・2巻)が中公文庫から刊行され、7月に第3巻、そして8月発売の第4巻で完結した。『カラマーゾフの兄弟』はロシアの文豪ドストエフスキーの最後の作品として文学史に名を刻む古典の名作だが、もうすでにいくつかの出版社から文庫が発売となっているこのタイトルを、中公文庫はなぜあえて文庫化したのか?本稿では中公文庫版『カラマーゾフの兄弟』を担当した中央公論新社文庫編集局の名嘉真春紀氏に、文庫化の経緯と本作の魅力について話を聞いた。 『カラマーゾフの兄弟』担当はミステリ好き編集者 ――『カラマーゾフの兄弟』のお話の前に、本書を担当された名嘉真さんはこれまでどのような作品を担当されてきたのでしょうか。 名嘉真春紀さん(以下
名探偵・金田一耕助シリーズで知られる推理小説作家の横溝正史が、14歳のときに雑誌に応募し、賞を贈られた童話が見つかりました。横溝の作品として確認されたものでは最も古く、専門家は「ストーリーテラーとしての才能がすでに開花していたのがうかがえる貴重な発見だ」としています。 横溝正史は、江戸川乱歩と並び日本のミステリーを切り開いた1人とされ、名探偵・金田一耕助シリーズの作者として知られています。 今回見つかったのは、横溝が14歳の時に応募し、1916年に刊行された雑誌「少年」の10月号に掲載された「三つの林檎」という童話です。 かぜをひいて寝込んだ男の子が3つのりんごを抱える小猿の絵を見ていると、絵から猿が飛び出してりんごをくれるという物語で「横溝葮秋」というペンネームが使われています。イラストを元におよそ1000字の作品を募集する企画に応募したもので、横溝はこの作品で1等賞となり、賞品の置き

参政党の絡みで「児童文学に政治を持ち込むな」みたいな話から派生して、リベラル系の人たちがそのそれぞれ政治的に見えた児童文学を擁護しようとしてる様子があるんだが いやいいんだよそれぞれの思い出、好きな児童文学児童読み物コンテンツを振り返るのは でもそこで「児童文学に〇〇があっていけないのか」と何かを語ろうとする人たちの大概が、 児童文学が乗り越えようとしてきたものを逆に擁護・守株する形になってるのが歯がゆいというか、やっぱりそこに行き着いちゃうのかって感じなんだよな 大人が書いた物語を子どもが読む以上そこに生じるギャップや思惑、というものを、児童文学とその関係者研究者は百年以上考えてきたわけだがリベラル側の人たちが「宮沢賢治は感動する読み物として真面目に読みなさい」というレベルの教条主義や 「子供には『子供』という状態がある」というような下手すると六十年以上前の童心主義をそのままばら撒い

第173回芥川賞と直木賞の選考会が16日に東京で開かれ、いずれも該当作はありませんでした。ともに該当作がなかったのは、1998年1月の第118回以来、6回目です。 第173回芥川賞と直木賞の選考会は、16日午後4時から東京で始まり、このうち4作品が候補となった芥川賞については、午後6時ごろ、該当作なしと発表されました。 芥川賞で該当作がなかったのは、2011年7月の第145回以来です。 該当作なしとなった理由について、選考委員の川上弘美さんは「候補となった4作のうち、1回目の投票でグレゴリー・ケズナジャットさんの『トラジェクトリー』と、日比野コレコさんの『たえまない光の足し算』の2作が、さらなる論議の対象になりました。2度目の投票でも、いずれも過半数には満たず、今回は残念なことに該当作なしとなりました」と説明しました。 そのうえで、「選考委員からは、芥川賞は何らかの新しい試み、新しい視点を

芥川賞作家の九段理恵さんが「95%生成AIで書いた」という短編小説「影の雨」と、執筆に使ったというプロンプト全文が、博報堂が発行する雑誌「広告」のWebサイトで公開された。 九段さんは芥川賞作品「東京都同情塔」について受賞記念会見で「小説の5%をAIで書いた」と発言して話題になった。 今回、雑誌「広告」は九段さんに「95%をAIで書く」小説を依頼。九段さんはAIとともに「影の雨」を完成させた。作品は「広告」418号に掲載した後、Webでも公開。さらにプロンプト全文もWeb公開した。 公開されたプロンプトには、5日にわたる九段さんとAIとの対話が生々しくつづられ、“小説家の頭の中”を垣間見ることができる。プロンプトは、本人と編集部による加筆修正が一部加わっている。 九段さんは「『小説家 meetsAI』の物語としてお楽しみいただけたらうれしいです」とコメント。AIの「CraiQ」は「これは

このプロジェクトのルールは以下のようになっています。 作品の文字数は 4,000字以内とする。 95%を生成AI、残り5%を九段理江氏が執筆する。 ただし、その「%」の解釈については九段理江氏に委ねる。 生成AIは九段理江氏が使い慣れているものを使用する。 プロンプトは作品の一部として今後全文公開する。(文字数制限は無し) 今回、「影の雨」の執筆に際して、九段理江さんから生成AIに指示を出した「プロンプト」の全文がネットで公開されたので、九段さんのAIを利用した小説執筆手法を分析しました。 2.小説執筆に使用されたプロンプトの分析(その1)(1) プロンプトの特徴 “影の雨”を生むための〈物語的プロンプト・エンジニアリング〉1. 導入フェーズ 挨拶で始め、AI に〈九段理江〉という存在を認識させる。 作品歴や翻訳予定をAI が自発的に列挙するよう促す。 ↳ 狙い:AI が既に保持してい

大山雅司 @oyama_sancha大阪生まれの千葉県育ち。今は世田谷区の学習塾で講師やってます。Youtubeチャンネル「ひのき三軒茶屋」の中の人で「都立合格ドットコム」管理人。音楽活動やってます→マリ/NEIRRA youtube.com/channel/UCwmsQ… 大山雅司 @oyama_sancha 先日、友人とした話題が面白かったので。 小学4年生の学校で習う「ごんぎつね」。 最後の場面でごんは兵十に火縄銃で撃たれて死ぬ。けど、「ごんは死んでいない。兵十に助けてもらえる」と読解する生徒が一定数いるとのこと。 当然ながら「ごんは死んだ」と解釈するのが一般的だけれど→ pic.x.com/miGqNCR7K6 2025-02-12 14:41:53 大山雅司 @oyama_sancha 仮にこれが入試問題だとして、果たして本当に、本文の記述"のみ"で「死んだ」と断定することは

2020年代前半のイギリスでは「日本の小説」が空前のブームとなっており、2022年にはイギリスにおける翻訳小説の売上の25%を日本小説が占め、2024年には翻訳小説の売上ランキングトップ40冊のうち40%超が日本小説でした。イギリスで日本小説がブームになっている理由や、イギリスで人気の日本小説にみられる特徴について、イギリスの日刊紙であるThe Guardianがまとめています。 Surrealism, cafes and lots (and lots) of cats: whyJapanese fiction is booming | Fiction in translation | The Guardian https://www.theguardian.com/books/2024/nov/23/japanese-fiction-britain-translation The Gu

Published 2024/11/19 07:35 (JST) Updated 2024/11/19 10:57 (JST) 親しみやすい言葉による詩や翻訳、エッセーで知られ、戦後日本を代表する詩人として海外でも評価された谷川俊太郎(たにかわ・しゅんたろう)さんが13日午後、老衰のため死去した。92歳。東京都出身。葬儀は近親者で済ませた。喪主は長男賢作(けんさく)さん。 父は哲学者谷川徹三。10代で詩作を始め、1952年、20歳の時に第1詩集「二十億光年の孤独」でみずみずしい言語感覚を持つ戦後詩の新人として注目された。 詩人の川崎洋さんと茨木のり子さんが創刊した詩誌「櫂」に参加。現代詩に限らず、絵本、翻訳、エッセー、童謡の歌詞、ドラマの脚本など半世紀以上にわたって活躍した。「朝のリレー」など国語教科書に採用された詩も多く、幅広い年代の人々に愛読された。 他の詩集に「六十二のソネット」「こ

百田尚樹、「30越えたら子宮摘出(笑)」「これSFやで(笑)」ってマジで言ってるじゃん。ミソジニーと優生思想の言い訳に"SF"が使われてるの、怒り湧きません?おれはマジでムカつきますけど。 https://t.co/LrCROy527K — 東京ニトロ🌆トウキョウ下町𝙎𝙁アンソロジー₀₉₃₀掲載🍉 (@tokyonitro) November 9, 2024 と、そういうわけで、われらがあらぶる失言王、保守界隈の大看板、ネトウヨ業界のビッグスターこと百田尚樹さんがまたまたろくでもない理由で炎上しているようだ。 まあ、発言もとんでもないのだけれど、そのイイワケに「SF」をもちいるところがまたいやらしいということで、SF作家やファンの皆さんはだいぶ怒っておられるみたい。 いや、その怒りは完全に正当にして当然だと思うわけなのだが、百田さんが重度のセクハラオヤジ病にかかった可哀想なキャラ

まえがき 「……敢えて言うなら、医学と同様、翻訳もまた芸術なのだ。ただし、それは科学に基づいた芸術である。……」――ジョルジュ・ムーナン『翻訳の理論』 翻訳。すなわち、ある言語で表された物事を、また別の言語に置き換える行いは、本質的に困難を孕んでいる。これは、シニフィエあるいはシニフィアンといった大層な言語学用語を持ち出さずとも、感覚として了解できることであろう……鳩を撃つのに大砲は不要なのだ。現実にあるもの――それはカギカッコ付きの「現実」であって、たとえそれが実在であろうが非実在であろうが構わないのだが――つまり、脳が処理したイメージを、さらに言語という記号で表してみせる一連の動作によって、われわれは会話をし、文章を紡ぐ。それが塊になると、戯曲になったり小説になったり、あるいは詩歌になったりする。発信者が抱くもやもやとした概念、情景、人物、何だってよいが、それをそのままの形で受信者に伝

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