
金曜日の日経夕刊で知ったばかりの、ウェス・アンダーソン監督の新作。また訳の分からない映画を…
ほっとくといつの間にか終わってるパターンだなと、早々に観に行くこととしました。調べたらわがホームのTOHOシネマズ梅田は上映していない。なんばとかはあるのにな…。
平日もレイトになるような時間帯の上映時間がないので祝日の23日に行くことにしました。金券ショップのシネマカードで1,700円。あとで見たら某福利厚生サービスだと1,600円だったか。覚えとこ。
さて、映画です。例によってネタバレを含みます。含むのかな。一筋縄ではいかない作品なので。
ザ・ザ・コルダは大富豪。敵が多くて6度も暗殺未遂にあっている。今回はフェニキアに巨大インフラを造成し、150年間その収益のうちの5%を得るべく様々な共同出資者との交渉の旅に、修道女として研鑽していた長女リーズルを相続候補人として指名して同行させる。ザ・ザ・コルダには腹違いの息子が9人いるのだが…。そしてリーズルの母はコルダとの婚姻中に謎の死を迎えていた。果たして死の真相は…。
オープニングの後、コルダ邸の浴室で浴槽につかりながらしながらワイン飲んだり葉巻吸ったり治療受けたり、看護婦たちが出たり入ったりを天井から映すのを借景に、タイルをマス目にしてクレジットが表示される。フォント選定といい、これだけでもうアンダーソンの世界、様式美。
話はとにかく変なキャラたちが多く、変な話なので理解しきれないところもある。敬虔な修道女でありながら、危機が迫るともらったナイフで身構えたりするしいつのまにかパイプを吸い出したり。それでも敵とはいえ暗殺者が自決したりすると即座に聖水かけて祈りの言葉を唱えたりしてそのテンポが面白い。
色々細かいキャラの仕草・立ち振る舞いが面白くて「フフッ」って笑うような箇所が(個人的には)多かったけど、各章立ての終わりに出てくる「いくら足りなかった、各プレイヤーの負担分がこうなった」の図がよくわからんかった。
とにかく見覚えのある元スタッフが暗殺しに来るし、「手榴弾はどうだ」とあいさつ時に渡す世界観、超アナクロな個人から個人への輸血。そして「フェニキア計画」の各要素を収めているのが靴の箱とか帽子の箱とかって…。色々奇妙な世界観だった。
トム・ハンクスもスカーレット・ヨハンソンもチョイ役に近い。ベネディクト・カンバーバッチ、「ああ、これベネディクト・カンバーバッチか!」って感じ。大物の無駄遣い(笑)。ちょっと修道女にしてはリーズルはフェミニンがにじみ出てるような。ベール?で包まれた顔がちょっと丸く見えるしのう。
ザ・ザ・コルダは宗教心に目覚めたというけれど、離れて暮らしていた娘リーズルへ親心が芽生えたのか、私財を投げ打ってフェニキア計画を遂行、その利益を得ることは諦め、娘とビストロ経営して息子たちを養っている。こっちの方が平穏そうだ。
精神世界?も出てきたりしてよくわからない話だったけど、「ホテル・ブタペスト」も変な話だったので、ウェス・アンダーソン作品らしいといえば大いにそれっぽい作品だったな。7.0/10(甘め)
大阪ステーションシティシネマにて。席はほぼ満席だったが、やや遠めのところで開始10分くらいでいびきが聞こえてきて、時々聞こえてきた。近くの人地獄だな。オイラが隣だった小突くくらいはしたかも。
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