はじめに90年代後半からオタク論が学術的、サブカル論的に語られ始め、2000年過ぎあたりを境に徐々に下火になっていった。ネットの個人サイトにおいてもオタク史やオタク論をまとめたものはいくつも見つかるが、その多くも2005年前後で語ることをやめている(その意味では『オタク論の死について』(エフヤマダ, 2014)はオタク論の現状に対する貴重な指摘である)。本稿は真のオタクとは何であるかとか、データベース消費や心理学がどうこうといった話には一切言及しない。本稿の目的は誰がオタクと呼ばれ、誰がオタクを自称したのか、その変遷を整理することである。 「おたく」の誕生第一回コミケは1975年12月に開催されたが、この時点で彼らはアニメファンやマニアと自称しており、オタクではなかった。もっとも二人称としての「おたく」はそれ以前のSF大会から広く使われており、そうした状況から一部で彼らを「おたく」と揶揄

2014年02月13日03:16 カテゴリ なぜ魔美ちゃんはハダカなのかTweet 『エスパー魔美』を読み返した。藤子先生の作品で育ったぼくにとって、中でもこのマンガは特別なものだ。なんせ準主人公の高畑くんは、勉強できるけどスポーツはからきしダメ、風采にも特筆すべき点はないのに、ヒロインのかわいい魔美ちゃんに好意を寄せられるのだ!この設定はぼくらに生きる希望を与えたものだった。 そしてなんといっても魔美ちゃんのハダカだ。どれだけこれにドキドキしたことか。「エスパー魔美」は希望以外のなにかをもぼくらに与えたのだ。 ■ハダカ全カウント で、あらためて読み返したら、やっぱりハダカだ。すげーハダカ。隙あらば脱いでる感じ。全話で脱いでいるわけではないが、コンスタントに裸体を披露している(後半で大人のヌードモデルが登場し、魔美ちゃんが一時脱がなくなるが)。少年マンガでこれだけ全裸が登場する作品もめずら

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