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2025-10-24

伊香保寺田寅彦

 二三年前の夏、未だ見たことのない伊香保榛名を見物の目的で出掛けたことがある。ところが、上野驛の改札口を這入つてから、ふとチヨツキのかくしへ手をやると、旅費の全部を入れた革財布がなくなつてゐた。改札口の混雜に紛れて何處かの「街の紳士」の手すさみに拔取られたものらしい。もう二度と出直す勇氣がなくなつてそれつきりそのまゝになつてしまつた。財布を取つた方も内容が期待を裏切つて失望したであらうから、結局此の伊香保行の企ては二人の人間失望させるだけの結果に終つた譯である

 此頃少し身體の工合が惡いので二三日保養のために何處か温泉にでも出掛けようといふ、その目的地に此の因縁つきの伊香保が選ばれることになつた。十月十四日土曜午前十一時上野發に乘つたが、今度は掏摸すりの厄介にはならなくて濟んだし、汽車の中は思ひの外に空いて居たし、それに天氣も珍らしい好晴であつたが、慾を云へば武藏野の秋を十二分に觀賞する爲には未だ少し時候が早過ぎて、稻田と桑畑との市松模樣の單調を破るやうな樹林の色彩が乏しかつた。

 途中の淋しい小驛の何處にでも、同じやうな乘合自動車アルミニウムペイントが輝いて居た。昔はかういふ驛には附きものであつたあのヨボ/\の老車夫の後姿にまつはる淡い感傷はもう今では味はゝれないものになつてしまつたのである

 或る小驛で停り合はせた荷物列車の一臺には生きた豚が滿載されて居た。車内が上下二段に仕切られたその上下に、生きてゐる肥つた白い豚がぎつしり詰まつてゐる。中には可愛い眼で此方を覗いてゐるのもある。宅の白猫の顏に少し似てゐるが、あの喇叭のやうな恰好をして、さうして禿頭のやうな色彩を帶びた鼻面はセンシユアルでシユワイニツシである。此等の豚どもはみんな殺されに行く途中なのであらう。

 進行中の汽車から三町位はなれた工場の高い煙突の煙が大體東へ靡いて居るのに、すぐ近くの工場の低い煙突の煙が南へ流れて居るのに氣がついた。汽車が突進して居る爲に其の周圍に逆行氣流が起る、その影響かと思つて見たがそれにしても少し腑に落ちない。此れから行先にまだいくらも同じやうな煙突の一對があるだらうからもう少し詳しく觀察してやらうと思つて注意してゐたが、たうとう見付からずに澁川へ着いてしまつた。いくらでも代はりのありさうなものが實は此の世の中には存外ないのである。さうして、ありさうもないものが時々あるのも此の世の中である

 澁川驛前にはバス電車伊香保行の客を待つてゐる。大多數の客はバスを選ぶやうである電車の運轉手は、しきりにベルを踏み鳴らしながら、併しわり合にのんきさうな顏をしてバスに押し込む遊山客の群を眺めて居たのである。疾とうの昔から敗者の運命に超越してしまつたのであらう。自分も同行Sも結局矢張りバスもつ近代味の誘惑に牽き付けられてバスを選んだ。存外すいて居る車に乘込んだが、すぐあとから小團體がやつて來て完全に車内の空間を充填してしまつた。酒の香がたゞよつて居た。

 道傍の崖に輕石の層が見える。淺間山麓一面を埋めて居るとよく似た豌豆大の粒の集積したものである。淺間のが此邊迄も降つたとは思はれない。何萬年も昔に榛名火山自身の噴出したものかも知れない。それとも隣りの赤城山の噴出物のお裾分けかも知れない。

 前日に伊香保通のM君に聞いたところでは宿屋はKKの別館が靜かでいゝだらうといふことであつた。でも、うつかりいきなり行つたのでは斷られはしないかと聞いたら、そんなことはないといふ話であつた。それで、バスを降りてから二人で一つづゝカバンを提げて、すぐそこの別館の戸口迄歩いて行つた。館内は森閑として玄關には人氣がない。しばらくして内から年取つた番頭らしいのが出て來たが、別に這入れとも云はず突立つたまゝで不思議さうに吾々二人を見下ろしてゐる。此れはいけないと思つたが、何處か部屋はありませうかと聞かない譯にも行かなかつた。すると、多分番頭と思はれる五十恰好のその人は、恰度例へば何處かの役所の極めて親切な門衞のやうな態度で「前からの御申込でなければとてもとても……」と云つて、突然に乘込んで來ることの迂闊さを吾々に教へて呉れるのであつた。向うの階段の下では手拭を冠つて尻端折つて箒を持つた女中が三人、姦の字の形に寄合つて吾々二人の顏を穴のあく程見据えてゐた。

 カバンをぶら下げて、悄々しをしをともとのバスの待合所へ歸つて來たら、どういふものか急に東京へそのまゝ引き返したくなつた。此の坂だらけの町を、あるかないか當てにならない宿を求めて歩き※(「えんにょう+囘」、第4水準2-12-11)はるのでは第一折角保養に來た本來の目的に合はない、それよりか寧ろ東京の宅の縁側で咲殘りのカンナでも眺めて欠伸をする方が遙かに有效であらうと思つたのである。併し、歸ることは歸るとしても兎も角も其處らを少し歩いてから歸つても遲くはないだらうとSがいふので、厄介な荷物を一時バスの待合所へ預けておいてぶら/\と坂道を上つて行つた。

 宿屋が滿員の場合には入口に「滿員」の札でも出しておいたら便利であらう。又兎も角も折角其家を目指して遙々遠方から尋ねて來た客を、どうしても收容し切れない場合なら、せめて電話温泉旅館組合の中の心當りを聞いてやる位の便宜をはかつてやつてはどうか。頼りにして來た客を、假令それがどんな人體であるにしても、尋ねてくるのが始めから間違つてゐるかのやうに取扱ふのは少し可哀相であらう。さうする位ならば「旅行案内」などの廣告にちやんと其旨を明記しておく方が親切であらう。

 こんな敗者の繰言を少し貧血を起しかけた頭の中で繰返しながら狹い坂町を歩いてゐるうちに、思ひの外感じのいゝ新らしいM旅館別館の三階に、思ひもかけなかつた程に見晴らしの好い一室があいてゐるのを搜しあてゝ、それで漸く、暗くなりかゝつた機嫌を取直すことが出來たと同時に馴れぬ旅行疲れた神經と肉體とをゆつくり休めることが出來たのは仕合せであつた。

 此室の窓から眼下に見える同じ宿の本館には團體客が續々入込んでゐるやうである。其の本館から下方の山腹にはもう人家が少く、色々の樹林に蔽はれた山腹の斜面が午後の日に照らされて中々美しい。遠く裾野には稻田の黄色い斑の縞模樣が擴がり、其の遙かな向うには名を知らぬ山脈が盛上がつて、其の山腹に刻まれた褶襞の影日向が深い色調で鮮かに畫き出されて居る。反對側の、山の方へ向いた廊下へ出て見ると、此の山腹一面に築き上げ築き重ねた温泉旅館ばかりの集落は世にも不思議な標本的の光景である。昔、ローマ近くのアルバ地方遊んだ時に、「即興詩人」で名を知られたゲンツアノ湖畔を通つたことがある。其の湖の一方から見た同じ名の市街の眺めと、此處の眺めとは何處か似た所がある。併し、古い伊太利の彼の田舍町は油繪になり易いが此處のは版畫に適しさうである。數年前に此地に大火があつたさうであるが、成程火災の傳播には可也都合よく出來てゐる。餘程特別防火設備必要であらうと思はれる。

 一と休みしてから湯元を見に出かけた。此の小市街横町は水平であるが、本通りは急坂で、それが極めて不規則階段のメロデイーの二重奏を奏してゐる。宿屋お土産を賣る店の外には實に何もない町である。山腹温泉街の一つの標本として人文地理學者の研究に値ひするであらう。

 階段の上ぼりつめに伊香保神社があつて、そこを右へ曲ると溪流に臨んだ崖道に出る。此の道路にも土産物を賣る店の連鎖が延長して溪流の眺めを杜絶してゐるのである。湯の流れに湯の花がつくやうに、かういふ處の人の流れの道筋にはきまつて此のやうな賣店の行列がきたなく付くのである。一寸珍らしいと思ふのは此道の兩側の色々の樹木に木札がぶら下げてあつて、それに樹の名前が書いてあることである。併し、流石にラテン語の學名は略してある。

 崖崩れを石垣で喰ひ止める爲に、金のかゝつた工事がしてある。此れ位の細工で防がれる程度の崩れ方もあるであらうが、此の十倍百倍の大工事でも綺麗に押し流すやうな崩壞が明日にも起らないといふ保證は易者にも學者にも誰にも出來ない。さういふ未來の可能性を考へない間が現世の極樂である自然可能性に盲目な點では人間も蟻も大してちがはない。

 此邊迄來ると紅葉がもうところ斑に色付いて居る。細い溪流の橋の兩側と云つたやうな處のが特に紅葉が早いらしい。夜中にかうした澤を吹下ろす寒風の影響であらうか。寫眞師がアルバムをひろげながらうるさく撮影をすゝめる。「心中ぢやないから」と云つて斷わる。

 湯元迄行つた頃にはもう日が峯の彼方にかくれて、夕空の殘光に照らし出されて雜木林の色彩が實にこまやかに美しい諧調を見せて居た。樹木の幹の色彩がかういふ時には實に美しく見えるものであるが、どういふもの特に樹幹の色を讚美する人は少ないやうである

 此處の湯元から湧き出す湯の量は中々豐富らしい。澤山の旅館の浴槽を充たしてなほ餘りがあると見えて、惜氣もなく道端の小溝に溢れ流れ下つて溪流に注いで居る。或る他の國の或る小温泉では、僅かにつの浴槽にやつと間に合ふ位の湯が生温るくて、それを熱くする爲に一生涯骨を折つて、やつと死ぬ一年前に成功した人がある。其人が此處を見たときにどんな氣がしたか。有る處にはあり餘つて無い處にはないといふのは、智慧黄金に限らず、勝景や温泉に限らぬ自然の大法則であるらしい。生きてゐ自然界には平等存在せず、平等は即ち宇宙の死を意味する。いくら革命を起して人間の首を切つても、金持と天才との種を絶やすことは六かしい。ましてや少しでも自己觸媒作用オートカタリテイツク・アクシヨンのある所には、ものの片寄るのが寧ろ普遍現象からである。さうして方則に順應するのは榮え、反逆するものは亡びるのも亦普遍現象である

 宿へ歸つて見ると自分等の泊つてゐる新館にも二三の團體客が到着して賑やかである。○○銀行○○課の一團は物靜かでモーニングを着た官吏風の人が多い。○○百貨店○○支店の一行は和服が多く、此方は藝者を揚げて三絃の音を響かせて居るが、肝心の本職の藝者の歌謠の節※(「えんにょう+囘」、第4水準2-12-11)はしが大分危なつかしく、寧ろ御客の中に一人いゝ聲を出すのが居て、それがやゝもすると外れかゝる調子を引戻して居るのは面白い。ずつと下の方の座敷には足踏み轟かして東京音頭を踊つて居るらしい一團がある。人數は少いが此組が壓倒的優勢を占めて居るやうである

 今度は自分などのやうに、うるさく騷がしい都を離れて、しばらく疲れた頭を休める爲にかういふ山中自然を索たづねて來るものゝある一方では又、東京では斷ち切れない色々の窮屈を束縛をふりちぎつて、一日だけ、はめを外づして暴れ※(「えんにょう+囘」、第4水準2-12-11)はる爲にわざ/\かういふ土地を選んで來る人もあるのである。此れも人間界の現象である。此の二種類の人間相撲になれば明白に前者の敗である後者の方は、宿の中でも出來るだけ濃厚なる存在を強調する爲か、廊下を歩くにも必要以上に足音を高く轟かし、三尺はなれた仲間に話をするのでも、宿屋中に響くやうに大きな聲を出すのであるが、前者の部類の客はあてがはれた室の圍ひの中に小さくなつて、其の騷ぎを聞きつゝ眠られぬ臥床ふしどの上に輾轉するより外に途がないのである。床の間を見ると贋物の不折の軸が懸かつて居る、その五言の漢詩の結句が「枕を拂つて長夜に憐む」といふのであつたのは偶然である。やつと團體の靜まる頃には隣室へ子供づれの客が着いた。單調な東京音頭は嵐か波の音と思つて聽き流すことが出來ると假定しても、可愛い子供の片言は身につまされてどうにも耳朶の外側に走らせることの出來ぬものである。電燈の光が弱いから讀書で紛らすことも出來ない。

 やつと宿の物音があらかた靜まつた後は、門前のカフエーから蓄音機の奏する流行小唄の甘酸つぱい旋律が流れ出して居た。併し、かうした山腹の湯の町の夜の雰圍氣を通して響いて來る此の民衆音樂の調べには、何處か昔の按摩の笛や、辻占賣の聲などのもつて居た情調を想ひ出させるやうな或るものが無いとは云はれない。

 蓄音機と云へば、宿へ着いた時につい隣りの見晴らしの縁側に旅行蓄音機を据ゑて、色々な一粒選りの洋樂のレコードをかけてゐ家族連の客があつた。此れも存在の鮮明な點に於て前述の東京音頭の連中と同種類に屬する人達であらう。

 夜中に驟雨があつた。朝はもう降り止んではゐたが、空は低く曇つてゐた。兎も角も榛名湖畔迄上ぼつて見ようといふので、ケーブルカー停車場のある谷底下りて行つた。此の谷底停車場風景は一寸面白い。見ると、改札口へ登つて行く階段だか斜面だかには夥しい人の群が押しかてゐる。それがなんだか若芽についたあぶら蟲か、腫物につけた蛭の群のやうに、ぎつしり詰まつて身動きも出來さうにない。それだのにあとから/\此處を目指して町の方から坂を下りて來る人の群は段々に増すばかりである。此の有樣を見て居たら急に胃の工合が變になつて來て待合室の腰掛に一時の避難所を求めなければならなかつた。「おぢいさんが人癲癇を起こした」と云つてSが笑出したが、兎も角も榛名行は中止、その代りつい近所だと云ふ七重の瀧へ行つて見ることにした。此の道筋の林間の小徑は往來の人通りも稀れで、安價なる人癲癇は忽ち解消した。前夜の雨に洗はれた道の上には黄褐紫色樣々の厚朴の落葉などが美しくちらばつてゐた。

 七重の瀧の茶店で「燒饅頭」と貼札したものを試みに注文したら、丸いパンのやうなもの味噌※(「滔」の「さんずい」に代えて「しょくへん」、第4水準2-92-68)を塗つたものであつた。東京下町若旦那らしい一團が銘々にカメラを持つてゐて、思ひ思ひに三脚を立てゝ御誂向の瀧を撮影する。ピントを覗く爲に皆申合せたやうに羽織の裾をまくつて頭に冠ると、銘々の羽織の裏の鹽瀬の美しい模樣が茶店に休んでゐる女學生達の面前にずらりと陳列される趣向になつてゐた。

 溪を下りて行くと別莊だか茶店だかゞあつて其前の養魚池の岸にかはせみが一羽止まつて居たが、下の方から青年團の服を着た男が長い杖をふりまはして上がつて來たので其のフアシズムの前に氣の弱い小鳥は驚いて茂みに飛び込んでしまつた。

 大杉公園といふのはどんな處かと思つたら、とある神社杉並木のことであつた。併し杉並木は美しい。太古の苔の匂ひがする。ボロ洋服を着た小學生が三人、一匹の眞白な野羊を荒繩の手綱で曳いて驅け※(「えんにょう+囘」、第4水準2-12-11)つてゐたが、どう思つたか自分が寫眞をとつて居る傍へ來て帽子を取つてお辭儀をした。學校の先生と間違へたのかどうだか分らない。昔郷里の田舍を歩いて居て、よく知らぬ小學生に禮をされた事を想ひ出して、時代が急に明治に逆戻りするやうな氣がした。此邊では未だイデオロギー階級鬪爭意識が普及して居ないのであらう。社前の茶店葡萄棚がある。一つの棚は普通のぶだうだが、もう一つのは山葡萄紅葉てゐる。店の婆さんに聞くと、山葡萄は棚にしたら一向に實がならぬさうである。山葡萄は矢張り人家にはそぐはないと見える。

 茶店の周圍に花畑がある。花を切つて高崎へでも賣りに出すのかと聞くと、唯々お客さんに自由に進呈するためだといふ。此の山懷の一隅には非常時の嵐が未だ屆いて居ないのか、妙にのんびりした閑寂の別天地である。薄雲を透した日光が暫く此の靜かな村里を照らして、ダリアコスモスが光り輝くやうに見えた。

 宿へ歸つて晝飯を食つてゐる頃から、宿が又昨日に増して賑やかになつた。日本橋邊の或る金融機關の團體客百二十人が到着したのである。其爲に階上階下の部屋といふ部屋は一杯で廊下の籐椅子に迄もはみ出してゐる。吾々は、此處へ來たときから約束暫時帳場の横へ移轉することになつた。

 部屋に籠つて寐轉んで居ると、すぐ近くの階段廊下を往來する人々の足音が間斷なく聞こえ、それが丁度御會式の太鼓のやうに響き渡り、音ばかりでなく家屋全體が其の色々な固有振動の週期で連續的に振動して居る。さういふ状態が一時間時間[#「二時間」は底本では「二間時」]三時間と經過しても一向に變りがない。

 一體どうして、かういふ風に連續的に足音や地響きが持續するかといふ理由を考へて見た。百數十人の人間が二人三人づつ交る/″\階下の浴室へ出掛けて行き、又歸つて來る。その際に一人が五つの階段の一段々々を踏み鳴らす。其外に平坦な縁側や廊下をあるく音も加はる。假に、一人宛て百囘の音を寄與コントリビユートするとして、百五十で一萬五千囘、此れを假に午後二時から五時迄の三時間、即ち一萬八百秒に割當てると毎一秒間に平均一囘よりは少し多くなる勘定である。此外に浴室通ひ以外の室と室との交通、又女中下男の忙はしい反復往來をも考慮に加へると、一秒間に三囘や四囘に達するのは雜作もないことである。即ち丁度太鼓を相當急速に連打するのと似た程度のテンポになり、それが三時間位持續するのは何でもないことになるのである。唯々面白いのは、此の何萬囘の足音が一度にかたまつて發しないで、實にうまく一樣に時間的に配分されて、勿論多少の自然的偏倚は示しながらも統計的に一樣な毎秒平均足音數を示してゐることである。容器の中の瓦斯體の分子が、その熱擾動サーマルアヂテーシヨンのために器壁に反覆衝突するのが、いくらか此れに似た状況であらうと思はれた。かうなると人間も矢張り一つの分子」になつてしまふのである

 室に寐ころんだ切り、ぼんやり此んなことを考へてゐる内に四時になつた。すると階下の大廣間の演藝場と思はれる見當で東京音頭の大會が始まつた。さうして此れが約三十分續いた。それが終つても、未だその陶醉的歡喜の惰性を階上迄持込[#「持込」は底本では「持迄」]んで客室前の廊下を踏鳴らしながら濁聲高く唄ひ踊る小集團もあつた。

バス切符を御忘れにならないやうに」と大聲で何遍となく繰返して居るのが聞こえた。それからしばらくすると、急に家中がしんとして、大風の後のやうな靜穩が此の山腹全體を支配するやうに感ぜられた。一時間前の伊香保とは丸で別な伊香保が出現したやうに思はれた。三階の廊下から見上げた山腹の各旅館の、明るく灯のともつた室々の障子の列が上へ上へと暗い夜空の上に累積してゐ光景は、龍宮城のやうに、蜃氣樓のやうに、又ニユーヨークの摩天樓街のやうにも思はれた。晝間は出入の織るやうに忙がしかつた各旅館の玄關にも今は殆ど人氣が見えず、野良犬がそこらをうろ/\して居るのが見えた。

 團體の爲に一時小さな室に追ひやられた埋合せに、今度はがらあきになつた三階の一番廣く見晴らしのいゝ上等の室に移され、地面迄數へると五階の窓下を、淙々として流れる溪流の水音と、窓外の高杉の梢にしみ入る山雨の音を聞きながら此處へ來てはじめての安らかな眠りに落ちて行つた。

 翌日も雨は止んだが空は晴れさうもなかつた。霧が湧いたり消えたりして、山腹から山麓へかけての景色を取換へ取換へ迅速に樣々に變化させる。世にも美しい天工の紙芝居である。一寸青空が顏を出したと思ふと又降出す。

 とある宿屋の前の崖にコンクリート道路と同平面のテラスを造り其の下の空間を物置にして居るのがあるのは思ひ付きである。此の近代設備の脚下の道傍に古い石地藏が赤い涎掛けをして、さうして雨曝しになつて小さく鎭座して居るのが奇觀である。此處らに未だ家も何もなかつた昔から此の地藏尊は此の山腹の小道の傍に立つて居て、さうして次第に開ける此の町の發展を見守つて來たであらうが、物を云はぬから聞いて見る譯にも行かない。

 晝飯をすませて、そろ/\歸る支度にかゝる頃から空が次第に明るくなつて來て、やがて雲が破れ、東の谷間に虹の橋が懸つた。

 歸りのバスが澁川に近づく頃、同乘の兎も角も知識階級らしい四人連の紳士が「耳がガーンとした」とか「欠伸をしたらやつと直つた」とか云つたやうな話をして居る。山を下つて氣壓が變る爲に鼓膜の壓迫されたことを云つて居るらしい。唾を飮み込めば直るといふことを知らないと見える。小學校や中學校でこのやうな科學的常識を教はらなかつたものと思はれる。學校の教育でも時には要らぬ事を教へて要ることを教へるのを忘れて居る場合があるのかも知れない。尤も教へても教へ方が惡いか、教はる方の心掛けが惡ければ教へないのも同じになる譯ではある。

 上野へついて地下室の大阪料理で夕食を食つた。土瓶むしの土瓶のつるを持ち上げると土瓶が横に傾いて汁がこぼれた。土瓶の耳の幅が廣過ぎるのである。此處にも簡單な物理學が考慮の外に置かれてゐるのであつた。どうして、かう「科學」といふものが我が文化日本で嫌はれ敬遠されるかゞ不思議である

 雨の爲に榛名湖は見られなかつたが、併し雨のおかげでからだの休養が出來た。讀まず、書かず、電話が掛からず、手紙が來ず、人に會はずの三日間で頭の疲れが直り、從つて胃の苦情もいくらか減つたやうである。その上に、宿屋階段の連續的足音の奇現象を觀察することの出來たのは思はぬ拾ひものであつた。

 温泉には三度しかはひらなかつた。湯は黄色く濁つてゐて、それに少しぬるくて餘り氣持がよくなかつた。その上に階段を五つも下りて又上がらなければならなかつた。温泉場と階段はとかくつきものである温泉場へ來たからには義理にも度々温泉に浴しなければならないといふ譯もないが、すこしすまなかつたやうな氣がする。

 他の温泉でもさうであるが、浴槽に浸つて居ると、槽外の流しでからだを洗つて居る浴客がざあつと溜め桶の水を肩からあびる。そのしぶきが散つて此方の頭上に降りかゝるのはそれ程潔癖でないつもりの自分にも餘り愉快でない。此れも矢張り宿屋蓄音機を持ち込み、宿屋東京音頭を踊るPermalink |記事への反応(0) | 18:19

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テレビで誰かが◯◯と言った」みたいな記事

最近は、想像力ギアを2段階上げて読むようにしてる

この人が、このキャラで、番組内で、この発言

想像すれば、「これネタで言っただけじゃね」とか「皮肉で言ったのでは」とか割と分かる

 

不思議なのは素直に反応してる人たちで

彼らはひょっとして一次ソースを見ていてもネタだと分からず憤るんじゃないかと怖くなる

Permalink |記事への反応(1) | 15:59

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2025-10-15

anond:20251015211741

例えばですが、性加害(デートDV経済DVなど)におびえて暮らす状況から逃れたいというのはマズロー欲求五段階説では二段階目の「安全欲求」です。

一方で恋愛したい、結婚したいというのは同じくマズロー欲求でいけばそれよりももう一段階上の「社会的欲求」や「承認欲求」となります

ですので私が思う「普通に暮らしたい」はその「安全欲求」までが守られている状態なので、結婚恋愛については社会制度で賄える段階を超えているのではないかと思うわけです。

もし恋愛結婚を「安全」と同じレベルで求めるというなら、それは社会福祉としてあまりにも個人踏み込みすぎなのではないでしょうか。

ということを思いつき、もしかしたらそこまでのケア男性(の一部)は真剣自分権利として捉えているのだろうかと疑問に思いここに書き込んでみた次第です。

Permalink |記事への反応(1) | 21:25

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フェニックスリーグドラゴンズVSベイスターズ10/14)

数少ないCS放送があったので見た。ちなみに私はベイスターズファン。結果は3-2で勝ち。まあ勝敗などどうでもいい。内容が全て。

投手

先発は篠木。イースタン終盤辺りから調子を上げたというよりは本来の姿を取り戻してきて、今日も二軍相手ならまとめられる内容を見せてくれた。四球から満塁のピンチを背負うも5回無失点なら言うことはない。強いて言うならもうちょい三振が欲しい。このレベルならアバウトでも押せるが一軍だと捉えられたり抜けたりするので一軍で投げ続けて壁を痛感しない事には上は見えてこないかな。

番手岩田結果的に無失点だが一軍経験者の村松福永にあっさり打たれる辺りどうにもならん。ドラフト次第で戦力外でしょう。

番手松本。いきなり長打からの2失点。取ったアウトは進塁打、犠飛、二ゴロ。良くないねえ…。来年奮起しないと涼しい。サイドなのに今ひとつ球威を感じないのはなぜなのか。

番手橋本今日カーブが良いアクセントになってて宮城っぽくなってた。フォークピッチャーだったはずなんだけど…コマンドか球威がもう一段階上がれば一軍が見えてくる。

番手山崎。一応抑えたけど相手凡退待ちでしかなくて先は見えない。こんな内容続いてるからいっそのこと1年丸々休んで復活祈るしか無いんじゃないかな。

打線

やっぱ田内が良い。どっちかと言うとそんな長打無いタイプ今日のヒットも実質エラー2つではある。それでもしっかり振れてコンタクト出来てる辺りは才能の片鱗が見える。

猛打賞加藤は見栄えだけはいい。ただ、今日に関してはあまり評価出来ない。一軍でもそうだったけど内容がコースヒットばっかで長打匂いがしない。打てないよりはマシでも天井が低い。一応イースタンだと5本打ってんだから合わせるような内容よりデカいの行ってほしい。東妻井上勝又辺りも頑張れ

中日の話

先発森山三振が取れるもの被安打6で甘くなるとどうしようもないかなって感じ。左に対するスライダーは良さそうに見えた。

番手吉田は実質エラー絡みで失点したけど相変わらず四球と球数の多さを克服しないとちょっと厳しい。抑えても気付いたら20球も投げてて先発にしろ中継ぎにしろあれじゃ持たない。打線の方は流石の石伊くらいしか言うことがない。

Permalink |記事への反応(0) | 01:47

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2025-10-13

モールで一階上がるごとに反対側に歩かせるエレベーター設計者は自宅の階段も同じ設計しろ

Permalink |記事への反応(1) | 16:45

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2025-10-02

鬼滅の刃について、宇多丸IMAXにはやっぱりIMAXがふさわしい作品を、できるだけでいいから、上映してください!」

完全に的外してて草w

IMAXの画面専用に作られてないかIMAXを不当に占拠してるかのような枝葉のイチャモンケチつけてるだけw

画面比がどうのとか額縁がどうのとか技術論っぽいウンチクコーティングしてるが自分が気に食わない内容の作品映画館で人気なのがムカツイてるという自分感情を押し通したいがためのエセ理論武装なのが見え見えw

最後に”「一番売れているもの」が、少なくとも「自分にとって一番いいもの」とは限らない” とか誰でも知ってる当たり前のことをあらたまって表明する時点で終わってんのよw

結局お気持ちで〆るなら途中で技術論とか臭えことやってんなよw

IMAXにあわせて画面作りした映画IMAXにふさわしい映画だと錯覚してるかもしれんが単に画面に合わせて表面上の画作りしてるだけで映画の中身がしょうもなかったら意味ねーだろうがよw

直近でも宇多丸かいう人のいうようなIMAXバッチバチに合わせて作られた「画」の某アメコミ映画が肝心の中身がスッカスカでお得意のはずのVFXダルい有様の駄作で失敗したばかりだろうがw

画面がデカくて音がいいだけで一段階上クオリティになるんだからIMAX専用とか額縁がとかシケたウンチクことなんか一切考慮しなくても「いい映画がよりいい画になる」だけで

逆を言えばつまんねー映画IMAXにどんだけ合わせて作られても「つまんねー映画はつまんねー」だけだろうがよぉ!

んで答え合わせだがハリウッド映画が低調なこの時期に世界中IMAX劇場救世主になってんだわ鬼滅がw

韓国なんか動員数3位なのにIMAX4DX比率が高すぎて興収は1位だぞw

みんながIMAXで見たくてみんながIMAXで感動してみんながIMAXで何度も見てるわけw

これが「ふさわしい作品」でなくてなんなんだよ?

Permalink |記事への反応(3) | 17:18

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2025-09-08

長澤まさみを生で見たことがある

なんか映画舞台挨拶だったと思う。

友達に「チケット余ってるから行こうぜ」って誘われて、正直そこまで気乗りはしなかった。

芸能人なんてテレビの中にいる人、ってくらいの認識

別に嫌いでもないけど、わざわざ生で見る必要あるか?って思ってた。

会場に入ると空気ちょっとざわついていた。

ファンらしき人たちは妙にテンション高くてこっちは逆にちょっと冷める。

おお、すごい人気だなぁって半笑いで眺めてた。

俺は正直映画の内容よりも、帰りに何食う?くらいのこと考えてた。

そして司会者が出てきて、「それでは出演者の皆さんにご登場いただきましょう!」と言って場内が暗くなり、照明がスポットに切り替わる。

拍手が広がる。

──彼女が出てきた。

最初は本当に遠かった。

ステージの上に小さな人影が動いているだけ。

あれが長澤まさみか?

心の中でぼそっと呟いた。

テレビで見たことは何度もある。綺麗な人ってのはなんとなく知ってる。

でもそれ以上でも以下でもない。そこまで興味もない。

……はずだった。

だが、彼女が歩みを進め、ライトの下にすっと立った瞬間。

俺の中で何かが変わった。

光っていた。

比喩じゃない。

マジで光っていた。

え、なに?なにあれ?透明感?発光?後光?

肌が白いとかそういうレベルじゃない。

空気が違う。空間ごと発光してんの。

マジで現実が一段階上がった。

心臓がドクンと跳ねた。

呼吸が浅くなる。

視線を外せない。

え、え、え???

脳内アラームが鳴り響く。

──かわいい

いや違う。かわいいを超えている。

かわいい可愛いカワイイ!!!

ぎゃあああああああああああ!!!!!

叫びたかった。

でも声にならない。

心の中で暴走していた。

となりの友達の肩をガシッと掴んで震えながら言った。

おい……やべぇぞ……やべぇぞこれ……。

手汗が止まらない。同じ人間だとは思えなかった。

テレビで見てた長澤まさみ映像だ。

でもステージにいる彼女は圧倒的な「存在」だった。

動くたびに空気が震える。

笑うたびに場内が沸く。

その笑顔ひとつ世界がひっくり返る。

生の長澤まさみ

その圧倒的な事実の前に、俺の価値観ガラガラと音を立てて崩れていった。

終わったあと、友達映画感想を語っていた。

でも俺の耳には入らなかった。

映画の内容なんて、まったく覚えていない。

頭の中に残っているのは、ただ一つ。

──長澤まさみ

あの光。あの笑顔。あの存在

生で見た者だけが知る、圧倒的なリアル

から俺は今でも言い続けている。

長澤まさみは、生で見ろ。

Permalink |記事への反応(4) | 12:55

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2025-05-28

anond:20250528120217

ニュータイプの1段階上なんじゃないの?コクピット乗らなくてもガンダム動かせるとか、特殊ビット動かせるとか

(追記)あとゼクノバの発生トリガーになりうる、みたいな意味なんじゃないの? 昨日の放送見る限り

Permalink |記事への反応(1) | 12:13

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2025-05-24

私が住む高層住宅階上子供があまりにも走り回るので耐えかねて、

時間を考えて静かにしてほしい」と頼み込むと

若い夫婦が「こんな小さい子に走らせるなと言うのか。もし子供を叱ってひがんだらあなた責任を取れるのか」と食って掛かってきた。

私は呆れてしまい、咄嗟のことで良い返しが出てこず、夜はなるべく静かにして欲しい旨を伝えてその場を立ち去った。

しかしあの時のことを思い返すと今でもモヤモヤした気持ちになる。私は何と言い返せば良かったんだろうか。

Permalink |記事への反応(5) | 11:55

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2025-05-17

普段Mサイズ着てるんだけど、今日ユニクロでM着たらなんか変!もう1段階上げるか!?とL着たらもっと変!!なんで!?と恐る恐るSサイズ着たらぴったり。誓って痩せたりとかはしてない。むしろ太った気がする。

最近はこのゆるゆるオーバー気味なのが流行りなんかな。

Permalink |記事への反応(0) | 20:25

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2025-05-12

anond:20250512151707

そうだよね。

ポアの思想は、魂のステージを一段階上げるためのプロセスなんだ。

もちろん、同時多発ポアの判断妥当だったかどうかに議論余地があるが、安易に狂った社会などと断じ異なる文脈事象を同一視するのは議論にすらなっていない。

状況の違いや動機の質を無視して一括りにする意見は、狂っている。

Permalink |記事への反応(0) | 15:19

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2025-04-18

オフィストイレ利用マニュアル(男編)

◾︎ 小便器の足元をビチャビチャにしない

しっかり狙え!命懸けで狙え!

的を外すな!暴投すな!

毎回が本番だ!

ど真ん中ストレートやぞ!

意識集中!余計なことは考えるな!

お前ならやれる!頼むぜエース!

ちなみに残尿は、玉とけつ穴の間くらいのところを押すとチョロっと出るぞ!(探偵ナイトスクープでやってた)

チャックあげる前にスマートにひとおし!

慣れてくるとさりげなくできるぞ!

◾︎ 大便器にうんちを残さな

水を流しながら出せ!

そうすれば便器にうんちがつきにくい!

エコ意識高いなら先にトイレットペーパー便器に落とせ!便座を拭いたペーパーを使うのもあり!

あとちゃん野菜食べろ!

揚げ物ばっかり食べるな!

野菜が美味しいと自己暗示かけろ!

臭いのは胃腸食べ物が腐ってるからだ!

ちゃんと消化できてないよ!

お前自身のためにも食べ物意識しろ

◾︎ウォシュレットを使ったら後ろを確認

便座の後ろ部分に跳ねてないか見ろ!

濡れてたら拭け!3秒で終わる!

徐々に発射位置感覚を掴め!

ウォシュレットを使うとき、お前はメッシと戦うディフェンスだ!気を抜くと背後に行かれるぞ!

裏に行かれた瞬間はなんとしても阻止!

スライディングで便座拭け!

◾︎ うんちをしっかり流す

忘れるな!それはテロだぞ!

次の人が死ぬ!もしくは掃除の人が死ぬ

宿題忘れても電車スマホ忘れてもいいが、うんちだけは流し忘れるな!

うんち流し忘れると他人が困る!

テロリストになりたくないだろ!

お前の善意を信じてるぜ!

◾︎トイレに篭らない

終わったら出ろ!スマホ禁止

特に朝!出社前の時間

お前のせいで1階上フロアまで走ってる奴がいる!いい日旅たち!お前を待ってる人がいるんだ!

◾︎ 小便器上司と隣になったら

目が合ったら軽く会釈だ!

頑張って会話しなくてもいい!

目が合ってない場合会釈もいらん!

こぼさないことに集中しろ

その真面目で一生懸命な姿を見せればお前の評価は爆上がりだ!

◾︎掃除の人とすれ違ったら

「いつもありがとうございます」と一声かけろ!

トイレ掃除は大変な仕事だ!

お前の一言がその人に元気を与える!

人に元気を与えられる瞬間は人生そんなに多くない!トイレではそれができるんだ!

ほんの一言でいい!

2秒だけ、微かな声でいいから振り絞って出せ!

硬いうんちを気張るよりも簡単だ!

◾︎上司が入っていった大便個室から「うっ」って小声で聞こえたら

きばってるか抜いてるかだ!

それは誰にもわからない。

人は少しの謎があった方が魅力的なのだ

詮索するな!想像しろ

では諸君明日からよろしく

それと御社独自マニュアルTIPSあれば教えてくれ!日本を良い国にしていこうぜ!

Permalink |記事への反応(0) | 16:47

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2025-03-25

anond:20250325154703

ちょっと違うぞ、階上と階下が離れすぎて

話が通じなくなったってことだぞ

Permalink |記事への反応(0) | 15:52

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2025-03-08

anond:20250308141322

もう一段階上げるぞって意気込みがオートマであるかー

そんな話はしてない

オートマにもギアがあるという話だけしている

Permalink |記事への反応(1) | 14:15

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anond:20250308141132

もう一段階上げるぞって意気込みがオートマであるかー?

MTバイクなら張り切ってそういう気になる時あるけど…

Permalink |記事への反応(2) | 14:13

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2025-02-23

漫画】幻滅カメラ

東京最低最悪最高!単行本が良すぎて他作品も読みたくなったから読ん

4年に一度の夢回が

明らかに作者様の漫画からが1,2段階上に行かれなすった…ってなり

・この人の作品、言ってる事の2/3は割とせやな女性の大変さとか

社会とかの立ち位置の元々そう設定されてしまった不利さへの

憤りがせやなな感じで表現されているが、

1/3位男性叩き以外の着地点がなくて

「で、その上でどうするの?」の話の展開がないというか

被害者モーションの解像度めちゃ高いんだが

加害者側への解像度、荒いまま話が終わっていく…

片方の主張のみ強い…

人間関係でこんな加害被害で白黒って事なかなかなくないか

妙に心がザワザワさせられる…

でもこの人の作品ってSNSでそんな感じの広まり方して

人気作家になってるしこの時代に滅茶苦茶合った作家さんなんだろうと思った

主人公くんはアセクシャルオチを予想していたが違った

・「俺もあんな風に認知の歪んだ人たち〜」のところ刺さった

読み終えたら反面教師として一番残ったのはバブピンクだった…

女装父親のやつ、読切の話の人?

Permalink |記事への反応(0) | 16:23

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2025-02-20

   志村留置施設は、桂川主体であり、鯨井はめったに出てこない、担当台に座っているのは一般的には眼鏡をかけている別の者であったり、俺の一部であったりするが、

   同留置施設内には、俺はいない。土曜日になると、甘いものが食べられるよ、という人は別の刑務所の看守長(4級)の山本卓矢だから俺ではない。仕事場における

   口癖は、それではイカナイ、などなど。 もどきはそこには座らない。もどきは、開錠や大扉を閉めることしかしない。

     刑事犯組織対策課は留置の1階上にあり、ゆるさないよ、などが座る机がある。

Permalink |記事への反応(0) | 12:31

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2025-01-07

「何食べたい?」の答えで考えるべきこと

これに上手く答えられるだけで、コミュニケーション力が一段階上がると思っている

一部の社会人は当たり前にやってるが、できれば大人には全員身につけておいて欲しい

 

人間、発話するときに本当に望むものを発話していないことがある

「金が欲しい」とぼやく時、本当に欲しいのは金ではなく、時間なのか、商品なのか、地位なのか、余裕なのか、不明確なことがある

死にたい」とぼやく時、本当に死にたいのか、ストレスから開放されたいのか、寂しいのか、退屈なのか、それもわからない

 

頭の中で論理を発展させた結果、発話に至ることがあるんだ

仕事が嫌だ→金があれば仕事をやめられる→大金が欲しい→「あー宝くじ当たんねーかなあ」

みたいに

 

じゃあ相手から「何食べたい?」と聞かれた時、どう答えるのが良いだろうと考えると

額面通り受け取って食べたいものを答えるのではなく、どうしてその発話に至ったか推測したり質問して答えることでよりよいコミュニケーションになるんだ

たとえば「考えるのが面倒くさい」のか「気を使ってる」のか「提案して欲しい」のか「これから買い物に行く」のか、それによって適切な回答が変わってくるだろう

 

相手の発話を額面通り受け取らず、真意を読み取って回答できれば一段階上がるし

逆に字面通りのコミュニケーションをすると人間はすぐに喧嘩に発展する

家族で言い合いしてる人、子供に怒る親、パートナー愚痴など、多くは字面通りのコミュニケーションをしすぎている

Permalink |記事への反応(2) | 15:34

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2025-01-04

100倍引き寄せる思考

以下にご紹介する内容は、「100倍引き寄せる思考」というスピリチュアルな発想と、心理学脳科学量子力学などの科学的な理論を“あくま比喩拡大解釈として”融合させたものです。実験的に厳密に証明されたわけではない部分も含まれていますが、実践面でヒントとなりうる要素をまとめています

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# 1.100倍引き寄せる思考とは?

思考したもの現実になる(引き寄せの法則)」をさらに拡大し、**“自分想像100倍”**という飛躍的な結果を実現しようとする考え方です。この背景には、

1. **枠を大きく超えたビジョン**を掲げることで、

2. **より大きな可能性**を意識レベル・行動レベルで開き、

3. 結果として「あり得ない」と思われた成果を招き寄せる、

という心理的エネルギー的なアプローチがあります

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# 2.心理学脳科学から見る「思考の拡大」のメリット

## 2.1 ラス(RAS: Reticular Activating System)の活性化

  • **ラス(RAS)とは?**

脳幹にある「網様体賦活系(もうようたいふかつけい)」と呼ばれる領域で、私たちがどの情報意識を向け、どの情報フィルタリングするかに大きく関わっています

  • **「大きな目標」を掲げるとどうなる?**

たとえば「月に50万円欲しい」より「月に500万円欲しい」という、より大きな目標を掲げた場合、脳は「この大きな目標を達成するために必要情報」を積極的ピックアップしようとします。これがいわゆる“カラーバス効果”のように、意識が向いたものが見えやすくなる現象を加速させます

> **ポイント**:100倍レベルの発想をすることでRASがより強く働き、普段なら見過ごしてしまうチャンスやアイデアを拾いやすくなると言われています

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## 2.2自己効力感(Self-Efficacy)と期待の心理学

心理学アルバートバンデューラの理論で、「自分ならできる」という確信の度合いを指します。大きなゴールを設定しながらも、それに少しずつ近づいている感覚が積み重なると自己効力感が高まり、より大きなチャレンジが“当たり前”になっていきます

組織心理学行動科学では、*「期待」→「動機づけ」→「行動」→「結果」*という流れが重視されます。人は「自分が本当に手に入るかもしれない(期待できる)」と思うと、行動量が増し、成功率が上がる傾向にあります

> **ポイント**: 「こんな大きな成果は無理だ」と最初から感じてしまうと、期待値ゼロになり行動量が減る。一方、ワクワク感が伴うレベルの大きなビジョンを掲げると、脳内報酬系ドーパミンなど)が刺激され、やる気が継続やすくなります

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## 2.3プライミング効果セルフ・フルフィリングプロフェシー自己成就予言)

ある刺激(単語映像イメージなど)にさらされると、その後の行動や判断に影響が及ぶ現象。大きな成功イメージすることで、自分言動が「大きな成功矛盾しない方向」に傾きやすくなると考えられます

自分が信じていることが、行動や判断を通じて、最終的にその通りの結果を導く」という心理的メカニズムポジティブな期待を大きく持てば持つほど、結果的にそれが叶う方向に自分自身を動かしていきます

> **ポイント**:100倍の成果を「ありありとイメージ」し続けると、思考言葉・行動がそのビジョンに合った選択をしやすくなる。これが「引き寄せの一端」として科学的にも説明やすい部分です。

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# 3.量子力学的なメタファーとの組み合わせ

## 3.1オブザーバー効果観測者の効果)と「手放す思考

観測(測定)をすると電子が“粒子的”に振る舞い、観測をしなければ“波”的”に振る舞う、という有名な実験

意識的にコントロールしすぎる(観測しすぎる)と可能性が限定されてしまう。逆に、執着を手放すことで、より多くの可能性(波の広がり)に開かれる」という比喩としてよく用いられます

> **ポイント**: 「100倍のビジョンを掲げながらも、どう実現するかは細部まで執着しない」。このバランスが、“波動の広がり”を保つ姿勢だとされます

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## 3.2量子もつれエンタングルメント)と「大きな流れへの委ね」

互いに離れた粒子同士が状態を共有し合う現象

私たち本来意識レベルで繋がっている」という考えの比喩として使われます。大きな結果を得るとき、周囲の人や環境が突如シンクロするような“偶然”が起こる、と語られることがあります

> **ポイント**: “自分だけの力”ではなく、“世界全体との繋がり”を意識し始めると、大きな流れ(サポート)がやってくるかもしれないという感覚を高めます

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# 4. 「100倍引き寄せ」を加速させる実践法(科学的要素+スピリチュアル要素)

## 4.1 大きな目標設定とイメージトレーニング

1. **拡大ビジョンの設定**

-目標を数段階上乗せして設定する(例: 月収10万円 → 月収100万円、もしくは自分想像100倍に拡大してみる)。

2. **イメージトレーニング**

-スポーツ心理学でも使われる手法。実際に成功している姿・状況を“具体的な五感”を使ってイメージする。脳は「実際に体験している」かのように反応し、自己効力感を高めてくれる。

## 4.2 行動の習慣化+RAS継続活性化

1. **行動リストを作る**

- どんなに些細なことでも、「大きな目標を達成するために役立つ行動」を毎日1つでも実行。

2. **成功の記録・小さな達成の積み重ね**

-成功体験を書き留めると、自己効力感とRAS相互に高まり、チャンスを発見やすくなる。

## 4.3 手放すワーク(観測しすぎない/執着しすぎない)

1. **瞑想呼吸法**

- 過剰な不安や執着を緩和するために、定期的に思考を静める時間を設ける。

2. **セドナメソッドリリーステクニック**

- 「いつ手放せる?」「手放したらどうなる?」と問いかけ、ネガティブ感情コントロール欲求意識的に解放していく。

> **科学的には**、瞑想深呼吸自律神経を整え、ストレスホルモンコルチゾール)の分泌を抑え、脳を“集中とリラックスが同居した状態”にしやすいと言われています。この状態ポジティブな発想や直感を受け取りやすいと考えられます

---

# 5. 注意点とまとめ

1. **科学根拠との境界線**

-量子力学の話や脳科学メカニズムは興味深いですが、「意識のものが直接、物理現象を変える」とまで言える証拠はまだ不十分です。あくまで“比喩”や“モチベーションアップ”の要素として取り入れるのが賢明です。

2. **過度なスピリチュアル解釈は避ける**

- 「思考だけで何とかなる」と考えてしまうと、現実的な努力や行動をおろそかにしがちです。心理学的・行動科学的な知見を活かし、実践的にアクションを起こすことが重要です。

3. **心身の健康現実面とのバランス**

- あまりに“大きな結果”ばかりを追い求めて心身が疲弊してしまうと本末転倒です。必要に応じて休息やサポートを取り入れ、バランスを保ちましょう。

---

## ◆ 最終的なポイント

心理学脳科学的には“視点が大きくなり、新たな情報やチャンスを拾いやすくなる”“自己効力感が高まりやすい”といったプラス面が期待できます

過剰な思考不安コントロール欲求を緩和し、創造的発想やシンクロニシティを受け入れる余地が生まれる、とスピリチュアル的にも心理学的にも説明可能です。

  • **行動との組み合わせ**:

単なるイメージや願望だけでなく、小さな一歩を踏み出し、その成功を積み重ねることで、「夢物語」が「具体的な現実」に近づいていきます

---

### まとめ

100倍引き寄せる思考」**は、脳の情報処理システムRAS)や自己効力感を高め、普段見逃すような可能性をキャッチする助けになるという心理学的・脳科学的な根拠と、量子力学的なオブザーバー効果などを“比喩”として組み合わせた発想です。

Permalink |記事への反応(0) | 12:22

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2024-12-31

コミュ障で困ってる話を見るたびに、まだまだ甘いぜと思う

俺のコミュ障度は一般的コミュ障の二段階上を行くからレベルが違う

Permalink |記事への反応(0) | 23:53

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2024-12-24

  別に利用されていないし、 22:00~2:00までは、あそこで演説をしていないと、ガキの警察官が、寝ている間に何かをしている現実があるので、

  パトロールとしてやらざるをえない。しかも、消防署の中の、看守長の、お前に言っているのではなく、お前の1階上の部屋にいる、夜勤の警防課の男に向かって行っている。

Permalink |記事への反応(0) | 20:16

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2024-12-20

ワンノッチ

植田日銀総裁「利上げの判断はワンノッチほしい」

ワンノッチって何だと思って検索したら、1段階という意味らしい。

1段階上がった、というのはワンノッチ上がった、と言えるようだ。

かっこいいから機会があったら職場ミーティングとかで使ってみよう。

Permalink |記事への反応(1) | 17:24

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2024-12-18

タワマンちょっと高いやつ)に住んでる人に質問なんだけど

普通のしょうもないマンションみたいに階上の人の足音とか聞こえてくるもんなの?

二重床とかってやつだったら大丈夫なの?

Permalink |記事への反応(2) | 18:21

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2024-11-26

リアルの知り合いや友人に対しては絶対にやらないのだが、こと好きな作家については好きな子に意地悪するようについつい悪口を言ってしまう。悪口というか、作家自身作品のものの特徴を面白おかしく書いたり話したりしてしまう。たとえばドストエフスキーなんかだと、「ギャンブル狂いの作家が、クソデカ感情を抱えて人の話を聞かないヤバい奴の話を書いている」と描写してしまうし、三島由紀夫だと「マッチョを目指しながらも繊細な感受性を備えた作家が、もしもこうだったらという想定を観念的に構成してそれを人工的で息苦しい文体表現する」なんて言ってしまうし、グレッグ・イーガンだと「理系文系よりも一段階上場所にいると隠さない、人間の肉体や精神に手を入れまくる究極の理詰めなワールドビルダー」だとプレゼンちゃう

よした方がいいとわかっているのだが、物事をざっくりと要約して伝えるのが癖になっており、そこで妙なウケを狙ってしまう。愛情ゆえに作品批判すれすれまで行き、時々それを増田投稿しては怒られたりしている。「夏目漱石長編は人付き合いと金の話だ」となんてうそぶいたりするが、そういう作家は他にもいるだろう(ちなみに漱石はそれ以外の小品が好き)。

それでもどういうわけか、中島敦だけはいじる気にならないので、自分の中では彼をどこか神聖視しているのだろう。全集を読んだ数少ない作家だし、残りの人生を一人の小説家だけ読むことを許すと言われれば、選ぶのは彼だ。

とはいえ他人が「山月記」をいじってもパロっても別に腹は立たない。不思議ものだ。

Permalink |記事への反応(0) | 08:07

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2024-11-14

エレベーター自分の降りる階を伝えるのがいつまでもうまくならない

しょうもない悩みだとことわっておく。

きっと皆この状況になったことはあるだろうから思い出してほしい。

俺は6階の書店に用がある。その商業施設エスカレーターフロアを回らないと複数階上がれないつくりで面倒だから、1階にいる俺はエレベーターで上がることにした。エレベーターは4基くらいあって、スムーズにやってくる。10人ほどの客が先になだれこんで、俺はぎりぎりでその上りエレベーターに乗り込んだ。10人ほどの客は皆揃って7階の映画館用事があって、点灯しているランプは7階だけ。人気映画の開場と被ったんだろう。運が悪い。定員まで詰まったエレベーター内は狭く、自分ではボタンまでたどり着けない。

もちろん声をかければいいだけなのはわかる。実際そうする。しかしどう声をかけるのがベストなのかがわからない。

すみません、6階おねがいします」と言うことが多い。それで伝わる。でも言ったそばから「いろいろなことを省略しすぎているのではないか」と不安になる。フルで言うなら「すみません、6階のボタンを押してください。おねがいします」という形になるだろうけど、長過ぎるから省略せざるをえない。でも「6階おねがいします」はちょっと自分希望だけをぼやかして伝えて人を意の通りに動かそうとする嫌な人間みたいなんじゃないかとか考えてしまう。

すみません、6階おねがいします」の間にそんなことがよぎるから最後の方はちょっとよれた発声になる。恥ずかしい。それを想像して嫌になって伝えることができず、7階で降りてからエスカレーターで1階分降りることすらある。エレベーターを一本見送って一番に乗り込んでドア横のボタン位置を死守することもある。俺はいつになったら後ろめたさも恥ずかしさも惨めさもなく満員のエレベーターを使えるようになるんだろう。知恵があれば授けてほしい。

Permalink |記事への反応(0) | 18:10

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