製造業が多数倒産した。大手メーカーは生き残った。下請けを切り捨て、多数のリストラを行ったから。
不景気で街は真っ暗。飲食店、きれいなお姉さんがいる店、ホテル、旅客運送会社、などは平成時代の懐かしい文化。今では。
新型コロナウイルスへの憎しみは、そのまま当時政権への憎しみに転化された。
当時政権は経済的困窮者を対象に、金銭的な支援を継続的に行った。
それでも当時政権への批判は止まらなかった。最初は野党とマスコミが。後にSNSで。
SNS上で当時政権を批判する者は、当初は左翼と呼ばれた。
後に、SNS上で当時政権を擁護する者は、当時政権の回し者として、個人情報を暴かれた。一部は実際に当時政府関係者で、一部は一般人だった。
たしか、日本の首相が交代したのがこの年じゃなかったかな。その前の長期勤めた首相は、肺炎で死んだ。既往症があったから。政権打倒は成らず、与党のトップが変わった。
中国人が差別の対象になった。巻き添えで韓国人、台湾人、そして日本人が差別の対象になった。このため、海外在住の日本人は、帰国を望んだ。帰国すると2週間程度隔離された。

重症化について

新型コロナウイルス罹患者が、重症化するか否かの原因は、累積の喫煙量との相関関係があった。
従来型たばこ、加熱式、その他電子たばこ　の如何は不明。（従来型たばこを吸ったことがない　かつ　電子たばこをある一定以上経験した人）あるいはその逆の数が、確証を得るには不足していた。
初期は、科学的実証はされていなかったが、統計的には無視できない割合だった。
後に科学的実証された。直接喫煙、副流煙の如何を問わない。
健康増進法に罰則が付与された。喫煙所以外での喫煙を検挙することが可能になった。しかしそれを検挙する権力は無かった。法律上は、警察が検挙して違反切符を切る事になってはいるが、通常業務としては行われなかった。（交通安全週間の間だけ、ネズミ捕りが催されるように）
たばこをやめる人は増えた。しかし喫煙者はゼロにはならなかった。
たばこ産業はたばこを売り続けたし、政治家はたばこ産業から金を貰っていた。
たばこは発展途上国の、たばこ工場で作られていた。たばこ工場で働く人は、40代ぐらいで肺炎で死ぬことが、近年の統計で明らかになった。喫煙習慣がない人でもだ。
今日では、たばこを吸う人は、予防接種を多めに受けている。知人は年間4回受けてると言ってた。

2022年頃

狩りが始まった。
狩る側は職を失い、社会とのつながりを失い、金を持たない者。「無敵の人」と呼ばれる者たち。新型コロナウイルスの影響で、職を失った若者だった。
彼らはある組織名を名乗ったが、実態的な組織では無かった。個別の「無敵の正義マン」たちだった。
当初に狩られたのはホームレスピープル。路上喫煙していたからだった。
ドラッグストアに並んでいる高齢者は、写真がSNSで拡散された。ネットの探偵団によって住所が暴かれ、夜に散歩しているところを狩られた。備蓄していた数千枚のマスクが奪われた。
夜間外出自粛のお願いが発表されたが、取り締まる法律はなかった。
一方、狩ったものは監視カメラの映像から特定され、後に殺人、暴行、傷害などで逮捕された。
しかし監視カメラでの検挙率は低かった。彼らはマスクで顔を隠しているので、犯人の殆どが「疑わしいが顔がわからない」止まりになった。（オービスに写真を取られても、サングラスとマスクで検挙を免れるみたいに）
自宅で餓死するより、刑務所でメシが食えるほうがマシなので、デメリットは少ない。狩りは増える一方だった。

当時政権の関係者も狩られた。
最初は、重要者を警護する者が標的になった。警護を手薄にして、対象を裸にする狙いだった。
警護者は、当時の首相に従いて動くので、顔がTVに写り、ネットの探偵団によって個人情報を暴かれた。住所が判明した警護者の家族に対する嫌がらせが始まった。
首相の警護は手薄にならなかった。重要でない関係者は徐々に警護を外され、一人になったところを狩られた。
狩ったものは100%が逮捕された。実刑を食らって、SNSでは神と呼ばれた。
神は増えていった。比例して、当時政権の人材は枯渇していった。

2025年頃

政権交代があった。
2020年には既に有名なあの人。新党を結成して、首相になった。
高齢者の多数が肺炎で死亡して、肺炎じゃない高齢者も、とばっちりでたくさん死んだ。基礎疾患を持つ人は、年齢に関係なく肺炎が重症化して死んだ。
あの人の政党は、それまでの高齢者優遇政策を廃して、現役世代（というか所得税を納税する人）を優遇する政策に転換した。
反対する高齢政治家は肺炎か暗殺で政界を去っていたし、票田となる高齢者も肺炎のために投票には行けない。反対する声は小さく、現役世代の国民はそれを歓迎した。
あの人は、陳腐化していた法律を徹底的に見直し、現代化した。
新しい法律によって、短期的に困る人は少なくなかった。しかし救済策が整備されていたので、中期的には好転した。
政争ではなく、全体利益が最大化する案を採択する文化が芽生えた。今日では政治に関わる皆さんはプレゼンが上手。
選挙方式が変わって、政党に投票するんじゃなくて、首相を選ぶようになった。そのためあの人は後に首相を退くことになったけど、むしろ喜んでいた。国民の政治意識と、政治家のプレゼン力が育ったからの結果だと。

2030年頃

新税制が施行された。税負担は選択式になった。
すべての種類の税金を納めると、3割負担の保険証を貰える。
住民税免除は、5割負担の保険証を貰える。
住民税、所得税免除は、保険証を貰えない。
後期高齢者医療制度は存続した。1割負担。しかし、そこまで生きる人は少なくなってた。
民間の保険会社が米国に倣った医療保険を販売するようになった。左記を当てにするのが高額所得者のオプションになっていく。
固定資産税、消費税、自動車税、相続税、贈与税その他諸々からは逃れられない。
健康保険料はなくなった。所得税に含まれる。それまでは、前年の所得額に応じて健康保険料が算定されてたので、同じ計算根拠である所得税と同時に徴収されるようになった。
その頃には定年退職ってのがなくなっていた。再雇用って言葉もなくなった。終身雇用はとっくの昔に崩壊していた。