奥村勝彦さん。コミックビーム2代目編集長で、現在は“編集総長”に。桜玉吉「漫玉日記」シリーズでは“O村”として出演 ―― 創刊当時は「アスキーコミック」と「ファミコミ」の2編集部が合流して、トータル20人もいて人件費が大変だったそうですね。 奥村 そのうち機能してるヤツってほとんどいなかったんじゃないかな。だって俺の(マンガ)担当8本以上あって、雑誌の総ページの半分超えてるわ、こりゃ減らさなきゃいけねえよと人員整理して、そこからようやくちゃんとした感じで運営されるようになった。 ―― でも、ピンチはやはり続いていた? 奥村 わざわざしんどい方に行ってるんだもん。バラバラな傾向の作品を載せるってことは、単行本の商品ラインアップもバラバラで、営業としては困るわけです。でも、そりゃ確かにキツイんだけど、そっちの方が自分ら的には正しいと思っていて。それで20年やれたのは、皆さんのご支援のおかげもあ

そこで今回は3人の方 企画プロデューサー:福原和晃 演出・脚本・構成:石舘光太郎 企画・映像監督・キャラデザイン:菅原そうた にお話をうかがいました。 ●おそらく多重構造の面白さ ――「gdgd妖精s」は本当に斬新なアニメですね。どの層狙いの作品なのか凄く気になるんです。 石舘:まず前置きとして、僕は「ダウンタウン」さんと「新世紀エヴァンゲリオン」に大きな影響を受けました。 ――その二つのどこがよかったんですか? 石舘:あれだけ尖って新しいことに挑戦していながらも、特定のターゲットだけではなく幅広い層の人たちに支持されたところです。おそらく多重構造の面白さ。別々のフックに引っかかった人たちがいつの間にか同じジェットコースターに乗せられていると感じました。どちらももう15年以上前の話ですよね。 ――でもどちらも今も影響力ありますねえ。 石舘:幅広い層に支持されようとすると最大公約数に向けてエ

「こいつだけは絶対入れちゃダメだ」 って声ばかりだったみたいです。 ――― お2人が paperboy&co. に入社したきっかけは? シモダ: もともと学生時代にインターネットに触れて衝撃をうけたんです。自分の一生の仕事になるって直感で思って、ロリポップ! を借りてお笑いサイトを運営してたんです。 その頃は普通の学生と同じく就職活動をしてたけど、どうせだったら自分が気に入って使ってるサービスを運営してるペパボも受けたいなって思ったんですよね。 でも、当時ペパボはまだ新卒募集も始めてなかったので、「僕は今はまだ学生ですが、御社に入社したいんです」って思い切ってメールを出したんです。 そしたら当時社長だった家入さん本人からメールがきて、「ひょっとして“ゴブリンと僕”っていうサイトを運営してますか?」と聞かれてびっくり。僕が運営してたサイトを家入さんが知ってたんです。 すぐに一度会いましょ

インタビュー:赤松健 「無料で漫画が読める『Jコミ』を作った理由」 カテゴリマンガインタビュー 2010年11月25日15:00漫画が無料で読める。しかもコピーし放題。作家には広告料でお金が入る!そんな夢のような電子漫画サービス「Jコミ」が2010年11月17日に発表され、電子書籍関係のニュースが絶えない昨今ではあるが一際話題を集めた。 注目されたポイントは、電子出版では珍しく課金コンテンツではなく広告モデルとなっており、読者が無料で読める点。そして「Jコミ」を立ち上げた人物が「ラブひな」や「魔法先生ネギま!」で有名な現役漫画家の赤松健氏ということだ。 今でもかなりの部数を売っているバリバリの現役大物作家が自ら電子書籍サービスを立ち上げた理由は何故なのか。現役作家から見る、現在の漫画ビジネスは?電子出版の未来はどう見ているのだろうか。今回のインタビューでは「Jコミ」立ち上げ経緯から、
★Monthly Book Time Interview with Mori Tatsuya ドキュメンタリー映画の監督で作家の森達也さんは、放送禁止歌、オウム真理教、屠殺、死刑など、普通の人が避けて通るテーマに向き合ってきた。その彼が初の長編小説の題材として選んだのは、ジェノサイド=集団虐殺。狙いはどこにあるのか、益々過激さを増す森達也さんにお話をうかがった。 取材・文=鈴木理栄 写真=茂木一樹 ◇『東京スタンピード』 1680円(税込) 毎日新聞社刊 --今回の作品を書かれたきっかけを教えてください。 森 関東大震災の後に大規模な朝鮮人虐殺があったことは知られています。このとき千葉県の福田村(現野田市)で「福田村事件」(※)という惨殺事件がありました。言葉のアクセントやイントネーションが地元民とは違うことを理由に、香川県から来た被差別部落の行商の一行15人のうち女子供も含めて9人が、村


稲船敬二氏は,何を思い,何を考え,何を目指してカプコンを辞めていくのか。渦中の氏に直撃インタビュー 編集長:Kazuhisa カメラマン:増田雄介 123456→ 読者のみなさんは,カプコンの稲船敬二氏を知っているだろうか。「ロックマン」や「鬼武者」などで有名なのは言うまでもないが,日本のゲーム黎明期から業界で活躍する相当に古いゲームクリエイターで,かつそういう人には極めて珍しく現実主義的な発言も多く,割ととらえどころのない人物である。 活躍中には,派手に表に出ることがあまりなかった氏だが,2年前のダレット創立あたりから表舞台に姿を見せることも増え(4Gamerで最初に登場したのもそのときだ),ここ最近はとくに,ブログや海外メディアなどでの,一見すると過激に見える発言でさまざな物議を醸している。 カプコンという大きな会社で,それ相応の立場にいる人間が表に向けて書く文章にしては,あまりに直接

『寄るべき大樹』はどこにある? これまで出版社、印刷会社、取次、書店などから成る出版システムに寄り添ってきた出版人たち。そして多くの作家たち。紙の出版が徐々に縮小していき、電子出版に移行がはじまっている今、次の”寄るべき大樹”はどこにあるのか、というのが業界人の最大の関心事だ。時代遅れの出版システムが牛耳るこの日本では電子出版の流れが完全に立ち後れている。しかしながらこのような中にあって、まったくの独自路線に突き進む漫画家がいる。佐藤秀峰。『海猿』『ブラックジャックによろしく』などのヒット作を生み出した漫画家だ。彼が『トラブルメーカー』であるというのはおそらくマンガ業界では有名だろう。業界の慣行を破り、原稿料や印税の交渉を単独でおこない、連載途中で突然の休載、出版社の移籍もおこなった。編集者による作品への干渉を一切拒絶し、原稿受け渡しの際も、一切編集者と顔を合わせない。遂には単行本のカバー


★――楽天ブックススタッフさんより、ラブコールの熱い『Landreaall』ですが、連載の経緯はどういう感じだったんですか? おがき:今の担当さんには、「ZERO-SUM」(ゼロサム)での連載当初からお世話になってます。「ヤングキングアワーズ」の増刊号でおがきちか名義の商業作品を初めて見てくださったそうで、偶然、私の友人の作家を担当していた縁で紹介してもらいました。ゼロサムで短い読み切りのギャグマンガとかやりましょうか…とお仕事の話をしはじめたとき、連載していた雑誌が休刊になりまして。急きょ6Pのショートギャグマンガじゃなくて、冒険ファンタジー(笑)を描かせていただけることに。 SQ:『Landreaall』の原型になるお話って、同人誌で描いていらしたんですよね? おがき:はい。『クレシェンドマリオン』という作品を描いていました。 (一迅社・担当氏):がっつりファンタジー漫画を描きたいとい
黒肌系ギャル雑誌「nuts」の増刊ムックとして登場し、今ではギャル系ファッション誌として確固たる地位まで上り詰めた「小悪魔ageha」。「今よりもっとかわいくなりたい美人GALのための魔性&欲望BOOK」というキャッチコピーを掲げ、「もっときれいになりたい!」「もっとお金持ちになりたい!」「もっと幸せになりたい!」という女性の気持ちを見事につかみ取り、出版不況と呼ばれる中でも急激に売り上げを伸ばし、ある意味で今の時代を象徴する雑誌の一つとなっています。また、小悪魔agehaに登場するモデルのことを「ageモ」または「age嬢」と呼び、ageモやage嬢のようなファッションをしている女性は「ageha系」と呼ばれ、これもまた10代~20代の女性たちに広く浸透し、あこがれている女性たちも数多くいるようです。 しかしながら小悪魔agehaはその非常に華やかできらびやかな見かけとは裏腹に、心の中の


(※)この記事は前編の続きです。前編:日本のWebは「残念」 梅田望夫さんに聞く ――インターネットの可能性は上から下まで開かれているところにあると思います。梅田さんの著書を読んでいると、例えば、最新刊「シリコンバレーから将棋を観る」の前書きにも、将棋を愛する人物の例として、医者や会社社長など肩書きのある“ハイソ”な人ばかり出てきて、「頭のいい人はすばらしい、頭のいい人は分かっているよね」とおっしゃっている印象を持ちます。 そういう言われ方をすれば、もうみんなそう思っていると思うけど、僕はそういう人間だよ。ハイブロウなものが好きですよ。それはしょうがないじゃない。 それは否定しないよ。僕はそういう人間だからね。でもね、本当はできる人が「できない」と言う文化は嫌いですね。本当はできる人が「自分はダメである」といってみんなと仲良くせざるを得ない日本の社会というのは嫌いですよ。 高校生でも中学生

カッコいいトランス曲が作れて、絵も描ける──。ニコ動のボーカロイド作者「鼻そうめんP」は、絵でも音楽でも「プロ」として活躍している人物だった(画像は作者が「インカネーション」の動画で無料配布しているもの) ニコニコ動画(ニコ動)やYouTubeといった動画共有サイトに投稿するのはアマチュアだけ。お金ももらえないのに、プロが投稿するなんてあり得ない。 世の中にはそう誤解している人が多いかもしれないが、実はプロの中にもそうした動画共有サイトの自由な気質に惹かれて、オリジナル作品を公開している人もいる。ニコ動ではそうした動画に「先生何やってんすかシリーズ」というタグが付けられるのが恒例だ。 ニコ動でイカすダンスミュージックを放っている「鼻そうめんP」もその一人。ユーザーから付けられた「鼻そうめん」という名前のインパクトもさることながら、曲自体のクオリティーもかなり高い。事実、過去に投稿した「イン

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