Movatterモバイル変換


[0]ホーム

URL:


はてラボはてな匿名ダイアリー
ようこそ ゲスト さんログインユーザー登録

「順位戦」を含む日記RSS

はてなキーワード:順位戦とは

次の25件>

2025-09-12

第84期順位戦A級3回戦、佐藤天彦九段佐々木勇気八段

面白かったー。

先手佐藤九段振り飛車で急戦対抗形になって、佐藤天優勢のまま最終盤に突入したんですが。

AI評価解説評価佐藤天優勢なんだけど、佐々木勇の攻め受け織り交ぜた対応絶妙で、佐藤は対抗形玉頭戦特有の双玉感ある難解な筋に飛び込んでしまった。

AI佐藤勝率80%、解説も「佐藤がまだ残してると思います」。

しか佐藤の待ち時間は切迫し佐々木勇玉は寄るのやら寄らないのやら。一手指すごとに攻防手が悪手に変わり自玉の詰めろが外れたり復活したり。

佐藤は「犠打相手の端香を無効にし25桂馬と跳ねて自玉の逃げ道を開けつつ佐々木玉に詰めろをかける勝ち筋」を逃し、次の、そして最後のチャンスであった「龍取られを無視し自玉の不詰みを読み切って犠打相手香車釣り上げてから端歩を伸ばして一手勝ち、25桂は跳ねちゃダメ」を逃した。

佐藤の龍切りで佐藤玉に詰めろがかかる。佐々木玉は寄らない。

突然霧が晴れたように現れた明快に佐藤負けの局面解説棋士は呻き、AI評価値は90%から10%に墜落。

佐藤は投げ切れない。うつむき力無く佐々木玉に王手を重ねるも程なくして手段が尽きて投了

佐藤天彦むっちゃ悔しそう。

これゼロ勝二敗同士の対局の、早くも陥落がチラつく両者の対局だったんですね。ここで大逆転負けは辛いだろうなー。

わたし佐々木勇ファンだけど。

Permalink |記事への反応(1) | 08:55

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-08-08

将棋ファンじゃないけど「女子プロ棋士女性活躍未来に対して悪手では」ってこと書くよ

女流棋士は実力が低い

ホットエントリに入った2記事とも、女流棋士は弱くないと主張するわけだけど、まあ弱いでしょ。

棋士の実力は、有志のレーティングサイトで数値化されているので、それを見れば誰でもだいたい感覚をつかめるわけだが、

男性棋士との対戦結果に基づく、女流棋士の実力は、プロ棋士の上位90%下位10%相当。

下に確かに1割いるわけだけど、将棋界はどんなに実力が低下しても最低10年、条件を満たせば65歳までプロ棋士を続けられる制度になってるので、

から数えて1割の人たちは、全員、むかしは強かったけどいまはプロ相当の実力を持ってない人たちなわけよ。その人たちより強かったところで「だから?」でしかない。

また、女流棋士は82人いるわけだが、この平均値が「棋士の下位90%」であるわけではない。一般棋戦に出た女流棋士、つまり上澄みの女流棋士の実力がこの数字なのださらに言えば、6割以上の対戦は女流2強と呼ばれる福間/西山が行っている。実際の平均値は「棋士の下位90%」の遥か下になると想像される。

なお、男子アマチュアは上位8割程度、奨励会員は上位6割程度と、いずれも女流棋士より上に位置する。(※どちらも一般棋戦に出られる上澄み層)

女流棋士特異点福間/西山プロ棋士の中ではそこまで強くはない

福間/西山が、プロ棋士相当の実力を持っていることに異論がある人はいない。しかし、プロ棋士の中で実績を残せる程に強いかは大いに疑問だ。

上のレーティングサイトから、手作業過去30戦の戦績をピックアップし、相手レーティング順に並べてみた。

福間 vs.プロ棋士(※奨励会生1人含む)

勝敗 対戦相手レート
勝利脇謙二1268
敗北脇謙二1268
敗北神崎健二1352
敗北安用寺孝功1432
勝利安用寺孝功1440
勝利伊奈祐介1448
勝利小林裕士1453
勝利矢倉規広1456
勝利安用寺孝功1457
勝利横山友紀1461

プロ棋士上位75%の壁】

敗北竹内雄悟1462
勝利小林裕士1463
勝利村田智弘1466
敗北矢倉規広1473
敗北村田智弘1473
敗北森本才跳1530
敗北狩山幹生1534
勝利貫島永州1540
敗北北浜健介1569

プロ棋士上位50%の壁】

敗北藤本1592
勝利徳田拳士1612
敗北石川優太1627
勝利船江恒平1628
敗北井田明宏1650
敗北久保利明1670
勝利古賀悠聖1682
勝利都成竜馬1686

プロ棋士上位25%の壁】

敗北出口若武1717
敗北出口若武1719
敗北斎藤慎太郎1774

福間は下位1/4の実力のプロ棋士には8勝3敗と安定して勝利している。しかし、下位1/2~1/4の棋士となると、3勝6敗と負けが込み始める。上位1/4~1/2だと4勝4敗なのはスゴイが、より下位の棋士との戦績を見るに実力が上揺れしたとみるべきだろう。トッププロ層には全く勝てていない。

結論的には、ざっくりプロ棋士全体の1/2から2/3相当の実力と見なすの妥当じゃないだろうか。なお繰り返しだが下位には将棋連盟生活保護された勝てなくなった棋士が溜まっている。

西山 vs.プロ棋士(※奨励会生1人含む)

勝敗 対戦相手レート
敗北神谷広志1299
勝利神谷広志1326
敗北豊川孝弘1375
勝利富岡英作1399
勝利高橋道雄1457

プロ棋士上位75%の壁】

敗北島朗1463
勝利長岡裕也1464
敗北横山友紀1474
勝利渡辺大1492
敗北小山怜央1519
勝利齊藤優希1535
敗北吉池隆真1548

プロ棋士上位50%の壁】

勝利小山怜央1581
敗北谷合廣紀1581
敗北小山直希1593
敗北谷合廣紀1594
勝利阿部光瑠1597
勝利石田直裕1635
敗北山本博1646
敗北村中秀史1649
勝利木村一基1659
敗北佐藤康光1669
敗北藤本1688
敗北三枚堂達也1690
勝利梶浦宏孝1700

プロ棋士上位25%の壁】

勝利渡辺和史1721
敗北斎藤明日1768
敗北佐々木大地1796
勝利佐々木大地1860
敗北藤井聡太2104

西山も同じく、下位棋士に安定して勝つことができていない。下位1/4には3勝2敗。下位1/2~1/4には4勝4敗である。上位1/4~1/2には5勝8敗と負け越す。

いくつかジャイアントキリングの例が見られるのは注目すべきことだが、その典型佐々木大地は格下に白星を譲ることが多いことで有名な棋士であることに留意必要だろう。タイトル戦に挑戦するほどのトップ棋士であるにもかかわらず、不思議の負けが多く順位戦ではC級2組から脱出できない。とはいえ上位25%への勝利はもう1つある。2回となると偶然とは言えなさそうだ。

しかし、福間西山最近の対戦成績では、福間が大きく勝ち越している。これは相性の可能性もあるので、一概に福間西山とは言えないが、やはり総合的に見て西山の実力は、プロ棋士の上位1/2に届いていないだろう。

なぜ「それなりに強い」程度で棋士になるとマズイのか

上の福間西山の実力についての解説を読んで、むしろ「それなりに強いかプロ棋士になったほうがいいじゃん」と思った人もいるかもしれない。

しか問題別にある。「それなりに強い」だけなら、彼女らは10年で強制引退になるのだ。それも、プロ棋士史上最短という不名誉付きでだ。

3段リーグで2位に入るという王道ルートなら、プロ入りは順位戦C級2組から始まる。彼女らはC級2組ならそれなりに戦える実力を持つだろう。

一方、プロ編入試験三段リーグ次点2回などの変則ルート場合プロ入りは順位戦C級2組の下、フリークラスから始まる。C級2組に昇格できなければ10年で引退だ。昇格には「年間成績勝率6割以上」や「良い所取りで30局以上の勝率が6割5分以上」などの成績を残す必要があるが、上にも挙げたこれまでの戦績を見る限り、彼女らがこれを達成できるかといえばかなり怪しい。

一方で、これまでにフリークラス経由でプロになった男性たちは、みなこの難関を突破して、C級2組に昇格することが出来ているという事実彼女らの立場を危うくする。

男性が全員達成できたなら女性にもできるだろう」と思った人もいるだろうが、私はそうは思わない。

まず、アマチュア編入試験フリークラスになった場合、彼らは将棋無関係フルタイム仕事というハンデから解放される。

また、3段リーグ次点2回からフリークラス場合は、彼らは年齢が若いことが多く、棋力向上の余地が大きい。

そして両者ともに、結果を残せなければ10年後には無職だ。女流棋士というセーフティネットがある側とは必死さが違う。

また、彼女らがプロ棋士になった場合も、女流棋士は辞めず二足のわらじをはくことになるだろう。なぜならばフリークラス棋士として稼げる収入なぞたかが知れている一方で、女流棋士であれば白玲戦は優勝賞金5,000万円だ。

収入のことを考えるならば、研究時間女流棋戦の対策時間を割く必要があるだろうし、また、二足のわらじをはく以上は対戦数が相当多くなり、現代将棋に欠かせないAI研究にとれる時間がかなり少なくなってしまう。対局数が少ない分、研究に専念できる男性フリークラス棋士とは違うのだ。

これが、私が、女性フリークラス突破が厳しいと考える理由である

これで男性と同じ門、つまり3段リーグプロ編入試験を通った上で10年で即引退なら、まだマシなのだ。この場合プロ棋士になった」という事実だけで将棋界に爪痕を残したことになる。一方、クイーン白玲の特例を使用した場合は、「プロ棋士になった」という事実は何の爪痕にもならない。これで10年後引退になったら、「特例で入れてもらった挙げ句、手も足も出ずに即退散」という酷い構図になってしまう。

上のようにフリークラス突破できなかった言い訳を考えることはできるが、できるが、それもすべては女性への優遇措置に由来するものであり、「金持ちにも美人にも悩みはあるのだ」的な、富める者の言葉しかならない。事実としてそういう面があったとしても、「優遇を手放せば良いだけだろ」と共感を呼ぶことはできず、「女流最強はプロ棋士最弱」という結果だけが残るだろう。

そして、上で挙げた増田代表されるような「女流棋士プロ棋士ともそこそこ戦えるのだ、福間西山に限ってはプロ以上だ」というざっくりした幻想には、白黒がつけられることになる。また、これまでは棋士女流で壁があったがために意識せずにおれた待遇の違いについて、同じフリークラス同じ下位レートでも、女性であるだけで賞金5000万円のチャンスがあるのだ、という格差が際立つことになる。

女流棋戦の存在価値に対し、反対の世論喚起することになり、女性活躍真逆帰結をもたらすことになるのではと考える次第である

Permalink |記事への反応(5) | 20:20

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

anond:20250808200411

収入なんて、フリクラに入ったってほっとんど変わらんよ。女流タイトル保持し続けてるだけで十分。フリクラ抜けて順位戦でどんどん昇級できるなら別だけど、そんな人はとっくに三段リーグを抜けてるか編入試験合格してる。

戦闘民族地位名誉の順やろ。収入はたとえマイナスになっても飛び込む人いると思うよ。(例えば女流棋戦に出れないという酷な条件を突きつけられても)

Permalink |記事への反応(0) | 20:19

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

将棋(そして囲碁の)女性棋士について語るための前提知識

観る将歴30年(観る碁歴は15年くらい)になりますよろしくお願いします。

例の件について初めに自分意見を述べておくと、「白玲通算5期のフリークラス編入には賛成。ただしアマチュア強豪(元奨励会員含む)にもアマ全国大会優勝回数等を条件に同等の門戸を開くべき。本制度の導入に伴って棋士数が増えすぎる等の懸念があるならフリークラス在籍年限の調整で対応。」です。

この話題を語るための大前提となる知識

今回話題となっている棋士編入についてだが、まず将棋棋士には大きく分けて2種類ある。「棋士」と「棋士フリークラス)」だ。

簡単に言うと、「棋士」は順位戦という全棋士の格付け的なリーグ戦に出場でき、一定の対局数(=報酬)が確約される。羽生藤井聡太はこっち。

今回案で規定を満たした女流棋士編入可能となるのは後者の「フリークラス」で、こちらは順位戦に参加不可(=対局数が確約されない)となる。

また、他棋戦で一定の成績を挙げることで順位戦へ昇級することが可能だが、これを10年以内に達成できない場合強制引退となる。いわば「時間制限付きのプロ」だ。

https://www.shogi.or.jp/match/junni/rules.html

編入した女性棋士がいきなり羽生藤井と肩を並べて戦うと思っている人もいるようだが、それはとんでもない勘違いだ。棋士フリークラス棋士は全く立場が異なる。

その大前提を踏まえた私見

で、例えば白玲通算5期を獲得してフリークラス編入した女性一定の成績を挙げて順位戦に昇級したのなら、彼女の実力に異議を唱える人はいないだろう。

また、10年間で順位戦昇級規定を達成できず強制引退になったのなら、それは正しく実力主義の結果だ。

まり、今回の案はフリークラスを実力を見極める場として位置付ける施策だと思う。

加えて私はアマチュア強豪(元奨励会員含む)にも同様にフリークラスで戦う機会が与えられるべきだと思う。

そもそも棋士になる時点で実力主義に則るべきでは?」という意見理解できるが、私の意見そもそも現状の奨励会ベース棋士採用枠が少なすぎるという点に端を発している。

現状のアマチュア全国大会を見ても元奨励会員たちの活躍が目覚ましく、フリークラス編入しても十分戦えるレベルプレイヤー複数いると感じる。

また女流棋士に関しても、西山福間旧姓里見)らトップ女流は現役棋士に対してこれまでに十分な勝ち星を挙げてきた。トップ女流証明として白玲通算5期は決して軽くない。

「白玲通算5期」というのは所謂クイーン称号」という各タイトルごとにある名誉称号のことだが、参考として1990年以降クイーン称号を達成した女流棋士わずか5人(林葉・中井清水里見西山しかいない。

更に白玲戦は順位戦と同じ昇降級リーグ戦方式を取っているため、他のクイーン称号と比べ格段に達成が困難だ。

一部の人危惧するような、達成者が続々と現れて将棋界のレベルが格段に落ちるというような事態になるとは考えにくい。

問題女流棋士全体のレベルを維持・底上げできるか(本件で言う「担保」の話)という点だが、これについては引き続き普及や育成を頑張っていくしかない。ただ女流棋界全体の実力が確実に向上しているのは多くの棋士が認めるところだし、現状のまま少子化人口減少、棋戦メインスポンサーである新聞社の衰退を指をくわえて眺めているよりは、制度を整え順位戦への道筋を作って未来の才能に懸ける方が希望はあるだろう。

現状の編入試験制度ではダメなのか?

編入試験制度の導入は将棋界としては大きな前進だったが、正直言ってこれも厳しすぎると感じている。

「対棋士10勝以上かつ勝率6割5分を挙げた上で三段リーグ抜けたてピチピチの四段5人と3先」は三段上位、何なら平均的な棋力の現役棋士でも困難だろうし、三段リーグの18局と比べると編入試験の5局は判断材料として少なすぎる。公式戦の棋譜を大量に研究される女流棋士なら尚更だ。

奨励会経験なしで突破した小山四段が特異点すぎる)

よって、強制引退のあるフリークラス枠を拡大し準棋士程度の扱いにすることで、より長い目で実力あるプレイヤーを見出す方が良いと考えている。

要するに、アマチュア強豪・女流強豪・奨励会三段と「棋士」との間にフリークラス棋士というバッファを設けようというのが私の意見だ。

既存奨励会の扱いはどうする?

個人的には三段リーグの昇段枠を広げたいが、難しいなら次点付与条件を増やす施策だけでも取れないかと考えている。今期竜王戦山下三段のように奨励会員が棋戦本戦まで勝ち上がるなど、下が詰まっているのは明白。下の詰まり女性棋士への道のりを更に困難にしている面もあるだろう。

そもそも奨励会男女平等なのでは?

機会均等という意味ではそうだし、かつては私もそう思っていたが、現状圧倒的に男性多数の環境1020代女性が十全にパフォーマンスを発揮できるかは疑問が残る。

女流棋士から奨励会各段級へ編入する制度も作られたが、女流棋戦とのスケジュール両立や公式戦の棋譜が残って研究されやすいなど不利な要素は払拭しきれない、というのが今の私の意見

では女流棋士なんてなくしたらよいのでは?

それをやったら最後、本当に女性棋士誕生の目は消失する。女流棋士存在がどれだけ多くの女性への普及に貢献したかがあまりにも過小評価されている。

よって女流棋士をなくすことはできない。だが奨励会コースの不利も払拭しきれない。ならばそれ以外のコースを緩和しよう。実力不足ならフリークラスというバッファで選別しよう、という理屈。たとえ先人がバッファを抜けられなかったとしても、その姿を見て研鑽した人が後に続くと信じて。

この編入案にはスポンサー意向があるよね?

まあそれは普通にある。スポンサーというかヒューリックね。

ヒューリック会長将棋好きな縁でCSRとして各種プロ棋戦やアマ大会主催・協賛していて、千駄ヶ谷の新将棋会館はヒューリックビルに入居している。

そして白玲戦の主催者として賞金を大幅増額した上での今回のクイーン白玲編入案なので、まあ彼らの意向が入ってないわけがない。

ただその案が棋士総会で可決されたという事実も重くて、人口減少が顕著な中で女性プレイヤーも増やさなければ将棋界は早晩先細りしていくだけという危機感当事者棋士女流棋士たちも共有しているところではあると思う。

囲碁界には女性棋士がいますよね?違いは何ですか?

実を言うと女性棋士について今回の将棋のような「優遇制度」を取っているのが囲碁界。

日本棋院を例に挙げると、毎年の「正棋士採用に加え「女流特別採用棋士」という女性枠がある。これは女性のみの総当たり戦で決められ、将棋三段リーグのような男女混合の選別を経ることなプロになれる。加えて2018年からは「女流特別採用推薦棋士」という推薦枠も作られた。今の多くの女性囲碁棋士はこれらの女性からデビューしている。

一般枠を勝ち取った女性棋士もいるが、その数はこれまでにわずか4人。この手の話題になると「囲碁は男女差がない」と言う人が少なくないが、実際のところ将棋よりは差が小さいもの普通にゴリゴリ男女差はある。(ちなみにチェスゴリゴリ男女差ある)

そうして女性枠で入段した人の成績が振るわないケースも珍しくないし、女性枠の棋士は対局料や給与も正棋士より低い(何度か昇段を重ねてようやく正棋士になれる)。

ここまで読んでもまだ「囲碁男女平等」と言えるのであれば、あなたと私とでは少し平等定義が異なるかもしれない。

ただ、そういう「女性枠」で入段した棋士たちの中から近年藤沢里菜(若鯉戦で女性初の優勝)や上野愛咲美(竜星戦女性初の決勝進出新人王戦で女性初の優勝)ら逸材が現れているのも事実

将棋に関しても、挑戦する機会を今よりも増やすことが女性プレイヤーの成長・発見に繋がると思っている。

藤沢里菜囲碁界のサラブレッドなのでここで挙げるのはちょっと違うかもしれないが)

AIで男女差縮まってないの?

まあ昔は女性棋士奨励会員の研究会に参加しづらかったりそういう格差はあったと聞くけど、その頃に比べたら研究環境格差は縮まっていると思う。

ただ、人間と実際に盤を挟んで何局も指すという実戦経験AIでは補填できないものから、そんなに単純な話でもないと思う。

この辺の空気感が変わってきているのは遠山六段のコラムから垣間見える。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/061ebf2664a536eb2417e5097468dc4a772f4af8

今のトップ女流棋士ってどんなもんなん?やれんの?

じゃあ現女流棋界の2トップを張る西山福間の、一般棋戦女流参加枠での直近5年の戦績をhttp://kishibetsu.com/ で見てみよか。(更新再開ありがとうございます

これはNHK杯女流予選の勝敗も含まれるしあくま参考記録だけど、対局相手レベルフリークラス編入した場合マッチングとさほど変わらないはず。

西山

年度勝敗
2020年13勝9敗
2021年8勝8敗
2022年3勝9敗
2023年10勝7敗
2024年9勝7敗

43勝40敗(0.518)

福間旧姓里見

年度勝敗
2020年6勝8敗
2021年10勝7敗
2022年1110
2023年6勝9敗
2024年4勝3敗(出産に伴う不戦敗2を除く)

27勝37敗(0.422)

追記:すまん集計間違えてた!

正しくは37勝37敗(0.500)や!

勝率5割と十分戦えてはいるが、フリークラス脱出にはもうひと頑張り必要になってくる。とはいえ実現不可能ラインでもない。西山さんはそれなりに可能性があるけど福間さんは結構大変かなといった印象。

ただフリクラになると参加可能棋戦が増えるのでスケジュール的に女流棋戦との両立が課題になりそうかな…。

この辺の女流棋戦と一般棋戦の両立の難しさを以前からどうにかできないかと思っているのだが、なかなか良いアイデアが浮かばない。女流棋戦でフリクラシード枠でも作る?

しか彼女たちが一般棋戦でも普通に勝つようになっていちいちニュースにならなくなったな。何しろ今の女流棋界は元奨励会三段が3人いるからね(福間西山・中七海女流三段)。隔世の感がある。

昔は清水会長が一発入れるだけで大いに盛り上がったもんじゃ…ホッホッホッ(観る将老人)

一旦おわり まとめ

・今の将棋界、下が詰まってんねん

順位戦の参加枠を増やせないならフリークラス枠を緩めよう

クイーン白玲ってそんなにホイホイ出るもんじゃない

クイーン白玲だけでなくアマチュア強豪にもフリクラチャレンジの機会を作ろう

フリークラスバッファにして奨励会で掬いきれない才能を見出そう

・私が30年愛した将棋安易な男女対立煽りおもちゃにされることについては極めて遺憾でありf*ckの意を表明しま

以上

Permalink |記事への反応(11) | 17:56

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-08-05

anond:20250804224139

こいつみたいな考えしてる男社会順位戦優先男、サル山での序列競い合い男で、ちゃんと番いを見つけて幸福までたどり着けるのは上位2~3割が良いとこやろな。

男子は成長過程で、俺がいる場所、見えてる世界には男子しかいないかもしれないに早く気がつく事が大切。

Permalink |記事への反応(1) | 09:09

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-06-23

anond:20250623131313

トーナメントでも順位戦でもバトルロイヤルでもトップが最強なのは変わらないはずだが、2位以下はやり方や組み合わせの妙でけっこう動く。

棚ぼた準優勝に再現性はない。

Permalink |記事への反応(0) | 13:21

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-03-03

囲碁の仲邑菫さんが韓国移籍して本日で1年経過したので1年間の主要な成績をまとめてみた

戦績

総合棋戦

13勝18敗 .419

限定棋戦

77勝33敗 .700

合計 90勝51敗 .638

国内棋戦

3月6月

・最高棋士決定戦

 リーグ入り(スポンサー指名枠)

 2勝6敗(リーグ8/9位)

プロ棋士協会リーグ韓国棋院順位戦・上位と下位5人入れ替え)年2回

・第11回 3~6月

 6-2組(最下部リーグ)15勝3敗(2位)で4組へ飛び級昇格

・第12回 9~12

 4組 13勝7敗(5位)3組昇格

6月

・第7回国際囲碁春香選抜大会プロの部

 女子レート上位の呉侑珍九段を破り優勝(非公式戦)

7月

・Dr.G女子最強棋士決定戦 金恩持九段に敗れ3位

未来女帝最強戦ベスト4

7月11

女子囲碁リーグ 

 平沢ブレインティドラフト1位指名

 チーム準優勝(リーグ1位通過)

 個人11勝3敗

12

女流棋聖戦 準優勝(韓国決勝進出

女流国手戦 優勝(韓国タイトル)四段昇格 or 準優勝

国際棋戦

4月LG杯国内選抜

2回戦敗退

6月 国手山脈国内1次予選

2回戦敗退

7月農心国内1次予選

準決勝敗退

8月三星統合予選一般

3回戦敗退(女子枠でエントリーせず敢えて一般枠で参戦)

9月 第1回北海新繹杯国内選抜女子組 2次予選

1回戦敗退

Permalink |記事への反応(0) | 15:51

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2025-02-02

anond:20250202092015

たぶん、米長邦雄っていう10年くらい前に亡くなった名棋士以来の伝統だと思う。

ちなみに、

ウィキペディア記事言及している「人間における勝負研究」は、一般人にとっても一読の価値がある。

米長邦雄は数々の奇行名言迷言でも知られていて、調べてみると面白い

相手大事な対局ほど全力で

羽生が真っ先にその功績として指摘したのが「相手にとって重要な一局には全力を尽くせ」という米長勝負哲学だ。「将棋界の要であり礎でもある」(羽生)。従って将棋界には八百長試合存在しない。好き嫌い感情故意に手を抜く無気力な対局もないという。

https://www.nikkei.com/article/DGXNASFK21048_R21C12A2000000/

自分にとっては消化試合だが相手にとって重要な対局であれば、相手を全力で負かす」という理念を持ち、将棋界では「米長哲学米長理論)」と呼ばれる。

著書『人間における勝負研究』では、「何年間かのツキを呼び込む大きな対局であり、名人戦より必死にやるべき対局」と表現している。第24順位戦1969年度)は、中原誠と同時にB級1組に昇級して迎えた。A級昇級争いは、12回戦まで終了した残り1局の時点で、内藤國雄が11勝1敗で昇級が決まり、もう1人の昇級枠を58歳の大野源一と22歳の中原誠が、ともに9勝3敗で争っていた(順位が上の大野のほうが中原より有利)。そして、大野にとって「勝てば昇級」の最終13回戦の相手米長であった。その米長自身は7勝5敗で昇級にも降級にも絡んでいなかった。ところが、その一局で米長は、通常タイトル戦でしか着用しない羽織袴の姿で大野の前に現れ、手加減しない姿勢をあらわにした。結果は、米長中原がともに勝ったことにより大野A級復帰を逃し、中原米長アシストによりA級に昇級した。なお、米長A級昇級を果たしたのは翌年であったが、これについて前記の著書の中で、前年のことがあったからこそ昇級できたとの考えを述べている(精神面もさることながら、その年上がれなくとも翌年の昇級争いの最有力候補になる中原がB1リーグ戦から消えていたことは米長の昇級に有利になった)。

著書『米長勝負術』では、トーナメントなどの例外を除き、その対局の結果が第三者に影響を及ぼす勝負場合自身勝負に勝とうが負けようが第三者の悲喜の総量は変わらないが、それが故に結局は自身が全力を尽くしたかどうかだけが残り、手を抜いてしまっては純粋に、自身にとってマイナスであるとしている[44]。この「米長哲学」は将棋界全体に広く普及し、大相撲などの八百長問題の際に新聞などで引用されることもある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B1%B3%E9%95%B7%E9%82%A6%E9%9B%84

Permalink |記事への反応(0) | 10:04

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2024-09-19

昨日起きた将棋界史上初(多分)の快挙について

2024/9/18の対局結果

伊藤園お~いお茶杯 王位戦 予選1回戦

福間香奈女流五冠○-●☖安用寺孝功七段

王座戦 一次予選1回戦

西山朋佳女流三冠○-●☖神谷広志八段

大島綾華女流二段○-●☖豊川孝弘七段

9/18の対局で女流棋士3名全員が一般棋戦で勝利を収めた。同日に3名勝利はおそらく将棋界史上初の快挙だと思われる。

相手棋士たちも全盛期は過ぎているとはいえ神谷八段・豊川七段は順位戦B級1組、安用寺七段はB級2組を経験してきた経験豊富棋士だ。

王座戦一次予選では先月福間村田智弘七段に勝ち2回戦に駒を進めている)

女流棋士の現トップ層は一般棋戦の予選で当たるクラス棋士には普通に勝てるレベルに達していると言ってよいと思う。清水中井らの世代ではそれすらも難しかった。

女流トップと言っても福間西山だけじゃねーかという意見もまあ分かるが、昨日の対局で彼女らに並んで大島女流二段も棋士相手の初勝利を挙げたことはとてもポジティブ出来事だと思う。

かに福間西山女流棋士の外れ値かもしれないが、女流棋士全体のレベルも確実に上がっている。

福間旧姓里見)や西山は知ってるけど大島ってダレ?という人も多いと思われるので軽く紹介

名伯楽で知られる森信雄門下で奨励会受験するも不合格関西研修会で研鑽を積み、2021年女流2級でデビュー

昨年度は公式戦32勝9敗の好成績を挙げてブレイクマイナビ女子オープンでは福間加藤桃子女流強豪を連破して西山との初タイトル戦五番勝負に臨み0-3でスイープされたものの、今急速に力をつけている若手女流棋士の1人。

プロ将棋世界において男女の棋力の違いは度々取り沙汰されるが、羽生善治九段らによると主要因は競技人口の差との見方が強いようだ。実際、6級から三段まである奨励会において、中七海三段が年齢制限で退会された今、女性会員竹内優月6級(女流2級)ただ1人となっている。

奨励会を勝ち抜いて棋士になれる会員の割合が全体の1~2割とされる一方で、トップ女流棋士一般棋戦予選で勝ち星を挙げているのであれば、男女の棋力差は現状性差よりも競技人口ボトルネックになっていると見るのが自然だと思う。

生物学的な性差がある可能性も否定はしないが、それ以上に人口差による影響が大きすぎるため、今はまだそれを語る段階に達していないというのが私の意見だ。

あ、先に言っておくと囲碁囲碁でそれなりに男女差はあるからな。そもそも将棋棋士囲碁棋士は別制度から安易比較には気を付けた方がいい

いずれにせよ、奨励会員の皆さん…男がどうとか女がどうとかじゃなくてさ…その…みんな頑張ってほしいね…(口下手)

Permalink |記事への反応(4) | 17:45

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2024-06-14

anond:20240613200802

将棋界が見る将にウケているのは大部分が藤井聡太のおかげだけど

奨励会順位戦引退のような制度が厳しい実力の世界であることを際立たせ、そこで生まれエピソードの魅力を増しているというのもある

その厳しい世界を勝ち抜いて最年少プロになり、プロになったあとも勝ちまくるから藤井聡太はすごいと思ってもらえたわけで

アマチュア以下の実力でプロ面してるロートル特別制度の年少プロが勝って喜んでる茶番で勝てるわけがない

Permalink |記事への反応(0) | 11:05

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2024-06-06

仲邑菫(韓)32勝18敗 .640

韓国女子ランキング10位、韓国全体192位へ浮上

2024年6月韓国女子ランキング

1 崔精(チェジョン)九段

2 金恩持(キムウンジ)九段

3 金彩瑛(キムチェヨン)八段

4 呉侑珍(オユジン九段

5 曺承亞(チョスンア)六段

6 趙惠連(チョヘヨン)九段

7 金惠敏(キムヘミン)九段

8 金多瑛(キムダヨン)五段

9 金珉舒(キムミンソ)三段

10 仲邑菫三段 32勝18敗 .640

韓国順位戦みたいなリーグの6-2組は14勝3敗で現在1位(残り1試合

https://imgur.com/z8a5v8n.png

Permalink |記事への反応(0) | 15:55

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2024-04-21

囲碁棋聖戦Cリーグファーストトーナメントの魅力

囲碁順位戦はないが近いのは棋聖リーグ

からSリーグAリーグ、B1、B2リーグCリーグがあり

その下にCリーグに入るためのファーストトーナメントがある

リーグ優勝者ステップラダー方式トーナメントをして挑戦者を決めるので一番下からCリーグからでも挑戦権を得ることができるのが棋聖戦の魅力だ

だが一番楽しいのはCリーグ

32人のリーグでこれが最も入れ替えの激しいリーグとなっている

なんと半数の16人が陥落する

しかも戦い切って順位を決めるのではなく3敗した時点で即陥落が決定するのだ

これが過酷面白い

上の方のリーグに来る棋士は大体決まっているがCリーグともなると普段見かけないような棋士も入ってきてバラエティ豊かなのもCリーグ面白さに一役買っている

あ、普段解説で見かけるあの人が入ってるなとか、あの強い人がCリーグ残留できないのか…

お、昔活躍していたあのおっちゃん棋士頑張ってるなと言った楽しみがある

また、アマも参戦可能なので過去にはアマCリーグに在籍したこともある

2敗で陥落にリーチがかかった試合さらに楽しさが増す

女性もちょくちょくCリーグに入ってくるがやはり目立つので注目する

しかし大抵1期で即陥落している。残れているのは藤沢里菜のみ

そして新たにCリーグに入ってくる16人を決めるファーストトーナメントを眺めるのも中々楽しい

この人リーグ入りしてほしいな、あー負けたか、なんか知らん人が勝ち上がってきてるといった具合だ

多種多様棋士の生き残りバトルを見れる棋聖CリーグFTはぜひとももっと注目されてほしい

ジャンプ打ち切りレースとかが好きな人はきっと楽しめるはずだ

https://www.nihonkiin.or.jp/match/kisei/048.html

Permalink |記事への反応(0) | 03:05

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2024-02-21

悲報】仲邑菫さん、いきなりA級順位戦みたいな魔境にぶち込まれ

韓国移籍早々、とんでもない魔境で戦い始めることが決定した模様

パルコサノール最高棋士決定戦

タイトル保持者 申真諝九段11.674(1位)24

リーグ

朴廷桓九段10.619(5位)世界戦優勝経験31

卞相壹九段10.587(6位)世界戦優勝経験者 27歳

申旻埈九段10.324(19位)世界戦優勝経験者 25歳

安成浚九段9.746(44位)国内棋戦優勝経験者 32歳

朴珉奎九段9.623(52位)29歳

李昌錫九段9.535(56位)国内棋戦優勝経験28

金庭賢九段9.266(79位)33

林賞圭二段 8.909(131位)27歳

仲邑菫三段 7.346(457位)15歳 ←

リーグ9人の内訳が前期残留4人、予選勝ち上がり4人、スポンサー指名1人。

スポンサー指名枠としてこの中にぶち込まれる模様

PVもどセンターの目玉枠に

https://youtu.be/obvCumM5oII?t=47



3月3日(日)に李昌錫九段と第5期ソパルコサノール最高棋士決定戦の本戦リーグで対局する。仲邑三段は本戦リーグワイルドカードとして選出された。対戦相手の李昌錫九段2021年2月に第4期クラウン・ヘテ杯で優勝している強豪だ。

https://twitter.com/kidowebnews/status/1759530285899870345

Permalink |記事への反応(2) | 17:24

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2023-10-28

将棋界のゾルラーク

https://anond.hatelabo.jp/20231027224113

将棋にはゾルラーク的なものがいっぱいある。猛威を振るったけど対策研究されて下火になった、あるいは陳腐化した戦法たち。

横歩取り3三角 /横歩取り8五飛

横歩取り戦法で一時期猛威を振るった後手番の戦法。先手番が3四飛車で歩を取った後に、3三角として飛車を2筋に戻りにくくする戦法。

飛車が序盤から高いところで動くので空中戦法とも。90年代後半から2000年代タイトル戦でよく指された戦法。

佐藤天彦はこの戦法で名人になったと言っても過言ではない。

後に先手番の対策が進んで、後手番が不利になったこともあり横歩取り自体が下火になった。

居飛車穴熊

穴熊自体江戸時代からある古い戦法だけど、居飛車穴熊は意外と新しくプロが使うようになったのは1970年代

振り飛車側の振り飛車穴熊美濃囲いに対して更に硬さで対抗する戦法。

渡辺明はこの戦法と上記横歩取り戦法で若くして竜王になった。

振り飛車側も下記の藤井システムを始めとする対抗策を開発したが、それでも長いこと主流戦法だった。

振り飛車自体が指されなくなったことに加え、将棋の質自体が玉の硬さから盤面のバランスや広さが主流となったことにより下火に。

藤井システム

四間飛車の戦法。藤井システム藤井藤井九段から藤井聡太ではない。そもそも藤井聡太が生まれる前の戦法。

四間飛車本来玉を早い段階で美濃囲いなどに囲って戦うものだったけど、居飛車穴熊戦法に対抗するために四間飛車から居玉のまま美濃囲いの形に進み、角筋を使って居飛車穴熊妨害する構想。

開発者藤井猛の竜王3連覇原動力ともなったが、居飛車側の対策が進んで使われなくなった。

ゴキゲン中飛車

後手番が角道を明けたまま飛車を序盤に5筋に振る戦法。開発者近藤正和七段がいつもニコニコごきげんだったからこの名前に。

それまで振り飛車といえば角道を止めて戦うのが当たり前だったが、序盤から角交換も厭わない攻撃的な戦法で革命的だった。

この戦法の恩恵を最も受けたのは久保利明九段で、先手番の石田流とあわせてタイトル戦や順位戦での活躍原動力となった。

これも居飛車側が超速▲3七銀や超急戦など対策を開発、トップ棋士振り飛車党減少もあり下火に。

そもそも振り飛車自体ゾルラークになりつつある。

 

ちなみにこれらの戦法は、羽生会長が全盛期によく指していた。一方で藤井八冠は公式戦ではほぼ指したことがない。

AI以降の将棋ゾルラーク的な戦法開発というよりも、以下の序盤から終盤にかけて間違えないかという方向になっているので、

もうこういう画期的な戦法や新手は出てこないだろう。藤井聡太が藤井と名の付いた新手を出すことはおそらく無い。

余談だけど将棋界のクヴァールは升田幸三だと思う。

追記

藤井八冠は公式戦ではほぼ指したことがない」なんて書いたけど、対抗型の居飛車穴熊は指していて負け無しだった。

あとこれらの戦法はプロの棋戦ではゾルラークだけど、女流アマチュアではまだまだ主流戦法。

将棋ウォーズじゃゴキ中も居飛車穴熊ガンガン指されてる。アマチュアプロほど精密じゃなくて穴だらけだからね。

ただ横歩取りはあまりない。理由は難しいから。24は知らん。

Permalink |記事への反応(5) | 13:10

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2023-02-24

anond:20230224012430

船江恒平 -Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%B9%E6%B1%9F%E6%81%92%E5%B9%B3

2021年3月公認会計士試験合格したことが明らかになった[13]。受験を考え始めたのは2018年秋ごろで、翌年3月の第77期順位戦C級1組最終戦を終えた翌朝から大阪府内の専門学校へ通い始め、公式戦対局と勉強を1年8カ月並行していたという

31から考え始めて、32歳になる直前から専門学校に通い、2年後、34歳になる直前で合格

まあ、棋士は頭の出来が違うだとか、自由時間を確保しやすいといった事情はあるかもしれないけど。

Permalink |記事への反応(0) | 19:47

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2023-01-10

[B! 将棋] 「鼻出しマスク」で反則負け 日浦八段、将棋名人戦・C級1組順位戦:朝日新聞デジタル

ぶっちゃけCクラスだと草でしかない。C2なんか50人以上もいるけど、大半は奨励会員どころかアマにも負けるんだからさっさと引退してくれ。

将棋界も給与の取り合いになるからって奨励会から年4人しか上げられない仕組みにしてるわけだけど、引退する人間が少ないので詰まりがひどいんだよな。若手の斬られ役としても不適格なクソみたいな棋譜しか残せないんだから、もうC1までは2敗以上負け越したら降級フリクラ数年で引退でいいんじゃねぇの。

Permalink |記事への反応(0) | 19:58

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2023-01-08

anond:20230108011433

プロ将棋界の2023年は、藤井聡太王将羽生善治九段が挑戦する第72期王将戦挑戦手合七番勝負事実上の開幕を迎える。

1/3に上州将棋祭りやってたし順位戦竜王戦トーナメントも始まってるのだが。

何が事実上の開幕だよ。お前が考えてるのは藤井羽生のことだけでプロ将棋界には何一つ興味ないだろ。

Permalink |記事への反応(0) | 21:16

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

羽生善治の「初」挑戦を前に

プロ将棋界の2023年は、藤井聡太王将羽生善治九段が挑戦する第72期王将戦挑戦手合七番勝負事実上の開幕を迎える。

2017年藤井デビューからの29連勝を達成した時、羽生は「檜舞台で顔を合わせる日を楽しみにしています」という言葉を贈った。

その時は、誰もが王者羽生に若き挑戦者藤井が立ち向かう構図を思い浮かべたはずだが、そこから5年半、ずいぶんと形を変えたものの、いよいよ1月8日静岡県掛川市でその幕が開こうとしている。将棋タイトル戦としては極めて珍しい、両対局者への前日記者会見がネットで中継され、ニュースに様々な記事が踊り、メディア空気はずいぶんとそわそわしている。

視聴法

先にこちらを書いておいたほうがいいかもしれない。王将戦は普段のようにabema将棋チャンネル無料で対局を見ることができない。CS囲碁・将棋チャンネルが独占放映権を持っているからだ。以下の方法のいずれかを選択することになる。

スカパー、またはCATV囲碁・将棋チャンネル契約する

すでにチューナーアンテナを持っている人、またはCATVに加入している人にとってはこれが一番確実だろう。CATVによっては、契約の基本セットに入っていて追加料金無しで視聴できるかもしれない。

abemaのPPVを購入する

今回はabemaでは「1局ごとの有料課金」というかたちで囲碁・将棋チャンネル番組をそのまま配信している。abemaのチャット欄が好きだという人はこれを選ぶのがよいかも。

YouTubeの「囲碁将棋プラス」で視聴する

囲碁・将棋チャンネルYouTubeの有料チャンネルhttps://www.youtube.com/@igoshogiplus囲碁将棋プラス」でも月額390円の課金で視聴ができる。こちらは第1局が無料配信のため、おすすめできる。

番勝負展望

これについては、率直に言えば多くの将棋ファンはそこに期待していない。羽生の奪取を「信じている」ファンはもちろんそれなりの数がいるが、他方でそれを「期待している」ファンの数はそこまで多くない。メディアが沸き立つこの番勝負に、ファンが大きな楽しみを抱きつつも、熱量が沸騰しそうになっていないのもそこが理由である。両者の現在の実力を示す指標であるeloレーティングによる期待勝率が示す番勝負結果のケース別発生確率にそれがよく現れている(出典:第72期王将戦(シミュレーション) 将棋連盟 棋士別成績一覧(レーティング)2023/1/7現在)。

藤井聡太4-0羽生善治47.00%
藤井聡太4-1羽生善治32.34%
藤井聡太4-2羽生善治13.91%
藤井聡太4-3羽生善治4.78%
藤井聡太3-4羽生善治0.99%
藤井聡太2-4羽生善治0.60%
藤井聡太1-4羽生善治0.29%
藤井聡太0-4羽生善治0.09%

もしブックメーカーがこの勝敗で賭けをしようと思ったら、仮に本命である藤井4勝0敗のオッズを1.05倍に設定したとしても、控除率を50%にしないと儲けが期待できないことになる。もちろん本場イギリスブックメーカーはそんなに高い控除率は設定しないので、これはやるだけ胴元が損するたぐいの賭けにしかならない。

だが、往年の絶対王者が、競合揃いの王将リーグを6戦全勝で勝ち上がったのに、これほど圧倒的な差が本当にあるものなのだろうか?

2022年度、羽生復調の理由

2021年度にプロ入り後初の年度での負け越し経験した羽生が、2022年度に勝率を6割5分にまで戻してきた理由については様々な考察がされているが、ここでは明確な説明がされているものとして、プロ棋士https://www.youtube.com/watch?v=6PYg7IpYucg中村太地解説を紹介したい。要約すれば次のようになる。

不利な後手番では、敢えて勝率が低いとされる戦術採用する
その上で、相手方に難しい選択を迫らせるようにしてミスを待ち討ち取る

スポーツファンなら、モハメド・アリジョージ・フォアマン相手に自らロープを背負う不利を負いながら、フォアマンの疲れを待って一気に逆襲に転じて勝った「キンシャサ奇跡」を想起するかもしれない。いかに自らが有利な条件にあるからといって、アリや羽生ほどの実力者を相手に有利をそのまま拡大していくのは極めて難しい。そこに逆転の余地が生じる。

羽生がこういう戦法を選択するようになったのは、「将棋AIが強くなった時代において、プロ棋士はいかに自らの身を処すべきか」というテーマに向き合った末のひとつの答えに辿り着いたという意味合いがある。将棋AIの示す最善を追求するだけではなく、敢えて不利とされる順に自ら入っていっても、それでも勝負に勝つことができる程度には将棋自由ものであるし、それを示すのが人間の生きる道であろうということを、自ら結果を出すことで証明しているようにすら見える。

藤井聡太の凄味

ところが、この方法藤井聡太には通じない。デビューから6年を過ぎてなお生涯勝率が8割3分を保つ藤井の強みは、たまに話題になる「AI超え」ではなくて、むしろ選択の難しい局面AIが最善とする手を正しく選び取っていくその確実さにある。こうなると、わざわざ自分を不利にしてまで複雑な場面を作っても意味がない。そのまま有利を拡大されて押し切られてしまう。

羽生2022年度、藤井と2局戦って2敗している。1局は後手番で、上記動画解説されていた「横歩取り」戦法を採用し、1手の疑問手を正確に咎められて完敗した。もう1局は先手番で正攻法を挑んだが、中盤戦の何気ない自然に見える1手、ただしAIに言わせれば選ばない、そんな手をきっかけにじわりじわりと藤井が優勢を拡大し押し切られてしまった。

かつて「コンピュータ人間」の対決として行われた電王戦ときに「コンピュータに勝つための準備は人間に勝つための準備と全く違う」と言われた。今、同じことが藤井について言われている。曰く「藤井さんに勝つには他の棋士に勝つのと全く異なる準備が必要になる」と。あくまでも現段階においては、羽生藤井相手にどういう手札を切ってくるのか、そこが最大の興味になっているのは、自然ことなである。もちろん、この先の成り行き次第で、そこは大きく変わることになる。

羽生の「初めての」挑戦

なので、あくまでも現段階では、勝敗以外のところにそれぞれの楽しみを見出すような状況になっている。私が楽しみにしているのは、138回目のタイトル戦にして、初めて羽生が「明確な挑戦者」として迎える、というそシチュエーションのものである

羽生は、タイトルを獲得する前の段階において、すでに実力では棋界でトップであった。以来、同格の相手と争うことはあっても、自分よりはるかに強い相手と戦うということはついぞここまでなかった。つまり、もうすぐ40年に届こうとする羽生の棋歴の中で、これはまぎれもなく初めての状況なのである。そういう未知の状況にあっては、過去のことを材料にした分析はそこまで意味をなさない、むしろ真っ白な頭でこの誰も見たことのない景色を楽しむに尽きる、そういう姿勢でこの第1局を見てみたいと思っている。

なお、逆のシチュエーション、つまり羽生が実力的に懸絶していると見られていた状況でタイトル戦に負けたことがあるか、というと、これがある。以下に、タイトル戦が始まった日において羽生が対戦相手よりeloレーティングで250以上上回っていて敗れた例を示したい(なお現在藤井羽生のレート差が273である)。

1996年度第67期棋聖戦:対三浦弘行(レート差272 )

羽生が七冠を独占し無人の野を進むがごとくの進撃を続け、誰が羽生の牙城を崩すのかに興味が集まっていた中、それをなしたのは当時としては意外な伏兵三浦弘行だった。2年連続羽生棋聖位に挑戦しており、すでに単なる有望な若手の域ではなかったにせよ、羽生に勝つにしてもここではないだろうという見方一般的な中での快挙だった。

2012年度第70期名人戦:対森内俊之(レート差283)、2013年度第71期名人戦:対森内俊之(レート差255)

前年の2011年度に羽生から4勝3敗で名人位を奪取した森内だったが、この年度は名人戦以外の成績が全くふるわず、年度勝率.345を記録して2ch将棋板では「3割名人」なる蔑称をつけられるに至った。これに対し捲土重来を期す羽生A級順位戦を9戦全勝で制して森内の名人位に襲いかかる。結果は火を見るよりも明らかと思われていたが、名人防衛の準備を進めていた森内が4勝2敗で防衛する。羽生は翌2013年も森内に挑戦するが1勝4敗で名人戦で3年連続で森内に敗れる。星数だけでなく年々内容も悪くなる一方で羽生の威光に翳りかとも見られたが、翌2014年に4年連続の顔合わせで羽生は4勝0敗のスイープで名人位を奪還する。

絶対的強者に対して「失うものがない」立場で応じる側が強者であるということを、羽生ほど経験してきた棋士はほかにいない。その立場羽生は今回初めて逆転して勝負に臨むことになる。これはきっと面白いことになる、それは間違いないだろう。

id:BigHopeClasicでした。

Permalink |記事への反応(8) | 01:14

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2022-11-14

私は坊主だ。職業ではなく髪型としての坊主頭だ。

何かしらの反省の態度を示すために坊主にしたわけではなく、好きで坊主にしている。

高校の時の時から坊主なのでハゲ坊主にしたわけでもない。

芸能人が何かしら反省を示すために坊主にしているのを嫌悪している。

坊主頭は反省を示すためにあるのではないと。

そんな私がAbemaの将棋チャンネルを見た。

順位戦藤井竜王広瀬八段との対局だ。

解説屋敷九段大平六段。

その大平六段が坊主頭になっている。

以前の髪型は覚えていないし、どうして坊主になったのかは知らないけれど、何かあったのではないかと思ってしまった。

これは私の差別心だ。

坊主にするのは何かしら反省を示すためだろう、そんな思い込み坊主頭の私にすらあったのです。

ハゲを隠すための坊主ではないか、そんな差別心が私にあった。

Permalink |記事への反応(1) | 20:59

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2022-10-31

不定期に起こる将棋界のやらかし

別にマスク反則負けなんて大した話じゃあないよ

順位戦における裁定について|将棋ニュース|日本将棋連盟

2006年、負けそうになった久保九段が反則勝ちを主張

参考: 順位戦A級で対局中断し理事会裁定 久保利明八段が時間切れ勝ちを主張 - 勝手に将棋トピックス

2006年名人戦スポンサーをより金を出す朝日に乗り換えようとして爆発

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8D%E4%BA%BA%E6%88%A6_(%E5%B0%86%E6%A3%8B)

名人戦問題を振り返る1。 - 渡辺明ブログ

大人がなんとかして共同開催となっている。

2016年、負けた久保九段相手ソフト指ししていると訴えて勝ちを主張(冤罪)

将棋ソフト不正使用疑惑騒動 - Wikipedia

Permalink |記事への反応(1) | 16:22

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2022-10-29

将棋界ってバカしかいねえの?

佐藤天彦九段マスク不着用で反則負け 将棋名人戦A級順位戦 |毎日新聞

https://mainichi.jp/articles/20221029/k00/00m/040/009000c


マスクパフォーマンスに影響する以上考えるべきは「いかマスクをつけずに対局できるか」であって将棋はそれが簡単に出来る競技じゃん

声を出す必要もないし、対局者同士が近くで顔を突き合わす必要もない、それぞれに思考用の将棋盤与えて十分離れて対局すればいいだけ

コロナが始まって何年経ってるのよ

もはや感染予防とかどうでもよくて何とかマスクを着けさせたいだけとしか思えない、ヒジャブみたいな宗教アイテムと化してるでしょ

そしてこの状況を「ルールルール」と思考停止する奴の多いこと

そりゃ日本は30年成長しなかったはずだわ

Permalink |記事への反応(5) | 08:06

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2022-07-14

女性将棋競技人口は実際どれくらい少ないのか

女性棋士が今まで一人も誕生していないのは競技人口が少ないからだ」とよく言われる。

まず前提として、「棋士」(男女問わない)と「女流棋士」(女性のみ)は別の制度である。勿論女流棋士将棋を指して対局料、賞金を得るので「プロである

棋士」になる方法を簡潔に言うと 1)「奨励会」に入会する 2)26歳の年齢制限までに四段に昇段する(1年間で4人) 

ルートの「棋士編入試験」(注1)については一旦置いておく。

奨励会の一番下のクラスが6級で棋力はアマチュア四~五段に相当する。

そして入会者のほとんどは小学校高学年~中学生中学生入会でもやや遅いと言われ、高校生以上から棋士を目指すのは相当に難しい(注2)。

今回は小学生将棋大会奨励会における女性割合を調べてみた。

棋士登竜門と言われる「小学生名人戦」(注3)から見ていく。

小学生名人戦方式は 1)各都道府県で予選を行い 2)各都道府県代表者東西に分かれリーグ戦トーナメント戦を行い各2名が勝ち残り 3)準決勝・決勝が行われる

小学生名人戦 歴代ベスト4

参照元日本将棋連盟 小学生将棋名人戦 https://www.shogi.or.jp/tournament/elementary_school_meijin/index.html

ウィキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E7%94%9F%E5%B0%86%E6%A3%8B%E5%90%8D%E4%BA%BA%E6%88%A6


1976年2021年の46年間。184人のうち女性は3人
→全体のうち女性割合は1.63%

小学生名人戦 都道府県代表選手基本的に各都道府県1名)

参照元日本将棋連盟 小学生名人戦代表選手一覧(2011年第36回以降は女子赤字記載されなくなった為集計が難しい)

2002年2010年の9年間。436人のうち女性は18人
→全体のうち女性割合は4.1%

小学生名人戦都道府県大会

都道府県在住の小学生であれば誰でも申し込み、参加することが可能だ。県によっては小学生名人戦代表決定クラス初心者交流戦クラスを設けているところもある。

2022年に行われた静岡県予選大会ニュース記事より

公文小学生将棋 静岡県予選会

https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1016393.html

県内小学1~6年生計48人(うち女子6人)が出場。
→全体のうち女性割合12.5%


2019年に行われた千葉県予選大会大会運営関係者ツイートより

小学生名人戦千葉、159人参加でしたが、うち女子は8名。女子率5%。昨年はだいたい1割だったのですが。(後略)

https://twitter.com/doihishako/status/1089452007193104384

データが少なすぎるので女性参加者割合をはっきり言うことができない。上記2例は参考程度に。

追記)つまり小学生名人戦に関して言うと

都道府県大会参加者(0〜2割以下?)→各都道府県代表(4%)→ベスト4以上(1.5%)


出場資格小学生大会小学生名人戦以外にも倉敷王将戦JTこども大会など……。

奨励会

蛸島女流六段が女性として初めて奨励会に入会した1961年以降の奨励会の人数を調べた。

参照元将棋順位戦データベースの各年度奨励会入会者一覧(昭和31年度から)(〜2014年

2014年以降は将棋世界の奨励会のページ(〜2022年8月号)をチェックして人数を加えた。

表にしました→https://i.imgur.com/YmNxtNP.jpg

1961年から2022年7月現在までの62年間で累計奨励会員の人数は約1300人。
62年間で女性の入会者はちょうど20人。
→全体のうち女性割合は1.5%


現役の奨励会員に限ると(https://www.shogi.or.jp/match/shoreikai/

2022年7月現在三段リーグ41人、関東奨励会(二段以下)71人、関西奨励会(二段以下)68人、合計で180人の会員がいる。便宜上4月以降に昇段を決めた新三段も二段以下としてカウント

現役奨励会員180人のうち女性は2人
→全体のうち女性割合は1.1%


なお、奨励会の入会方法は1)毎年8月に行われる「奨励会入会試験」(注4)2)「研修会」(注5)から編入 の2つがある。

8~9割は奨励会入会試験を経て奨励会員となる。人数の上限はなく、年度により入会者数はバラバラ

最初の方でも書いたが奨励会の一番下のクラスの6級の棋力はアマチュア四~五段に相当する。

奨励会には小学生中学生大会で県代表クラスの強豪キッズたちが全国から集まってくる。

最後

ここから個人的な推論

小学校高学年(~中学生)で全国レベルの棋力を持つ女性割合が少ない理由として考えられるのは、

幼稚園小学校低学年の間に将棋を覚える女性が少ない

小学校高学年まで将棋を続ける女性が少ない

さらに言うと

①……親や祖父母女子将棋を教える割合男子に比べ少ないから?

将棋に興味を持つ割合女子男子に比べ少ないから?

②……男子の人数が多い環境だと習い事として続けにくいから?

脚注

1 過去に「編入試験」を受験し四段になった瀬川晶司六段、今泉健司五段、折田翔吾四段、そして今回受験を表明した里見香奈女流四冠の全員が奨励会に在籍経験があり26歳の年齢制限により三段で退会している。

現行の棋士編入試験制度奨励会を経ずアマチュアから棋士になった人は2022年現在は0人。

2 奨励会受験するにあたっても年齢制限があり、16歳は5級受験以上、17歳は4級受験以上と年齢が上がるとハードルが高くなる。

詳しくは→ 日本将棋連盟2022年奨励会入会試験のご案内 https://www.shogi.or.jp/news/2022/07/2022_1.html

2000年以降の入会者のうち5級以上で入会し四段になったのは渡辺正和六段(19歳・初段入会)と竹内雄悟五段(16歳・3級入会)の2人のみ。

残りは全員15歳以下6級で入会している。

3 「小学生名人戦」の歴代優勝者には羽生善治九段渡辺明名人らがいる。

直近の四段昇段者である徳田拳士四段、岡部怜央四段はそれぞれ同大会で優勝、準優勝の経歴がある。

4 「奨励会試験」は受験者同士が対局する一次試験と現役の奨励会員が試験官となって対局する二次試験がある。奨励会試験合格する割合は2~3割と聞いたことがある(この数字不正確)。

5 「研修会」は一般的奨励会下部組織と言われるが、全員がプロ志望とは限らない。一番下のFクラスアマ初段の棋力が必要

2022年現在制度では研修B2女流棋士2級の資格を得る。研修B2は棋力としては奨励会6級相当(ただ奨励会6級受験研修会B1で不合格の例もあれば研修会C2で合格することもあり一概には言えない)。

ーーーーー

追記1961年から2022年7月現在までの奨励会員入会数・昇段者数の表を再掲→https://www.shogi.or.jp/match/shoreikai/

2008年度以降の四段昇段者数の数字に※が付いているのは現役の奨励会員が在籍しているため。

また奨励会退会後編入試験を経て棋士になった人は四段昇段者に含んでいない。

三段リーグが発足した1987年から2007年度までの入会者数は453人、四段昇段者は91人(20.08%)。

奨励会に入会した2割が棋士になっている計算だ。

Permalink |記事への反応(12) | 17:44

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2022-07-10

anond:20220706180150

この体力論にはいろいろ反証も考えられるけど、まず思いつくのが、村山聖よりも大変なはずがねーだろ、ってのね。

ネフローゼ患って、竜王戦挑戦者になって、順位戦A級在位のまま村山聖は死んだけど、別に、A級になれとか、竜王戦挑戦者になってみろやとかまでは要求していないので。

三段リーグ突破して見ろと言う、たったその程度のことなんで。

それに「体力不足生理でまともなタスクが果たせない」のであれば、それはなんだってそうなんじゃないの?

そんな人に国民の生き死にの決定を下さなければならない政治家が務まるの?

会社の存亡にかかわる判断をしなければならない重役が務まるの?

将棋に関して言えば、しょせんはゲームなので、体力も含めての能力だよ。障碍者手帳持っているようなガチ弱者村山聖だって、香落ちのハンデをもらえたわけじゃないんだし。

Permalink |記事への反応(0) | 17:26

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2022-07-09

anond:20220706175540

追記あり

囲碁の状況について、外野からちょっと補足。

囲碁棋士は、将棋棋士のおおよそ倍の人数がいる。

もともと採用人数が将棋より多いのと、囲碁には強制的引退制度がないので、結果的に人数が多くなっている。

自主的引退することはできる。また、引退はしていないが対局は休場しているという場合もある。

一方、2017年に97歳で亡くなった杉内雅男は、死ぬ19日前まで現役で対局していた。90歳を超えても勝率5割近くあり、亡くなった年にも複数回勝利している。ちなみに奥様の杉内寿子も棋士で、今年95歳。まだ現役で打っていて、今年に入ってから勝利している。

末端の囲碁棋士は専業では食べて行けず、自営業兼業レッスンプロ兼業している者が多い。

レジャー白書などによると、囲碁ファン囲碁お金を使うという傾向がある(将棋ファン将棋に使う金額に比べて)。

歴史的に、政治家経営者に愛好家が多く、付き合いで打つという文化もあったので、お金を払ってレッスンを受けるという需要がもともとある。また、愛好人口将棋よりも少ないがゆえ、わざわざ碁会所に行って打つ人も多い。なので、レッスンなどで稼ぐ手段将棋に比べて多いと言われている。

無料ネット碁も増えてきたので、こういった傾向はまた変わっていくのかもしれないけど。

順位戦全参加などの対局料を得られる場

囲碁にも昔は大手合という順位戦的なものがあったのだが、負担が大きかったり高段位の棋士が増えすぎてしまったりなど弊害があったので、完全に廃止になっている。


囲碁女性棋士について。

女性囲碁棋士になるには、男性と同じ採用試験突破する・女性のみの採用試験で1位になる・院生として所定の成績をおさめたうえで推薦を受ける、の3つのルートがある。

男性と同じ採用試験突破した女性棋士は、これまでに4人いる。謝依旻はこのルート

女性のみの採用試験が一番メジャー藤沢里菜上野愛咲美はこのルート

推薦はつい最近始まったもので、女性棋士積極的に増やす方針らしい。方針が吉と出るかはまだ分からない。

あと、特に優秀な小学生採用する英才枠があって、第一号になったのが仲邑菫。対男性の戦績も良く、棋聖戦Cリーグ入りを果たしており、これからどんどん活躍すると思う。

どのルート棋士になっても、デビュー後の扱いは同じ。但し男性と同じ試験以外のルート場合最初は対局料などが低い(規定の段まで昇段すると同じ金額になる)。

昇段の規定男性と変わらない。女性のみの棋戦で勝利しても、昇段に必要な勝ち星にはならないので、男性と一緒の棋戦で勝っていく必要がある。

女性囲碁を打つ文化は古くからあった。清少納言紫式部も打っていた。

明治から大正にかけて、現在棋士制度の基礎ができた当初から喜多文子吉田操子といった女性棋士が大きな役割果たしてきた。対男性の戦績も互角だったという。喜多吉田結婚後に囲碁から離れた時期があり、囲碁に打ち込める環境を得続けるのは時代的にも難しかったようだが、その後復帰し晩年まで囲碁の普及に尽力している。

そういうわけで、競技人口や棋力の男女差は、将棋よりもかなり少ない。

若手の棋戦では女性が優勝することもあるし、大きなタイトル戦でも結構惜しいところまでいっている。三大タイトル棋聖名人本因坊)では、リーグ入り一歩手前までいった例や、最下位リーグに入ってなおかつ残留資格を得た例もある。それ以外の四タイトル王座天元碁聖十段)では、本選出場する例はそれほど珍しくなくなっている。

あと、海外の例だが、全盛期のゼイノイはほんと強かった。

それでもやはり女性の方が棋力が低い傾向にある理由として言われていることは色々あるのだが(脳の傾向がどうだとか、体力面とか)、ひとつ確実に影響していたのは、勉強の機会だ。

昔はよく、みんなで旅館などに合宿して朝まで打ちまくるというような研究会があった。お互い鍛え合うのに最高の環境なわけだが、じゃあそういう場所女性が気兼ねなく混じれるかというと、まぁちょっとなかなか難しいというのは想像がつくと思う。

近年、囲碁AIが強くなったことによって、勉強の機会のハンデが埋まりつつある。最近の強い女性棋士はみんな囲碁AIをめちゃくちゃ活用している。男女の棋力差はこれからもどんどん縮まるだろうし、これは将棋でも同じ状況だろうと思うので、今後に期待である



追記

ブコメにお返事。

95歳の女性棋士が同じ様な老齢棋士と対局すれば勝利する可能性は十分ある。

杉内寿子が今年勝った相手は30代の男性棋士。強い棋士ではない(通算成績負け越しで昇段もあまりしていない)が、それでもすごいことだと思う。

謝依旻は「女性棋士だけど藤沢里菜は「女流棋士なのよね。

入段のルートで言えばそう見えるけど、入ったあとの違いはない。藤沢里菜は対局料もとっくに満額もらえる段位になっていて、全く違いのない立場になっている。

早くプロになってプロの中で揉まれる方がレベルアップにつながるので、女性枠でいけるのであればさっさといくというのは一つの戦略だ。藤沢里菜女性枠でプロ入りしたのは11歳6か月で、当時の最年少記録。あと数年あれば男性と同じ枠で入段していたかもしれない。でもさっさとプロになったので、2年後には本因坊戦の予選B決勝まで進出した。これは謝依旻プロ入りした年齢よりまだ下の年齢だったときの話だ。

どういうルートプロになったかより、そのあとどう昇段しているか(本文でも触れたけど、昇段は完全に男性と同じシステム)の方が実力が見えるかなと思う。

Permalink |記事への反応(3) | 12:32

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2022-07-06

将棋界における女性制度

意外と知らない人が多いので。

日本将棋連盟には元々、男女の区別はなかった。理想を言えば、男女一律の基準で、女性ハードル突破して、女性棋士誕生・増加してくれれば一番いいわけだが、そもそも将棋を指す女性自体が少なかった。将棋女性人口拡大のためには、ロールモデルとしての女性棋士有効と思われたのだが、女性人口の少なさが、女性棋士が生まれない状況を招き、原因と結果が堂々巡りになっていた。

それは囲碁も同様なのだが、会員制度においては日本将棋連盟日本棋院は考え方と対処法が違っていた。

日本将棋連盟そもそも会員は少数精鋭で良いと言う考えであり、一方で日本棋院は、ある程度の棋力があれば受け入れると言う姿勢だった。

その結果、囲碁棋士は、将棋棋士のおおよそ倍の人数がいる。末端の囲碁棋士は専業では食べて行けず、自営業兼業レッスンプロ兼業している者が多い。対して、少なくとも日本将棋連盟は、末端の者まで、順位戦全参加などの対局料を得られる場を用意し、連盟仕事などを斡旋して、まずは一般人の平均年収くらいは得られるように調整している。

その分、将棋狭き門であるわけだ。

女性に関しては日本棋院女性採用枠を設けて、棋力が男性に劣ろうがとにかく女性棋士を中に入れる、中に入れれば自然と棋力は向上してゆくと言う方針を取っていて、全体としては棋力は男性優位であるには違いないが、最近までの将棋界ほど男女の棋力が隔絶していた、と言う状況は免れている。

一方、将棋界は、その策は取らずに女流棋士と言う、別リーグを作ることにして、そちらで女性採用することにした。

誤解無いようにして欲しいのだが、これは将棋指しのルートが男女に分かれたと言うことを意味するものではない。プロ棋士養成機関である奨励会は男女問わず受け入れているし、三段リーグ突破すれば女性でも一般棋士になれるのだから

三段リーグ突破できる女性が今まで現れていないだけである

女流棋士の棋力はどれくらいかと言えば、女流棋士になれる女流2級は、だいたいアマチュア四段くらいである。つまりプロ女流棋士と言ってもアマチュアトップ層よりはかなり弱い。

女流初段で、アマチュア六段くらい、これは奨励会6級程度に相当する。

今年、3月に、4年弱、女流1級で足踏みしていた京大卒の山口絵美女流1級が廃業したが、彼女藤井聡太小学校4年生の時に1ヶ月で越えたハードルを越えられなかったわけだ。将棋コラムを持ち、TVで解説をしていたような女流棋士でもその程度の棋力の人がごろごろいる。

そう言う中で、里見香奈女流四冠(女流六段)と西山朋佳女流二冠(女流四段)の実力は頭抜けている。彼女たちはかつて奨励会三段リーグに在籍し、運悪く四段には上がれなかったが、上がっていても全然おかしくない成績だった。ちなみに今回、里見女流は対プロ棋士戦直近10戦で6勝以上を成し遂げて、プロ棋士編入試験受験資格を得たが、奨励会時代西山女流はこれを達成している(ただし奨励会員であったので編入試験対象外であった)。

この2名が出てきたことは確かに女流棋士が強くなってきていることの現れではあるが、この2名で女流タイトル戦を寡占していることからも分かるように、この2名が突然変異(と言うかさすがに三段リーグで揉まれた逸材)なのであって、彼女たち以外はまだまだである


[追記]

著名なので藤井聡太を上げただけだが、要は「将棋界のジェンダー差別のせいで輝けなかった」と呪詛を吐いて将棋界を去った京都大学卒の山口絵美菜さんは、ほぼすべての男性棋士が、小学生の時に1ヶ月程度で抜けるハードルを抜けられなかった、つまり奨励会入会資格を得られない程度の棋力であり、プロ女流棋士になってから4年かかっても、棋力がほとんど向上しなかった、と言うことだ。

そんな女流棋士ごろごろいる。こういうことを言えば、「おまえよりはそれでも強いだろw」となぜ素人比較する?的な、フェミの悔し紛れなことを言う人がいるが、私は彼女たちよりは強い。そんな人たちはごろごろいる。男性ならば。女流棋士の棋力の低さを舐めてはいけない。一般人が思うよりももっともっと女流棋士の棋力は低いのだ。

昨今の女流棋士を見ていて思うのは、一般社会よりも異常に、顔面偏差値が高い傾向が如実に表れている、ということだ。フジテレビアナウンサー転向した竹俣紅や、人気YouTuber香川愛生などは、女優さんか、と思うほどだ。林葉直子若い頃は、際立った美貌だったが、今は、どう考えても明らかに「顔で選んでいる」のではないか

女流棋士が安上がりなコンパニオン扱いされているのは事実であり、そうされなければとても食べてはいけないのだが、そのため、顔での淘汰が起きている、と見るべきだろう。私には、健全な状況とはまったく思えない。


[追記]

現状の日本将棋連盟女流棋士制度は、男女双方に対して性差別的なので、女流棋士の維持と振興は、LPSAに任せればいいと思う。LPSAとは日本将棋連盟とは別団体女流棋士団体だ。

日本将棋連盟女流棋士制度女流棋戦をすべて廃止して、「女性棋士ならば受け入れます」の姿勢を取った方がいいと思う。

現状の女流棋戦は日本将棋連盟からこそスポンサーを見つけてこれるのであって、LPSAが維持できるとはまったく思えないけど、それが女性の実力なのだからしょうがない。

Permalink |記事への反応(22) | 17:55

このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

次の25件>
ログインユーザー登録
ようこそ ゲスト さん
Copyright (C) 2001-2025 hatena. All Rights Reserved.

[8]ページ先頭

©2009-2025 Movatter.jp