Paul Krugman “The Right Course for a Troubled Japan,” Krugman & Co., November 26, 2014. [“Structural Deformity,” The Conscience of a Liberal, November 20, 2014.] 苦しむ日本がとるべき道筋 by ポール・クルーグマン Stephen Crowley/The New York Times Syndicate 日本の安倍晋三首相が消費税増税の延期を模索してるのは,正しい.延期はいい経済政策だし,ぼくにとってはかなり新鮮な経験でもある――国のリーダーと会って,正しい政策の主張をして,その相手がまさにそのとおりにやってるんだもの.(もちろん,同じ主張をしてた人はぼく以外にたくさんいる.) ただ,懐疑の声もたくさんある.全面的に正当な疑いだ:

11月6日、安倍晋三首相は来日中のポール・クルーグマン米プリンストン大教授(写真)と首相官邸で意見交換し、クルーグマン教授は消費税の再増税延期について、その必要などを説いた。2012年5月撮影(2014年 ロイター/Brendan McDermid) [東京 6日 ロイター] - 安倍晋三首相は6日、来日中のポール・クルーグマン米プリンストン大教授と首相官邸で意見交換し、クルーグマン教授は消費税の再増税延期について、その必要などを説いた。首相経済ブレーンの浜田宏一、本田悦朗内閣官房参与が同席した。
状況に応じて立場を変える御用学者たちとは違う。俗説に媚びることなく自説を主張し、未来を「的中」させてきた。その冷徹かつ一貫した視線は、いま、日本経済の重大な「変調」を見抜いていた。 とんでもない愚策私はこれまで安倍晋三政権によるアベノミクスを支持してきました。金融と財政の両面から経済を刺激するというアベノミクスの戦略は、これまでどこの先進国も実行したことがない「経済実験」でした。これを批判的に見る専門家もたくさんいましたが、私は必ず奏功すると主張してきました。 実際、アベノミクスが実行に移されてから、株価も上昇し、景気も回復基調に入ろうとしていました。しかし、私はここへきて、安倍政権の経済政策に懐疑心を持ち始めています。 というのも、安倍政権はこの4月に消費税を5%から8%に増税し、さらに来年にはこれを10%に増税することすら示唆しているからです。 消費増税は、日本経済にとっていま最もやっ

Paul Krugman, “Why Economists Worry About Population Growth,” Krugman & Co., May 30, 2014. [“Demography and theBicycle Effect,” May 19, 2014;”Cheese-eating JobCreators,” May 21, 2014.] なんで経済学者は人口成長を気にかけるの? by ポール・クルーグマン Edwin Koo/The New York Times Syndicate経済学者アルヴィン・ハンセンが「長期停滞」(secular stagnation) の概念をはじめて提案したとき,彼は投資需要の低迷に人口増加の鈍化が果たす役割を強調した. 現代の議論は,この強調点をふたたび取り上げるようになっている:日本の労働人口減少は,あの国が抱えるいろん

2/8/2013 Paul Krugman, Professor at Princeton University ■安倍政権の経済政策をどう評価しますか? The broad outline looks right. Looks like he’s actually trying to do the right things. He’s doing what Japan should have been doing a long time ago. The details are hard to evaluate. For an outsider,it’s hard to know. But the idea that Japan should have a short-term fiscal stimulus to get the economy moving, coupled wit
ニューヨークタイムズに掲載されている、「アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン銀行賞」受賞者でもある、経済学者クルーグマンによる、素朴なアベノミックス評があり、現状の日本の論壇にとっても、なかなか含蓄があると思われるで、全文訳はあまり好ましいことではないけど、ちょっと試訳してみた。意訳なので、検証用に原文も添えておいた。ご参考までに。 ※ ※ ※ ※ Is Japan the Country of the Future Again?(参照) 日本はまたも「未来の国」なのか? In the broad sense, surely not, if only because of demography: theJapanese combine a low birth rate with a deep cultural aversion to immigration, so the
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