近鉄・奈良線などが乗り入れる大和西大寺駅(奈良市)のホームで、珍しいタイプの電車を撮ろうと集まった一部の若い鉄道ファンらが駅員に罵声を浴びせる様子が映った動画がXで投稿され、その行為に批判が出ている。 【写真】2つの列車が連結したのが珍しかった? 駅員は危険だと鉄道ファンらに呼びかけたが、「殺すぞ!」などと口答えして騒然となった。近畿日本鉄道は、こうした発言を確認して後日に警察に相談したと取材に説明し、「今後は躊躇せずに通報します」と明らかにした。 ■駅員は、「危ないねん」と若い男性らに注意したが... 「あんたが邪魔してくるからやろ!」。鉄道ファンの若い男性は、甲高い声を上げ、男性駅員を罵倒する。 駅員は、振り返って「邪魔してるんじゃない」と言い聞かせながら、男性の方へ歩いて来た。 「だからどう? どういうわけ? 分かってる!」 男性が反論すると、駅員は、「危ないねん」と強調した。 「撮

日本共産党の田村智子政策委員長は13日、国会内で記者会見し、「全国の鉄道網を維持・活性化し、未来に引き継ぐために―日本共産党の提言」を発表しました。会見には高橋千鶴子衆院議員(党国土交通部会長)が同席しました。(提言全文) 鉄道開業150年にあたり、JR各社が全国の赤字路線を公表するなか、国土交通省の「検討会」が地方路線の廃止等にむけた協議会を設置する提言を発表。政府は同提言に基づく法案を通常国会に提出する準備をしています。 提言は、国鉄分割・民営化(1987年)以来の「民間まかせ」の基本方針を見直し、国が責任を果たす改革を進め、全国の鉄道網を維持・活性化し、未来に引き継ぐことこそ「国の取るべき道」と訴えています。 提言の第1の柱「鉄道廃止のレールを敷いてはならない」では、「国鉄民営化時を上回る廃線となる危険」など国交省側の提言の問題点を指摘。「政府が先頭にたって鉄路を廃止し、全国の鉄道網

赤字が続く地方鉄道のあり方を議論してきた国の検討会は、JRの場合、1日に平均何人を運んだかを示す「輸送密度」が1000人未満の区間などを対象に、バスなどへの転換も含め、協議を進めるべきとする提言をまとめました。JR各社がホームページで公表している資料などによりますと、新型コロナの感染が拡大する前の2019年度に、輸送密度が1000人未満の路線は、すでに廃線やバスなどに転換した区間を除くと全国で61に上ります。 その詳細です。 ※地方ごとに拡大した詳しい路線図を追加しました。JR北海道JR北海道の管内では、次の8路線の合わせて9つの区間です。 ▽「留萌線」の深川~留萌。 ▽「根室線」の釧路~根室、滝川~富良野。 ▽「宗谷線」の名寄~稚内。 ▽「釧網線」の東釧路~網走。 ▽「室蘭線」の沼ノ端~岩見沢。 ▽「日高線」の苫小牧~鵡川。 ▽「函館線」の長万部~小樽。 ▽「石北線」の上川~網走。

<「ドル箱」の高速列車の運休で運行会社は大幅な減収必至。「鉄道の日立」は信頼を損ねたが、問題はそれだけではない> [ロンドン発]イギリスで5月8日「鉄道の日立」のフラッグシップ、高速列車800系に亀裂が見つかった問題で、車両本体下のボルスタに亀裂の入った車両は800車両にのぼることが地元の鉄道記者の証言で分かった。応力腐食割れが疑われているが、根本的な原因は依然として分かっておらず、修理にどれだけの期間がかかるのか見通しは全く立っていない。 日立レールの説明では今年4~5月、ボルスタの安定増幅装置ヨーダンパー・ブラケット接続部と車両本体を持ち上げる時に使用するリフティングポイントで亀裂が見つかった。リフティングポイントの亀裂は全編成の約50%、ヨーダンパー・ブラケット接続部の亀裂は約10%で見つかった。近郊輸送用車両385系の亀裂ははるかに少なかったという。 筆者が関係者から入手したヨーダ
国土交通省が、鉄道のバリアフリー化にかかる費用を運賃に上乗せする仕組みを導入する方向で検討していることが分かりました。 今後5年間の交通政策の方向性を示す第2次交通政策基本計画の素案には、「都市部において、利用者の薄く広い負担によりバリアフリー化を進める枠組みを構築する」とあります。 関係者によりますと、これは駅に障害者用のエレベーターなどを整備するのにかかる費用を東京などの都市部の鉄道の運賃に上乗せする仕組みを想定しています。 具体的な上乗せ額などは、今後議論される見通しです。 国交省は、26日まで素案に対するパブリックコメントを募集していて、来月中にも計画の閣議決定を目指す方針です。

富士山登山鉄道の素案が公表されました。富士スバルライン上に、LRTを敷設する構想で、総事業費を約1400億円と試算。往復1万円で年間300万人の利用を想定しています。詳細を見ていきましょう。 山梨県が検討 富士山登山鉄道は山梨県の長崎幸太郎知事が公約に掲げてきた構想で、富士山吉田口五合目へのアクセスを、現在の道路交通から登山鉄道に転換するものです。可能性を検討するため、2019年7月に「富士山登山鉄道構想検討会」を設置し、議論を重ねてきました。 その第5回理事会が12月2日に開催され、富士登山鉄道の素案が公表されました。内容を見ていきましょう。 画像:『富士山登山鉄道構想(素案)』富士山登山鉄道構想検討会より なぜ登山鉄道なのか 大前提として、富士山登山鉄道はなぜ必要なのでしょうか。素案では、富士山五合目の来訪者数の増加を理由に挙げています。世界遺産登録前の2012年に比較して、2019年

吉報は最後まで届かなかった。 福岡・大分両県の境に人口2000人の村、東峰村がある。この村を走り、少なからず住民の生活を支えてきたJR日田彦山線が豪雨災害で不通となってから3年余り。今年5月に出た結論は「鉄道での復旧を断念し、線路跡はバス専用道にする」──。1000日以上、列車を迎え入れることも出発を見送ることもできない筑前岩屋駅のホームは、すっかり草がむし、枕木も目を凝らさねば見えない状況になっている。 東峰村の渋谷博昭村長は顔を曇らせる。「日田彦山線は村に住む高校生にとって重要な通学の足になってきた。鉄道を使って、福岡県久留米市や隣接する大分県日田市などに通う学生が多かった。バスへの転換が決まったことで、人口減少に一層、歯止めがかからなくなるかもしれない」 九州の田舎で起きた特別な事例か 果たしてこの事例は、九州の田舎の特別な例だと言い切れるだろうか。 「線路をどこまで、いつまで続ける

福岡市地下鉄天神駅のエスカレーター。右側は急いで歩く人のため空けられている=福岡市中央区で2018年12月20日午後4時4分、矢頭智剛撮影 エスカレーターの片側を歩く人のために空ける習慣を見直してもらおうと、全国の鉄道事業者などが呼びかけを本格化させている。片側を歩く人との接触事故が後を絶たないほか、半身まひなどで手が動く側でしか手すりがつかめない利用者もいるためだ。しかし、片側空けの習慣は定着しており、利用者側に呼びかけが浸透するかは不透明だ。 福岡市中央区の市地下鉄天神駅。ホームに列車が到着すると上りエスカレーターに人が流れ込み、左側に立とうとする人の列がホームに長く延びた。市地下鉄では2013~17年度に年間31~56件のエスカレーター事故が発生。乗り口の床には「歩かないで」のステッカーで呼びかけているが、右側は先を急ぐ人たちが次から次に駆け上がっていく。

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