山形市の山寺・立石寺で江戸時代に作成されたとみられる大量の木札が発見されたことが、山形大学の発表で明らかになりました。その数はおよそ10万点に上り1か所から見つかった江戸時代の木札としては、国内最多だということです。 山寺・立石寺で発見された木札です。大きさは大小さまざまで、多くは、長さおよそ30センチ幅は4センチほど。木札に書かれた年号から江戸時代の1669年から1692年に作成されたものとみられています。 山形大学の2日の会見で学術研究院の荒木志伸教授が発表しました。 木札は、2021年に山頂にある「奥の院」近くの岩窟にサルが入り込み、木札を散乱させたことがきっかけとなり立石寺の関係者が発見しました。 その木札の一部について荒木教授と学生が考古学の授業でおととしから調査を重ねた結果、総数は、およそ10万点に上ると推定され、1か所から見つかった江戸時代の木札としては、国内最多とみられるこ

葬式は、要らない 2025.07.06 公開 ポスト 「戒名」があるのは日本だけ 他の仏教国では通じない「死後の名前」のナゾ島田裕巳(作家、宗教学者) 葬式に200万円――そのお金、本当に「必要な弔い」のために使われていますか? 宗教学者・島田裕巳さんが日本人の死生観や葬儀の歴史をたどりつつ、葬式の「常識」を根本から問い直すベストセラー『葬式は、要らない』より、一部を抜粋してお届けします。 日本にしかない戒名 仏教界で戒名についてどういう説明がなされているのかを見ていきたい。実は、そこからして大きな問題がある。 そもそも宗派によっては戒名を「法名」や「法号」と呼ぶ。浄土真宗は法名である。そこには、宗派の特殊性がからんでくるが、その点については後で説明を加えることとし、これからの記述では、戒名に統一する。 たとえば、日本仏教の中心的な宗派である天台宗の天台宗務庁では『葬式と戒名のつけ方』とい
奥州藤原氏が中尊寺に奉納したものの、その後所在不明となっていた経典と見られるものがこのほど見つかりました。見つかった場所はなんと民家の仏壇でした。 こちらが今回発見された「紺紙金字 大乗大集地蔵十輪経 巻第二」とみられるものです。つなぎ合わせると、長さはおよそ9.5メートルになります。 住田町に住む60代男性が所有するもので、男性が子どもの頃から、木箱に入った状態で仏壇に置かれていたそうです。 見つかったきっかけは、平泉世界遺産ガイダンスセンターが去年開いた企画展でした。 初代清衡が中尊寺に奉納した経典、「紺紙金銀字交書一切経」の展示を報道で知った男性がことし1月、「うちにも似たものがある」と、知人を介してセンターへ持ち込み、専門家を交えて調査しました。 その結果、奥州藤原氏の三代秀衡が、中尊寺に奉納した、国宝の「紺紙金字一切経」の中のひとつである可能性が非常に高いとわかりました。 調査担

鹿児島県選挙管理委員会が作成した知事選啓発ポスターを巡り、本願寺鹿児島別院(西本願寺)と真宗教団連合鹿児島支部は19日、同選管に抗議文を提出した。ポスターに登場する“架空の4人の知事”の一人が「他力本願知事」であることを問題視。「他力本願は浄土真宗の根幹をなす言葉。本来の意味から逸脱した誤解を助長する」と訴えた。 県選管は抗議を受けポスター2種約160枚を刷り直すことを決めた。「他力本願」の部分を「人まかせ」と改める。 「他力本願」は仏教用語で、本来は仏の慈悲によって救済されることを指す。抗議文では「仏さまの生きとし生けるものを救わずにはおれない強い願いのはたらき」と表現した。「現在は他人の力をあてにするとの意味で使われ遺憾」としている。 抗議文を持参した、本願寺鹿児島別院の本田淳誓副輪番(59)は「大事な言葉を面白おかしく使われるのはいかがなものか。配慮が足りない」と語気を強めた。「違う

ゴールデンウイークから初夏に訪日外国人観光客(インバウンド)の人気が急上昇しているスポットはどこか? 経路検索アプリを運営するナビタイムジャパン(東京)が、新型コロナウイルス流行前の2019年4~6月と23年4~6月のデータを比較して訪日外国人客数の増加率が大きい上位20市町村をリストアップ。さらにGPSデータ(位置情報)や取材を基に調べると、注目が高まりつつある「アツい名所」が浮かび上がってきた。 利用者の同意のもとに得た、訪日外国人客向けアプリ「Japan Travel by NAVITIME」のデータを集計した。目を引くのは8市町村がランクインした九州勢。中でも訪日客が4・43倍に増え、5位に入った福岡県篠栗町にはタイ人の訪問が急増している。

在家者が葬式に出家者(お坊さん)を呼んで布施を与えるのはなぜか。仏教のあるべき姿とは。本稿は、大竹 晋『悟りと葬式 弔いはなぜ仏教になったか』(筑摩書房)の一部を抜粋・編集したものです。 なぜ仏教は在家者の葬式のための宗教になったのか 在家者が握る「葬式仏教」盛衰のカギ 仏教においては、生物は煩悩にもとづいて善業・悪業を積み続け、それによって、輪廻において転生し続けていると考えられている。 煩悩にもとづいて善業を積んだ者は善趣(善い趣き先)へ転生し、煩悩にもとづいて悪業を積んだ者は悪趣(悪い趣き先)へ転生する。善趣とは、人、天である。悪趣とは、地獄、畜生、餓鬼である。 輪廻においては、善趣へ転生しても、悪趣へ転生しても、生物は苦を免れない。しかし、生物は、もし煩悩を断ちきったなら、煩悩にもとづく善業・悪業を積まなくなり、輪廻から脱して涅槃(鎮火状態)を証得する。涅槃を証得して死去する者はも

※2月13日(火)から前売り開始。美術展ナビチケットアプリ(スマホ)でも購入できます。 「かつてない空海展になります」――奈良国立博物館で2024年4月13日から6月9日まで開催される弘法大師・空海の生誕1250年を記念した特別展「空海 KŪKAI ― 密教のルーツとマンダラ世界」について、同館の井上洋一館長は2023年10月2日行われた東京での記者発表会で力説しました。 どこらへんが「かつてない」のか?国宝約30件、重要文化財約60件の豪華なラインナップだけではありません。これまでの空海や密教の展覧会では、絵画と仏像はジャンルが異なるためそれぞれ別に展示されてきたといいます。しかし、本展では、国宝の仏像群や重文の両界曼荼羅などで、空海が伝えようとした密教のマンダラ世界を立体的に再現します。 高野山大学が学術協力。密教マンダラは「胎蔵界」と「金剛界」の2つからなりますが、陸のシルクロードで

長い道のりを経て、仏教はベルギーで3月末に正式に宗教団体として認定されました。2006年にベルギー仏教連合(UBB)が仏教を無宗派の人生哲学(philosophie non confessionnelle)として認定するよう求めてから17年してようやくここまでたどり着きました。 欧州連合(EU)加盟国で仏教が正式に認められるのはオーストリアに次いで2カ国目。今回の認定により、仏教徒を港や空港、刑務所や軍隊といったところに派遣できるようになるほか、教育機関で仏教のコースを教えることが可能になります。人々が精神的な指導を必要とする場所で、仏教の倫理的価値を活用し、これらの価値観を広めることができるようになるわけです。 仏教の教えを広めることが可能に 今回の認定が示すのは、仏教が小さな現象ではなく、ベルギーの社会の中に溶け込んでいるという事実です。実際にヨーロッパ、特にベルギーでは仏教徒が増えて

これらの即身仏を護持しているのは、いずれも江戸時代に湯殿山信仰の拠点となった寺院である。湯殿山の御宝前(ごほうぜん、明治以降は御神体)は山そのものでなく、温泉の湧き出る巨岩。温泉に含まれる鉱物が固まった「温泉ドーム」と呼ばれるもので、湯殿山は古来より出羽三山の奥の院として崇められてきた。 1641年に羽黒山が天台宗に統一されて以降、出羽三山では天台宗と真言宗の対立が深まった。徳川幕府の公認を得て巨大な勢力となった天台宗に対して、真言宗側は寺社奉行に訴訟を起こして、「三山のうち、羽黒山・月山は天台の山、湯殿山は真言の山」という裁定を得た。 即身仏となったのは一代限りの修行者を意味する一世行人(いっせいぎょうにん)で、門前集落の出身ではなく、外部から来た下層の宗教者である。真言宗側は、湯殿山で一世行人を修行させることで宗教的能力を体得させ、布教の前線で活動させて天台宗に対抗した。江戸時代に庄内

上半身が仏陀(ぶっだ)、下半身がセーラームーンの姿のコスプレをするナタチャイさん(フェイスブックより・時事) 【バンコク時事】国民の9割以上が仏教徒のタイで、人気ブロガーが仏陀(ぶっだ)とアニメ「美少女戦士セーラームーン」を組み合わせたコスプレを披露し、仏教界などから「宗教に対する冒涜(ぼうとく)だ」と批判を浴びている。 【写真特集】コスプレ フェスティバル ブロガーのナタチャイ・ラートウォラポンさん(30)は10月末、上半身に僧侶のけさ、下半身にハスの花をあしらったセーラームーン風の衣装をまとい、写真をインターネット交流サイト(SNS)に投稿した。 下院宗教委員会は、僧侶に扮(ふん)することを禁じた刑法や、混乱を招く投稿を規制するコンピューター犯罪法に違反した疑いがあると判断。法的手続きを進めるよう警察に求めた。 ナタチャイさんは「宗教への関心を高めたいだけ。ちゃかす意図はない」と話して

みほとけ @mihotoke_chan お寺仏像研究家・芸人|浅井企画|芸歴7年目|慶應卒|看護師資格|ybs「キックス」火曜MC|自著『みほとけの推しほとけ』|「空也上人と六波羅蜜寺 」公式サポーター|西国三十三所PR大使|ふしぎ発見ミステリーハンター|ものまね→みちょぱさん他|「みほとけの寺子屋」参加者募集中→bit.ly/3yQPXC1 youtube.com/channel/UCxQj1… みほとけ @mihotoke_chan 調布市の常楽院には、右半身が鬼で左半身が仏という意味分かんない像が存在します。 御本尊だったらしいのでありがたい像に違いないのですが、案の定なぜ作られたか意味分かってないらしいです。 左右のバランスなど造形が素晴らしいのがより意味分かんないです。 pic.twitter.com/qsf6pCgq0P 2021-09-02 12:31:00

記者会見で人工知能(AI)「ブッダボット」について説明する京都大こころの未来研究センターの熊谷誠慈准教授(中央)ら=京都市左京区の同センターで2021年3月26日午前11時13分、福富智撮影 京都大こころの未来研究センターなどの研究グループは、現代人の悩みや社会の課題に対し、仏教的な視点から回答する人工知能(AI)「ブッダボット」を開発した。パソコンに相談事を入力すると、煩悩の数と同じ108通りの文章で回答してくれる。同センターの熊谷誠慈(せいじ)准教授(仏教学)は「ブッダボットであればいつでも、どこでも、誰でも、どんな質問でもできる。そのことが、仏教への信頼を高めるきっかけになれば」と期待を込めている。 研究グループは、米グーグルが提供する「BERT」というアルゴリズム(計算手法)を応用。最古の仏教経典「スッタニパータ」から現代でも理解しやすい説法を選び、質問と回答のリストを作成して機械

浄土真宗の僧侶です。初めて書き込みます。 不慣れなため、先ほど書いた文章がすべて消えてしまい心折れかけましたが、やはり大事なことなので、増田さんに伝わればと願って改めて書き直します。 お祖父様のことをお悔やみ申し上げるとともに、今回このような形で、増田さんやお母様が悲しまれる結果になってしまったこと、痛惜に堪えません。 結論から言わせていただくと、リモート葬儀それ自体に否はありません。そんなもので台無しになるのが仏の教えならば、仏法は2500年も受け継がれたりなどしません。 私から言わせれば、死者を軽んじ、葬儀を台無しにしているのは、ご親族の方だと思います。 葬儀とは「弔(とむら)い」であります。弔いとは元来、「訪(とぶら)い」という字を用いました。これは遠近様々な場所から死者の元へと人々が訪れる様子を意味していますが、決してそれだけではありません。 死者に出会うということは、まだ生きてい

「花の色はうつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」 ※小倉百人一首 九番 小野小町(出典:『古今集』春・113) 【意訳】絶世の美女だなんだとチヤホヤされて調子に乗っていたら、長雨(ながめ)に濡れた桜のように、いつしか色あせてしまいました(溜息)。 誰(たぶん日本人でしょう)が決めたか「世界三大美女」の一人に数えられ、美貌にまつわるエピソードの多さから、現代でも美しい女性を「~小町」などと呼ぶくらい、美女の代名詞となっている「小野小町(おのの こまち)」。 しかし、かつては才色兼備だった彼女も、自ら詠んだごとく年齢と共に容姿も衰えてしまい、その晩年はあまり幸せなものではなかったようです。 すっかり老いてしまった小町の様子が能の演目「卒塔婆小町」などにも表現され、作中で小町は大いにぼやくのですが、そんな悩みも生きていればこそ。 絶世の美女だろうが醜男だろうが、もちろんブ

茨城県茨城町の寺で仏具を壊し、僧侶にけがをさせたとして、水戸署は6日、鉾田市紅葉の無職の男(48)を器物損壊と傷害、礼拝所不敬の疑いで逮捕した。男は寺の檀家(だんか)で、寺の仕事ぶりが不満だったという趣旨の供述をしているという。 署によると、男は先月10日午前8時40分ごろ、寺を訪れ、読経などの際に使う直径約60センチのけい子を木製の棒でたたいてへこませた後、男性僧侶(67)の胸ぐらをつかんで投げ飛ばし、約1週間のけがをさせた疑いがある。 礼拝所不敬罪は刑法で定められ、神祠(しんし)や仏堂、墓所などで公然と礼儀に外れた行為をした者は6カ月以下の懲役か禁錮、または10万円以下の罰金となる。水戸署によると、県警が過去10年に同容疑で検挙したケースは3件だけという。 被害にあった寺の住職(42)は朝日新聞の取材に、「礼拝所不敬という罪は全く知らなかった」と話した。男は当時酒に酔った状態で「俺が住

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