
はてなキーワード:金融政策とは
なにをってあの頃なら失業率をある程度下げてコアコアのインフレ率が2%超えるまでだけど?
それを越えたら引き締めなりで調整をする。それだけ
そして「あのときは」金融政策はまぁまぁだったけど財政出動が足りなかった。
今はインフレ基調に乗ったっぽいので調整時期それだけ。必要なら引き締めも必要
@iida_yasuyuki
@agujeta
#デフレ危機_ 実際今の日本では財政拡大はそんなに効かないです(世界同時にやれば話は別).基本的にデフレは金融政策で,(大きい小さいは別として)財政は再分配政策にというわりあてが妥当かと.
会田卓司氏のこと
会田氏は元日本銀行職員(日銀出身)で、現在はクレディ・アグリコル証券のエコノミストとして活躍しています。彼の経済分析レポートのシリーズ名が「アンダースロー」(Underthrow)で、主に日本経済、金融政策、日銀の動向をテーマにしています。この呼称は、野球の珍しい投球スタイル「アンダースロー」に由来するユニークなタイトルで、金融市場の意外性や独自の視点を示唆しています。例えば、ZUU onlineで公開される彼のコラムでは、日銀の利上げ観測や家計・企業貯蓄率、信用サイクルなどのトピックを扱い、日銀政策に深く関連づけた分析が特徴です。X(旧Twitter)上でも、このレポート名で言及されることが多く、日銀取材者のアカウントから「気合いの入ったアンダースロー」として評価されています。日銀の現役審議委員や幹部ではなく、元関係者としての専門家分析家ですが、金融界で日銀の「内部事情に通じた声」として位置づけられています。
3.いいことはリフレの手柄、悪いことは他の要因のせいにしろ。
「こうした動きには当然金融政策を含む経済政策が大きな役割を果たす。過度な円高を30年もの間継続させなければ、当然その後の動きも違っていたでしょう。雇用が悪化せず、投資が低迷しなければ生産性の低迷も生じなかったでしょうし。」
→円高を放置した日銀は万死に値するってリフレ派は言ってましたよね…
「国際金融のトリレンマではありませんが、現状の日本だと変動相場制ですから、為替維持のために金融政策を割り当てているわけではないのですよ。円安是正のために利上げができるわけではなくて、国内経済が過熱しているかどうかが判断基準。国内経済はそんなに景気が良いようには思えませんけど・・。」
こうした動きには当然金融政策を含む経済政策が大きな役割を果たす。過度な円高を30年もの間継続させなければ、当然その後の動きも違っていたでしょう。雇用が悪化せず、投資が低迷しなければ生産性の低迷も生じなかったでしょうし。
·
片岡剛士(Goushi Kataoka)
@kataokagoushi
国際金融のトリレンマではありませんが、現状の日本だと変動相場制ですから、為替維持のために金融政策を割り当てているわけではないのですよ。円安是正のために利上げができるわけではなくて、国内経済が過熱しているかどうかが判断基準。国内経済はそんなに景気が良いようには思えませんけど・・。
インフレ下で「減税だ!財政だ!国債バラ撒きだ!」と祭り上げていた連中が、トリプル安で顔面蒼白になってるのを見ると、もう笑うより先に「ほらな」としか言えないんだよ。
俺は去年の時点で「日本版トラスショック起きるぞ」と自己放尿覚悟で警告したわけだが、当時は「MMTで余裕」「日本は特別」「通貨暴落なんて起きるわけない」って寝言で返してきた連中が大量に居たわけで、そのへんの空気読めない金融素人の自己放尿に国全体が巻き込まれてんだから世話ねえよ。
インフレ下の積極財政ってのは、火事の家にガソリンぶっかけるみたいな話で、経済学101レベルの話だぞ?金利が上がれば利払い負担が確実に膨らむ。財政余力は削られる。通貨は売られる。市場は「この国、将来まともに返済できるのか?」と疑い始める。信用の毀損が始まったら政府がどれほど気炎を上げようが意味はない。イギリスのトラス政権がやらかしたメカニズムは世界共通で、日本だけが例外とかいう謎の宗教は経済学でも歴史でも説明できないんだよ。
しかも今の状況は、構造改革もせず、成長戦略もなく、金融政策は出口が見えないまま、市場に「政府は痛みを伴う調整を永遠に回避する」と誤解させ続けたツケが一気に返ってきたようなもんだ。減税やら給付金やらで政治的ポイント稼ぎに走って、需給ギャップが埋まりつつある局面でさらに刺激策を重ねるとか、マジで教科書に載ってる「やってはいけない政策」の見本そのものだろ。
結局、インフレ下で積極財政を推す連中って、「政治的には気持ちいい」「国民は喜ぶ」「だから経済的にも正しいはず」とかいう、小学生レベルの快楽原理で政策を語ってるだけなんだよ。痛みを先送りして、通貨と国債市場にそのツケを押し付ける。国家レベルの自己放尿だっての。
だから俺は言ったんだよ。「インフレ下の積極財政は馬鹿の発想だ」って。
「円安の何が悪いのかさっぱりわからない。」ほど知識がないなら、AIに聞くなり、新聞読むなり、経済の基本的な解説書を読むなりして。
でたらめな知識にもとづいてキレ散らかすくらいなら、黙ってたほうがいいだろうよ。
経済アナリストの視点から、ご提示いただいた文章の主な問題点を指摘します。
この文章は、経済現象の多面性を無視し、事実と異なる認識に基づき、特定の立場からのみ都合よく解釈している点で、客観的な分析とは到底言えません。
主な問題点は以下の通りです。
これが最も深刻な問題点です。現実には、円安によって多くの国民が苦しんでいます。
輸入インフレの直撃:日本はエネルギー(原油、天然ガス)や食料品(小麦、飼料など)の多くを輸入に頼っています。円安はこれらの輸入価格を直接押し上げ、電気代、ガス代、ガソリン代、食料品価格の高騰につながっています。
実質賃金の低下:円安による物価上昇(インフレ)に、名目賃金(給与の額面)の伸びが追いついていません。その結果、実質的に国民が使えるお金の価値は目減りしており(実質賃金の低下)、生活水準はむしろ圧迫されています。
中小企業の収益圧迫:円安による原材料費や燃料費の高騰は、大企業(特に輸出企業)のように価格転嫁が容易でない中小企業の経営を直撃します。
「円安で苦しむ国民はいない」という認識は、こうした日常の経済実態を全く見ていないか、意図的に無視しています。
給料(賃金):円安は輸出大企業の「名目上」の収益(円換算)を押し上げますが、それが国内の幅広い労働者の賃金上昇に直結するとは限りません。前述の通り、物価高のスピードに賃上げが追いつかなければ、国民は豊かになりません。**重要なのは「実質賃金」**であり、現在の円安局面ではマイナスが続いています。
株価:円安が(輸出企業の業績期待などから)株価の押し上げ要因の一つになることはありますが、「上がり続ける」と断言するのは誤りです。株価は世界経済の動向、金融政策、地政学リスクなど、無数の要因で決まります。円安だけが要因ではありません。
3. 「マスコミも経済界も円安を問題視していない」という事実誤認
これは現状認識として完全に誤りです。
マスコミ: 連日、新聞やテレビニュースでは「悪い円安」という言葉を使い、物価高騰による家計への負担増、実質賃金の低下、日銀の政策の難しさなどを大きく報じています。
経済界: 輸出企業からは歓迎の声がある一方で、輸入に頼る企業や内需型の中小企業からは悲鳴が上がっています。経済同友会などの経営者団体トップからも、行き過ぎた円安が日本経済の体力を削ぐことへの懸念が繰り返し表明されています。
「問題視する論調はない」という主張は、現実の報道や経済界の議論と著しく乖離しています。
「恐怖の円高時代」と表現し、円高を絶対悪のように扱う一方、円安を無条件に礼賛するのは、経済分析として稚拙です。
円高のメリット:輸入品(エネルギー、食料、ブランド品)が安くなり、国民の購買力は上がります。海外旅行や留学も安価になります。
円安のデメリット:上記で詳述した通り、輸入物価の高騰と実質賃金の低下を招きます。
経済は常にトレードオフであり、為替水準によって恩恵を受ける人と不利益を被る人が必ず存在します。どちらか一方を「絶対悪」や「絶対善」と断じるのは、特定の(この場合は輸出大企業的な)視点に偏りすぎです。
「経済オンチのオールドサヨクだけ」といった表現は、客観的な経済分析ではなく、レッテル貼りと人格攻撃に過ぎません。
物価高に苦しんでいる一般消費者や中小企業経営者を「知識がないなら黙ってろ」と切り捨てる態度は、経済を語る以前の問題であり、建設的な議論を著しく妨げるものです。
給料が上がり、株が上がり続けるんだぞ。
デフレ時代にだけは絶対戻してはならないという高市の決意は頼もしい。
ひるがえって、円安で苦しむ国民などいない。だからマスコミも経済界も円安を問題視してる論調はない。
逆に「積極財政は円高要因」という意見へのCaveatを記載します
これはマクロ経済の標準モデル(IS-LM・マンデル=フレミングなど)に基づくものです
って話は必ず出てきます。
ざっくり、どんな批判があるか&それでもなぜ“たたき台”としては使われるのかを整理します。
マンデル=フレミング(MF)は、IS–LMを「小さな開放経済」に拡張したモデルです。
MFの有名な結果(柔軟レート+完全資本移動だと財政政策は実質効かない等)は、
でも現実は:
実証研究でも、完全資本移動は明らかに成り立っておらず、「資本移動は結構制限されている」という結果が多いです。
なので、
「完全資本移動+小国」前提のMFの結論を、そのまま日本(大国寄り)に当てるのは雑
という批判はかなり筋が良いです。
現代のマクロでは、動学的・前方視的なオープンエコノミーDSGE(New Keynesianの開放経済版)で、
などを入れて分析するのが標準で、MFは「かなりラフな近似」に格下げされています。
「国内金利 =世界金利+ちょっと」→ その“ちょっと”を生むのが為替レートの期待なのに、そこをほぼ無視している
この点を突いたのがドーンブッシュのオーバーシュート・モデルで、
つまり、
MFが描くようなキレイな因果(政策→金利→為替→NX)は崩れやすい
という批判です。
柔軟レート+完全資本移動
→財政政策:無効(クラウディングアウト +為替レート調整で相殺)
でも実証研究では、
要は、
少しでも外せば崩れるかなり特殊なケースの結果
と見なされているわけです。
ここはバランスで、
MFの良いところ
開放経済で「金利・為替・資本移動・財政・金融」がどう絡むかを
「トリレンマ(固定相場・資本自由化・金融政策の独立は3つ同時には無理)」という
資本移動の不完全さ、リスクプレミアム、期待、財政の持続性などを無視しているので、
なので立ち位置としては、
■MF:
・“積極財政→金利↑→資本流入→通貨高”という標準メカニズムを説明するための黒板モデル
・そこに「期待・リスク・金融政策・資本移動の制限・財政の中身」を上乗せして考える必要がある
という感じです。
という整理は、まさにMF型の標準メカニズムを説明したもので、これは理論的には全然OKです。
一方で、
中央銀行が金利を抑え込めば、インフレ期待・実質金利ルートで通貨安もありうる
といった話も乗せられます。
裏付けるわけじゃなくて、
“どっちにも転びうるから、金融政策・期待・信用まで含めて考えよう”
って話になるだけだよね?
「完全に間違いではないけど、順番も前提もごちゃ混ぜで、理論としてはかなり雑」という評価になります。
一緒に論点をほどいていきましょう。
増田さんの主張を整理するとこうなる
という流れですね。
教科書的には
それによって
産出量(Y)↑
利子率(r)↑(貨幣需要↑の結果)
であって、いきなり「貨幣価値が減る(=通貨安・インフレ)」と直結はさせません。
貨幣価値(インフレ)に直接効くのは、大元ではマネタリーベース・信用創造・期待のほう(金融政策)
「需要を増やす」→経済がフル雇用に近づく → その過程でインフレ圧力が高まるかもね
という間接ルートです。
だから
増田さんは、
と言ってますが、
マクロモデル(IS-LM /マンデル=フレミング)の世界では順番逆です。
財政拡張 →金利↑ →資本流入 →通貨高(変動相場・資本移動自由)
であって、
という話ではありません。
(もちろん現実の中央銀行が「為替を意識して」金利判断することはありますが、それはまた別レイヤーの話)
つまり、理論の話をしてるところに「為替是正のための政策反応」を混ぜてしまっているので、
増田さんは
実際には:
高い利子率を求めて資本流入
通貨が名目・実質ともに高くなる(通貨高)というのが標準結論です。
つまり、
なんですよね。
あります。
ただし、それは別の前提・メカニズムを明示すべきです。
例えば:
「国債刷りまくり→将来のインフレ orデフォルトが怖い」と見なされる
通貨建て資産の実質価値低下が意識され通貨安になる(新興国あるある)
G↑で景気は良くなるが、政策金利は低いまま(あるいは国債買取で押し込む)
これは「近年の日本で積極財政+YCC+ゼロ金利」みたいな話と絡めるとイメージしやすいです。
なので、
「積極財政で円安になるケースも確かにある。でもそれは金利を抑え込む金融政策や、信用・インフレ期待の悪化がセットになったとき」
という条件付きの話です。
増田さんのように財政だけを取り出して「積極財政=円安」と断定しかも「金利は円安を直すために上げる」という逆順ロジックは理論的にはかなり雑です。
それなりに筋がある部分
→ 状況次第で(特に中央銀行が緩和的なら)そういうことはありうる
「インフレ・通貨安が進みすぎると、中央銀行は金利を上げてそれを抑えにいくことがある」
為替是正のために金利を上げるという順番を、理論のメカニズムと混同
モデルの話では
現実には
財政の中身
などで通貨高にも安にも振れうる
「積極財政=円高」でも「積極財政=円安」でもなく、条件次第。
教科書ベースだと“円高要因”になりやすいけど、実際の日本では“円安要因”として働くことも多い
…という、けっこうややこしい話です。
ここではざっくり、
政府が支出を増やしたり、減税したりして、需要をガンガン押し上げる政策(財政拡張)
と思ってOKです。
その結果、
景気は刺激されやすい
マクロ経済の標準モデル(IS-LM・マンデル=フレミングなど)だと、
「金融政策が動かない/引き締め方向じゃない」前提で、財政拡張をすると:
「拡張的な財政政策は、金利を押し上げて通貨高を誘発しうる」と整理されています。
という説明は“かなりアリ”です。
ここがポイントで、現実は「財政だけ」で動くことはほぼなく、必ず金融政策とセットになります。
大規模財政出動(補正予算など)+日銀の大規模緩和(量的緩和・マイナス金利)
日米金利差は拡大
最近の日本でも、「責任ある積極財政」を掲げる政権に対して、市場は『景気にはプラスだが、円安や金利上昇のリスクも』と見ています。
財政拡張だけなら円高方向の理論もあるけど、実際には日銀が緩和を続けたりすれば、“トータルでは円安材料”と見なされる
という状況が多いです。
投資家が、
「しっかり成長させて税収も増やす筋のいい財政だ」と思えば→ 中長期的な通貨の信認が上がり、通貨高要因
「ただのバラマキで、財政悪化・国債暴落が怖い」と思えば→安心して資金を置きにくく、通貨安要因
になります。
同じ「積極財政」でも、中身とセットの金融政策次第で方向が真逆になりうるわけです。
👉 近年の日本はこっち寄りのケースが多かったので、
インフラ投資・教育・技術開発など「将来の供給力を高める」タイプの財政拡張
その割に国債残高だけどんどん増える
国際的に「将来のインフレ orデフォルトリスクが怖い」と見られる
→安全資産としての魅力が落ちて、通貨安(円安)要因になってしまうこともあります。
まとめると:
理論的には
金融政策がニュートラル~やや引き締め財政だけ拡張 →円高方向の圧力がかかる、という説明ができる
今も「積極財政 →円安・金利上昇リスク」という見方が市場にはある
なので、
A. 単体では“円高要因になりうる”けど、実務的には
という感じです。
「高市政権の金融・財政政策」の“いま分かっていること”を、一次情報ベースで手短に整理し、Pros/Cons(誰がそう言っているか)も添えます。
単年度の財政規律目標(PB黒字化目標)の再検討を表明。中期では債務残高対GDP比の安定的な低下へ軸足を移す示唆。所信表明や報道でもその方針が確認できます。
家計・物価対策では、ガソリン“暫定税率”の廃止法案を今国会で成立目指すと明言(負担軽減の色合い)。
成長・安全保障投資の加速:防衛費をGDP比2%に前倒しで到達させる方針。加えてAI・半導体・エネルギーなど危機管理投資を国家主導で推進する構想を強調。
政権サイドからは、12月の利上げはリスキーとの経済ブレーン発言が報じられ、急なタカ派化は望まないトーン。日銀の独立性は前提としつつ、景気腰折れ回避を重視するニュアンスです。
政府の経済会議人事では、リフレ色の強いエコノミストの起用が相次いだとの報道(若田部昌澄氏ら)。“責任ある積極財政”の旗を鮮明化。
「PB目標の機械的拘束を緩め、景気と成長投資を優先するのは妥当。デフレ的均衡からの脱却に資する」。政権会議への人事(例:若田部氏ら)自体がこの路線の強化と受け止められている。
「防衛・エネルギー・半導体等の危機管理投資は外部ショックに強い経済基盤を作る」と好意的。
ガソリン暫定税率の廃止方針は可処分所得の下支えとして歓迎(物価高対策として分かりやすい)。
財政規律重視(財政タカ派/一部エコノミスト、与野党の再建派)
「PB目標の後景化は中長期の再建を遅らせ、金利上昇局面で利払い負担が膨らむ。市場の信認悪化・金利上振れ・円安の組み合わせは悪いトリレンマ」と警戒。主要メディアも“再建に逆風”の論調を紹介。
「拡張的な財政+利上げに慎重=円安・長期金利上昇リスク。防衛前倒しや恒常的歳出増は国債需給にも重し」との指摘。
暫定税率の恒久的廃止はエネルギー価格の需給調整インセンティブを弱める可能性(需要増・脱炭素投資遅れ)との技術的批判。根拠は一般理論だが、今回の“恒久減税”トーンに対しては慎重意見が根強い(報道・論説)。
「拙速な利上げ回避は妥当だが、賃金・物価の定着が進むなかで引き締めが遅れれば通貨安・期待インフレの再燃を招くリスク」とのバランス論。ブレーンの“利上げはリスキー”発言には、逆に“長引く円安圧力”懸念も。
財政は「家計の負担緩和+危機管理投資の前倒し」。同時にPB黒字より債務比率という“尺度の付け替え”を検討。
金融は「出口は続けるが急がない」。景気の腰折れを避けたい姿勢がにじむ。
経済学・市場の評価は二極:「成長と安全保障のための再設計」と「規律緩み→金利・通貨リスク」のせめぎ合い。
この綱引きの帰趨は、①補助・減税の時限性と出口設計、②成長投資の実行速度と効果測定、③日銀のガイダンス(賃金・物価の定着度合い)で決まります。
いいテーマです。まずは「バブル崩壊後〜現在」までの日本の財政・金融政策の要約年表を、主要な転機ごとにサクッと整理します(一次情報中心に引用)。
バブル崩壊で資産価格が長期下落、企業はバランスシート調整を優先し需要が冷え込みました。
政府は景気対策の補正予算を繰り返し、公共投資や減税で下支えする一方、1997年には消費税を3%→5%へ引き上げ、需要の腰折れも経験します。
金融面では不良債権問題が深刻化し、破綻・公的資本注入・預金保護の枠組み整備が進展。
日本銀行は金利を急速に引き下げ、1999年にゼロ金利政策を導入(2000年に一時解除)。
結果として、財政赤字と政府債務は構造的に拡大し、物価は下方硬直、成長率は低迷という「需要不足+金融システム調整」の時代となりました。
■流行った言説
景気対策/公共事業派:「需要不足が本丸。財政で埋めるべき」「不良債権処理と同時に需要の下支えを」
デフレ懸念とゼロ金利:「デフレが成長を蝕む」「金融は下限に張り付き、財政併用が不可避」
構造改革派(序章):「護送船団・規制撤廃・金融ビッグバンが必要」「過剰債務とゾンビ企業の整理を」
緊縮志向の反発も:「財政赤字が危ない、ムダな公共事業」—97年の消費税引き上げをめぐる賛否が分極化
円高デフレ観:「円高が産業空洞化を招く」→為替を巡る政策論が過熱
2001年、日銀は世界に先駆けて量的緩和(当座預金残高目標・国債買入れ拡大)を導入し、デフレ脱却と期待の転換を狙いました。
小泉政権下では歳出改革や郵政民営化などの構造改革を進めつつ、景気悪化局面では補正を併用。
2006年にデフレ改善を受け量的緩和をいったん終了し正常化へ動くも、2008年のリーマン・ショックで外需が急減、景気は再び悪化。
政府は雇用・中小企業・需要喚起のための追加歳出を重ね、日銀も基金創設等で信用緩和を強化しました。
金融政策はゼロ下限の制約に繰り返し直面し、財政は景気循環と危機対応で拡張と引き締めを往復する不安定な10年でした。
■流行った言説
構造改革ブーム(小泉・竹中路線):「規制撤廃・民営化・競争促進」「痛みなくして成長なし」「郵政民営化は改革の本丸」
量的緩和と期待の議論:「デフレ脱却にはマネタリー拡大」「期待インフレを動かせ」
プライマリーバランス重視論:「財政規律の回復を」「増税を含む中長期の再建計画」
アジアの成長取り込み:「外需主導・輸出立国」「中国需要を逃すな」
リーマン後の反転:一転して「需要下支え」「雇用維持」「危機時は大胆な財政・信用補完」が支持を集める
2013年、アベノミクスの下で日銀は2%インフレ目標を明確化し、量的・質的緩和(QQE)を実施。
長期国債の大量買入れと平均残存の延伸で期待に働きかけ、円安・株高・雇用改善が進行。
一方、2014年に消費税を5%→8%へ引き上げ、需要の山谷や実質所得の目減りが課題化。
2016年にはマイナス金利(-0.1%)と同年のイールドカーブ・コントロール(長短金利操作)を導入し、10年金利を概ね0%に誘導。
超緩和を持続可能にする枠組みが整う一方、物価は目標に持続的到達せず、期待形成の難しさが露呈。
財政は景気対策と社会保障費の増勢のはざまで、持続性と成長投資の両立が焦点となりました。
■流行った言説
リフレ/リフレーション派の台頭:「2%目標を明確に」「量・質で国債買入れ(黒田バズーカ)」「円安を通じた期待・投資の喚起」
“三本の矢”言説:①大胆金融緩和 ②機動的財政 ③成長戦略—「第3の矢(構造改革)こそ本丸」という合言葉
消費税論争の定番化:「社会保障財源 vs需要腰折れ」「景気回復まで増税先送りを」
デフレ・均衡からの離脱:「賃上げ・物価目標・期待形成」を巡る企業・春闘連動の議論が注目に
副作用論:「長期緩和の金融仲介・市場機能への影響」「格差・資産価格バブル懸念」も同時に存在
2020〜21年はコロナ危機に対し、定額給付金・雇用維持・資金繰り支援など未曽有規模の財政出動を実施。
22年以降はエネルギー高・円安が重なり物価が2〜4%台へ上昇、政府は電気・ガス・燃料への時限補助で家計負担を平準化、為替の急変時には円買い介入でボラ抑制を図りました。
2024年にはマイナス金利とYCCを事実上終了し、短期金利誘導へ回帰する「極めて緩やかな正常化」へ移行。
2025年も補助金の段階的見直しと成長投資・規制改革の両にらみが続く一方、債務水準の高止まりと金利上昇局面での利払い負担が中期の課題。
物価・賃上げ・生産性・財政規律をどう同時に達成するかが、政策デザインの核心になっています。
■流行った言説
危機時の大規模財政コンセンサス:「現金給付・雇用維持・資金繰り支援は必要悪ではなく必要条件」
MMT・反緊縮の再燃(議論として):「自国通貨建て債務は制約が違う」「完全雇用まで財政で下支え」—賛否が激しく対立
コストプッシュ・為替の再評価:「円安×資源高=輸入インフレ」「為替パススルーは状態依存で強まる」
ターゲット型支援の支持:「面の補助より、脆弱層・エネルギー多消費層へピンポイント」
“新しい資本主義”や供給側強化:「賃上げ促進・人への投資・半導体等の戦略産業支援」「GX/DXで潜在成長率を底上げ」
出口・正常化言説:「マイナス金利・YCCの終了」「利上げのタイミングと副作用」「利払い増と財政の持続可能性」—“どこまで・どの速さで”が焦点
じゃあどうすれば物価高対策できるのか?というAさんへのコメントがいくつかあります
以下2点に回答してください
でもその理屈でいったら、自民党が下野して次の政権ができても、物価高は止められないんだから、瞬時で選挙に負けてまた政権交代になるだけちゃうん?
物価高と円安を止める手段はある。日銀の利上げ。が、ネット世論は不景気無限連呼、財政政策と消費減税の三橋脳。高市は安倍と同様、経済政策を理解できず運任せ。立憲も老害アホ揃い。LLMの方がマシ。安野に入れよう
いやその手段とやらを提示せいよ。ないなら仕方ないし。で、負けたらどうなるの?予算委員会見てる?ちょー平和だけど。何にも変わらんし構造的問題ならしゃーないでしょ。
了解。論点を2つに分けて、政策オプションの中身とトレードオフ(メリデメ)をはっきり示します。政治的評価や誰がやるかは脇に置き、経済政策としての実効性に絞って整理します。
何をする:政策金利の引き上げ、国債買入れ(保有)の縮小など。日米金利差が縮めば円高バイアスがかかり、輸入インフレが和らぎます。日銀や研究でも、為替は金融政策の影響を比較的受けやすいことが示されています。
メリット:需要を冷やしつつ期待インフレを抑制。為替の過度な円安圧力を緩めやすい。
デメリット:効果は長く不確実なタイムラグ(1~数年)を伴い、先に成長・雇用を冷やす可能性。景気過剰減速・債券市場の変動リスクも。
何をする:補助金・給付の縮小、恒久的な減税を避ける、歳出の重点化など。
デメリット:目先の家計負担はむしろ増える。成長を下押し。政治的実行可能性も課題。
何をする:LNG・再エネ・原発再稼働などエネルギーミックスの安定化、物流・規制改革、生産性投資の促進。
メリット:輸入コストショックに強い体質を作り、中期的にインフレ圧力を低減。
デメリット:短期効果は小さい。初期投資と制度変更に時間と政治コスト。
デメリット:トレンドの持続的転換は難しい(金利差が決定要因のため)。繰り返すと準備資産や当局の継続意思が問われる。
補足:日本では為替→物価の波及は平時は小さめでも、大きなショック時ははっきり効くという実証が蓄積(状態依存的に強まる)。ゆえに、金利差・為替に効く政策はやはり中核です。
何をする:所得やエネルギー支出比率で対象を絞った給付・減税。
メリット:最も効率的に家計を守れ、コア物価への波及が小さい(面でバラ撒くよりインフレ圧力を再燃させにくい)。IMFも繰り返し推奨。
デメリット:設計・申請の事務コスト、線引きの不公平感、捕捉漏れリスク。
何をする:上限・補助・賦課金調整など。ただし期限と出口を明確化。
メリット:ショック吸収の即効性。企業の急なコスト転嫁を抑える。
デメリット:財政コストが大。価格シグナルを歪め、省エネ・投資の誘因を損なう。設計によっては小売価格への転嫁率が不完全で、企業マージンの肥大化も。
何をする:食料等の税率引下げ(時限付き)。
メリット:表示価格を直撃するため体感改善が即時。一部の国では**かなりの転嫁(パススルー)**が確認。
デメリット:恒久化の誘惑が強く税制の効率性を損ねやすい。財源が必要。品目限定に伴う線引き論争。国や設計次第でパススルーが不十分な例もある。
何をする:児童手当・年金の調整、最低賃金引上げと中小支援のパッケージなど。
デメリット:コストプッシュの再燃や二次的波及(賃金‐物価の押し合い)に注意。財政負担。
デメリット:産業保護の観点とのトレードオフ。恒久化しにくい。
どの政権でも使える“基本ツール”は同じで、外的要因(米金利・原油・地政学)の影響も大きいのは事実。違いが出るのは「度合い・設計・出口」。たとえば①金融をどの速さで正常化するか、②給付を面ではなく点に絞るか、③補助は期限と縮小ルールを明確化するか、等で同じ財政コストでも効き方が変わる。
金融政策は長く・ばらつくラグが宿命。過度に急げば景気・雇用の下振れや債券市場の不安定化リスクもある。ゆえに金融・財政・供給を組み合わせ、短期の痛み止めと中期の体質改善を併走させるのが現実解です。
急変の平準化には効くが、水準の持続的転換は難しい――というのが国際的な経験則。持続的に効かせるには金利差(≒金融・成長見通し)が要。
中核は金融正常化+需要抑制的な財政運営+供給制約の緩和。為替トレンドに対しては金利差が決定的。介入は補助的。
悪影響(家計の痛み)を最小化したい:
ターゲット給付が最も効率的で、次に時限・出口を明確にしたエネルギー対策、限定的な税率措置。面での恒久財政はインフレ圧力や財政コストを膨らませがち。
この土台があれば、Aさんのスレでも「解決策が“無い”のではなく、痛みと時間のトレードオフが大きい。だからこそ設計の巧拙が重要」という冷静な議論に乗せられます。
了解。まず直近の前提(政策・物価・為替)を手短に確認し、そのうえでベース/楽観/悲観の3シナリオを提示します。
政権の初期方針:高市首相は就任後の所信表明で、ガソリン等の暫定税率の廃止や家計負担の軽減を打ち出し、景気下支え色の濃いメッセージ。財政はやや拡張寄りのシグナルです。
物価:東京都区部コアCPI(先行指標)が**10月+2.8%**へ加速。全国も2%台が続き、補助金の段階的縮小や食品高が押し上げ。
金融政策:日銀はマイナス金利・YCC終了後も緩やかな正常化を継続し、直近会合でも据え置き(0.5%目安)でハト派的バイアスが残る。
為替:2025年はUSD/JPYが140~158円の広いレンジ。直近も150円台に戻る場面があるなど、円は依然弱め。
介入:急変時の為替介入は継続オプション(財務省の月次公表)。トレンド転換より変動平準化の色合い。
絵姿
ドライバー:家計支援・税制措置の継続、米景気のソフトランディング、賃上げの定着。
リスク:米の逆サプライズ再加速(長期金利上昇)や原油上ぶれ。
根拠・整合:政権の家計支援・拡張色、日銀の慎重姿勢、東京都CPIの2%台定着。
絵姿
政策補助線
裏付け:米の利下げ観測と東京CPIの伸び鈍化余地、日銀は段階的姿勢のままでも米側主導で金利差が縮む可能性。
絵姿
リスク伝播
裏付け:円は年内も弱含み・レンジ上限試しの場面、介入は継続オプションにとどまる構図。
米金利の低下ペース:米が想定より速い利下げ→円高寄り/鈍いと円安寄り。
日銀のガイダンス:据え置きでもタカ派度(買入れ減額のスピード、声明文ニュアンス)。
エネルギー・食料市況:原油・LNG・穀物が上振れすると交易条件悪化→物価再加速。
家計支援・税制の設計:ガソリン税等の負担軽減の持続性と財政規模。
それでは生鮮食品及びエネルギーを除く総合(いわゆる“コアコア”)と食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合(いわゆる“欧米型コア”)の区別ができたので、改めて以下の批判に対してあなたはどう思いますか?
> 確かに一時期はインフレ率が4%を超える事態となっていたが、もうそのような局面はとっくに終わっている。
> 今のインフレは特定品目、特に総需要の影響をあまり受けていない品目だけで起きていて、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合は前年比たったの+1.3%しかない。これは日本以外の国ではコアインフレ率として注目されているものである。
>インフレが主に食品だけで起きているなら、金融政策で総需要全体を抑え込んでインフレを下げるべきではない。とは言ってもインフレで実質賃金が下がっているのも事実だから、財政政策で何らかの手当てが必要となる。だから、金融政策を引き締めるべきでない状況下で財政拡大をするというポリシーミックスが求められているわけだ。
>財政拡大によって総需要が刺激されれば、いま+1.3%しかなくしかも下がり基調のコアインフレ率が上がるだろうが、植田総裁らはそれを歓迎するだろう。
ありがとうございます。ご提示の批判は論点ごとに「一部は妥当だが、決定的な前提が合っていない」と見ます。要点だけ、データで整理します。
直近(2025年9月)の総合は前年比+2.9%で、4%超ではありません。これは事実です。もっとも、4%に達したのは2025年1月でそう昔でもありません(その後減速)。
「食品だけ」ではないです。寄与分解を見ると、上振れの主因に生鮮を除く食料(+7.6%・寄与+1.83pt)があるのは確かですが、同時に通信(携帯料金、+13.2%・寄与+0.20pt)、自動車保険など交通・通信の一部、火災・地震保険料等の住居関連といった食料以外の項目もプラス寄与しています。
しかも、エネルギーはマイナス寄与からプラス寄与へ転化しており(電気・都市ガスの反転、補助縮小の影響込み)、総合の上昇幅を+0.44pt押し上げました。これは「特定品目だけ」の説明と相容れません。
「欧米型コア(食料〈酒類除く〉とエネルギー除く)」単体の数値はご主張の+1.3%という断定は、少なくともこの同じ統計パッケージからは裏取りしにくい一方で、日本の“コアコア”(生鮮・エネルギー除く)は+3.0%まで上がっています。基調インフレの低下が一方向に進んでいるとは言い切れません。
さらにサービス価格の伸び(持家帰属家賃を除くサービス等)もプラス圏で、財だけに偏った局面とも言い切れません。
ターゲットを絞った財政措置(低所得層・子育て等の一時的・限定的支援)で実質所得の目減りを和らげる発想は合理的です。需要全体を強く押し上げない設計なら、副作用は抑えられます。
ただし現状は、コアコアが3%前後、エネルギー寄与の反転、非食品項目の寄与が確認できる局面です。ここで総需要を広く押し上げるタイプの財政拡大は、基調インフレ(特にサービス)を再加速させるリスクが相応にあります。
金融:拙速な追加引き締めを前提にせず、賃金・サービス価格・期待インフレを見極める「データ依存」を維持。
>経済政策について書くのはデマンドプルインフレとコストプッシュインフレの区別がついてからでも遅くないと思いますよ。
> だから単なるインフレじゃなくてコストプッシュインフレで、なんなら実質賃金の上がらないスタグフレーションなんよ
>増税しようがコストが下がるわけもなく、購買力が下がるだけ、円安も止まらず物価高も進むだけ
> 当然経済も回復せず、少子化も加速、社会不安マシマシでカルト躍進するだけなんよ
> 確かに一時期はインフレ率が4%を超える事態となっていたが、もうそのような局面はとっくに終わっている。
> 今のインフレは特定品目、特に総需要の影響をあまり受けていない品目だけで起きていて、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合は前年比たったの+1.3%しかない。これは日本以外の国ではコアインフレ率として注目されているものである。
>インフレが主に食品だけで起きているなら、金融政策で総需要全体を抑え込んでインフレを下げるべきではない。とは言ってもインフレで実質賃金が下がっているのも事実だから、財政政策で何らかの手当てが必要となる。だから、金融政策を引き締めるべきでない状況下で財政拡大をするというポリシ> ーミックスが求められているわけだ。財政拡大によって総需要が刺激されれば、いま+1.3%しかなくしかも下がり基調のコアインフレ率が上がるだろうが、植田総裁らはそれを歓迎するだろう。
# 歳出を絞れ増税しろか。緊縮財政はもううんざりだお前らは黙ってろ
タイトルの通り
お題が熱いので、冷静に“論点整理+現実データ”でいきます。結論から言うと――
「ポリシーミックス=常に善」でも「=常に悪」でもない。インフレの性質と労賃・需給の現状で最適解は変わる。
2025年の日本は、純粋なコストプッシュだけでは説明し切れない“混合型”(コスト要因+サービス・賃金由来)に近い。よって、幅広い財政拡張+超緩和の抱き合わせはやや危うい。一方、一律の緊縮も逆効果になり得る。
私なら「金融は徐々に正常化、財政は的を絞り供給制約の緩和と再分配に集中、中期で歳出見直し・増収策を段階的に組む」案を推す。
事実関係:エネルギー・輸入価格・円安が大きく寄与した時期は確かにあった。ただし2025年の時点でも、コア(生鮮除く)はおおむね2〜3%台、東京コアでも2%台で推移した月が続くなど、食品だけではない持続的な成分が残っている。サービスインフレや賃上げの定着が背景だ。
含意:“完全コストプッシュ”前提で「需要対策は無意味」と決め打つのは危険。教科書的にはコストプッシュ局面での急ブレーキは成長に厳しいが、期待インフレの上振れやサービス価格・賃金の持続化が混じるなら、金融は緩和の度合いを薄め、期待をアンカーする一方、
(2)ボトルネック投資(エネルギー効率・人手不足緩和・物流)に絞るのが筋。
IMFや近年の研究も、環境次第で財政・金融の役割分担は変わると整理している。
主張の根拠になっている“コアコア+1.3%”という水準は、現在の公式・市場系データと合致しない。
例えば:
2025年3月の東京都区部で、コアは+2.4%、コアコアも+2.2%。
2025年内の全国ベースでも、コアは2〜3%台の局面が確認される。
日銀の展望レポート(2025年7月)も、基調インフレは目標近傍で推移との評価を続ける。
したがって「いまは1%台前半しかない→金融を緩めたまま財政拡大」は、現下のデータとはズレがある。望ましいのは、金融:段階的な正常化(過度な急ブレーキは避ける)/財政:的を絞った支援と供給力強化の組み合わせ。総需要を広く押し上げる策は、サービス・賃金主導の粘着的インフレを不必要に長引かせるおそれ。
ここは方向性の強度の問題。急激な増税・歳出削減のショック療法は賛成しない。賃上げは拡がっているが(2025年春闘も5%台の報道)、実質賃金の戻りは道半ばで、景気感応度の高い家計に過度の負担をかければ需要を冷やす。
一方で、“インフレ下の拡張財政×極端な金融緩和”の抱き合わせは、債務コスト上振れや通貨・期待の不安定化リスクを高める(世界の経験則)。
望ましいのは:
今年・来年:エネルギー・食料など価格高の打撃が大きい層への限定的・時限的な給付、人手不足分野の移民制度整備・リスキリング・保育等への重点投資。
金融政策:ガイダンスを保ちつつ漸進的に正常化(賃金・サービス価格の基調を見極め、期待をアンカー)。
中期:歳出の質の改善と税制の持続可能化(社会保障の伸び抑制、税基盤の拡大・歪み是正)を段階的に。IMFの分析でも、開放経済では状況によっては財政の引き締めがインフレ抑制に有効とされるが、ショックが大きい一括緊縮は推奨されない。
原文の“全面否定”は言い過ぎ。ただし「インフレ下での広義の景気刺激パッケージ×超緩和」には確かに副作用がある。
(1)は半分当たり(コスト要因は大きいが、いまは混合型)。
(3)は“急緊縮はNG/だが無限定拡張もNG”の中庸が妥当。
よって、金融は期待アンカーを重視し漸進正常化、財政は狙い撃ち・供給力強化・時限措置、そして中期の財政健全化は“静かなエンジン”として常時前進――これが2025年の最適なポリシーミックスだと思います。
(もし、もっと踏み込んで「どの分野にいくら・どんな設計が望ましいか」を数値で見たいなら、想定シナリオを置いて簡易シミュを作ります。条件だけ教えてください。)
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> 今のインフレは特定品目、特に総需要の影響をあまり受けていない品目だけで起きていて、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合は前年比たったの+1.3%しかない。これは日本以外の国ではコアインフレ率として注目されているものである。
2020年基準消費者物価指数 全国2025年(令和7年)9月分https://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf
1ページ目の「表1総合、生鮮食品を除く総合、生鮮食品及びエネルギーを除く総合の指数及び前年同月比」の「生鮮食品及びエネルギー を除く総合」行では2025年9月は前年同月比 +3.0%です。
しかし6ページ目の「第2表 中分類指数」の「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合」では2025年9月は前年同月比+1.3%です。
はい、その読みで合っています。数字の食い違いは「どの品目を除く“コア”か」の定義差です。
生鮮食品及びエネルギーを除く総合(いわゆる“コアコア”) …加工食品・外食などの食料(酒類を除く)は残る → 前年比+3.0%(2025年9月)。資料1ページ目「表1」で確認できます。
食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合(いわゆる“欧米型コア”) …加工食品や外食を含む食料(酒類を除く)を丸ごと外す → 前年比+1.3%(2025年9月)。資料6ページ目「第2表」の該当行です。
つまり、外食や加工食品など“食料(酒類を除く)”の伸びが大きいため、これを含む“コアコア”は+3.0%まで上がる一方、食料をまるごと外す“欧米型コア”は+1.3%に低く出る——という構図です。
実際、品目別の寄与でも「生鮮食品を除く食料」の寄与が大きいことが同じ資料の表で示されています。
物価の“粘着的な広がり”を見るなら日本の「コアコア」(+3.0%)が有用。
エネルギーと“あらゆる食料”の価格変動をそぎ落として基調を測るなら「欧米型コア」(+1.3%)が有用。
この2つを併読すると、最近のインフレは食料関連の寄与が依然大きいが、食料以外(サービス等)の基調もゼロではない、というニュアンスが見えてきます
既に物価が跳ねている状況で、
おそらくこの現状認識が高市首相や植田総裁と異なっているのだろう。
確かに一時期はインフレ率が4%を超える事態となっていたが、もうそのような局面はとっくに終わっている。
今のインフレは特定品目、特に総需要の影響をあまり受けていない品目だけで起きていて、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合は前年比たったの+1.3%しかない。これは日本以外の国ではコアインフレ率として注目されているものである。
インフレが主に食品だけで起きているなら、金融政策で総需要全体を抑え込んでインフレを下げるべきではない。とは言ってもインフレで実質賃金が下がっているのも事実だから、財政政策で何らかの手当てが必要となる。だから、金融政策を引き締めるべきでない状況下で財政拡大をするというポリシーミックスが求められているわけだ。財政拡大によって総需要が刺激されれば、いま+1.3%しかなくしかも下がり基調のコアインフレ率が上がるだろうが、植田総裁らはそれを歓迎するだろう。
経済学、特にミクロ経済学に対するご意見をありがとうございます。
ミクロ経済学は、意思決定の原理や最適化といった個々の目的が明確な主体(消費者や生産者)の行動を、意思決定理論やゲーム理論といったより一般性の高い理論的枠組みへと拡張・一般化できる強力な側面を持っています。
ミクロ経済学が唯一信用できると感じられる理由は、その分析が個人の合理的行動(合理的意思決定)という明確で検証可能な公理に基づいている点にあります。
これらの分析は、オペレーションズリサーチ (OR) や最適化問題として捉えることができ、目的関数(何を最大化・最小化するか)と制約条件(予算や技術)が明確に定義されます。
一方でマクロ経済学が抱える困難さについても、鋭く指摘されています。
マクロ経済学が扱う国民経済全体の利益(国家の利益)は、ミクロの効用や利潤ほど単一で明確な目的関数として定義することが非常に困難です。
国家の利益には、経済成長、失業率の低下、物価安定、所得分配の公平性など、複数の目標が関わり、しかもそれらはトレードオフの関係にあることが多いです。
どの目標を優先するか、またパイの分け方(所得分配)をどうするかは、規範的・政治的な判断を伴うため、ミクロのように単一の最適解を導出することが難しくなります。
このため、マクロ経済学の重要な研究分野は、ご指摘の通り以下の点に集中します。
要するに、ミクロ経済学が最適化の論理という数学的厳密性を武器にしているのに対し、マクロ経済学は集計と実証という統計的・実証的な検証に多くを依存せざるを得ない、という構造的な違いがあると言えます。
ミクロ経済学の知見をマクロに応用しようとする動学的確率的一般均衡(DSGE)モデルなどの発展もありますが、集計の困難さや期待形成の不確実性が常につきまといます。
ミクロ経済学を唯一信用できるとされる根拠は、分析の基礎となる前提と目的が明確であるという、その科学的厳密性に起因している、と解釈できますね。
日本銀行は30日の金融政策決定会合で、6会合連続で利上げを見送った。米国の関税政策の影響をなお見極め、高市早苗新政権ともコミュニケーションを図っていく考えだ。一方、高市氏が後継を自任する安倍晋三・元首相の経済政策「アベノミクス」を理論面から支えた浜田宏一エール大学名誉教授はいま、利上げを主張している。大規模な金融緩和を唱えていたリフレ派の経済学者が、「必要なのは金融引き締めだ」と訴えるようになったのはなぜか。詳しく聞いた。
「最大の問題は物価が上がり続けるインフレの放置です。『物価の番人』である日銀はなぜ、利上げをためらうのでしょうか。円安も是正されず、交易条件の悪化で日本人は輸入品を高く買わされる一方、外国人が『安い日本』を買いたたいているような状況を見過ごせません。国民を苦しめ、国家の基盤を揺るがす事態です。金融引き締めが必要です」
「状況が違うのだから、対応が変わるのは当然です。暑ければ冷房を入れ、寒ければ暖房を入れる。ケインズいわく『事情が変わったのに意見を変えない人は愚か者だ』と。第2次安倍政権でアベノミクスを始めた2013年初頭は1ドル=80円台で、製造業はコストカットに追われ、物価が下がり続けるデフレが問題でした。今は1ドル=150円台、インフレ、人手不足で、状況が正反対です」
――物価上昇率は日銀の目標の2%を3年6カ月上回っています。ただ、原材料など供給側のコストプッシュが主因で「一時的」として、日銀は慎重に利上げを進めています。
「国民は一時的だと思っていますか。3%のインフレも3年続けば10%。人件費や家賃なども上がり始め、デフレマインドも変化しているはずです。1970年代の石油ショックや、コロナショックも供給側を起点としたインフレでしたが、実際に価格が上昇すると、需要曲線も上がるのです。『一時的』と見ていて、利上げが後手にまわった例は少なくありません」
「確かに日本では少子高齢化による需要の弱さや、デフレへの逆戻りに懸念もあるのでしょう。ただ、もしそれらが表面化したら、また利下げすればいいのです。日銀は昨年夏の利上げ直後の株価急落がトラウマなのかもしれませんが、政治や市場の反応を過度に恐れて、正攻法である金融引き締めができないようなら日銀は要りません。今すぐ利上げをするべきです」
――高市首相の「金融政策の責任は政府にある」との発言をどう評価しますか。
「同意します。政治家には『難しい』といって日銀に任せきりにしたがる人もいましたが、それではダメです。金融政策は景気や物価、雇用に直結する重要な政策です。私たちが大規模緩和を主張したのは、変動相場制になって以降、米国の金融緩和が円高を通じて日本経済を冷やす構造に、日銀が対応できていなかったからです」
「一方、日銀は膨大な経済データを駆使する金融政策のプロ集団で、政策手段を巧みに操作できるため、その独立性は極めて重要です。だからこそ、政府と日銀は互いの立場を尊重しつつ、よく意思疎通するべきです」
――車利用者の家計を助けるガソリン旧暫定税率の廃止はどう考えますか。
「対症療法にすぎず、筋違いです。インフレの影響は年金生活者や勤労者だけでなく、利上げ時に価格下落リスクを負う株式投資家など国民全体に及びます。国民全体の物価上昇を抑えることが重要で、ガソリン利用者の負担だけを軽減するのは不十分。ガソリンが安くなれば車の利用も増え、かえってインフレを強めかねません。減税は本当に困っている人を助けるよりも、結果的に国民全体の負担を重くする恐れがあります」
「そう単純ではありません。インフレによる税収増は景気の過熱を緩やかにする役割があり、経済学では『自動安定化装置』といいます。バラマキ的な財政拡張はインフレを強めかねません。逆にデフレや不況の時には借金してでも財政出動が必要です」
――アベノミクスは課題もあったと思いますが、いま再設計するならどうしますか。
「第2次安倍政権では雇用を約500万人増やし、デフレ脱却の土台となりました。ただ、賃金や生産性、男女平等では課題も残しました。いま必要なのは『量』ではなく『質』の向上です」
「アベノミクス第3の矢の成長戦略は不十分でした。高市首相が掲げる官民による危機管理投資や成長投資は大いに期待します。特にデジタル分野では、米国や中国のようにデジタル技術で世界規模の付加価値を生み出す力を持たなければなりません。そのためには、記憶力偏重の教育から脱し、議論を通じて創造性や独自性を伸ばす教育も欠かせません」
経済政策の「正解」とは?
――経済政策に「正解」はあるのでしょうか。
「私は過去に重いうつ病を患いました。外から見ていると、医者は病の治し方を完璧に知っているように見えますが、実はそうではないようです。経済政策も同じで完璧な答えはありません。それでも、物価高に苦しみ、『安い日本』と呼ばれる現状に自信を失っている国民にとって、いま本当に必要なマクロ経済政策は何なのか。私は経済学者として考え続けたいですし、高市政権の閣僚も考え抜き、議論を重ね、最善の政策を実行してほしいと願っています」
浜田宏一氏の経歴
はまだ・こういち 1936年生まれ。米エール大名誉教授、東大名誉教授。専門は国際金融論、ゲーム理論。第2次安倍晋三政権で内閣官房参与を務め、アベノミクスの理論的支柱とされた。著書に「21世紀の経済政策」(講談社)や「うつを生きる」(文春新書、内田舞氏との共著)など。
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