
はてなキーワード:過酷事故とは
俺様:
3.11の東日本大震災での原発事故を受けて安全基準も新しくなったと思うのですが、この安全基準が本当に安全なのかを検証したいと思います。もし、3.11の事故当時の朝に戻れたとすると、この新しい安全基準で補強された原子炉や手順書は、同じ災害にあったとしても、メルトダウンを回避できるのでしょうか?できるとしたら、なぜできるのか、どの更新された安全基準がそれを可能にしているのか教えてください
https://grok.com/share/bGVnYWN5_bc94a3fb-fed1-4c89-b4cf-3a0df30c4fb3
AI:
東日本大震災(2011年3月11日)で発生した福島第一原子力発電所事故を踏まえ、日本では原子力発電所の安全基準が大幅に見直され、2013年に新しい規制基準が施行されました。この新しい安全基準が本当に安全かどうか、また当時の状況下でメルトダウンを回避できたかどうかを検証するには、事故の原因と新基準の具体的な強化点を比較し、論理的に考える必要があります。以下で、順を追って説明します。###福島第一原発事故の主な原因福島第一原発事故では、地震による揺れで原子炉は自動停止しましたが、その後の津波が全ての電源(外部電源と非常用ディーゼル発電機)を喪失させました。これにより、冷却システムが機能せず、1~3号機でメルトダウンが発生し、水素爆発や放射性物質の放出に至りました。主な問題点は以下の通りです:1. **津波対策の不足**: 想定を超える14~15mの津波が襲来し、敷地高さ10mの防護が不十分だった。2. **全電源喪失(SBO:Station Blackout)への備え不足**:電源喪失後、冷却を維持する手段が限られていた。3. **非常用冷却装置の脆弱性**: 例えば1号機の非常用復水器(IC)は手動操作が必要で、電源喪失で確認・制御が困難だった。4. **複数号機同時事故への対応不足**:複数号機が同時に危機に瀕し、人的・物的リソースが分散した。5. **水素爆発対策の欠如**: 格納容器から漏れた水素が建屋内で爆発し、事態を悪化させた。### 新しい安全基準の概要2013年7月に施行された原子力規制委員会(NRA)の「新たな規制基準」は、福島事故の教訓を反映し、以下の点を強化しました:1. **自然災害対策の強化**: -津波や地震の想定を見直し、過去最大級の自然災害を基準に設計(例:津波高さの再評価と防潮堤の強化)。 -敷地高さを超える津波でも重要設備が浸水しない設計を義務化。2. **電源喪失への対策**: - 7日間以上の連続運用が可能な非常用電源(移動式発電機やバッテリー)の配備。 -複数かつ独立した電源系統の確保。3. **冷却機能の多重化**: -電源喪失時でも動作する代替注水手段(例:消防車やポンプによる外部注水)の準備。 - 蒸気駆動の冷却装置(RCICなど)の信頼性向上。4. **シビアアクシデント(過酷事故)対策**: -水素爆発防止のための水素制御装置(再結合器やベント設備)の設置。 - 格納容器の圧力制御を強化するフィルター付きベントの義務化。 - 溶けた燃料(デブリ)の冷却・封じ込め手順の整備。5. **複数号機事故への備え**: -複数号機が同時に事故に陥るシナリオを想定した訓練と設備の冗長性強化。###2011年3月11日の状況で新基準が適用されていた場合、メルトダウンは回避できたか?新基準が当時の福島第一原発に適用されていたと仮定し、事故当日の状況(地震M9.0、津波高14~15m)を再現した場合、メルトダウンを回避できる可能性は高まりますが、完全に保証できるわけではありません。以下に、回避可能と考えられる理由と、それを支える新基準の要素を挙げます。#### 1.津波対策の強化による電源維持- **新基準の効果**:津波高さの想定が事故前の5.7mから、過去最大級(例: 869年の貞観津波など)を基にした15m以上に引き上げられ、防潮堤や重要設備の防水化が義務化。- **当時の状況との比較**:福島第一では津波が敷地を越え、非常用ディーゼル発電機が地下で水没。新基準下では、発電機が浸水しない高所配置や防水設計が施され、電源喪失が回避できた可能性が高い。- **結果**: 電源が維持されれば、ポンプや冷却システムが稼働し続け、燃料の露出と溶融を防げた。#### 2.電源喪失時でも冷却可能な設備- **新基準の効果**: 移動式電源車や代替注水手段が事前に準備され、電源喪失後でも冷却が可能に。- **当時の状況との比較**:事故時、外部電源復旧まで時間がかかり、消防車による注水も遅延。新基準では、即座に代替手段が展開され、注水が継続できた。- **結果**: 燃料が水没した状態を維持でき、メルトダウンに至らない可能性が高まる。#### 3.水素爆発の防止- **新基準の効果**:水素制御装置やフィルター付きベントが整備され、水素の蓄積と爆発が防止される。- **当時の状況との比較**: 1・3号機では水素が建屋内に溜まり爆発。新基準ではベントで水素を安全に排出でき、建屋損壊を回避。- **結果**: 爆発による作業中断や放射性物質の拡散が抑えられ、事故の拡大が防げた。#### 4.複数号機対応の改善- **新基準の効果**:複数号機事故を想定したリソース配分と訓練が強化。- **当時の状況との比較**:現場では1~4号機が同時に危機に瀕し、対応が混乱。新基準では事前準備により、号機ごとの優先順位付けやリソース割り当てが効率化。- **結果**: 各号機の冷却が適切に管理され、連鎖的なメルトダウンが抑制された可能性。### どの安全基準が決定的か?特に重要なのは以下の2点です:1. **津波対策と電源の確保**:電源喪失が事故の起点だったため、これを防ぐ設計(防潮堤の高さ、設備の防水化、冗長電源)が最も効果的。2. **シビアアクシデント対策**: 仮に冷却が一時的に途絶えても、フィルター付きベントや代替注水で事態を収束させ、メルトダウンを回避。### 注意点と限界ただし、新基準が万全とは言い切れません。福島事故では想定外の津波高さが問題でしたが、将来さらに大きな自然災害が発生する可能性は否定できません。また、手順書の完璧な実行には人的要因(訓練の質、判断力)が関わるため、現場の混乱が再現されれば効果が薄れるリスクもあります。###結論新基準で補強された原子炉と手順書があれば、2011年3月11日の状況でもメルトダウンを回避できた可能性は高いです。特に津波対策と電源確保が鍵となり、これにより冷却機能が維持され、連鎖的な事故拡大が防げたと考えられます。ただし、自然災害の規模や人的対応の不確実性を考慮すると、100%の保証は難しいものの、新基準は事故の教訓を反映した大幅な安全性向上をもたらしていると言えます。
100%回避できるとはいえないものの、補強された基準で結構安全になったと思う。
たぶん、これ以上を目指すには、OKLOが開発してる小型原子炉(空冷でok)とかが実用化されるか、爆発しそうになったら即沈められる洋上原子炉とかになるのだと思う。
もちろん、核融合の実用化とかも期待したいところではあるが、あれは永遠のあと10年をずっとやってるからなあ。早く実現してほしい。