1931年の創業以来、タイヤを進化させ、私たちの活動領域を広げてきたブリヂストンが、ついに地球を飛び出し、月面タイヤに挑戦中だ。5月30日、ブリヂストンは新たに開発した第2世代の月面探査車用タイヤの走行試験を鳥取砂丘「ルナテラス」にて報道陣へ初公開した。 ブリヂストンチームと鳥取県産業未来創造課の井田広之氏(右端) 月面探査車用のタイヤとは? 現在、JAXAやトヨタはオールジャパンで月面を走る有人与圧ローバー(愛称:ルナクルーザー)の研究開発を進めており、ブリヂストンは2019年からタイヤ開発担当として参画、ミッションを足元から支えている。そして今年4月、国際有人月探査計画アルテミスで、日本が有人与圧ローバーを提供することが日米政府間で合意された。 有人月面ローバーと言えばアポロ計画での走行が人類初だった。だが日本が開発する有人与圧ローバーは空気が満たされた巨大な車であったため、けた違いに

日本の新たな主力ロケット「H3」の初号機が7日午前10時37分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられましたが、2段目のロケットが点火せず、その後、指令破壊の信号が送られ、打ち上げは失敗しました。 これを受けてJAXA=宇宙航空研究開発機構が会見し、山川宏理事長は「ご期待に応えられず、深くおわびを申し上げます」と謝罪しました。 発射から13分55秒後に「指令破壊」 「H3」初号機の打ち上げは7日午前10時37分、鹿児島県の種子島宇宙センターで行われ、計画では、打ち上げからおよそ17分後に、搭載した地球観測衛星「だいち3号」を軌道に投入する予定でした。 ところが、発射から13分55秒後、ミッションを達成する見込みがないとして地上からの指令でロケットを爆破する「指令破壊」の信号が送られ打ち上げは失敗しました。 「H3」の打ち上げは当初、2020年度の予定でしたが、新型のメインエンジンの開

NASAがアメリカ国防総省高等研究計画局(DARPA)と共同で「核熱ロケットエンジン」を開発するプロジェクト「Demonstration Rocket for Agile Cislunar Operations(DRACO)」を発表しました。核熱ロケットエンジンには「航行時間の短縮」「宇宙飛行士のリスク低減」といったメリットが存在し、有人火星ミッションの実現に役立つとのこと。NASAは核熱ロケットエンジンのテストを2027年までに実施予定としています。NASA, DARPA Will Test Nuclear Engine for Future Mars Missions |NASA https://www.nasa.gov/press-release/nasa-darpa-will-test-nuclear-engine-for-future-mars-missions DARPA,

宇宙から地球に帰る時の「最難関イベント」が大気圏再突入だ。手に汗握る一大イベントを、大西卓哉宇宙飛行士はGoogle+で次のように語っている。 「窓の外が、オレンジ色のプラズマで一気に明るくなりました。火花のようなプラズマが、窓の外で自分たちの後方に流れ去っていきます。(中略)やがて窓の外側が焼けこげ、真っ黒になってしまいました。振動が一段と激しくなりました。もし、この場面を外から見ることが出来たなら、私たちのカプセルは文字通り火の玉状態になっているに違いありません」 2014年8月、シグナス貨物船が大気圏に再突入する様子を国際宇宙ステーションに滞在中の宇宙飛行士が撮影。シグナスは無人貨物船で大気圏で燃え尽きる(提供:NASA) モスクワ郊外のエネルギア博物館に展示されていたボストーク宇宙船の実物。1963年にテレシコワ飛行士が搭乗したが、黒く焦げて断熱材がめくりあがり、大気圏突入の激しさ

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下「JAXA」)は、研究を進める月面でのモビリティ「有人与圧ローバ」の実現に向けて、JAXA、および株式会社タカラトミー(以下「タカラトミー」)、ソニーグループ株式会社(以下「ソニー」)、同志社大学の4者の共同開発による変形型月面ロボットを用いて、株式会社ispace(以下「ispace」)が実施予定の月着陸ミッションを活用した月面でのデータ取得を行うことを決定しました。 有人与圧ローバが走行する月面は、地球と比べて重力が6分の1であり、またレゴリス(月の表面を覆う砂)に覆われた路面等、地上とは異なる特殊な環境です。2019年度から開始した有人与圧ローバのシステム概念検討の結果、自動運転技術および走行技術の詳細検討に向けて、月面において画像データ等を取得する必要があると判断しました。 月面でのデータ取得は、変形型月面ロボット(図1)1機をispace
株式会社スカパーJSATホールディングス(本社:東京都港区、代表取締役社長:米倉 英一)の100%子会社であるスカパーJSAT株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長:米倉 英一、以下 スカパーJSAT)は、国立研究開発法人理化学研究所(本部:埼玉県和光市広沢、理事長:松本 紘、以下 理化学研究所)、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(本社:東京都調布市、理事長:山川宏、以下 JAXA)、国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学(本部:愛知県名古屋市千種区不老町、機構長:松尾 清一、以下 名古屋大学)、国立大学法人九州大学(本部:福岡県福岡市西区元岡、総長:久保 千春、以下 九州大学)、それぞれとの連携により、世界初※1となる、レーザーを使う方式によりスペースデブリ(不用衛星等の宇宙ごみ)を除去する衛星の設計・開発に着手します。なお、本事業は2026年のサービス提供を目指します

ロシア政府は、国産のヒト型ロボットを宇宙空間に送り込むことに初めて成功し、今後の宇宙開発に弾みをつけたいねらいがあるものとみられます。 今回、ソユーズに宇宙飛行士は乗り組まず、代わりにロシア政府が開発したヒト型ロボット「フョードル」が積み込まれました。 「フョードル」は、高さ180センチ、重さ160キロで、ロシア政府が、宇宙空間や災害現場で運用しようと、5年前に開発を始めました。 宇宙空間に送り込まれるのは今回が初めてで、国際宇宙ステーションにあるロシアの実験スペースでおよそ2週間、無重力状態での動きなどを確認するということです。ロシアは、かつて衛星の打ち上げ回数で世界一を誇っていましたが、ここ数年、失敗が相次ぎ、アメリカや中国を下回るようになりました。アメリカが8年前にヒト型のロボットを宇宙に送り込んでいることから、ロシアとしては、アメリカに追いつくことで、今後の宇宙開発に弾みをつけ

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