愛媛県今治市への獣医学部新設をめぐり学校法人「加計(かけ)学園」の加計孝太郎理事長が安倍晋三首相と面会したと県の文書に記されている問題で、学園の渡辺良人事務局長が31日、松山市の県庁を訪れ、「県と市に誤った情報を与えた」とのコメントを出したことについて謝罪した。記者団の取材にも応じ、面会の発言は「たぶん自分が言ったのだろうと思う」と話した。 中村時広知事が台湾出張のため、西本牧史・企画振興部長が対応した。面談は冒頭だけ報道陣に公開され、渡辺事務局長は「愛媛県に対し多大なご迷惑をおかけした」と謝罪。西本部長は「非常に重大な内容で、事前に県に連絡がなかったのは残念」と述べた。 県は、学園に約93億円を補助する市に、約30億円を支援する。西本部長は「多額の公金を支出する以上、県民や県議会に説明を果たす必要がある。加計学園もしっかりと説明責任を果たされることが信頼確保につながる」と指摘した。 渡辺

愛媛県の文書に安倍晋三首相と「加計(かけ)学園」の加計孝太郎理事長が2015年2月に面会していたと記されていることについて、菅義偉官房長官は22日午前の記者会見で、当時の首相官邸への入邸記録が破棄されているため、面会は確認できなかったと説明した。 菅氏は「入邸記録は業務終了後速やかに廃棄される取り扱いとなっており、残っているか調査を行ったが、確認できなかった。残っていなかった」と述べた。面会記録やスケジュール表も「ない」とした。 菅氏の会見に先立ち、首相は「ご指摘の日に加計理事長と会ったことはない。念のため、昨日、官邸の記録を調べたが、確認できなかった」と記者団に説明していたが、入邸記録はそもそも破棄されていたことになる。菅氏は、記者から「首相の記憶としても面会していないと確認しているのか」と問われ、「それは確認している」と述べた。

加計学園の獣医学部新設をめぐり、安倍総理大臣は衆議院内閣委員会で、友人である学園の加計理事長に会食の費用を支払ってもらったのは結果として不適切だと指摘され、「注意を払わなければいけなかった」と述べました。 これに関連して17日の衆議院内閣委員会で、立憲民主党の阿部知子氏は「結果的に、国家戦略特区の責任者として気をつけるべき関係もある。お金を払ってもらったのは不注意だったのではないか」と指摘しました。 これに対し安倍総理大臣は「結果として、本来行われるべき政策議論が行われていないという状況も生じていることに鑑みれば、長年の友人でもあり、そうした疑いを持たれるということももっともだ。『李下に冠を正さず』という気持ちで注意を払わなければいけなかったと考えている」と述べました。

立憲民主党など野党6党の国会審議復帰に向け、立憲の辻元清美国会対策委員長は7日、大島理森衆院議長に仲介を申し入れた。これを受け、大島氏は8日から審議に復帰するよう要請。議長として与野党の話し合いができる環境作りに努める考えも示した。 辻元氏が提出した申入書では、森友・加計(かけ)学園の問題や自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)など相次ぐ政権をめぐる不祥事について「民主主義の土台が根底から突き崩される異常事態」と指摘。野党6党が求める関係者の証人喚問や資料の提出が実現していないことに、「応じない政府・与党こそ、国会審議の前提と信頼を破壊している」と批判し、大島氏に議長として国会で十分な審議を実施できるよう取り計らいを求めた。辻元氏によると、大島氏は会談で「国民から非常に国会が厳しい目で見られていると認識している」と述べたという。 大島氏はその後、自民党の森山裕国対委員長と会談し、野党6党からの申し入

安倍晋三首相との会合を終えて首相官邸を出る元首相秘書官の柳瀬唯夫・経済産業審議官=2018年4月16日、川田雅浩撮影 学校法人「加計学園」による国家戦略特区を利用した獣医学部新設を巡り、柳瀬唯夫元首相秘書官(現経済産業審議官)は、2015年4月2日に同学園関係者と首相官邸で会ったことを認める意向を固めた。面会をうかがわせる文書が愛媛県や農林水産省などで見つかり、否定し続けるのは難しいと判断した。与野党が国会招致で合意すれば、答弁で説明する。自民党幹部が明らかにした。 愛媛県と同県今治市職員、加計学園事務局長らが柳瀬氏と面会したという県職員作成の文書が報じられた4月10日、柳瀬氏は「記憶の限りでは、愛媛県や今治市の方にお会いしたことはありません」とのコメントを出した。文書では柳瀬氏が「本件は、首相案件」と述べたとされるが、柳瀬氏は「私が外部の方に対して、首相案件になっているといった具体的な話

愛媛県の中村時広知事が10日の記者会見で「職員が作成したメモ」と認めた文書の内容(全文)は以下のとおり。 ◇ 報告・伺 獣医師養成系大学の設置に係る内閣府藤原次長・柳瀬首相秘書官との面談結果について 27.4.13 地域政策課 1 4/2(木)、獣医師養成系大学の設置について、県地域政策課長・今治市企画課長・加計学園事務局長らが内閣府藤原次長及び柳瀬首相秘書官らとそれぞれ面談した結果は、次のとおり。 《藤原地方創生推進室次長の主な発言(内閣府)11:30》 ・要請の内容は総理官邸から聞いており、県・今治市がこれまで構造改革特区申請をされてきたことも承知。 ・政府としてきちんと対応していかなければならないと考えており、県・市・学園と国が知恵を出し合って進めていきたい。 ・そのため、これまでの事務的な構造改革特区とは異なり、国家戦略特区の手法を使って突破口を開きたい。 ・国家戦略特区は、自治体

政府の国家戦略特区ワーキンググループ(WG、八田達夫座長)が開いたヒアリングに同席していた学校法人・加計(かけ)学園の幹部らの発言が、公表された議事要旨に記載されなかった問題で、WGは7日、今後公表する詳細な議事録においても、同学園側の発言は「公式発言ではない」として掲載しない方針だと明らかにした。ヒアリングの速記録は作成されたというが、内閣府は「用済みになったので、今は存在しない」としている。 ヒアリングでの学園側の発言は、政府の公式記録としては一切残らないことになる。安倍晋三首相は「特区WGの議論はすべてオープンになっている」と語ってきたが、2年前の政府と学園側のやりとりは、将来にわたって検証できなくなる可能性が強まった。 獣医学部の新設提案をめぐっては、2015年6月にWGが愛媛県と同県今治市からヒアリングした際、加計学園の幹部ら3人が同席していた。複数の出席者によると、教員確保の見

政府の国家戦略特区ワーキンググループ(WG、八田達夫座長)が2015年6月、獣医学部の新設提案について愛媛県と同県今治市からヒアリングした際、内閣府が公表した議事要旨の出席者に記載のない学校法人・加計(かけ)学園の幹部が同席していた。学園の教員確保の見通しをめぐる質疑もあったというが、議事要旨に記載はない。政府はWGの議事内容を「すべて公開し、透明性が高い」と説明するが、公表資料では十分に検証できない状態だ。 ヒアリングには、加計学園系列の千葉科学大の吉川泰弘教授(現・加計学園新学部設置準備室長)らが出席した。政府側、提案者側双方の出席者が朝日新聞の取材に認めた。 内閣府が今年3月になってホームページで公表した7ページの議事要旨には、ヒアリングの出席者として八田座長ら計12人が記載され、提案者側は愛媛県の地域振興局長、今治市の企画課長ら3人。吉川氏らの名前はない。 複数の出席者によると、吉

国家戦略特区に基づく獣医学部新設をめぐり、文部科学省は京都産業大学から、おととし事前の相談をうけた際、「獣医学部新設は認められない」と伝えていたことを明らかにしました。文部科学省は「当時は国家戦略特区による議論がまだ進んでいない段階で、対応は適切だった」としています。 松野文部科学大臣は、大学が学部を新設する前に文部科学省との間で行われる「事前相談」の一環だと答弁しましたが、野党側から同じ時期に獣医学部新設を計画していた京都産業大学については、事前に相談することもできず「門前払い」されたのではないかと指摘されていたため、確認した内容を26日夜、公表しました。 それによりますと、平成27年12月に京都産業大学の担当者の訪問を受け、獣医学部新設について相談されましたが、「獣医学部は新設が規制されており認めることはできない」と回答したということです。 文部科学省は「当時は国家戦略特区による獣医学

安倍晋三首相は、昨日(7月24日)の衆議院予算委員会での閉会中審査で、加計学園の特区への申請を知った時期について質問され、「1月20日に申請が正式決定した時点」と明言した。「腹心の友」の関係にある加計孝太郎氏と、頻繁に、ゴルフ、会食などを繰り返していた安倍首相が、加計学園が今治市の特区で獣医学部新設の申請をしていることを、最終的に加計学園が事業者に決定された今年の1月20日まで知らなかったというのは、常識では考えられないことであり、昨日の国会での安倍首相の答弁の中で特に注目されている。 昨年10月以降、獣医学部新設を認める条件として、「広域的に獣医学部が存在しない」「平成30年4月設置」などが設定され、「加計ありき」であった強い疑念が生じていることを受け、それらが安倍首相自身の「加計学園への有利な取り計らい」であったことを否定することが目的なのであろう。 なぜなら、昨年9月9日の国家戦略特

獣医学部の新設を巡る問題で、内閣府の山本幸三担当大臣が、政府が学校法人を決定する2カ月前に、加計学園に決めたと日本獣医師会に通告していた議事録を「週刊文春」が入手した。 獣医師会の議事録によると、2016年11月17日、山本大臣は、日本獣医師会本部を訪問し、会長ら役員に次の通り述べている。 〈獣医師が不足している地域に限って獣医学部を新設することになった〉 〈四国は、感染症に係る水際対策ができていなかったので、新設することになった〉 議事録に残る「加計ありき」 禁無断転載/文藝春秋 学部新設に前のめりの山本大臣 ©共同通信社 四国では、加計学園が愛媛県今治市で獣医学部新設を目指しており、加計学園に決まったことを獣医師会に通告した形だ。 この日は、獣医学部の新設をどの学校法人が担うかを政府が決定する2カ月前だったが、この議事録により、「加計ありき」で進んでいたことが裏付けられた。 さらに、山

学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題を巡り、安倍政権は民進党が求めている和泉洋人首相補佐官ら七人の証人喚問に応じない方針だ。十五、十六両日の共同通信の世論調査で、加計学園問題での政府説明に八割近くが「納得できない」とする中でも、事実解明から後ろ向きのままだ。 与党は東京都議選の自民党大敗や内閣支持率急低下を受け、野党が求めていた安倍晋三首相が出席する国会の閉会中審査を受ける方針。二十四日の週に、首相出席で衆院予算委員会の集中審議を開催することで野党と調整中。首相官邸は、文部科学省に計画促進を迫ったとされる和泉氏を参考人で出席させることを検討している。 加計問題を巡っては、前川喜平前文科事務次官が十日の参考人招致で、獣医学部の選定は「はじめから加計学園に決まっていた」と指摘。和泉氏から直接「首相の代わりに言う」と求められたとあらためて証言した。

京都産業大(京都市)は14日、国家戦略特区を利用した獣医学部の新設を断念し、総合生命科学部を再編して新たに「生命科学部」を開設する構想を発表した。 記者会見での黒坂光副学長らと報道陣との主な質疑応答は次の通り。 ――なぜ組織改編するのか。本学のライフサイエンスの研究・教育は平成元年から始まっている。獣医学部の開設はならなかったが、動物生命医科学科でやってきた内容を新しい学部で活用、継承する。 ――動物生命医科学科でやってきたことは一定の役目を終えたのか。 動物生命医科学科は総合生命科学部の学科で、もともと獣医師を養成するためではなかった。ライフサイエンスの中で実験動物、基礎研究、応用研究で尽力していただいた。新学部で継承したい。 ――獣医学部断念の理由は。 獣医学部は京都府が申請主体だったが、国家戦略特区の実施主体として私どもは申請した。構想はいい準備ができたが、今年1月4日の告示で「平

学校法人加計(かけ)学園の獣医学部新設問題で、改定計画案が文部科学省側に出された。日本獣医師会などは「獣医師数は足りている」として新設を疑問視するが、新設学部を統括する吉川泰弘・千葉科学大教授は「一歩先を見据えた取り組み」と反論している。 6年制の新設獣医学部では、4年次まで同じカリキュラムで獣医学の基礎を学ぶ。5年次から▽基礎系=研究職養成▽公衆衛生系=感染症対策などを担う公務員獣医養成▽臨床系=牛、豚などの産業動物やペットの診療医養成--の3分野に分かれ、学生は均等に振り分けるという。 獣医業界では、産業動物獣医や公務員獣医は不足する一方、学生に人気のペット獣医は余り気味とされる。所管の農林水産省も「全体として不足していない」とし、日本獣医師会などはペット獣医養成も掲げる加計学園に反発している。

行財政専門情報サービス 全国の新聞社43社と共同通信社が提供する行財政ニュースサービスです。中央省庁や多くの自治体でご利用いただいています。自民党は3日、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画を巡って野党4党が求めていた閉会中審査に応じる方向で調整に入った。自民党関係者が明らかにした。これまで拒否していたが、東京都議選の歴史的惨敗を受け「国民の批判に謙虚に対応する」(幹部)と軟化。4野党は、幹事長・書記局長会談を4日に開き、臨時国会の早期召集も求める構えだ。 野党は、加計学園問題で文部科学省に働き掛けたとの疑惑がある萩生田光一官房副長官ら安倍晋三首相の側近に照準を合わせる。首相は、国会運営で譲歩の姿勢を示しつつ、内閣改造・党役員人事で態勢を一新し、局面転換を狙う。

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