2007年1月15日、ワシントン・ポスト紙のエリザベス・ウィリアムソン記者が興味深い記事を公開した。オンライン百科事典サイトとしてすでに成功していたウィキペディアと同じアプリケーション環境を用い、「政府書類を匿名で投稿できるサイト」が2ヵ月後に公開されるというのだ。※1 そのサイトはウィキリークス(Wikileaks)という名称で、ジェイムズ・チェンという人物が主催し、Wikileaks.orgというドメイン名で公開される予定だった。正式公開前にも関わらず、すでにインターネット上では大変な話題になっているということだった。 「計画通りとはいえ予想外に早すぎますが、ウィキリークスは倫理的漏洩と開かれた政府を促進する人々にとって世界的なムーブメントになろうとしています。」チェン氏はポスト紙の取材にそう語っている。今や幻となった主催者のこの予言的な説明は、それから4年近く経過した今、現実の事態と

中途半端な英語使いが英国からのニュースを東京で読み、あちこちふらふらうろうろ。時々嘘。 はてブ = http://b.hatena.ne.jp/nofrillsTwitter = http://twitter.com/nofrillsTwitterのログ = http://twilog.org/nofrills ◆「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月) ◆「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月) ◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください

スウェーデンでの性犯罪の容疑者として、ロンドンの刑務所に留置されたままのウィキリークスの代表者ジュリアン・アサンジ氏。14日、治安裁判所は条件付で保釈申請を認めたものの、スウェーデン検察側が抗告し、同日の釈放は実現しなかった。この後、高裁が48時間以内に(16日までに)双方から意見聴取する見込みで、この間、アサンジ氏は拘束されたままになる。 スウェーデン検察側はスウェーデンへのアサンジ氏の移送を要求しているが、どうなるだろう。共同通信の報道によれば、「弁護側は移送を阻むためにあらゆる法的手段を取る構えで、移送をめぐる最終的な決着には1年かかるとの見方も出ている」。 昨日14日は、アサンジ氏の身柄がどうなるのかでこちらのニュースは持ちきりで、今朝15日も、アサンジ氏の顔が大きく載った1面を高級紙インディぺンデント、タイムズなどが作った。 あと2,3日は特に、アサンジ氏がニュースの中心になるだ

ウィキリークスに約25万件の米外交公電を暴露され、蜂の巣をつついたような状態だった米政府も、ようやく落ち着き、平常心を取り戻しつつある。 政権内で最も「機密情報」とその影響に精通しているロバート・ゲーツ国防長官は、当初から冷静な対応を変えていない。「確かにこの問題で米国は赤っ恥をかいたし、ばつの悪い思いをした。だが、米国外交には大した影響はないだろう」 26年間CIAに勤め、常に米国の安全保障に関わってきた彼は正しかった。今のところ、責任問題に発展するような事実は出てきていない。メディアも「告発」という言葉を控え、「公電の大量投棄」というような表現に変え始めている。 つまり、今回の機密情報の暴露には、明確な意図も目的もないのだ。内容も乏しい。内部告発と言えるような、政府の欺瞞や事実隠蔽が見えてこない。 これまでウィキリークスで明らかになった情報は、ニュアンスは違えどすでにメディアが伝えてい

ウィキリークスが米国の外交文書を暴露し始めてから2週間が経った今、多くの米国人はその創設者であるジュリアン・アサンジ氏が鉄格子の向こう側に入ることを望んでいる。だが、米国はむしろ、同氏に勲章を授与すべきだろう。 もちろん、秘密にしてきた外交公電が公にされてしまったことで、米国はばつの悪い思いをしている。アサンジ氏も明らかに、米国のファンではないようである。 だが、それでも同氏とウィキリークスは米国を大いに助けたと言える。意図したわけではないものの、米国の外交政策にまつわる長年の陰謀論が誤りであることを暴いてみせたからだ。 長年渦巻いてきた米国外交の陰謀論 米国人が自国の外交政策について公の場で語っていることはいずれも、何らかの秘密の目的を隠すための作り話にすぎない――。欧州や中南米の左翼たち、そして中国やロシアの国家主義的な右翼たちは、ずっと前からそう思い込んできた。 秘密の目的が何である
(後、検察側が保釈決定に対し不服申し入れをし、14日には保釈されず。以下はその前の話です) ウィキリークスの創始者ジュリアン・アサンジ氏は、ここ1週間ほど、ロンドンの刑務所に拘束されてきたが、本日14日、裁判官が保釈を認めたようである。この後、検察側が高裁に不服を申し入れ、これが認められたら、保釈されない可能性もある。 今回は、裁判所内からのツイートが認められ、裁判の過程の一部始終をガーディアンやBBCなどが報じた。 今、動きが激しいため、ツイッターを中心に情報発信しております。 もしよろしかったら、(アットマーク)ginkokobayashiをフォローください(日本語)。英語はアットマークginkotweetです。ツイッターを利用すると、私のツイートを見るだけでなく、他のたくさんの人(もっと情報を持っていたり、さまざまな視点を持つ人)の声が同時に読めるので便利です。 それと、少々気になっ

重要なニュースと情報を明らかにすることを目的とし、ジュリアン・アサンジ氏によって「ジャーナリズムの新しいモデル」として2007年に設立された「Wikileaks(ウィキリークス)」、その威力は奇しくもインターネットの持つ力を世界中の人々に再認識させたと言っても過言ではなく、主に国家権力や巨大企業が抱える秘密を暴露することで世界のルールを一変させようとしています。 我々日本人にとって、ちょうど尖閣諸島沖での中国漁船衝突問題のオリジナル映像がYouTubeに公開され、インターネットの力が既存の新聞やテレビといった旧来メディアを時として上回ることを認識したことよりもさらに上回るレベルでWikileaksは全世界に対し、「インターネットは国家権力すら揺るがすパワーを秘めている」ことを証明してしまいました。 そこで疑問となってくるのが、そもそもなぜWikileaksは世界中の国家権力を敵に回そうとし

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Wikileaksについて何か書こうかと思ったら、背景にある思想についてよくまとまった記事を発見したのでご紹介。Julian Assange and the Computer Conspiracy; “To destroy this invisiblegovernment” Wikileaksの創始者とされるJulian Assangeの書いた文章が公開されている。そこからは、Wikileaksの目的が特定の情報の開示ではないことが分かる。これは今回のケーブルゲート事件で公開された内容がそれ自体としては特に新しい情報ではなく、せいぜいゴシップにしかならないことと整合的だ(以下はその点をネタにしたDaily Show)。 では彼の目的はなんなのか。それは政府の権威主義(authoritarianism)を抑えこむことだ(どうも権威主義という辞書訳はいまいちなので体制によるコントロールみた
次に、この2週間、毎日1本ずつご紹介してきた英エコノミスト誌の「日本特集」が全10本で完結した。 また、エコノミスト誌が日本特集のテーマにした高齢化社会を扱ったほかの記事も多かったので、それも併せてご紹介する。 まず、ウィキリークスを扱った記事は以下の通り。 「ウィキリークスが暴露した中国の真実」 「中国に北朝鮮を見捨てる気はない」 「ウィキリークスをつくった男」 「25万件の外交公電が綴る現在の歴史」 「グーグルへのサーバー攻撃、やはり中国政府が関与」 宮家邦彦さんの「ウィキリークスが暴露した中国の真実」はシンガポール建国の父と呼ばれるリー・クアンユー顧問相が、米国のジェームズ・スタインバーグ国務副長官に語った内容を取り上げている。 歯に衣を着せないリー・クアンユー顧問相の発言が実にリアルでインパクトがある。 例えば、「もし北朝鮮が核武装することになれば、日本も対抗して核武装に走り、中国

機密情報を公開するサイトである「ウィキリークス」が米国務省の外交公電を暴露し、大騒ぎになっています。しかしメディアの多くは暴露された公電の中身を面白おかしく報道するだけで、あまり本質的な問題が議論されていないのではないでしょうか。それは、“インターネットの危険性”と“米国のダブルスタンダード”という問題です。 ウィキリークスの行為はテロと同じではないか ウィキリークスで公開された米国の外交公電の中身自体がメデイアの関心を集めるのは、ある意味で当然です。米国政府の非難されるべき対応の証拠もありますが、大半は情報収集の結果の報告であり、個人の中傷など下世話なものも含まれているからです。 ちなみに、私が昔、北朝鮮問題を扱う国際機関に在籍していたときに、米国務省の人間から北朝鮮関連の情報の公電を何度も見せてもらいました。信憑性は低いけど面白い話が書いてあるのですが、最後は「…か?」と終わっており、

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告発サイト「ウィキリークス」の米外交公電の暴露(11月28日以降)を巡り、暴露の前に情報を渡されていた米ニューヨーク・タイムズ(NYT)、英ガーディアン、仏ルモンド、スペイン・エルパイス、独シュピーゲルの5つの媒体による報道の中で、私が比較できたNYTとガーディアンの報道を見て、あれ?と思ったことを前回、書いた。 やや情報を整理すると、外交公電のどれをどのように報道するかは、各媒体の編集部が決め、ウィキリークスとの約束は報道日の取り決めのみであったという(ガーディアン編集長記事29日付紙版、「Editor’snote(編集長のノート)」)。 これによると、ガーディアンを含めた5媒体は、外交文書のリークを報道することを事前に米政府に伝えていたため、どんなトピックがでるかのおおよそを米政府は予期できていた。米政府はまた、5媒体側に対し、特定の公電あるいはトピックに関して懸念を表明したという。

28日から、内部告発サイト「ウィキリークス」が機密文書も含む米外交公電を公開している。サイトが入手したのは、米国の在外公館と国務省との間の公電約25万点。この一部を米ニューヨーク・タイムズなどが独自に編集し、同じ日にいっせいに報じた。 その内容は続々と日本語でも報道されているので、ここでは省くが、どのようにして今回の一連の記事が出たのかという点に、まずは注目したい。 まず、報道されるまでの経緯だが、ウィキリークスは情報公開前にいくつかの世界の大手メディアにコンタクトを取り、情報を渡して、公開日に関する取り決めをしている。これを各メディアが独自に分析し、編集して、あらかじめ決めた日に一斉に出した。生情報をどのように料理するかは、そのメディアの編集者が決める。そのメディアが本拠地とする国にもっとも身近な情報を中心に「料理」・編集するのは自然の流れであろう。これは今までのウィキリークスの大量デー

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