Webサービスやアプリなど開発や運用に関わっている方であれば、こんなことを耳にしたことがあるのでは無いでしょうか? 5人でテストを行えば、ユーザビリティ上の問題のうち85%を発見できるこれらは業界的にはある意味で常識ですが、色々話を聞いてみると、この常識の「出処」あるいは「根拠」ってあんまり知られていないようなのです。 もちろん、ちょっと知識のある人であれば、ユーザビリティ業界の第一人者であるヤコブ・ニールセン博士が提唱したというところまでは知識として知っているでしょう。しかしながら、その元ネタとなった論文を実際に読んだ人、あるいは85%という数字の根拠やその条件について理解されている方はどの程度居るのでしょうか。 ということで本記事では「ユーザテストは5人で85%」の元ネタである下記の論文について、解説、と言うとちょっと大げさかもですが、概要を紹介してみたいと思います。願わくば、この記事
手の込んだユーザビリティテストはリソースの無駄づかいだ。最高の結果を得るためには、5人以下のユーザーでテストし、小規模なテストを余裕のある限りたくさんやることだ。 Why You Only Need to Test with 5 Users by Jakob Nielsen on March 19, 2000 ユーザビリティはお金がかかって複雑だ、ユーザビリティテストなんて、よっぽど予算があって、しかも時間的にも余裕があるという、めったにないプロジェクトのために取っておけばいい、と考える人もいるようだ。だが、それは違う。手の込んだユーザビリティテストは確かにリソースの無駄づかいだ。最高の結果を得るためには、多くとも5人のユーザーでテストすれば十分。そのかわり、小規模なテストを余裕のある限りたくさんやることだ。 以前の調査で、Tom Landauerと私は、n人のユーザーでテストしてわかるユ
公開日 : 2017年8月24日 (2018年1月20日 更新) カテゴリー : ユーザビリティ ユーザビリティテストでは、多くの場合、思考発話法 (think aloud) というメソッドが用いられます。テスター (ユーザー役のテスト協力者) に実際にタスクに取り組んでもらう中で、感じたことを口に出して話してもらう、というものです。 ユーザーの行動や振る舞いの背景にある心の内、とりわけ「なぜ、そうしたのか」を窺い知る手がかりとして、思考発話法は有効であるとされています。また、ユーザーの「生の声」としてプロジェクト関係者にインパクトを与えやすいという副次的効果もあり、ユーザビリティ改善の重要性をプロジェクト内に醸成する武器としても使えます。 しかし、その扱いには、少しばかり注意が必要です。 思考発話法をうまくコントロールする 実際のテスト現場では、タスクに取り組む前に軽く発話の練習をしてみ
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