吉報は最後まで届かなかった。 福岡・大分両県の境に人口2000人の村、東峰村がある。この村を走り、少なからず住民の生活を支えてきたJR日田彦山線が豪雨災害で不通となってから3年余り。今年5月に出た結論は「鉄道での復旧を断念し、線路跡はバス専用道にする」──。1000日以上、列車を迎え入れることも出発を見送ることもできない筑前岩屋駅のホームは、すっかり草がむし、枕木も目を凝らさねば見えない状況になっている。 東峰村の渋谷博昭村長は顔を曇らせる。「日田彦山線は村に住む高校生にとって重要な通学の足になってきた。鉄道を使って、福岡県久留米市や隣接する大分県日田市などに通う学生が多かった。バスへの転換が決まったことで、人口減少に一層、歯止めがかからなくなるかもしれない」 九州の田舎で起きた特別な事例か 果たしてこの事例は、九州の田舎の特別な例だと言い切れるだろうか。 「線路をどこまで、いつまで続ける

大阪府泉南、阪南両市の境にある男里(おのさと)川に架かる南海本線の橋で22日に線路のゆがみが見つかり、急停止した電車の乗客2人がけがをした事故で、橋が99年前の大正7年に設置され、少なくとも過去10年間補修されていなかったことが25日、南海電鉄への取材で分かった。 当時、台風21号の影響で男里川が増水しており、老朽化した橋が流れに耐えられなかった可能性がある。運輸安全委員会が鉄道事故調査官2人を派遣し、詳しい状況を調べている。南海は「現時点で復旧の見通しは立っていない」としている。 ▼【空撮ヘリ写真】大阪・和歌山を結ぶ最古の私鉄南海…台風で曲がった線路(こちらをクリック) 橋は「男里川橋梁(きょうりょう)」(長さ約95メートル、幅約3メートル、高さ約6メートル)。上下線それぞれに橋があり、事故があった下りは大正7(1918)年、上りは明治30(1897)年に設置された。橋桁は鋼鉄製で、橋脚

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