なんらかの作品を創った人は、その「著作権」を有する。自分の考えや想いを作品として表現したのだから、強い思い入れもあろう。だが、「思い入れ」と「思い込み」はまるで違う。 「著作権侵害だ!」と筋違いないちゃもんをつけ、裁判沙汰にするような思い込みクリエーターも残念ながら多数存在する。そうした”エセ著作権”を振りかざし、トラブルに発展した事件を取り上げた一冊が「エセ著作権者事件簿」(友利昴著)だ。本連載では、ニュース等で話題になった事件も含め、「著作権」にまつわる、とんでもないクレームや言いがかり、誤解、境界線上の事例を紹介。逆説的に、著作権の正しい理解につなげてもらう。 第4回では、夢の国をつかさどり、ファンタジーで人々を魅了してやまないディズニー社が、小学生がプールの底に描いたミッキーマウスを「違法だ」とその消去を要求した事件を取り上げる。 夢を提供する世界的エンタメ企業の無慈悲すぎる対応

政府が今国会提出を目指す著作権法改正案をめぐり、自民党が違法ダウンロード(DL)に関する項目の削除を求める方針を固めたのは、安倍晋三首相の「鶴の一声」があったからだった。なぜ言論規制につながりかねない改正案があっさり党の審査を通過したのか。与党として法案チェックの特権を持つ自民党に猛省を促したい。 6日夜、党総務会メンバーで「MANGA議連」会長の古屋圭司元国家公安委員長は意を決して首相に電話で直談判した。 古屋氏「DL規制拡大は投網で小魚も一網打尽にする危険性があります」 首相「漫画家を保護するための法律のはずなのに、別の意図を持った法律になっているじゃないか」 首相は即座にDL規制拡大の項目削除を指示した。このまま総務会の了承を得て改正案を閣議決定すれば「首相はネットでの言論弾圧を狙っている」との批判を浴びかねない。そう考えたからだ。 改正案は本来の趣旨を大きく逸脱している。海賊版サイ

<追記>本件の担当出版社は、その後も刊行書籍の回収を繰り返していることが明らかになった。 著者にとって出版社は拠り所であり、再発防止を願っている。 ------------------ 当方が勁草書房から2018年4月に刊行した『「創作子どもポルノ」と子どもの人権~マンガ・アニメ・ゲームの性表現規制を考える~』について、ご報告をさせて頂く。 出版社側との編集過程における齟齬により、本書の一部に、転載時に必要な表記への不備があったことが明らかになった。 当方としては、無断転載の意図は一切ない。 しかしながら結果的に、このような形で出版がなされたことについて、慚愧に堪えない思いである。 著作権者様側には直ちに謝罪させて頂いた。 関係各位にもお詫び申し上げる。 また、本書は出版社側により、至急回収の措置を取らせて頂いた。 今後は再発防止へ向け、版元との連携を一層強化していく所存である。 なお、

ジャーナリストで、メディア研究者の渡辺真由子さんの著書『「創作子どもポルノ」と子どもの人権』の一部に重大な無断転載があったとして、版元の勁草(けいそう)書房は11月28日、「弁解の余地はない」と謝罪文を発表した。同書を絶版・回収したうえで、購入者には返金するとしている。 『「創作子どもポルノ」と子どもの人権』は今年4月、勁草書房から刊行された。マンガやアニメなど、実在しない子どもを性的に描く表現物の規制について考える本だ。同社によると、11月に入ってから、SNS上で無断転載に関する指摘があることを見つけて、確認したところ、広範囲にわたる無断転載の箇所があることがわかったという。 該当箇所は、全7章の中で1章分(第6章)。同社編集部によると、外国の事例に関する論文をかなりの文量で転載し、「注」で出典を示していたが、執筆者から許諾をとっていなかった。「本文の主従関係が逆転しており、(許諾のいら

今年6月に発売された『コンピュータ発!現代将棋新定跡』(suimon マイナビ出版)を巡る事件・議論・諸問題について「現代将棋新定跡をめぐる問題に関して」と題し、シリーズで書き起こしていく。 第一回では、千田翔太氏の当初の抗議内容である「パクり(盗作・剽窃)」という主張に関して、経緯と論点をまとめていきたい。 分量が多くなってしまったので、第一回は①「経緯」②「論点」③「その他」と記事を分割した。 ++++++++ ★目次 0 本記事の書き手である橋本の立場 1 経緯 1.1 千田氏による当初の抗議内容 1.2 同一手順が出現しているかの確認 1.3 8月4日時点での橋本の見解 1.4 suimon氏による報告書 1.5 その後の経過 ++++++++ 0.本記事の書き手である橋本の立場 私は先月8月3日に、アマ将棋研究家のsuimon氏から「コンピュータ発!現代将棋新定跡」(suimon

(3/7 おま国について追記) 「海賊版を止める最適の方法は、DRMの最適化じゃない。ただ海賊版よりももっと良いサービスを提供するべきなんだ。」 -ゲイブ・ニューウェル Valve Softwere 業務執行取締役 How Valve experiments with the economics of video games – GeekWire news.livedoor.com 酷い話である。 私はマンガの業界事情について大して知り得てないのだが、何故ここまで無法地帯になってしまったのか、怒りを通り越して頭痛がする。 ともあれ、こうした「割れ」問題はゲーム業界においても無縁ではない。というか、10~20年以上前は割れ厨こそPCゲーム業界を滅ぼすとさえ言われていた。 例えば、2012年にはUBIsoftのCEOが「PCゲームの93%以上が海賊版でやってられない」*1と発言して物議を醸した

0,導入 こういうまとめを読みました。togetter.com 転売厨タヒね!という気持ちはわかります。数は少なくとも愛着持って手間ひまかけて作ってるんでしょうし、お金にしか興味のない人ではなく、その作品を気に入ってくれた人に譲りたいって普通は思いますよね。 1,当日版権は転売アウトなの? それはそうと、このいうツイートがまとめの最初の方に載っていて、なるほどそういうものがあるのか!とおもったわけです。確かに、権利者がOKしてないなら転売できないんじゃないの?と。 ワンフェスのガレージキットは当日版権によって売っている(だから通販はたいていオリジナルだしとらやメロンみたいな委託店舗にも並ばない)から転売は普通にアウトなんよ。 — エビゾメ (@ABzome) 2017年2月20日 版元がワンフェスだけでならこのキャラクターのフィギュアを売っても良いですよって許諾を出しているわけですね。版

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