
はてなキーワード:金融庁とは
「たとえ1mmのズレでも、目標地点の距離が遠いほど大きなズレとして反映される」という喩え話がある。もし外的要因(地球の重力は除く。)に左右されず直進する物体があるとしたら、発射角がズレるほど目標地点から遠いところに着弾するだろう。
隠蔽といえばいわき信用組合の不祥事が記憶に新しい。迂回融資、無断借名融資などの不正行為に加えて、それらを告発しようとした団体に反社会的勢力の力を借りて圧力をかけ、隠蔽しようとした。
問題発覚後も預金通帳の焼却、マスターデータの入ったPCの破壊など証拠隠滅を行ったことが第三者委員会の調査によって判明しているらしい。
本事案は、融資先の赤字企業が潰れないようにペーパーカンパニーを使った迂回融資をしたところから始まったようだ。しかし、赤字企業の財政を立て直すには一社の迂回融資の金額だけでは足りず、いわき信用組合の利用者の名義を無断で利用して不正融資する(=無断借名融資)など、雪だるま式に不正行為が積み上がっていった。つまり、小さな不正行為を隠蔽するための不正行為が積み重なり、大きな不正行為になった。
結果、昨年に金融庁から査察が行われ、今年の第三者委員会の調査によりこれまでの不正行為がすべて明るみに出た。おそらく、職員もろとも今後数十年に渡って汚名を背負って生きていかなければいけなくなる。
さておき、先ほどの喩え話に戻そう。「たとえ1mmのズレでも、目標地点の距離が遠いほど大きなズレとして反映される」のだ。
換言すると、不正行為を隠蔽することは、物体が本来進むべきルートから外れたために、ルートから外れたこと自体を覆い隠すことを意味する。
しかし、直進する物体は時間が経過するほど目標地点から距離が離れていき、元のルートに戻すのが難しくなる。つまり、隠蔽行為のための隠蔽行為が増えていく。なにかミスが起きるたびに隠蔽を繰り返し、そのたびにコストがかかる。
隠蔽行為が露見したときの破壊力は凄まじい。組織が社会的責任を果たさないということは、組織の社会的信用(第三者から見た信用)を失墜させるということだ。社会的信用を失うと、一般企業であればあらゆる取引が破綻する。たとえば、札幌市では従業員に暴力を振るった建設会社はレバンガ北海道(プロバスケットボールチーム)との事業が打ち切られた。必然的に従業員の賞与金額が下がったり、非正規雇用者のクビが飛んだりするだろう。
こんなことは馬鹿でもわかる話だ。
だが、内部統制が実質的に存在しない中小零細企業(もちろん、すべての中小零細企業ではない。)だけでなく、大企業でさえ不正行為の隠蔽がたびたび取り沙汰される。これは内部の人間が馬鹿なのではなく、意思決定が狂う組織構造や企業文化によるものが少なくない。
そんなことになるくらいなら、問題が小さいうちに頭を下げるなり、示談するなりしたほうが余程被害は小さいまま、スムーズに解決する。
(俺の前職の連中はハラスメント事案などを気軽に隠蔽しすぎた。そのことが噂話として拡散され(しかも、当人たちの口によってである)、社会的信用を失いつつある。すでに採用難に陥っていて、信用回復の見通しは立っていない。不正を黙認した従業員のイメージも下がるので、転職なども難しくなっただろう。)
ガバナンスの効いた職場なら積極的に不法行為を犯し、問題を大きくする人材なぞ危なかっしくて使いたくないと判断するだろう。
仮に登用されたとしても昇進は見込めない。あるいは、昇進してもそこそこのところで転落するだろう。企業活動は問題解決の連続だ。わざわざ問題を増やし、問題を拡大し、損害を発生させるバカに上位の権限を渡すわけがない。権限を渡したらとんでもないことになるし、なっているところを何度も見てきた。
昨今はSNSの台頭によって情報の拡散が早く、広範囲だ。株価やブランドイメージを気にする大企業はコンプライアンスにはとりわけ気を使っている。昔からハラスメント気質の企業文化だとされてた営業系企業、建築土木企業も体質改善に取り組みはじめている。
そんな社会情勢の中、いまだに昭和の価値観の色濃い前職の連中。上から下まで馬鹿ばかりだといいたいが、一番だめなのは意思決定者であるトップだ。
切腹させるべきだ。
それがいちばん被害が小さく済む道だ。自分を含む周りの全てを破壊しながら、意地汚く座席にしがみつくつもりなんだろうか?
信用を回復させるためには、「罰則を受け入れ、損害を賠償する」という企業責任を果たすのが正解だ。
加えて、なにか問題が起きた時、当事者と真正面から話し合うほうが低コスト低リスクで済む。
令和の時代に公的機関がこれほどの悪事を長年にわたり組織ぐるみで行ってきた事件は前代未聞
調べれば調べるほど酷すぎて笑える
ヤクザに強請られて何十億と資金を渡していたとか、バレそうになったら勝手に架空口座作ってその場しのぎ
個人的に一番ツボったのは、バレて国の第三者委員会に「帳簿だせ」って言われてからの牛歩戦術、そしてその隙に業務PC破壊!
いわき信用組合不正融資事件は、福島県いわき市を拠点とする信用組合で2004年から2024年まで約20年にわたり行われた、総額247億円超の組織的な不正融資・横領・隠蔽事件です。
組織的な不正融資ペーパーカンパニー(架空会社)を介した迂回融資や、役職員や顧客の名義を無断で使った「借名融資」が多数行われました。
累計1,293件、総額247億円超の不正融資が認定されています。こうした手口で資金を提供した先は主にX社グループや反社会的勢力で、一部は不正融資の利払い・損失補填などにも使われました。
組織ぐるみの隠蔽不正発覚後、証拠隠滅を狙ったパソコンや手帳の破壊・廃棄など、異常な隠蔽工作が行われました。
第三者委員会の調査では内部統制・ガバナンスの欠如が厳しく指摘。
事件発覚と対応2024年に元職員のSNS告発で問題が表面化し、組合自身も「おおむね事実」と認め第三者委員会を設置。
2025年5月に詳細な調査報告書と業務改善命令が公表される事態に至りました。
2025年10月の第二次特別調査で反社会的勢力への資金流出も判明し、金融庁による規制強化が行われました。
事件の特徴金融機関として前例のないほど規模・期間・悪質性が高く、日本の地域金融の業務管理体制と内部統制の弱さを浮き彫りにしました。
社員数100人あまりのIT企業の管理部門で働いている。売上は10億前後で、派遣7割、受託3割ぐらい。社長は2代目でアラフィフ。
以前の経営は順調だったが、リーマンショック以降赤字が続いてキャッシュフローが悪化し、銀行の折り返し融資を受けるために「あまり適切とは言えない経理」を行って赤字を先送りしていた。同時に様々なリストラを行い2010年代半ばにはキャッシュフローも改善したが、先送りした赤字は貸借対照表の様々な部分に入り込み、かなり悲惨な数値になっていた。銀行は諸々気づいているだろうけど、順調だった時に押し貸しをしていた引け目と、金融円滑化法&それ以降の金融庁の方針から貸し剥がしや貸借対照表を指摘することはせず、少しずつ規模に合った適正な借金になるまで待ってくれている(過去に先送りした赤字を毎年少しずつ消したうえで税引後利益1億以下の会社が、この20年間で10億返済し、借金を15億→5億まで減らした。運転資金として適切な借金は2~3億なので、あと5~7年ほどかかる)。
この2代目の社長、昨年、創業者が亡くなり、株やら何やらの相続が終わったタイミングで、当社を売却すると管理部門に対して内々に発言した。どこぞの交流会で知り合ったM&Aの専門家に、「あなたの会社なら10億ぐらいで売却できる」と吹き込まれたようである。もともとプライド高くて元請けに頭下げたり、営業したりするのは苦手な人で、ITもそんなに好きじゃなかったしな。まぁ、そこまでは理解できる。
しかし当社は、今でこそわずかな黒字を出しているが、実態としては債務超過であり、また、財務諸表が実態と合っているとも言い難い。とても人様に売れるものではない(と思う)。詳しい人がデューデリジェンスしたら一発でバレて、手数料を没収されたり、ヘタすりゃ詐欺になるケースもあり得る。2代目は、先代社長や管理部長から、ここら辺の財務の闇について散々聞いていたにも関わらず、いまいち理解していなかったようである。リーマンショック時の資金繰りや銀行とのリスケジュール交渉などの体験をしておらず、当事者感が無かったことによることかもしれないが。一応、遠回しにいさめたが、「俺が知らないうちに誰がやった(心の声 散々説明しているし、やったのはお父上ですよ)」「悪いことは正してきれいにしたい(心の声 堂々と債務超過になったら銀行の折り返し融資止まりまっせ。それともついに二重帳簿作る?)」とあまり効き目はないみたい。「2代目で知らなかったからこの人も犠牲者なのかなぁ」と思いたいが、社長就任前から多額の役員報酬を得ており、なんならリーマンショック時に赤字転落したのは先代社長とこの人の固定費的な役員報酬が一因だったので何とも言えない。
自分は管理部門歴が長いので、M&Aになったら当社側窓口になりそうだし、とは言え転職は面倒そうだしで、悶々と悩んでいる。
以上、一部フェイクを含む。そしてこの話はフィクションです。粉飾なんて銀行に対する詐欺だし、やってる会社なんて存在しないよね。
高市さんが政敵の政策をあからさまに否定したいのはいいけど新NISAは今の制度を維持して絶対に課税しないでね。
金融庁の案のまま新NISA通しただけで岸田さんは俺にとっての神なの。
特定口座の株(といってもほぼインデックスETFだが)を売って、毎年年初に360万入れて最速の5年で上限1800万埋める予定。
元本1800万の売却益・配当が無税ってのは、
年3%運用なら54万
5%なら90万
10%なら180万
が無税の不労所得になるってこと。
ていうか最近はインデックスでも年20%増えたりしてるし。複利なら雪だるま式に増えてくし。
それがぜんぶ無税! 最高!
はい、列挙してやろう。新NISAにおける口座関連条件は以下。
1.NISA口座は一人一口座(金融機関をまたいで複数持つことは不可)
2. 利用にはNISA口座の開設が必須(税務署審査を経て金融機関で設定)
4.課税口座や他の特定口座との重複非課税はなし(二重取り防止のため)
終わり。
金融庁の公式資料を見ても確認できる。つまり「列挙できないじゃん」というお前の突っ込みは完全に空振りだ。
これらは制度の実務処理を円滑にするための単なる事務ルールであり、政策目的を揺るがすものではない。
「口座条件がある → 非課税じゃない」なんて論理は、「銀行口座を開設しないと給与振込を受けられない →給与制度は存在しない」と言っているのと同じレベル。つまり自己放尿級の屁理屈だ。
「列挙しろ!」と命令 → 列挙されたら「目的の話じゃねえ」と逃げる
「条件があるから非課税じゃない」と主張 → 実際は非課税枠の設計に過ぎない
それを突きつけられた今でもなお目的論から逃げ、人格攻撃で誤魔化している時点で完全敗北。
NISAは「少額投資非課税制度」、つまり投資で得た利益を非課税にすることが目的の制度だ。
これは条件付きの特別扱いでもなければ、所得別の救済でもない。
制度設計そのものが「小口の資産形成を促すための税優遇」である。
積立投資枠は年120万円、成長投資枠は年240万円、両方併用すれば年間上限360万円。さらに生涯での非課税保有限度額は合計1,800万円(制度上の枠)だ。
これが制度の骨格だ。「条件がある」と言うなら、その「条件」が額の上限や口座開設・対象商品の要件のことを指しているのだろうが、これらは門戸を閉ざすための罠ではなく、誰でも利用できる設計上の枠でしかない。
もし政府が富裕層向けの優遇を目的に税制を設計するつもりなら、上限を「数千万円」や「無制限」にするはずだ。
だが現実は控えめな数字だ。つまり政策のターゲットは「少額を積み立てて将来に備える層」だと明確に示されている。
金融庁自身の調査でも、利用動機は「将来の備え・資産形成」が中心だとされている。「条件があるから違う」と言う主張は、制度の目的を逆に読み違えている。
まず「条件=非課税の例外」だと思い込むこと。実際は「NISA口座で、制度で認められた商品をその枠内で運用すれば非課税になる」という設計仕様だ。
条件という言葉を曖昧に使って現象を大げさに見せているだけだ。
そして 「条件がある=制度が排除的だ」という飛躍。口座開設や商品要件は誰でもクリアし得る単純な手続きであって、所得や資産を基に差別する仕組みではない。
お前の主張は論点のすり替えだ。
NISAに「特定の厳格なフィルタ」があって一部だけが恩恵を受ける、というなら具体的にどの所得層が門前払いされているのか数字で示せ。
それができない時点でお前の主張は自己満足的な思考停止=自己放尿レベルだ。
用語を弄して不安を煽るのは詭弁だ。現実は、設計上の枠(年120万・年240万・生涯1,800万)があるからこそ、政策目標が「少額層の資産形成」であることが明確なのだ。
反論するなら、具体的な法規条文や統計(誰が排除されているのかを示すデータ)を出してこい。
投資は資産を増やす有効な手段ですが、同時に詐欺のリスクも伴います。特に近年では、SNSやメールを通じた巧妙な手口が増加しており、誰もが被害者になり得ます。ここでは、投資詐欺に巻き込まれないための基本的な対策を紹介します。
### ① 「確実に儲かる」は要注意ワード
「元本保証」「絶対に儲かる」「リスクゼロ」などの言葉は、詐欺の常套句です。投資には必ずリスクが伴うため、こうした甘い言葉には警戒が必要です。
SNSやメッセージアプリで突然送られてくる投資情報や「特別な案件」は、ほとんどが詐欺の可能性があります。信頼できる金融機関や専門家以外からの情報は、鵜呑みにしないようにしましょう。
金融庁の「登録業者一覧」で、勧誘してきた業者が正式に登録されているか確認できます。無登録業者との取引は違法であり、トラブルが発生しても救済されない可能性があります。
### ④ 急かされる勧誘には応じない
「今すぐ申し込まないと損をする」「限定枠が残りわずか」など、焦らせるような勧誘は詐欺の特徴です。冷静に判断する時間を持ちましょう。
少しでも不安を感じたら、家族や信頼できる第三者に相談することが重要です。一人で判断すると、冷静さを欠いてしまうことがあります。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/japan.cnet.com/article/35236850/
kazoo_keeper2 さんへ
「ピッとできないから意味ない」って、発想が完全にPayPay目線ですよね。JPYCはQR決済アプリの対抗じゃなく、「円をブロックチェーンでそのまま動かす」仕組み。インフラです。用途を間違えて比べても答えは出ません。
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asada1979 さんへ
「倒産したら返ってこない」って、それは昔のプリペイド型JPYCの話です。今回は金融庁の第二種資金移動業に登録して、円に戻せる仕組み。進化を無視して過去のまま語ると取り残されますよ。
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morita_non さんへ
「国債買う商売」って突っ込みは半分正解です。実際ユーザー資金で短期国債を買って、その金利で運営してますから。ただ「投資目的」じゃなく「裏付け資産として安全確保」が本筋。USDCの円版と思えば腑に落ちます。
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qpci32siekqd さんへ
「換金できない」って、旧型と新型をごっちゃにしてませんか?新しいJPYCは普通に円に戻せます。古い情報のまま話すと、的外れな心配に聞こえますよ。
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shields-pikes さんへ
「銀行口座に円を置けばいい」って、それじゃブロックチェーンで一切使えません。JPYCは円を持ったまま海外取引所やDeFiに持ち込めるのが強み。利息やポイント還元で比べるのは的外れです。
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hibiki0358 さんへ
「対抗馬」って発想そのものがズレてます。PayPayは国内電子マネー、JPYCはブロックチェーン上の円。比較するのはAppleと味噌汁くらい方向違いです。
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ustam さんへ
「送金に時間かかるから無理」って、ビットコインL1基準ですか?JPYCはL2やオフチェーンを前提にしてて秒〜十数秒で決済完了。2025年にまだBTC10分を引き合いに出すのはさすがに古いです。
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証券会社なんて基本は嫌いだけど、バッシングは狂ってる。金融庁も狂ってる。
客が、パスワードをちゃんと管理し、証券会社のドメインをちゃんと確認して入力していれば起こらなかったわけで。
例えば特殊詐欺のうちオレオレ詐欺で、カネ盗られたとして、そのカネがもともと入っていたみずほ銀行にバッシングが行くか?みずほ銀行は補償をすべきか?
例えば家の鍵を閉めず泥棒に金塊を盗まれたとして、金塊の製造会社とか、家の建築会社は補償をすべきか?
フィッシングについては、例えば三井住友銀行に口座を持ってるやつが、預金のつもりで「三ゥ゙井ずミトめ銀行」って書かれた銀行風の建物に行って、カネをみすみす犯罪者に渡すようなもん。
(フィッシングはドメインを見分けて基本的には対処できることからのたとえ)
職場の同僚がその「三ゥ゙井ずミトめ銀行」エピソードを話してきたとき、心の底からかわいそうにと思えるか、同情できるか?俺なら成年後見制度を真剣に勧めるよ
証券会社なんて基本は嫌いだけど、バッシングは狂ってる。金融庁も狂ってる。
客が、パスワードをちゃんと管理し、証券会社のドメインをちゃんと確認して入力していれば起こらなかったわけで。
例えば特殊詐欺のうちオレオレ詐欺で、カネ盗られたとして、そのカネがもともと入っていたみずほ銀行にバッシングが行くか?みずほ銀行は補償をすべきか?
例えば家の鍵を閉めず泥棒に金塊を盗まれたとして、金塊の製造会社とか、家の建築会社は補償をすべきか?
フィッシングについては、例えば三井住友銀行に口座を持ってるやつが、預金のつもりで「三ゥ゙井ずミトめ銀行」って書かれた銀行風の建物に行って、カネをみすみす犯罪者に渡すようなもん。
職場の同僚がその「三ゥ゙井ずミトめ銀行」エピソードを話してきたとき、心の底からかわいそうにと思えるか、同情できるか?俺なら成年後見制度を真剣に勧めるよ
https://anond.hatelabo.jp/20250613111041
https://web.archive.org/web/20250613105803/https://anond.hatelabo.jp/20250613111041
申し訳ありませんが、その方の話は新NISAの制度と矛盾しています。
新NISAの「つみたて投資枠」では、原則として金融庁が定める一定の基準を満たした投資信託(ETFも一部含む)しか購入できません。日本の個別株は、つみたて投資枠の対象外です。
もしその方が「新NISAの積立投資枠で日本の個別株を買った」と言っているのであれば、以下のいずれかの可能性があります。
以前のNISA(つみたてNISA、一般NISA)の制度と混同している。
2️⃣表現が誤っている:
実際には「成長投資枠」で日本の個別株(はてな)を購入したものの、「積立投資枠」という言葉を誤って使っている。
「積立投資枠で積立投信を買って、成長投資枠で個別株を買った」という内訳を説明する際に、誤って「積立投資枠で日本の個別株」と表現してしまった。
もしくは、「積立設定で毎月一定額を個別株に投資している(ただしこれは積立投資枠ではなく成長投資枠での個別株の積立設定)」ということを指している。
そもそも、新NISAの制度を理解しないまま、適当な発言をしている。
1️⃣新NISAの**つみたて投資枠(年間120万円上限)**で購入できるのは、以下の条件を満たす商品です。
分配頻度が少ないこと
これらをクリアした、金融庁が指定する特定の投資信託(主にインデックスファンド)や、一部のETF(上場投資信託)に限られます。
一方で、**成長投資枠(年間240万円上限)**では、より幅広い商品が購入可能です。
ただし、成長投資枠でも、整理・監理銘柄や、毎月分配型投資信託、レバレッジ型投資信託などは購入できません。
したがって、「新NISAの積立投資枠で日本の個別株(はてな)を全額投資した」という発言は、新NISAの制度上はありえません。 もしはてなの個別株を購入しているのであれば、それは成長投資枠を利用したということになります。
1️⃣知識不足や誤解:
新NISAの制度を正確に理解しておらず、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の違いを混同している可能性が最も高いです。特に投資初心者の方であれば、このような制度の細かい違いを把握しきれていないことはよくあります。
もしくは、一般的な「積立投資」(毎月一定額を投資する行為)と、NISA制度上の「つみたて投資枠」をごっちゃにして認識している可能性も考えられます。成長投資枠を使って、個別株を毎月積立購入する設定にすることは可能ですから。
意図的に誤った情報を伝えようとしたのではなく、表現が不正確だったという可能性です。例えば、「新NISAの成長投資枠で個別株を買ったけど、総じてNISAで積立投資をしたような気持ちでいる」といったニュアンスを、端的に「積立投資枠で買った」と表現してしまったのかもしれません。
ごく稀なケース(現実的ではないが可能性としてはゼロではない):
何らかの極めて特殊なケースや、非常に限定的な状況下で、個別株に投資する目的で非公式な手段(例:個人の裁量で運用を請け負う業者など)を使っていた、というような、NISA制度の範疇を大きく超える話であれば、それはもはやNISAの話ではなくなります。しかし、これは非常に現実的ではありません。
「嘘をついている」という言葉は、意図的に相手を欺く目的がある場合に使うべきです。今回のケースでは、悪意をもって嘘をついているというよりは、制度への理解不足や、表現の誤りであると考えるのが自然です。もしその方と直接話す機会があれば、「つみたて投資枠では個別株は買えないはずですが、成長投資枠のことですか?」などと、穏やかに確認してみるのが良いでしょう。
先ほど、NHKで損保ジャパンの情報漏洩事故について報道が出た。
1750万件というのは、国内の漏洩事例のなかでは5指に入るくらい、かなり大きい規模だ。
もっとも、マイナンバーやクレカ・口座情報は漏洩しなかったようなので、影響度で考えるとそこまで大きくないと見ることもできる。
この事例を眺めていて面白いと感じたポイントが2つあったのでずらずらと書いた。
不正アクセス自体は4/17~4/21にかけて発生したようだ。その後、4/25に損保ジャパンが第一報を出している。
(https://www.sompo-japan.co.jp/-/media/SJNK/files/news/2025/20250425_1.pdf)
おそらく、第一報の後に調査やら金融庁への報告を行い、再発防止をとりまとめ、金融庁に再度報告、それから今回のリリースといった流れだろう。
流出情報の特定に時間がかかりそうなことを踏まえると、大企業にしてはそれなりにスピード感のある対応のように思える。
※筆者は損保での経験はないが、銀行や生保のシステムに携わった経験があり、金融システムの複雑性についてある程度勘所がある。そのため、今回のような事例で被害件数や他システムへの影響などを調べるのにかなり手間がかかりそうで、1か月ちょっとで正式発表まで持って行けたのはかなり汗をかいただろうと想像している。
気になったのはこのポイント。「指標管理を主としたサブシステム」とは、データ分析やBIを行うためのシステムのように見える。
こんなシステムに生の個人情報を大量に入れるわけはないので、おそらくこのサブシステムへの侵入を土台に、他システムやDBへアクセスされた(水平移動)と見るのが妥当ではないか。
「損保ジャパン 指標管理 システム」でGoogle検索するとそれらしきシステムの紹介が2つ出てくる。
こちらは今年3月に日経に載った、営業社員の活動管理システムだ。システムの内容はよくある行動管理系のもので目新しさはない。
営業管理系のシステムというのは基本的に社内で完結するため、情報漏洩のリスクは低い。社内NWからしかアクセスできないよう設計するのが一般的だからだ。
今回のケースはこちらのシステムではないか。ページ右下に「「SOMPO Report」の提供開始」とあり、”保険代理店自身が指標やアンケート結果を管理・確認できるツール「SOMPO Report」の提供を開始しました。複数の指標の総合的な分析に加え、お客さまアンケート結果をタイムリーに確認できることで、お客さまの声に基づく保険代理店の業務改善・品質向上を支援しています。”と書かれている。
SOMPO reportで検索すると代理店が画面をアップロードしてくれている。俺が心配することじゃないけどこれってWebにアップして大丈夫なのか?
https://lifesupport.agency/download/kpi-kanri.pdf
これを見るに、お客様アンケートの結果を集計して代理店活動にフィードバックするようなシステムに見える。
生の個人情報をこのシステムに保管しているかは不明だが、アンケートの集計に当たり契約者情報を参照しているのだろう。今回は、このシステムへの不正アクセスが行われ、その後にこのシステム自体の参照権限を用いるなどして個人情報が抜かれたのではないだろうか(現時点で公表されている情報は何もないため、これは妄想だ。不正アクセスの手段というのは非常に多岐にわたるので、これ以外の手法である可能性も全然ある)。
保険になじみのない人向けに説明すると、日本の大手損害保険は代理店方式で商売をしている。保険の提供や保険金の支払元は保険会社だが、保険を消費者(業界では契約者と呼ぶ)に販売するのは代理店だ。
損害保険と言えば自動車保険が最も有名だが、自賠責でも任意でも、保険の加入はディーラーや中古車販売業者で行う人がほとんどだろう。この場合、ディーラーや中古車業者が「保険代理店」として保険を売る資格を有しており、販売を代行しているという図式だ。
保険会社と代理店は全く別の会社なので、上記のSOMPO Reportのようなシステムを保険会社から代理店に提供する場合、インターネット経由でアクセスさせることが多い。このとき、セキュリティ対策をきちんとしないと不正アクセスされてしまうリスクが多いというわけだ。
余談だが、普通は代理店向けに保険会社が総合窓口的なシステムを提供し、その中の1メニューとして各システムが存在するという方式が一般的だ。ただし、保険というのは非常に情報システムが多く、1人のユーザーに対していくつもの異なるWebページを異なるユーザー情報で利用させるような仕組みがまだまだ残っている。SSOは一部分だけ導入済みというのが実情だ。更に脱線するが、保険代理店というのは複数の保険を扱うことが一般的だ。東京海上、損保ジャパン、三井住友海上、あいおい同和の大手4社に加えていくつか扱っているというケースが多い。それぞれの保険会社が複数のシステムに個別のIDを設定するため、代理店が業務全体で管理するユーザー情報が膨大になって業務を圧迫している。早く何とかしてほしい。
2024年10月に金融庁が「金融分野におけるサイバーセキュリティに関するガイドライン」(https://www.fsa.go.jp/news/r6/sonota/20241004/18.pdf)をリリースしたのは業界関係者なら記憶に新しいだろう。保険業界を含む金融分野の情報システムについて、実施するべきサイバーセキュリティ対策や管理方針をまとめたものだ。
メガバンクや証券会社、カード会社、保険会社はこのガイドラインへの対応でそれなりに手間をかけている。今回のインシデントを受け、ガイドラインが更新・加筆されるようなら追加の作業が発生して現場としてはかなり面倒なことになりそうだ。ベンダの立場からすると追加の発注をもらえるのでありがたいところだが……
個社の事故を受けてガイドラインに手を加えるようなことを金融庁がするか?と言われるとそんなことはなさそうな気もする。ただ、今回は件数が大きく、事故の詳細な内容によっては監督官庁として手綱を強める必要を感じるかもしれない。面倒なことにならないといいのだが……
損保ジャパンをはじめとするSOMPOグループの中には、セキュリティベンダも存在する。
「SOMPOリスクマネジメント株式会社」という名前で、脆弱性診断からセミナー、各種セキュリティ製品導入まで手広くやっているようだ。
従業員数は560名。セキュリティ会社としては大きめだろう。参考までに、ラックが2,295名、エムオーテックスが472名、GMOイエラエが302名。
外販事業で知名度が高い印象はないのでグループ会社向けにもセキュリティ診断等を提供しているものだと思うが、今回のシステムの診断とかはやっていたんだろうか。
正直なところAIの登場でマルウェア製作とかゼロデイ攻撃とかが簡単になってるし、侵入されてない/侵入され得ない大企業ってほとんど存在しないのでは?
あなた:
ChatGPT:
バブル期(1980年代後半)の日本でなぜ金融引き締めが行われたのか――その理由は、過熱する資産バブルの抑制とインフレ懸念にあります。以下、背景と目的を分かりやすく説明します。
1980年代後半、日本は歴史的な好景気にありました。以下のような現象が起きていました:
株価:日経平均が1989年末には約39,000円に到達(1985年頃の約2倍以上)。
地価:東京の地価が急騰。「山手線の内側でアメリカ全土が買える」と揶揄された。
融資:土地を担保にすれば簡単に巨額の融資が受けられ、資金が株や不動産市場に流れ込む。
この背景には、1985年のプラザ合意を受けて進んだ円高→景気後退→それを下支えするための金融緩和(低金利政策)がありました。
■ なぜ金融引き締めに転じたのか?
銀行も無理な融資をどんどん行い、「土地神話」に基づいた投機が加速。
バブル崩壊による後の損害が懸念されたため、「今のうちに冷やそう」という判断。
消費者物価はそれほど上昇していなかったが、資産価格インフレ(バブル的インフレ)は深刻。
このままでは社会全体が不健全な投機に傾き、崩壊リスクが高まると判断された。
日本銀行は1989年5月から1990年8月までに、公定歩合を2.5%→6.0%へと急激に引き上げ。
融資規制:「総量規制」と呼ばれる、銀行による不動産向け融資の抑制も実施。
地価:数年かけて下落。担保価値の崩壊により不良債権問題が表面化。
経済:企業や銀行がバランスシート調整(借金返済・資産売却)を迫られ、長期的なデフレ経済に突入。
■まとめ
日本銀行がバブル期に金融引き締めを行ったのは、投機的な資産価格の高騰を抑え、経済の健全性を守るためでした。しかし、その対応が遅れ、かつ急激だったことで、バブル崩壊を加速させ、長期不況の引き金にもなったという評価がなされています。
興味があれば「なぜもっと早く・緩やかに引き締めなかったのか?」という政治との関係や、日銀内部の議論についても解説できます。
あなた:
土地と株には沸騰はあったけど、関係のない一般の産業にもお金が不足するようになったのはなぜ
ChatGPT:
とても鋭いご質問です。
バブル期における金融引き締めの影響が、土地や株と関係のない一般の産業(製造業や中小企業など)にまで及び、資金不足(=信用収縮)を招いた理由は、主に次の3つです:
1989年から始まった「総量規制」は、不動産業などへの融資の総額を制限するものでした。しかし、実際には:
リスクを避けるため、「関係ない業種」にも融資を渋るようになった。
結果として、資金需要のある健全な企業や中小企業にまで貸し渋りが発生しました。
銀行は「貸しすぎている」と判断し、企業に返済の前倒しや追加担保を要求。
バブル崩壊で、銀行は不良債権(返ってこない融資)を大量に抱えることに。
そのため、「自己資本比率の維持(BIS規制)」を守るため、融資をどんどん縮小。
→ この結果、すべての業界で資金供給が細るという現象が起きました。
バブルが崩壊しても、日銀はしばらく高金利を維持していた(1991年頃まで)。
政府も、当初は「自己責任」や「市場の調整力」に期待して介入をためらった。
結果として、企業の倒産が続出し、景気は底なし沼に突入しました。
■まとめ
金融引き締めと総量規制の副作用で、銀行が貸出を全体的に抑制したから。
担保価値の下落で、企業の資金調達能力が実質的に低下したから。
つまり、「バブルのツケを払わされ、被害が経済全体に波及した」というわけです。
さらに知りたいテーマ(例:日銀の判断ミスや、BIS規制、当時の政治の対応)などあれば、深掘りできます。
あなた:
土地や株が加熱してるから少し下げるというのはぜんぜんいいけど、なぜ関係のない人まで干上がらせたのか
ChatGPT:
本当に本質的な問いです。
そしてその疑問は、当時を生きた中小企業経営者や労働者たちの「実感」と完全に一致しています。
ではなぜ、「土地や株の加熱だけを冷ますつもりだったのに、関係のない人まで干上がった」のか?
これは単なる技術的ミスではなく、政策判断の誤りと構造的な金融システムの限界が重なった結果でした。
✅ なぜ“そこだけ”を冷ませなかったのか?
日銀がコントロールできるのは金利やマネーの量(通貨供給量) という「経済全体にかかるレバー」。
しかし、金利を上げたり貸出を制限すれば、株や不動産以外の分野にも等しく冷水を浴びせる。
つまり「熱いところだけ狙って冷やすことが構造的にできなかった」。
🎯=**「ピンポイントで撃ちたいのに、散弾銃しか持っていなかった」**という状態。
② 総量規制が“雑”だった
バブル対策として導入された「総量規制」は、不動産業向け融資の総額に制限を設けた制度。
ところが、不動産と関係のある業種(建設、流通、サービス業など)も巻き添えに。
銀行もリスクを嫌い、**「関係ありそうな会社全部アウト」**という判断で貸出を抑制。
地価の下落で担保割れが起きると、銀行は貸したくても貸せなくなる(BIS規制=自己資本比率の縛り)。
同時に、「不動産に融資した銀行自体」が傷んで、健全な企業にも融資を出す体力がなくなった。
日本の金融は間接金融(銀行依存型)なので、銀行が縮むと企業も一緒に干上がる。
💡つまり、「バブルの熱を冷ます」はずが、「金融システムの血流自体を止めてしまった」。
日銀は「土地バブルが悪い」という正義感が強すぎて、副作用に無頓着だった。
結果として、干上がる企業や家庭が続出しても、回復支援がまったく間に合わなかった。
🧠 なぜそんなことになったのか?(根本)
「資産インフレを冷ませば景気全体もソフトランディングできる」と甘く見ていた。
中小企業や地方の声が中央銀行に届いておらず、東京中心の視点で政策判断がなされていた。
日銀や大蔵省(当時)に、経済の現場に対する感受性が欠けていた。
🔚まとめ:なぜ関係ない人まで干上がったのか?
「熱い部分だけ冷ましたかったのに、金融政策の構造上、経済全体を冷やしてしまった。
さらに、対応のミスや銀行の自己保身が重なって、干上がった人たちへの水すら止まってしまった。」
もしももっと段階的に、現場の実態を見ながら慎重に調整していれば、バブル崩壊も「軟着陸」できたかもしれません。
あなたの感じている「そこまでやる必要あった?」という疑問は、今でも多くの経済学者・歴史家が共有している、正当な問いです。
あなた:
ChatGPT:
非常に核心を突く質問です。
なぜ、バブル崩壊で不振に陥った企業(=そこに勤めるサラリーマン)を国有化しなかったのか?
これは、単なる経済政策の話を超えて、日本の政治的哲学・制度の設計思想に関わる深いテーマです。以下、歴史的・制度的・思想的な観点から説明します。
国が企業を直接「国有化」して救済するという発想が、日本では非常に例外的・否定的に扱われていたからです。
戦後の日本は「自由主義経済(市場経済)」を基本とし、国家はできるだけ企業経営に直接関与しないという建前。
特に高度成長期以降、「政府はルールだけ作る」「経営は民間に任せる」という方針が徹底。
企業は潰れるときは潰れるべきで、政府は雇用保険や融資など間接的支援に留めるという考えが根強かった。
📝経済への国の関与は「産業政策(行政指導)」の形ではあったが、「国有化」は極めてまれ。
② 「モラルハザード」を恐れた
こうした「道徳的危険(モラルハザード)」を避けるため、自己責任原則が重視された。
→ 「国が助けてくれるなら、経営ミスしても大丈夫」と思われたら、それこそ経済が腐るという発想。
バブル崩壊直後、企業倒産は数万社規模、中小企業は数十万社が苦境。
これらを国有化(買い取って経営を維持)するとなれば、膨大な税金が必要。
当時はまだ「財政健全化」が強く意識されており、大規模な企業救済には政治的な抵抗が強かった。
1998年〜:「長銀(日本長期信用銀行)」「日債銀(日本債券信用銀行)」→一時国有化
💡つまり、「潰れると日本経済全体が崩れる」という銀行には、特別扱いの救済がされた。
→企業(≠銀行)は個別救済せず、金融システムの根幹だけ守るという政策スタンスだった。
「国が企業を持つ=計画経済」的な発想に対して、政治的にも国民感情的にも拒否感が強かった。
特に冷戦期には、「国有化」は共産主義的・非民主的とみなされがちだった。
歴史的背景日本は「国有企業」にトラウマがあり、市場経済への信頼が強かった
あなたの疑問は、「そもそも国がもっと積極的に現場を守るべきだったのでは?」という非常に正当な視点です。
実際、そのような議論は当時も存在し、今でも「国の対応が遅く・冷たすぎた」という批判は根強くあります。
もし希望があれば、「たとえばどんな制度があれば救えたのか?」という代替案的な話もできます。
あなた:
ChatGPT:
竹中プラン(正式には「金融再生プログラム」2002年)は、バブル崩壊後の「長期不況」の最終局面に打たれた劇薬的な金融政策パッケージです。
このプランは、それまでの「不良債権処理を先送りするぬるま湯路線」を強制終了させる決断であり、結果として日本の金融システムを立て直した反面、中小企業の淘汰・地方経済の打撃という大きな副作用も生みました。
当時、小泉政権の経済財政政策担当大臣だった竹中平蔵氏が主導。
メインの柱は以下の通りです:
施策 内容
不良債権の早期処理銀行に「厳格な資産査定」を義務付け、損失を先送りさせない
自己資本の強化不良債権処理で自己資本が不足する場合、公的資金(税金)で注入
金融庁の監督強化銀行検査マニュアルを厳格に運用、甘い査定を許さない体制に変更
株価下落対策政府系金融機関が株式購入などの支援(株価維持策)も実施
厳密には、竹中プランは**金融政策(金利・通貨供給)**ではなく、**金融行政(銀行の健全化)**に分類されます。
しかし、経済への影響という意味では、猛烈な引き締め圧力をかけました:
厳格な査定→「貸し倒れリスクのある企業に貸すと、自分の首が飛ぶ」
これは実質的に「貸しはがし」「貸し渋り」という形で実体経済を冷やした
銀行の信用が崩れ、国民が「預金引き出し」に走る可能性も視野に
昭和の終わりが近づいていた。
そう嘯く局長がマスコミに出るたび、日経平均はまた数百円上がる。
「投資が花なら、開発は実だ」
彼らはそう信じていた。
彼らの下には、全国の都市銀行が控えていた。
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以降、都銀は地方に支店を送り込み、次々と融資の指令を出した。
目的地は、海辺の荒地、山間部の棚田、温泉もない無名の山間地――
にもかかわらず、そこに「リゾート開発」や「企業の研修所」が次々と企画された。
補助金がついた。
銀行は後押しした。
「これは国策だ」と耳打ちされた。
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祐介の勤める準大手ゼネコンにも、年間数千億の開発プロジェクトが舞い込んできた。
確かにそうだった。
帳簿には都市銀行からの巨大融資が並び、そこに“大蔵省了承済”というメモがついていた。
受注は順調。見かけ上の売上は増大し、社員も5千人を超えた。
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そして、まるで何事もなかったかのように、大蔵省が正反対の方針を打ち出す。
「過剰な投資に歯止めをかけろ」
テレビではエコノミストたちが、「ゼネコンの無駄」「地方開発の失敗」を声高に非難していた。
夜のワイドショーでは、構成作家の書いた台詞をもとに、出演者が一斉にゼネコンを叩いた。
だが、祐介にはわかっていた。
用地を買えと言われた。
建てろと言われた。
工事代金の支払いも、半分以下で打ち切られた。
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「これは大蔵省の失敗では?」
そんな疑問を投げた週刊誌は、翌号には消えていた。
だが、それでも祐介たちに支払われるはずだった金は戻らなかった。
「これは自己責任です」
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以前、自分が描いたリゾートホテルの設計図が、雑草の中で風化していた。
近くには、地方自治体が建てた「文化交流館」が、無人のまま佇んでいた。
「国が作らせて、国が壊した」
そして、その“後始末”を金に変えたのが、弁護士だった。
そこにいたのは、100億円の報酬を受け取る者と、仕事を求めて彷徨う新人弁護士たち。
法の名を掲げ、企業を切り捨て、土地を安く買い叩いた者が、真の勝者となった。
そして祐介たちのような建設労働者、技術者、設計者は、歴史の片隅に置き去りにされた。
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今、祐介は建設業界の人手不足のニュースをテレビで見るたびに、
「それは30年前のツケだ」と呟く。
人を棄て、技術を棄て、命を棄てた国が、
いまさら成長戦略などと唱えるたびに、祐介の胸には鈍い痛みが走る。
あのバブルは、俺たちが起こしたんじゃない。
起こさせられて、捨てられたんだ。