スマートフォンやハイテク製品の製造に欠かせない現代産業の要であるレアアース。セリウムやネオジムといった希少価値の高い鉱物で、希土類とも呼ばれる。このレアアース、実は中国が世界の生産量の9割近くを占めている。今年3月26日、WTO(世界貿易機関)は「中国のレアアース輸出規制は協定違反」とする判定を下した。この問題は、中国がレアアースの輸出に対し税を課したり、数量制限を設けたりしていることは不当だとして、日本、アメリカ、EUが共同で審理を求めていたもの。中国は、輸出規制を「国内の環境や資源保護の為」と主張していたが、その主張が否定された形だ。中国は判定を不服として上訴したが、実際にレアアースの採掘現場を見ると、中国の主張が虚しく聞こえるほど深刻な環境汚染が存在していた。その実態を内モンゴル自治区の取材から報告する。(アイアジア/宮崎紀秀) レアース湖に向かって歩く筆者。周囲に草木は全く無い。

(東京)-中国当局は、日本で中国政府に批判的な活動に参加した中国出身の人々を脅そうとしていると、ヒューマン・ライツ・ウォッチは本日述べた。中国政府による日本在住の中国出身の人々(新疆ウイグル自治区、チベット、内モンゴルを含む)や中国にいる親戚に対する嫌がらせは、日本で中国政府に対するデモや政治的にセンシティブなイベントに参加させない試みとみられる。また中国当局は、中国出身の人々に、在日中国コミュニティー(ディアスポラ)に関する情報提供も求めている。 「中国当局は何のためらいもなく、日本で中国政府の人権侵害を批判している中国出身の人々を口封じしようとしている」とヒューマン・ライツ・ウォッチアジア局プログラムオフィサーの笠井哲平は述べた。「日本政府は中国政府に対して、こうした国境を越えた人権弾圧を許容しないと明確にするべきだ」。 ヒューマン・ライツ・ウォッチは、2024年6月から8月にかけて

中国・北京で民主化を求める学生らを軍が武力で鎮圧し、多数の死傷者を出した天安門事件から6月4日で35年となる。 天安門事件 戦車の前に立ちはだかった男性(1989年6月) この記事の画像(15枚) 1989年6月4日、北京の中心部では戦車が走り、日本人が住む住宅にまで銃弾が飛んでくるなど大きな混乱が起きていた。 民主化を求める民衆を軍が武力で鎮圧し多数の死傷者を出した天安門事件が発生した後、外務省は北京に住んでいた約4000人の在留邦人らに退避勧告を出した。 北京市の中心部を走る戦車や軍の車 1989年6月5日 撮影:尾坂氏 しかし、銀行は閉鎖され現金や航空券を持たない人も多く、突然の大事件に北京の日本人たちは翻弄されていた。 天安門事件当時に全日空の北京市店に勤務していた尾坂雅康氏 当時、全日空の北京支店で営業責任者として勤務していた尾坂雅康さんは天安門事件の直後、超法規的措置を断行し、

香港で10日投票が行われた地方議会にあたる区議会の議員選挙は、開票の結果、中国政府寄りの親中派が議席をほぼ独占しました。選挙制度の変更によって民主派は1人も立候補できず、有権者の関心は低く、投票率は27.5%と、香港が中国に返還されて以来、最も低くなりました。 10日投票が行われた香港の区議会議員選挙は、11日朝までに開票作業が終了しました。 4年に1度行われる香港の区議会議員選挙は、かつては香港で最も民意を反映しやすい選挙とされていましたが、ことし7月の選挙制度の変更によって、立候補するには香港政府が任命する委員会のメンバーの推薦が必要とされるなど、親中派に有利な仕組みとなりました。 このため、中国政府に批判的な民主派は1人も立候補できず、開票の結果、直接投票で決まる88の議席を親中派がほぼ独占することになりました。 一方、選挙に対する有権者の関心は極めて低く、投票率は27.5%と、過去

「私はただ自由に生きたい、そして安全に生きたい。だから香港には戻りません」 そう話すのは、香港の民主活動家、周庭さんです。 今月3日、自身のSNSで現在はカナダに滞在し、現地の大学に通っていることを明かしました。 2021年に刑務所を出所した後、2年半にわたって沈黙を続けていた周庭さんに何があったのか。話を聞きました。 周庭さんとは 周庭さんは、2014年に行われた民主的な選挙を求める抗議活動「雨傘運動」の中心メンバーで、民主化運動の「女神」とも呼ばれていました。 雨傘を広げて警察と衝突する市民(2014年9月28日) 日本の音楽やアニメが好きで、独学で覚えたという流ちょうな日本語で香港の民主化に向けた支援を訴えてきました。 日本記者クラブでの会見(2019年6月10日) 2019年6月の大規模な抗議デモに関連して、違法な集会への参加をあおった罪で実刑判決を受け、2021年6月に刑務所から

中国当局が教え子5人に常習的に性的暴行を加えた中学校の教師に死刑を言い渡し、当日、刑を執行した。中国青年網など中国メディアは、湖南省邵陽市の中国人民法院が1日、ルンペイジュ被告(60)に対し、性的暴行、強制わいせつなどの容疑で死刑を言い渡したと4日、報じた。 報道によると、ルン被告は中学校で担任教師として勤務していた2016年から20年まで犯行を続けた。ルン被告は暴力・脅迫・懐柔などの手法で当時12-14歳だった女子中学生5人に繰り返し性的暴行をした。その後、被害生徒のうち3人は精神疾患に苦しみ、1人は自ら命を絶った。 邵陽市の人民法院はルン被告の罪が重大だと判断して1審で死刑を言い渡した。ルン被告は控訴したが、湖南省の高級人民法院はこれを棄却し、1審判決を維持した。そして最高人民法院から死刑執行の承認を受け、処刑を命じた。 人民法院は「法に基づき未成年者の合法的な権益を保護するのが私た

日本でも知られている香港の民主活動家の周庭氏が、滞在先のカナダから、香港に戻らないと明らかにしたことについて、香港政府トップの李家超行政長官は「一生、逃亡者として追われることになる」と述べ、警告しました。 香港の民主活動家で、流ちょうな日本語を使ったSNSでの発信などで知られる周庭氏は、3日、およそ2年ぶりに投稿したSNSでカナダのトロントに滞在しているとしたうえで「香港の情勢や自分自身の身の安全などを考慮した結果、香港には戻らないと決めた」と明らかにしました。 周氏は、2020年8月、外国の勢力と結託して国家の安全に危害を加えたなどとして香港国家安全維持法に違反した疑いで逮捕され、その後、保釈されましたが、今も当局による捜査が続いています。 香港政府トップの李家超行政長官は5日の記者会見で、周氏について「香港政府は、国家の安全を危険にさらす逃亡者を徹底的に追跡する」と強調しました。 その

金メダルを獲得した林雨薇選手(左)と呉艶妮選手が抱き合う様子=1日、中国・杭州/Vincent Thian/AP 香港(CNN) 中国・杭州で開催されているアジア競技大会の陸上女子100メートル障害決勝で、中国選手2人がレース後に抱き合った場面の写真が、当局の検閲対象になった。2人のコース番号が偶然、天安門事件の日付を連想させたためとみられている。 写真では、1日の決勝で金メダルを獲得した中国の林雨薇選手と、失格に終わった呉艶妮選手が抱き合っていた。2人が腰につけたコース番号はそれぞれ「6」と「4」で、天安門事件が起きた1989年6月4日の日付と同じ並びになった。中国当局は同事件に関連する情報がインターネット上で流れないよう厳しく監視し、SNSへの書き込みなどをただちに削除している。6と4、8と9の数字が並べば、内容にかかわらず削除対象となる。 1日は中国の建国記念日「国慶節」に当たり、

中国外務省の報道官は、北京にある日本大使館の敷地に中国人がレンガの破片を投げ込んだことについて「日本政府が核汚染水の放出を一方的に強行したことが根本的な原因だ」と述べ、福島第一原発にたまる処理水を薄めて海に放出する措置を始めた日本側に責任があると主張し、正当化しました。 東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水を基準を下回る濃度に薄めた上で海への放出を始めた今月24日、北京にある日本大使館で中国人が大使館の敷地にレンガの破片を投げ込み、その場で警察に拘束されました。 これについて、中国外務省の汪文斌報道官は29日の記者会見で「日本政府が核汚染水の海への放出を一方的に強行し、各国の国民の強烈な憤慨を引き起こしたことが根本的な原因だ」と述べ、日本側に責任があると主張し、レンガの破片を投げ込んだ行為を正当化しました。 そのうえで「日本側がすべきことは直ちに誤りを正し、核汚染水の放出を停止するこ

【読売新聞】 【上海=田村美穂】中国で、著名ポップス歌手「刀郎」が7月にネット配信を開始した新曲「羅刹海市」が、再生回数数十億回という大ヒットとなっている。当局の言論統制などに息苦しさを感じている庶民が、意味不明とも言われる歌詞から

【読売新聞】 【上海=田村美穂】中国四川省成都で28日に開幕する大学生年代の国際総合大会「世界ユニバーシティー大会」を前に、成都などで大会期間に合わせた 習近平 ( シージンピン ) 政権に対する抗議活動実施の呼びかけが、インターネ

モスクのドームや尖塔の撤去を図る当局に抗議する中国のイスラム教徒、回族の人々/Twitter/@majuismail1122 (CNN) イスラム教徒の少数民族数千人が先週末にかけて、中国南西部にあるモスク(イスラム教礼拝所)を取り囲んだ。彼らは当局がモスクのドームや「ミナレット」と呼ばれる尖塔(せんとう)を取り除こうとしていると主張。そうした試みを阻止する最後の手段として集結した。中国では宗教の自由に対する弾圧が拡大している。 当該のモスクは雲南省の村、納古鎮に住む回族が使用する。モスクに変更を加えるこうした措置は、習近平(シーチンピン)国家主席が広範に進める宗教の「中国化」の一環とみられる。 政策の目的は、外国の影響を受ける宗教を浄化し、中国の伝統文化と独裁的支配により即した形になるよう調整することにある。中国を統治する共産党は、公式には無神論の立場をとる。 近年中国当局は、明白にイス

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